須賀しのぶのレビュー一覧

  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    読んでいて胸が苦しくなる、訴えかけてくるものがあった。
    教科書には「ドイツがポーランドに侵攻して第二次世界大戦が始まる」としか記載されていない。その一文の後ろには夥しい数の犠牲と苦しみと怒りと叫びがあったんだろうと思わせる作品だった。

    スラブ系の日本人外交官
    ドイツ生まれのユダヤ人
    アメリカ国籍のポーランド人

    その3人が織りなす物語だからこそ、民族とは、国籍とは、外交とはと深く考えさせられた。

    外交とは人を信じるところから始まる。誰かに与えた無償の愛は必ず倍になって帰ってくる。

    その信念のもと駆け抜ける日本人外交官の真っ直ぐなストーリーです。

    0
    2023年12月31日
  • 流血女神伝 ~帝国の娘~ 5

    購入済み

    めちゃくちゃ面白かった

    一コマ一コマの描き込みが素晴らしく、キャラクター達の表情、目線、衣装、背景すべてが見応えのある作品だった。
    この巻は原作小説の最初の章を描き切ったところで「完」としているが、本当に面白かったので、ぜひ漫画版での続編が読みたいと思った。

    #感動する #アツい #切ない

    0
    2023年09月30日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    終戦直後の日本って、こういう感じだったんだろうなあということがよく伝わってくる。
    戦争が終わり、今まで自分がやってきたことと、これからやっていかなければいけないこと。
    その辻褄を合わせるのに、厚かましくやっていける人とそうでなかった人。戦争で勝った人たちと負けた人たち。戦争では勝ったけれど、日系人として差別を乗り越えなければいけなかった人たち。いろいろな立場の人がぶつかって、様々な葛藤があり、それを野球好きとしての共通点で乗り越えていく。僕自身はそれほど野球に思い入れがあるわけではないけれど、人物がとてもしっかり描かれていて、本当にこういう人がいたように思えた。どこまでがフィクションで、どこま

    0
    2023年09月05日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    お子さんが野球をしているなら⁡尚更すすめます、と⁡
    ⁡紹介していただいたこちら。⁡
    ⁡⁡
    ⁡高校野球の埼玉地区大会が舞台のこの小説。⁡
    ⁡⁡
    ⁡泣くよと聞いていたけど⁡⁡⁡もう一章の終わりに泣いて⁡
    ⁡そこから所々泣いて⁡
    ⁡終盤は泣きっぱなしでした

    0
    2023年09月03日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    野球部員でなくとも郷愁にかられる夏。どうしても決勝の壁を越えられない県立高校野球部の長年の思いを描く感動必至の小説。

    ノンフィクションマニアとしてはスボーツ小説はあまり読まないが、これは良かった。

    同じ県立高校野球部をキャプテン、マネージャー、監督など様々な立場から描く何世代にもわたる連作集。

    0
    2023年08月14日
  • 神の棘II

    Posted by ブクログ

    読むのにとても集中力の必要な心にずっしりと重い本でした。戦争に翻弄された若者たちの受難の物語り。受難としか言いようのない、その時代に生まれたことだけが不幸な彼ら。バチカン以降は涙が止まらなくてページを捲れませんでした。当たり前ですが奇跡は起こらず。最も神に愛されたのが彼だと信じたいです。

    0
    2023年07月31日
  • 神の棘II

    Posted by ブクログ

    歴史的背景やキリスト教の考え方含め学ぶことができた。
    スケールの大きなストーリーで非常に面白かった。

    0
    2023年05月30日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    野球について私は興味なかったけれど、凄く胸が熱くなる作品だった

    戦後の日本
    困窮が続く中で甲子園を再開するために尽力する
    甲子園の場面はほぼなく、甲子園を復活させるまでの物語
    そして甲子園を復活させるために尽力した男の物語
    米兵が統治する中、直談判に行き用具を集める
    並大抵の覚悟では出来ないことだろう
    甲子園という存在が朝日新聞のもと運営されているのは知らなかった
    それが今でも続いているのはとても凄い
    甲子園の存在は、過去の先人たちがどうにか若人の為に再開したいという熱い想いが今に続いているのかもしれない
    そんな昔から野球が、甲子園が行われていたのだと
    そういった歴史の中で培われてきたのだと

    0
    2023年05月15日
  • くれなゐの紐

    Posted by ブクログ

    倫子姐さんが最後まで筋を通し切っていて格好良かった。
    何かに依存すると周りが見えなくなるし、自分のしたいことばかりが先行してしまう気持ちはわからなくもない。登場人物がそれぞれ魅力的で最後までだれることなく読み終えれた。須賀しのぶさんの作品の中でも好きランキングで上位に来る作品。

    0
    2023年05月04日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    格下の相手に敗北し号泣した30年前
    2人のエースピッチャーと進んだ20年前
    有能な女子マネージャーと挑んだ10年前

    そして「ハズレ世代」と言われる今
    彼らの甲子園への挑戦が始まった

    4つの時代の高校球児たちの話

    キンという音や爆発するような歓声が
    ページから聞こえてくるような青春の1冊

    0
    2022年12月24日
  • 神の棘II

    Posted by ブクログ

    敵対する立場で、幾度も運命を交差させてきたアルベルトとマティアス。

    この物語の果ては、本当に慟哭という言葉が相応しい。


    神は、乗り越えられぬ試練を与えることはない。
    …などと言うのも愚かしく感じるほどの、悲惨な殺戮。意味を見出せない戦闘。
    今この瞬間も、女性や子供を含めた民間人に銃を向けている兵士たちは、皆こんな心境でいるのだろうか。
    そうだとしても、到底受け入れられないのだけれど…

    現実になおも続いている侵攻や、防衛のためと称して軍備を増強しようとしている政府。
    感想を書くことも出来ず日にちが経ってしまったが…
    とにかくとてつもなく力のある作品だった。

    0
    2022年12月20日
  • 荒城に白百合ありて

    Posted by ブクログ

    文庫になるのを楽しみに待っていました。発売日に届いて一気読み。
    好みが分かれるテーマ、ストーリーだと感じます。明るいとか楽しいとかいう話ではないですが、私は大好きです。
    何と言えば良いのか…自分の行動を、もう一人の自分が少し離れた所から眺めているような感覚を持った事がある人なら、主人公たちに近い気持ちで読めるのではないでしょうか。
    的確な言葉が今は見つかりませんが…
    滅びの美学?深淵を覗いてみたい?
    はたまた、世を醒めた目で斜めから見ている感じ?あるいは推しにハマる友人を羨ましく思う気持ち?
    …私の感覚では、そんな感じが近い気がします。ピンと来たらぜひ読んで下さい(笑)

    作者の書く文章は凛と

    0
    2022年11月22日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    まるで当時のワルシャワにいたかのように錯覚させるほとの臨場感をもった文体は見事というほかありません。慎の苦悩、ヤンとレイとの運命の出会い。ポーランドの人々がこんなにも辛い歴史を生きてきたのだということを初めて知りました。人と人とが信頼し合うことが外交の一歩であるという言葉は、現代にも通じます。この世界から戦争がなくなること、平和に生きられることに改めて感謝の気持ちをもちました。

    0
    2022年11月19日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    ポーランドという国に対しての自分の知識の無さに打ちのめされました。。
    現実で起こった悲惨な現実...
    映像では耐え難いが、この作品の文章は心にスッと入ってきて涙が溢れました。
    もう一度読みたい作品です。

    0
    2022年10月22日
  • 芙蓉千里

    Posted by ブクログ

    単行本のほうを読みました。実際に存在していた"からゆきさん"たちに通じるお話でした。
    心苦しい気持ちになるところもありますが、苦界に生きる女たちの強さを伝えてくれます。

    0
    2022年10月12日
  • また、桜の国で

    Posted by ブクログ

    今この時に読むからか、ぐさりと胸に刺さる。
    戦争とは、外交とは、国家とは、人とは。

    あまりに埒外な(と自分が思う)事態が起きたときにフィクションだと思ってしまうというのは、自分の体験としてうなずけて、それがかえってつらかったです。

    0
    2022年10月10日
  • 紺碧の果てを見よ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    良い話だったとは思うがなんか薄っぺらな印象。しかし、本の感想からは離れるが、戦前の日本にはバカしかいなかったのだろうか?国民を虫ケラの様に扱う天皇以下の腹黒い国の指導部と、疑うことなくそれに従い殺し合いを美化するおめでたい勘違い集団。それが日本だったのかと情けなくなる。決して愛国心などではなく、単なるカルト宗教の教祖とその取り巻き一派と信者。そして、その指導部の生き残りから続く子孫が支配する現在のこの国。長年利権にしがみつく与党は保守の化けの皮を被った反日売国奴集団。自立できない国民は他人事人任せ。結局、戦後も更にレベルが下がっただけなのかも知れない。

    0
    2022年09月04日
  • 流血女神伝 ~帝国の娘~ 1

    購入済み

    丁寧な絵柄に好感!

    流血女神伝のコミカライズ!もう一度カリエたちの物語が読めるなんて嬉しいです!原作を追いかけていた当時、こんなに面白いのになんでアニメ化しないのか、なんでコミカライズしないのか、原作だけで終わってしまうのがもったいない作品だと思っていました。

    原作のイラストを担当されていた船戸さんのような迫力と画力がないとコミカライズも薄っぺらくなるのではないかと心配でしたが、原作のキャラクターを大事に特徴をうまくとらえて描かれており思っていたより違和感なく読めて嬉しかったです。
    続きが楽しみです!どこまでコミカライズしてくれるんだろ?全巻やってほしい!!


    カリエはまだまだ子供ですが、これからあらゆるとん

    0
    2022年08月29日
  • 夏は終わらない 雲は湧き、光あふれて

    Posted by ブクログ

    シリーズ第三弾。続きが気になって、これまた一気に読んでしまいました!高校生の濃密な1年間を疑似体験させてもらいました。やっぱり一生懸命何かに打ち込むのは素晴らしい。中村くんが個人的には一番お気に入りのキャラクターでした。

    0
    2022年08月24日
  • エースナンバー 雲は湧き、光あふれて

    Posted by ブクログ

    前作に続き、一気に読んでしまいました!三ツ木高校のこれからが気になります。笛吹のキャラがすごく良かったです。

    0
    2022年08月23日