田辺青蛙のレビュー一覧

  • 致死量の友だち

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    まず最初に読む前に思ったことはタイトルにある”致死量”という単語。最初にこの単語を見て感じたことは”毒”だった。

    Wikipediaによると摂取、被爆すると死に至る量。急性毒性試験や、中毒事例などに求められる。とある。

    言葉の通り、とあるものを死に至る量を摂取すると、それが毒と呼ばれるようになるのならば、例えば蜂毒などの一般的に連想される毒以外の、物質として存在しないもの、例えば言葉や感情(状態)も毒になりえると言える。

    その点を踏まえて改めてタイトルの「致死量の友だち」とはどういう意味なのか、考えながら読むことにした。

    進学校にてクラスメイト達から毎日いじめを受け続けている宇打ひじり

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    2022年04月24日
  • 大阪怪談

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    「怖い話」の背景には、必ずと言っていいほど「悲しい話」があるわけで…。
    人が死ぬこと、何より人が生きていく事は、やはりしんどいことなのですね。

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    2021年09月03日
  • 人魚の石

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    ネタバレ

    毎日一話ずつ眠る前に読みました。
    ホラーではあるけれど、さらっと風が吹き抜けるような読み心地。

    一番人間臭いのは、天狗かも!?

    自分の記憶が自分のものではないと知るってどんな気持ち?
    うお太郎の口調にだんだん似てきてしまう。

    最後近く、うお太郎が
    「分かってないよ。寺だけじゃなく、あんたの頭や心まで壊れる必要なんてないからね」と言った言葉にほろっときてしまった。

    最後の最後、人魚はやはり禍を呼ぶ。

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    2021年08月08日
  • 大阪怪談

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    大阪らしいクスッと笑える怪談から結局一番怖いのは生きている人間系の怪談まで色んなジャンルの怪談が楽しめた。大阪市内を自転車で彷徨くのが趣味だが何だかここ気になるなぁと感じてた場所が本書にいくつかあってやはり曰く付きの場所だったのかと。付近を通るときよく観察したいようなしたくないような。

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    2021年06月12日
  • 人魚の石

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    ネタバレ

    祖父母の山寺を継いで引っ越してきたユキオ。

    寺の庭にある池の水を抜いたら、そこにいたのは白い人魚の男だった。

    ユキオと人魚のうお太郎の奇妙な共同生活。

    山で祖父が採掘していた不思議な力を持つ石のこと。
    幽霊を閉じ込めた石、命を引き換えに土砂崩れからユキオを助けてくれた魚の石
    天狗との駆け引き、ミイラになった姉を助けると言って瀕死の状態で戻ってきたうお太郎。

    自分自身を見失いそうになり、琵琶湖に住むうお太郎を追って、寺で起きていた本当の出来事を知ることになる。

    人魚は禍を呼ぶと警告されながらも、
    うお太郎と一緒にいることをユキオはやめることはなかった。

    祖父が残した日記を発見し、

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    2020年11月15日
  • 京都怪談 神隠し

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    実録っぽい怪談の特徴として
    オチのない理不尽な感じが
    ぞわっとさせて面白いですね
    ただし その分 印象が薄くなって
    後々まで残らないことが多くて勿体ない
    しかし いつまでも頭に残ると
    それはそれで怖いので ぞわっとを一瞬楽しむのがよい

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    2020年09月11日
  • 関西怪談

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    大阪・京都の具体的な地名がでてくるので、土地勘のある人は興味深く読めると思う。

    (著者の特徴として)著者視点で物語を解説する話が多いので、好みが分かれるかもしれない。

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    2020年03月16日
  • モルテンおいしいです^q^

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    夫で作家の円城塔とのアメリカ旅行記
    シカゴ、大陸横断列車、サンフランシスコでの暮らし
    アメリカでの生活の雰囲気やナパバレーの魅力などが伝わってくる

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    2018年11月23日
  • モルテンおいしいです^q^

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    著者が夫婦で訪れた米国滞在記。
    前半はSF大会のあったシカゴ。そこから2泊3日の鉄道の旅、そして3か月のサンフランシスコ滞在。
    滞在中に挙げていなかった結婚式を二人だけで挙げたり…。
    写真も多く、夫婦の会話となっているところもあり楽しく読みました。

    青蛙さんは、よく知らずに表紙の雰囲気で手に取って見ました。ホラー作家なんですね。私は不得意なジャンルだった。夫は円城塔さんなんですね。まだまだ知らないことだらけだ。

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    2017年10月08日
  • 生き屏風

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    県境で里を守る妖鬼の皐月と、そのまわりの妖や人との関わりを描いた、耽美で静かな物語。
    連作短編のような3つのお話。

    妖や霊などホラーの要素はあるけれど、怖さは一切なく、どちらかというとやさしいお話。すこし、主人公の皐月がうすい気がした。シリーズを重ねればもっと皐月も魅力的になるかしら。

    ふたつめの「猫雪」がよかった。

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    2016年06月19日
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集

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    やっぱり生霊の話が一番怖いな。今回はまさかの高野秀行さんが寄稿されていたので、私にとっては二度おいしい本でした。

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    2016年06月12日
  • 生き屏風

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    あらすじ

    村の酒屋の死んだはずの奥方が、あの世から戻ってきて家の屏風に取り付いてしまった。
    「村はずれに住む妖鬼の皐月」は、屏風の奥方の相手をして、
    退屈を紛らわしてほしいと頼まれ、しぶしぶ出かけていったのだが――。

    あらすじ終了

    「村はずれに住む妖鬼の皐月」←これ重要
    だって、この娘が主人公の話だから(他の短編も、この先も)
    物語に登場する者達は怪異側の生き物ですが、
    話自体はもの悲しさを感じる話です
    怖くは無い
    むしろ、登場する人間の方が恐ろしいかなと
    屏風の方に感情移入してしまいますよ

    ただ、この皐月の寝方が……
    グロいというか、不可思議と言うか
    作者の方の文書で理解は出来る

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    2014年03月28日
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集

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    辻村深月さん目当てで購入しました。涙と戦慄なしには読めない愛の怪談ということなのですが、期待したほどではないような・・・ もっとドロドロしたものかと思いましたが 意外とそうでもなかったです。

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    2014年03月20日
  • 魂追い

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    魂を追う不思議な職業の少年 縁と
    馬の中で眠る鬼 皐月の旅のお話し。

    イロイロあって旅をする。

    この人のお話は面白いんやけど
    何かもぅ一つ足りない感じ!
    勢い??かな・・・

    でも世界観は好きです。
    このシリーズも好き^^

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    2013年05月31日
  • 魂追い

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    生き屏風の続編というか、シリーズ第2弾になります。
    県境守として暮らす皐月の生活や人間に頼まれた
    厄介ごとや、妖たちの思い出話やなどがメインだったのだが、
    今回はそこに魂追い(たまおい)の縁(えにし)が加わります。
    魂魄が漂う“道”に入り込んでしまったことで体調に
    異変が生じ、それを治す為に火の山に向かうことになった二人。
    頼りない二人の旅は目的地に到着しても終わらない。
    皐月の治療中にとんでもないことになっていた。
    縁がした約束の為に、悲しい結末が待っていると思わせる終わり方。
    緩くて優しすぎる二人が大好きだぁ~
    続きも読もう。

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    2013年03月02日
  • 生き屏風

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    優しい妖怪もの。

    馬の首で眠る皐月という少女の鬼は村境に住み、わるいものの侵入を防いでいる。
    村人からのお供えをもらったり、依頼を受けたりして暮らしている。
    ある日、亡くなったおかみさんが屏風に憑いて、その話相手をして欲しいとの依頼があり…「生き屏風」

    作者は遠野物語や民俗学、妖怪ものが大好きなんだなあ、と思った。
    妖怪と人間がつかず離れずで暮らしている、のほほんとした世界観でした。

    続編がありますが、表紙はこちらが一番雰囲気があって好きです。

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    2013年01月23日
  • 魂追い

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    読み終わって、続編であったことを知る。

    2012.7.21 start→2012.7.23 fin
    きっかけ: 魂追いとはなにかが気になったから。
    ライトノベル調というか、緩く淡々とした書き方で一気に読めた。
    物語全体のどこか無感情な描写が好ましい。
    途中、誰が話しているのか分からず迷子になりかけることもあったけど、登場人物がそれぞれ奇妙で良かった。人とあやかしの境界が曖昧な点も好ましく、主人公の一人である『魂追い』という職業設定が魅力的であった。

    続編をたまにのんびりした気持ちで読み続けたいなあと思う一冊。
    ということで前作である『生き屏風』を読みたいと思う。

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    2012年07月24日
  • 生き屏風

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    全く怖くない妖怪短編集。

    大きな事件が起こる訳でもなく
    人と妖怪がなんとなく交わりながら

    でもお互いに深入りしないよぅに暮らしてる

    そんな世界のお話です。

    淡々としてて
    不思議な雰囲気があって

    もぅちょっと長い作品が読みたくなる。

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    2012年02月13日
  • 魂追い

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    短編でありながら、全体が繋がっている、読みやすい作品。
    妖怪や不思議な物が好きな人に進めたい作品です。

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    2012年02月03日
  • 魂追い

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    シリーズ2作目、連作4編。
    シリーズだけれど、別物。
    変わらないのはゆるゆるとした流れ。
    身を任せて読み進むとどうしても眠たくなる。
    皐月が寝足りてないから?

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    2011年08月15日