西原理恵子のレビュー一覧
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『アンマーとぼくら』を読んだ後、参考文献のうちの一冊として出ていたのが本書。
なんとなく著者の絵柄が苦手で読んだことがなかったが、内容については思っていたよりもずっと深かった。
色の使い方も綺麗だ。
いけちゃんは氷嚢になるし、噛み付いてくるし、笑うし涙するし、とてもかわいい。
「かなしいとちいさくなって、おいとくとさらにふえる」。
それは、「ひとりぽっちでさみしかったのと、おなかすいてたのと、だいすきがほしかっただけ」。
人はいけちゃんのように増えることはないけれど、小さくはなる。
それでも、誰かが傍にいてくれれば、すぐ元気になれる。
大丈夫を増やしていける。
『アンマー』の物語と同じよう -
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ノンストップでこのカップルの本が人気!という特集をみて、いいな、と思っていた。
西原さんが怒っている時にまっすぐに困ってこっちが根負けしてしまうところ。
若くてかわいい、美人な女の方がいいんでしょ、というひねくれた女心に高須先生ならではの「本当」で君がいいと言ってくれるところ。
コンプレックスを持っているのに「欠損に恋をする」なんてときめくようなセリフで諭してくれる。
読んでて笑う所もあるけど、じーんと涙ぐむようなところもある。
人間の深みみたいなものがすごく素敵な彼氏。
西原さんが高須先生のことを好きなこともちゃんと伝わってくる良いコミックエッセイ。
今度から好きなタイプは高須克弥って言お -
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ネタバレ息子と娘の運動会が同日。
娘の「私のだけに来て」という言葉をきいてたお兄ちゃんは「別にいいよ」と返し、母さんは(中学生が母とお弁当食べていても笑われるだろうと)娘の運動会だけに行くことに。
でも、息子が運動会当日になって
「別に、来てほしくないとは言ってない」
って出かける間際に言って、母さんは二つの運動会を自転車で三回往き来することに。
西原さんすごいなぁ。
「何で今になってそんなこと言うの!」
と言い返すでもなく、子どもの気持ちをくんで、できる限りのことをしてる。
「行かなくてもいいよね」という感じにリードしてしまった、という気持ちなのかな。
今回はこのエピソードがなんだか一番印象に残りま -
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西原先生と高須院長の実録恋愛漫画です。下ネタ満載ですが、すごく勉強になりました。お互い自立した大人同士の恋愛で、なかなか時間が取れない。そんな中で、僕はあまり長く生きられないかもしれないから…と高須先生。工夫してできるだけ一緒にいる時間を作ったり、言いたい事を遠慮せずにはっきり言ったり、全力で言い返したり。大きなケンカもするけど、数日後に相手を思っている事を伝えて仲直りしたり。本気でふざけたいたずらをしてみたり。一緒にいられる時間を、すごく楽しんでいらっしゃる印象を受けました。
また、高須先生が西原先生を連れて、あちこち実際に歩きながら、世界中に寄付をして回っていて、お金持ちで、自分達のためだ -
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いやもうめっちゃ面白かった。
西原理恵子さんが家族についてのお悩み相談を受ける読み物なのですが、本当身もフタもないようなブラックな回答ばかりで。
しかしそれの説得力がすごい。ど直球な物言いに思わず頷いてしまう。
ここまで徹底した価値観とか信念があるとこちらも清々しい。
私もこういう風に生きたいなと思う。息子と娘との関係性もみんな自立しててサッパリしてて素敵。
道歩いてるだけで轢かれて死ぬこともあるんだから
ダンナはいくらでも替えられる
子供は北朝鮮
よその男のチンコは駅前のビニール傘と一緒なので元あった場所に返しておけば大丈夫
自分が幼い頃に満たされなかったことを娘にしてあげれば怨念が成仏す -
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西原理恵子さんによる、自身の高須院長との熟年交際を題材にした熟年交際の勧めである。女性向けの処世術本と言い換えてもいいだろう。
こうした本は男性の側から見てもなかなか興味深いものがあるが、明け透けな語り口はのけぞるような部分もあるというか、大いに笑わせていただいた。この身も蓋もない語り口は、好きな人は相当好きだろうなと。(私も好む側の人間である)
自分の場合はこうだった、自分はこういうことをこう思う、といった説明をし、その中での気づきを中心に書いているが、その内容は含蓄深い。女性が殴られて当然だった高知と、そこでの貧乏生活がゆえに仕事を第一とする心映えなどは、並大抵ではないなと唸らされる