田辺青蛙のレビュー一覧

  • 生き屏風

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    ほのぼのした優しい空気の流れる和製ファンタジー。むかしむかし妖怪と人間が共に暮らしていた時代、ある村のはずれに、馬の首で眠ることで知られる少女の姿の妖鬼が住んでいました。村人は彼女に依頼や相談事を持ち込むこともしばしばで。という感じの話。民話のようなお伽話のような淡々としつつも懐かしい雰囲気にひたり、ゆったりとした気分で物語を楽しめました。
    続巻もあるようなので読みます。

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    2014年12月02日
  • 生き屏風

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    【本の内容】
    村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。

    病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。

    屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。

    そこで皐月に屏風の話相手をしてほしいというのだ。

    嫌々ながら出かけた皐月だが、次第に屏風の奥方と打ち解けるようになっていき―。

    しみじみと心に染みる、不思議な魅力の幻妖小説。

    第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    日本ホラー小説大賞短編賞受賞作である表題作に、書き下ろしの二編を加えた連作短編集。

    2作目の「猫雪」や続く「狐妖の宴」も、魅力的な、一癖もふた癖もある妖怪や人間達が登場して面白いが、なんといっても「生き屏風」が良かった。

    「皐月はいつも馬の首の中で眠っている」

    まずこの冒頭から掴まれる!

    村境に住む皐月は、飼っている馬(その名も「布団」)の首の中でないと寝られない妖鬼だ。

    物語は鬼や妖怪が人間と共存しているいつかの時代の日本が舞台のようだが、丁寧な時代背景や設定の説明はない。

    だからこそ、読者をすっと物語世界に引き込むこの一文は秀逸だと思う。

    皐月は、死んでから屏風に取り付きわがまま放題の酒屋の奥方に、話し相手として雇われる。

    シェヘラザードよろしく皐月が奥方に語る不思議な体験や出逢った妖怪の話は、過度に面白そうに描写しているのではなく、むしろ淡々としている。

    ただその淡白なリズムが、作品全体の独特の雰囲気を生み出している。

    皐月と奥方が親密になっていく様子や、じんわりと心に広がる結末もいい。

    短編だけではなくぜひ長編も読んで見たいと思う作家だ。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2014年09月02日
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集

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    今回のテーマは「愛」。
    うすぐら~い印象になりますね、怪談のテーマが愛だと。そういう印象持つのは、愛っていうハッピーなイメージと同じぐらいに、どろどろした憎しみのイメージがあるからでしょうね。

    そんな恋愛したことないですが。

    全話通じて、過ぎたるは及ばざるが如し、っていうのが思い浮かびます。なんかもう、気持ち悪いさが酷い。
    怪談って、怖さなんだけども、今回は気持ち悪さです。
    そういうお話になるきっかけの心の動き自体は、理解できないものではなかったりするので、余計に。
    行き過ぎた愛欲の気持ち悪さ。異性・同性・家族・他人問わず。

    「犬小屋のこと」が一番怖く。
    「ある姉妹」「隣のベッド」で人の心が怖くなる。

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    2014年04月10日
  • 皐月鬼

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    生き屏風からはじまるシリーズ最終章で、連作短編集です。
    前作で「道の主」との約束が縁に陰を落とします。
    夢中でした約束だったけれど、恐れを感じてしまい
    ふらりと旅に出ては戻る生活を続ける縁。
    約束の時はあっさりとやってきます。
    突然消えた縁の気配を感じて皐月とねねは旅立ちますが
    約束の内容を考えると切ないです。

    ある意味究極の選択的な話だとも思う。
    約束の内容を知らないから、縁を探し続けられるんだろうけど
    約束の内容を知っていたら?
    もしくは、約束がなかったとしたら?
    人間である縁と共に暮らし、老いて死んでいくのをみるのも
    やはり辛いことなんだと思ってしまう。

    本作では、シリーズで出てきた人間やら妖などが再登場します。
    そういう繋がりも楽しめましたが、優しく切ないお話でした。

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    2013年03月03日
  • 生き屏風

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    ぱらぱら読むうちに何となく気になって、最後は 物語にゆらゆらと気持ち良く取り込まれてしまった。妖達や生き霊が変に超然としていないのが良い感じ。書き下ろしの「猫雪」は、本当に湯豆腐でも食べながら一杯やりつつゆったりと頁をめくりたくなります。

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    2012年10月03日
  • 皐月鬼

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    シリーズ3作目。
    これで完結なのかと感慨深い。
    どうやって知ったんだろう?と思い返すも思い出せず、ただただ、巡り合えたことに感謝。
    早く別の作品も読んでみたい。

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    2012年02月06日
  • 生き屏風

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    日本ホラー大賞短篇賞授賞作。ホラーとついているので怖いのかと思っていたが、可愛い妖鬼が主役のほんわか昔話。文体も読みやすく、出てくるキャラクターも皆、愛らしい。私は凄く好きです!

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    2012年01月17日
  • 魂追い

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    暗い様な、なごやかな様な、なんとも言えない雰囲気がある。
    "妖怪"と言う単語に惹かれるなら買って損はないはず。
    あと、食べ物の描写がやけに美味しそう。そばが食べたくなった。

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    2012年01月15日
  • 生き屏風

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    恒川光太郎を彷彿とさせる、不思議系ホラー小説
    一人の妖鬼に焦点があてられているけど、短編がいくつも入っている感じ

    主人公が結構魅力的で、ドキドキとかスリルとか、ホラーらしい怖さ(?)は無いけど面白かった!
    ちょっと昔話みたい

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    2011年11月03日
  • 生き屏風

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    ホラーというより妖怪ファンタジー。 軽めの文体だけど結構面白かった。たやすく漫画化・アニメ化されてしまいそうな雰囲気だけど著者が漫画好きそうだから別にいいや。
    二つ目の『猫雪』が好き。描写が上手くて、何回も読み返してしまった。

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    2011年03月25日
  • 生き屏風

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    ホラー大賞といいつつ、いわゆる恐怖やグロテスクさを売りにするホラーとは全くかけ離れた上質のファンタジー。淡々とした中にある儚さや切なさ、諦観はどこか『夏目友人帳』や『キノ』シリーズに通底するものを感じる。続編の《魂追い》が飛躍的に完成度があがった反面、輪郭がはっきりしすぎて一作目の魅力になっていた不安定な消えてしまって残念。表紙イラストも谷山彩子のイラストの方がフィットしていた。《生き屏風》と《猫雪》が秀逸。

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    2010年05月15日
  • 生き屏風

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    「皐月はいつも馬の首の中で眠っている」
    この書き出しで、掴まってしまった。

    主人公は妖鬼の皐月。
    県境で余所の土地から好くないモノ(病とか)が
    来ないように守っている妖である。
    この作品世界では、人が妖の存在を認めていて、
    ほどよい距離を保ちながら生活している。

    人と妖がそれぞれに振り返る思い出や想いは
    淡々と語られながらもどこか滑稽で切なくて、
    それでいて結末が優しい気持ちになれるのがいい。

    飲み食いのシーンがもの凄くそそられます。
    癒し系ホラー?というか「家守綺譚」のような
    ファンタジーだと思う。
    楽しませていただきました。

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    2010年03月19日
  • 生き屏風

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    ホラー小説大賞短編賞。ホラー、といってもあまり怖くはないです。どこかユーモラスでほんわかとした、メルヘンめいたお話。キャラクターもユニークで魅力的。これはシリーズとして読みたいですね。
    やはり表題作が良いです。読んでいると情景が目に浮かぶよう。ラストの海のシーンでかなりしんみりとした気分になったのですが。この結末は良いよなあ~。ありうる結末だったのだろうけど、思いつきませんでした。

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    2010年01月15日
  • 生き屏風

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     ホラーと聞いて、読む前に少し身構えてしまった自分が馬鹿らしい。
     人ではないものがそこにいて、ただ生きている。人をどうにかしようなど、そのような思惑なく、人と微妙な距離感を持って生活をしている。
     人でないものが人や同じく人でないものと会話をしている。確かにそこには各々の物語があるのだろうが、本としてはそれだけが内容だ。
     しかし、それでも感じられる雰囲気はほんのりと暖かく、気付けば語り手の話を聞きもらさないように耳を近づけ、ところどころ首肯し、それでそれでと話を促している、そんな不思議な体験ができた。

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    2009年10月04日
  • 生き屏風

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    第15回ホラー小説大賞の小説中「庵堂三兄弟の聖職」と「粘膜人間」と本作とどれにしようか悩んだ末、
    「庵堂三兄弟の聖職」は書評がどうも微妙だし、「粘膜人間」はサイコー!とのことだが、非常に描写がグロそうで読むのに勇気が要りそうなので
    こちらを購入。

    雰囲気的には夏目友人帳くらいのホラーさで程よかった。
    主人公の妖鬼の性格描写が非常に人間味があって、妙に読みやすい。
    3話あるうちどれも良かったが、やはり標題の屏風の話が一番好きかも。
    最後のエピソード(オチ?)がすごく暖か。ベタかもしれないけどこういうのが好き。

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    2009年10月04日
  • 生き屏風

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    ペンネーム?も凝ってますこと。ジャンルとしてはホラーですが、帯にも書いてあるように、しみじみ泣ける人情モノに仕上がっています。まだ新人さんのようなので、あまり作品出てないようですが、他のも探してみたいと思います。

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    2009年10月04日
  • 生き屏風

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    第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。”ホラー”だし、と思って読み始めたら、どちらかというと妖怪の出てくるファンタジー?みたいな感じでした。怖いところは全くなく、妖鬼の皐月の淡々とした日常というか。なんだか不思議な読後感でした。

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    2026年09月30日
  • 北の怪談

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    It’s spooky impression of “Tako”’story. The word comes from heavy labor who are treated so badly.

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    2026年09月15日
  • 日本ホラー小説大賞《短編賞》集成2

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    【サンマイ崩れ】
    主人公が鬱病やパニック障害を患っているのだが自身の病症を冷静に捉え分析しているため心理描写がそこまで重苦しくのしかかる感じではない。
    キーマンとなるワタナベさん、田舎のヤンチャな若者っぽさもありつつ消防団の仕事はそつなくこなすアキやんとまっちゃんなど脇役にもリアリティを感じられて面白かった。
    【鼻】
    エピソードが入り組んでいる割には収束感が物足りなく、オチも少し弱いかな?と感じた。悲惨なディストピアは幻なのかもしれないが、後味の悪さはきちんと残るホラーだった。
    【トンコ】
    ホラー要素はほぼないけれど、ブタ視点の世界の見え方に哀切を覚える。
    【生き屏風】
    心温まる伝奇ファンタジー。あまり興味のないジャンルだったが、主人公の妖鬼と屏風に住まう死霊の奥方が対話を通じて絆を育む過程が丁寧に描かれ引き込まれた。最後はこうなれば良いな…と思った通りになって満足。
    【寅淡語怪録】
    派手な展開はないが、ちょっとした違和感の積み重ねからいつの間にか怪異に絡め取られている独特の読後感が面白い。
    【穴らしきものに入る】
    シュール・フェティシズム・ホラー…ギャグ?
    発想力に脱帽。

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    2026年09月09日
  • 写真の怖い話

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    『写真の』っとあるからもぅ少し
    写真を添付して欲しかった。
    色んな著者さんの話し、
    実話なの⁈と驚くお話しが多かった。

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    2026年09月06日