須賀しのぶのレビュー一覧

  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    友人に勧められて。
    イェンツとヴェンツェルの関係性が良かった。
    シュウジの心が脆弱なくせに頑固なところがなぜか魅力的に見えた。

    物語として綺麗に完成されていて、最後のヴェンツェルが粋すぎて!
    最初は嫌いじゃないよこういうやつ、くらいに思っていたけど、大好きに確信した。これは女を虜にしちゃうよ。。

    0
    2026年09月24日
  • 神の棘II

    Posted by ブクログ

    読み終わった時思わず大きなため息。
    久しぶりにこんなに引き込まれる世界観を楽しめた。
    この本のストーリーは第二次世界大戦のナチス政権下にいた二人のドイツ人の話であり、民族とは何か、正義とは何かを常に考えさせられるお話である。
    二人のドイツ人は幼なじみでありながら対極の場にいる。同じドイツ人でありながらもそれぞれが自分の運命のもとに立ち向かっていく話である。
    かなりの長作だが、あっという間に読み終わってしまうのでぜひ壮大なストーリーを読んでほしい。
    個人的な話だが、自分もまた聴覚障害があるのでもし当時ユダヤ人だとしたら真っ先に自分はユダヤ人の障害者として殺されていたのだろうなと自分に置き換えて色々と考えさせられた。

    0
    2026年09月19日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    はじめは少しずつ読み始めた。でも、いつしか読む手が止まらないほど夢中になっていて、三日間、嵐に巻き込まれるかの如く読み耽っていた。読み終えた今、綴れることは、音楽が、東ドイツに生きた人々のみじめさと、焔のゆらめきと、生活が、その人生が、わたしの心をさらって言ったということだけかもしれない。今や、他人事ではないドイツの歴史に、心揺さぶられ、シュウジと一緒になって、ひとりの日本人としてその時代を生で味わったような気持ちになった。覚悟と熱意を持って戦うキャラクターたちに、自らの脆弱さが恥ずかしくなるほど。それぞれのキャラクターたちは、須賀しのぶ作品らしい理知的で冷静なたくましさを持っていて、惹かれずにはいられなかった。特にヴェンツェルとイェンツは対照的な存在ながら、どちらの立場も、心象も、痛いほど伝わり、その人間味に惚れ込んでしまった。間に挟まる主人公にだけ、仲間たちとの絆が見え、安易な友情でも恋でもない、どこか多角的な人間関係にシュウジの立ち回りの巧さも感じた。執着の強い物語が多い現代で、キャラクターたちの心象はどこか大人びて見える。ピアノやヴァイオリンといった音楽の描写も歌い上げるような心地よさで、余韻が強く、物語の中から未だ抜け出せずにいる。すごい傑作だった。

    0
    2026年09月13日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    久々に落ち着いて甲子園を見ていて、無性に何か野球の物語を読みたくなっていたときにタイムラインに流れてきた一冊。

    ああ、高校野球だと感じさせてくれる一冊。読んだあとちゃんと感動できます。
    久しぶりに読書熱が返ってきました。

    0
    2026年08月15日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    歴史とそれに巻き込まれる日本人。どうやって取材したんだろう、経験してないことを書ける作家は本当にすごい

    0
    2026年07月28日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    「恐ろしいのに、強烈な引力をもつその音の奥に ひそむものを知りたいからだ。」
    惹きつけられるものを私も知りたいと思った。
    ベルリンの壁のことは、幼い頃のうっすらとした記憶しかないが、その時代に人を敵と疑わないといけないのは辛いなと感じるところであった。

    0
    2026年07月29日
  • コバルト・プレイバック・アンソロジー part 1

    Posted by ブクログ

    あえてよかった!そんなコバルト文庫さん。わたしの青春が帰ってきた気持ちになりました!マリア様がみてる、もっかい読み直そうかなあ

    0
    2026年07月25日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    まるでドレスデンに留学していた人の回想録読むように感情がのっていく。構成良さをしっかり裏で支える参考文献の数々。書いたのはピアニスト?ドイツ在住?歴史学者?と思いながら読み、気づけばのめり込んで、読み終わってため息。すっかりお気に入りの作家になってしまったので色々読んでみたい。

    0
    2026年07月23日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    第4回高校生直木賞

    1939年にドイツがポーランドへ侵攻したことをきっかけに第二次世界大戦が始まった。
    そんな通り一遍の知識しかなかったので、ポーランドが何度も侵略されては支配され、他国に見放されてきたのか、特殊で過酷な運命を辿った国家だったのかを知った。
    何度も蜂起を起こしてきたポーランド人とユダヤ人の姿は、ワルシャワで外務書記生として働くタナクラの目線で語られる。
    それは衝撃的で絶望的だったけれど、確かに美しかった。

    「自由を取り戻すべく戦ったのではない。ただ、人間として死ぬために、立ち向かったのだ。」

    この境地になるまで裏切られ続けた彼らの長い戦いを思うと、須賀しのぶさんが訴える真実を伝えること、知ろうとすることの大切さを痛感する。
    内容は『革命前夜』よりは固くて難しかったけど、とても勉強になった。

    0
    2026年06月24日
  • 須賀のスガスガしくない話

    Posted by ブクログ

    面白かった。すっごいやわらかくて読みやすいんですけど、時々ハッとするような鋭さがあるところがとても良い。音楽と海外旅行の話が特に好き。骨ストの話はリアルに参考になった!
    最終回の少女小説については圧巻でした。

    0
    2026年06月21日
  • 神の棘II

    Posted by ブクログ

    アルベルトに対する認識というか捉え方が二転三転した。
    最初は「マティアスが不器用すぎる」と感じていたが、アルベルトの方がよっぽど不器用なのでは…?
    ドイツがどうなるのかは分かっているので、アルベルトが逃した人の話から減刑されるかな、と少し考えた自分の浅はかさよ…。

    虐殺など酷い背景も描き込まれているが、偶に(?)暴走するマティアスに少し笑わせてもらった。

    非常に読み応えがあった。

    0
    2026年05月18日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    ブク友である『リここ✈』さんの感想を読み、すぐに読みたくなった。
    約500ページの長編だが、中身が濃くて、物語に入り込んでしまい、長さは全く感じなかった。
    物語の地は第二次世界大戦前から大戦中のポーランド。
    これほどまで国が蹂躙され、翻弄されたこと、日本との繋がりが強かったことは全く知らなかった。
    そして、戦火の中での友情、たくさんの別れは、魂を揺さぶられた。
    戦争の悲惨さ、恐怖が身にしみた。
    棚倉慎は、友と約束した桜の国での再会を果たすことができるのか?

    0
    2026年05月10日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    登場人物一人一人の人生を思うと胸がキュッと切なくなる。
    静かに燃える蝋燭の火が、人々の動きになって、声になって、音になっていくのは圧巻。
    熱い火が絶えず燃え続けてるのと、マヤマの水のようなピアノは対局にあるように感じた。だけど、DDRで暮らす人との出会いによって、マヤマの水もどんどん熱くなって沸騰していったようだった。
    ドイツというとナチスの物語はさまざまなもので見てきたけど、東西分裂時の話はあまり知らなかった。音楽と政治と愛がこんなにきれいにまとまるとは…。

    0
    2026年05月09日
  • 神の棘I

    Posted by ブクログ

    大好きな作品のため数年ぶりの再読。必ず習うユダヤ人迫害。それはどのように起こっていったのか。主人公のマティアスや学生時代の親友であったアルベルトを中心に当時のドイツがどのような状況であったかを丁寧に書かれている作品です。

    0
    2026年05月02日
  • コバルト・プレイバック・アンソロジー part 1

    Posted by ブクログ

    大好きだったシリーズもはじめましてなお話もあるけど、どれも短編とは思えない濃さで面白くて最高でした。

    0
    2026年04月23日
  • すばらしき新式食 SFごはんアンソロジー

    Posted by ブクログ

    「食」をテーマにしたアンソロジー。どれも非現実的ではあるけど、数年後数百年後にはありえる話なのかもな〜とか思ったり。石のスープ飲んでみたい。

    0
    2026年04月07日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    須賀先生の作品を初読。素敵な作家さんに出会えた。バブルに浮かれてた日本と同時期に東ドイツで起こってたことを比較すると考えさせられる。他の作品もぜひ読んでみたい。

    0
    2026年03月24日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「この本に出会えて良かった!」と叫びだしたいほどの面白さ。

    解説で朝井リョウさんが『書けないものない系の書き手』と言ったのがよく分かる。海外の歴史的な出来事を背景に、ここまで心理描写を丁寧に描けるのがすごい。


    冷戦下のドイツが、西と東で貧富の差があったことを知らなかった。

    当時のドイツの現状を知って、改めて国と国民は別物だと思った。国の政策に決定権がない国民は、悪事に加担する加害者ではなく、無理やり従わされる被害者なのではないか。

    それを特に感じたのは、IMの元締めだったイェンツの末路。密告者として周りを利用していたけど、ヴェンツェル事件の真相から色んな葛藤があったことが伺えた。

    マヤマがイェンツの目が笑っていない事に気付かなかったのは、鈍感だったからではなく、親しい人に向ける態度が優しかったからだと信じたい。だけど、マヤマとの最後の会話を思い出すとイェンツに救いがなくて辛い。


    切ない場面も多かったけど、ヴェンツェルから楽譜が届き、ベルリンの壁が壊されるという希望に溢れたラストに心が浄化された。


    主人公だけでなく、沢山の人物の心情や成長が丁寧に描かれていて惹き込まれた。とても読み応えのある長編だったので、作者の他の作品も必ず読もうと決めている。

    0
    2026年03月22日
  • 革命前夜

    Posted by ブクログ

    第18回大藪春彦賞

    初読みの作家さんだけど、すぐに星5を確信して贅沢な読書時間を体験できた。
    まず、才能ある音楽家たちの世界を、豊かな描写とともに味わえる。
    これだけで満足だけど、舞台はベルリンの壁崩壊前の東ドイツで、監視され制限の多い人々の暮らしや、民主化運動の激化を知ることができる。
    そんな中での人と人との関わりや、音楽の役割りが丁寧に描かれていてとても興味深かった。
    更にまさかのミステリー要素あり、感動ありで、泣きながら本を読み終えた。
    すごい書き手にまた1人で会えたことが幸せ。

    0
    2026年03月19日
  • 紺碧の果てを見よ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読めてよかったです。
    海軍に生きる男性たちと、陸に生きる女性たちの物語。

    後になってから、外から、いろんな情報を得てから出てくる意見や判断と、その時に、その場で、限られた情報の中で出される意見や判断は往々にして異なります。

    この物語の中では、何かが美化されるのではなく、そこに生きる人たちのそれぞれの生き方が描かれていて、最後までページを繰る手がとまりませんでした。

    章ごとにはさまれる雪子の手紙が胸に刺さりました。

    兄と妹。
    男と女。
    性別の違いによって生じてくる、選択肢の違いや、置かれる環境の違いについても揺さぶられる物語でした。

    0
    2026年03月14日