椎名優のレビュー一覧
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ヴィルフリートといい、ディートリンデといい、ヴェローニカ派(というかその血を引いている者)への不信感が高まります。
ローゼマインとフェルディナンドという「主人公」に相対する適役ポジションにあるからこそなのでしょうが、二人が領主(アウブ)になる地位にありながらあまりにも暗愚であることに、フェルディナンドではないですが頭を抱えたくなります。
この先も主人公二人の足を全力で引っ張ってくれそうです。二人とも「自分の心に正直」というところはローゼマインと同じなのに、ここまで読者に与える印象が異なるというのは、やはりこれまでのストーリーの中で読者がローゼマインの「信者」になっている証拠なのかもしれません -
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ディートリンデといい、フレウレルムといい、アーレンスバッハの貴族たちの言動の一つひとつが嫌らしく感じられます。
彼らなりの「正義」があるのかもしれませんが、読者にとってはまごうことない「敵」ですから、ローゼマインやフェルディナンドが彼らの毒牙から逃れることができるよう祈るしかありません。
貴族院の3年生となったローゼマインは、後継者であったフェルディナンドのもとを離れても優秀であることを見せつけなければならず、いよいよ「聖女伝説」も加速することになりますし、エーレンフェスト領内では粛清もはじまり、連座を逃れるための名捧げも始まります。
ローゼマインの「常識」(つまり、この世界の「非常識」) -
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領主会議は心配していたよりもスムーズに進められたようで一安心でした。その裏で神事を行うローゼマインたちも特に大きな問題を起こすことなく、順位を上げたエーレンフェストのために粛々と準備を進めます。
いよいよ、他の領地から承認がやってくることになり、ローゼマインが創りだした様々な商品が中央へと広がってゆきます。印刷業が進み、さらに本が増えることを祈るばかりです。
心配なのは、相変わらず暗躍しているジルヴェスターの姉、ゲオルギーネです。彼女なりの「正義」があるのかもしれませんが、どうしてもローゼマインの側から見ることになりますから「悪女」のイメージがぬぐえません。
貴族院での二年目がはじまると、ま -
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小神殿に攻撃を仕掛けた「ハッセ」の街をめぐる処分が決着します。
現代人としての常識や倫理観を持つローゼマインにとっては厳しい試練でしたが、一歩ずつ貴族としての生き方を身につけてゆく(呑み込んでゆく)彼女の姿は、シリーズ開始当初の自信の情熱にまっしぐら、という雰囲気が上手く隠されるようになってきていて、改めて成長を感じさせます。
神殿長としての職務も少しずつ板についてきましたし、これからは義兄や同年代の子どもとのかかわりも増えてくるのでしょうか。彼女の「経営者」「発明家」としての活躍だけでなく「教育者」としてどのような手腕をふるってくれるのか、というところにも期待が高まります。 -
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ネタバレ神殿に青色巫女見習いとして通い出したマイン。神官長に側仕えを三人つけられましたが、皆不満そう。問題児の男の子や神殿長のスパイの女の子なんてあからさまに不満をぶつけてきます。ルッツに言われ、神殿の常識を学ぼうとし、側仕えを使う側の人間として早く慣れようとするマイン。
問題児だったギルがマインに褒められて照れるところ、可愛かったです。孤児だったギルには頭をなでなでされて褒められることは無かったかもしれません。嬉しかったでしょうね。
家族に商人になることを反対されていたルッツ。神官長のおかげで丸く収まりました。神官長もベンノ同様マインの保護者として頼りになります。 -
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中高生のビブリオバトルで紹介された作品です。
あまり最近のライトノベルスは読んでいなかったのですが、転生モノとはいえ、バトルシーンもなく、(無駄な)ハーレム要素もなく、地に足のついたストーリー展開だったように思います。
本が好きな主人公が、本という文化の無い異世界に転生したことで、「本がないなら自分で作る」という固い決意のもと奮闘する(しかし年齢的・体力的な制約もあって思うようには進まない)という設定は、読書が好きな人たちにとっては魅力的だと思います。
本を書くための媒体を作ろうとする際も、実際の古代文明を参考に「パピルス」や「粘土板」「木簡」などから取り掛かる辺り、まるで文明発展の歴史を見 -
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ネタバレ面白かったです。商才を発揮しベンノと対等に交渉するマイン。人の使い方も上手です。
子どもとは思えないマインの博識さに変だと感じるルッツ。
「…お前、誰だよ」
とうとうルッツに訊かれてしまったマイン。事情を説明してルッツが望むなら消えてもいいと言いますが、ルッツは「オレのマインはお前でいいよ」と。くぅぅーとなってしまいましたよ(笑) ルッツ、本当にいい子だ!
そして、マインのことを周囲が怪しまないのは何故かと思ったら、突拍子もない行動をとると思われているギュンターお父さんの子だからなのですね。受け入れられているなら良かった(笑)
すぐ熱をだすマインが実は“身食い”という病気であることが分か