西原理恵子のレビュー一覧
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「卒母」についての意見募集に対し寄せられた投稿から、百篇あまりが収録されている。かなり大胆に「母」から踏み出している人もいれば、それはちょっとまずいんじゃ?というくらい子供にベッタリの人もいる。しかし、総じて「親離れ子離れ」は必要なものだという考えはほぼ共通しているように思う。これからの世の中で「家族」がどういうものになっていくか、それはよく見えないが、良かれ悪しかれ、いっそう個と個の関係になっていくんだろうという気がした。
一生懸命育ててきた子どもが手元を離れていくときの気持ちを、たくさんの人が綴っている。もう一緒に暮らすことはないのだというたまらない寂しさを私も味わったし、今もそう思うと泣けてくる。いろいろ後悔はあるけど(それはもうたっぷり)よく頑張ったよ、ちゃんと一人前にしたじゃん、上出来上出来!と思うことにしている…のだが、やせ我慢のカラ元気という気配が濃厚に漂っているような…。
あちこちで「うんうん」とうなずきながら読んだ中で、一番「そう!本当にそうだよね」と思ったくだり。
「ただ、あふれる愛で、大切な存在を守ることに必死だった日々。幻でも一時それがあったことに感謝している。あの日々と今がなければ、私はもっと不遜な、とんでもない人間になっていたような気がするから」
同じ自覚があります。「幻でも」という言葉が胸にしみる。 -
Posted by ブクログ
入学を迎えたおにいちゃんに対する、妹の嫉妬とかね。あぁ、あるんだろうな、なんて子ども達をとりまく風景がほほえましい。この人のパワーもあふれている。一方で、「だいじょうぶ ぜんぶもってる」とかね。そういうことを書かれることに、なにか複雑なものを感じてしまうところもある。切ない、でもないし、そんなこというなよ、でもないし、そういうこというの、なんかずるい、でもないし、といって満たされている、というものでもまた、ないだろう。ほんとに複雑としかいいようがない。これだけ、パワフルだったり、ほほえましかったり、クスクス笑っちゃうようなものを見せられたあとだとなおさらね。なんか、いろんな思いを感じさせる本だね。俺も子育ての最中で、もうすぐ長男は入学だ。今後の展望をさぐる意味でも(笑)、なんか一気読みに近い読み方になりそうだな。
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『アンマーとぼくら』を読んだ後、参考文献のうちの一冊として出ていたのが本書。
なんとなく著者の絵柄が苦手で読んだことがなかったが、内容については思っていたよりもずっと深かった。
色の使い方も綺麗だ。
いけちゃんは氷嚢になるし、噛み付いてくるし、笑うし涙するし、とてもかわいい。
「かなしいとちいさくなって、おいとくとさらにふえる」。
それは、「ひとりぽっちでさみしかったのと、おなかすいてたのと、だいすきがほしかっただけ」。
人はいけちゃんのように増えることはないけれど、小さくはなる。
それでも、誰かが傍にいてくれれば、すぐ元気になれる。
大丈夫を増やしていける。
『アンマー』の物語と同じように、すぐそばで、見守って、悲しんで、笑ってくれるいけちゃん。
だけど、今、私の傍にいけちゃんはいない。
遠くからやってきたいけちゃんはいない。
伸びたり縮んだりするいけちゃんはいないけれど、大切にしている何かがあれば、いつの間にか大丈夫は増えていく。
世の中には辛いことがたくさんあって、きれいごとだけでは追いつかないほど苦しむこともある。
だからこそ、自分のいけちゃんを皆が見つけて、笑える時間を持って欲しい。
私も、願わくば誰かのいけちゃんでありたい。
そしてその人が私のいけちゃんでいてくれたら、こんなに幸せなことはないはずだ。 -
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ノンストップでこのカップルの本が人気!という特集をみて、いいな、と思っていた。
西原さんが怒っている時にまっすぐに困ってこっちが根負けしてしまうところ。
若くてかわいい、美人な女の方がいいんでしょ、というひねくれた女心に高須先生ならではの「本当」で君がいいと言ってくれるところ。
コンプレックスを持っているのに「欠損に恋をする」なんてときめくようなセリフで諭してくれる。
読んでて笑う所もあるけど、じーんと涙ぐむようなところもある。
人間の深みみたいなものがすごく素敵な彼氏。
西原さんが高須先生のことを好きなこともちゃんと伝わってくる良いコミックエッセイ。
今度から好きなタイプは高須克弥って言おうかな。 -
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ネタバレ息子と娘の運動会が同日。
娘の「私のだけに来て」という言葉をきいてたお兄ちゃんは「別にいいよ」と返し、母さんは(中学生が母とお弁当食べていても笑われるだろうと)娘の運動会だけに行くことに。
でも、息子が運動会当日になって
「別に、来てほしくないとは言ってない」
って出かける間際に言って、母さんは二つの運動会を自転車で三回往き来することに。
西原さんすごいなぁ。
「何で今になってそんなこと言うの!」
と言い返すでもなく、子どもの気持ちをくんで、できる限りのことをしてる。
「行かなくてもいいよね」という感じにリードしてしまった、という気持ちなのかな。
今回はこのエピソードがなんだか一番印象に残りました。 -
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西原先生と高須院長の実録恋愛漫画です。下ネタ満載ですが、すごく勉強になりました。お互い自立した大人同士の恋愛で、なかなか時間が取れない。そんな中で、僕はあまり長く生きられないかもしれないから…と高須先生。工夫してできるだけ一緒にいる時間を作ったり、言いたい事を遠慮せずにはっきり言ったり、全力で言い返したり。大きなケンカもするけど、数日後に相手を思っている事を伝えて仲直りしたり。本気でふざけたいたずらをしてみたり。一緒にいられる時間を、すごく楽しんでいらっしゃる印象を受けました。
また、高須先生が西原先生を連れて、あちこち実際に歩きながら、世界中に寄付をして回っていて、お金持ちで、自分達のためだけにお金をつかう事もできるのに、後世のためにお金以上のものを残そうとしてくれていて、本当にこの時代に貴重な偉人だなと思いました。
訪れた国の文化や思想、歴史なども垣間見る事ができますよ。 -
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いやもうめっちゃ面白かった。
西原理恵子さんが家族についてのお悩み相談を受ける読み物なのですが、本当身もフタもないようなブラックな回答ばかりで。
しかしそれの説得力がすごい。ど直球な物言いに思わず頷いてしまう。
ここまで徹底した価値観とか信念があるとこちらも清々しい。
私もこういう風に生きたいなと思う。息子と娘との関係性もみんな自立しててサッパリしてて素敵。
道歩いてるだけで轢かれて死ぬこともあるんだから
ダンナはいくらでも替えられる
子供は北朝鮮
よその男のチンコは駅前のビニール傘と一緒なので元あった場所に返しておけば大丈夫
自分が幼い頃に満たされなかったことを娘にしてあげれば怨念が成仏する
寝て教わる
ここらへん目からウロコ。 -
Posted by ブクログ
西原理恵子さんによる、自身の高須院長との熟年交際を題材にした熟年交際の勧めである。女性向けの処世術本と言い換えてもいいだろう。
こうした本は男性の側から見てもなかなか興味深いものがあるが、明け透けな語り口はのけぞるような部分もあるというか、大いに笑わせていただいた。この身も蓋もない語り口は、好きな人は相当好きだろうなと。(私も好む側の人間である)
自分の場合はこうだった、自分はこういうことをこう思う、といった説明をし、その中での気づきを中心に書いているが、その内容は含蓄深い。女性が殴られて当然だった高知と、そこでの貧乏生活がゆえに仕事を第一とする心映えなどは、並大抵ではないなと唸らされる。一昔前にはこんな世界が身近に広がっていたのだなと、隔世の感だ。
実に楽しいエッセイだった。
惜しむらくは、冒頭の漫画などやや説明不足の感のある部分もあって、その部分での戸惑いがあった。一冊のインパクトもやや尻つぼみ感があった点も否めない。
それゆえに、星四つ半相当と評価している。