【感想・ネタバレ】荒城に白百合ありてのレビュー

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Posted by ブクログ

文庫になるのを楽しみに待っていました。発売日に届いて一気読み。
好みが分かれるテーマ、ストーリーだと感じます。明るいとか楽しいとかいう話ではないですが、私は大好きです。
何と言えば良いのか…自分の行動を、もう一人の自分が少し離れた所から眺めているような感覚を持った事がある人なら、主人公たちに近い気持ちで読めるのではないでしょうか。
的確な言葉が今は見つかりませんが…
滅びの美学?深淵を覗いてみたい?
はたまた、世を醒めた目で斜めから見ている感じ?あるいは推しにハマる友人を羨ましく思う気持ち?
…私の感覚では、そんな感じが近い気がします。ピンと来たらぜひ読んで下さい(笑)

作者の書く文章は凛としていて、清廉な美しさを感じます。
その上いつも知らなかった歴史を教えてくれて、知的好奇心も刺激されます。
今作で私が最も唸らされた知識は「猿叫が聞こえたそうだから」と示現流について書かれた部分です。
打ち込みの映像を見た事がありますが、あの声をそう呼ぶんですね…。武道に詳しい方には当然の知識なんでしょうか。初めて見た単語で、即座に検索して調べてしまいました。
史実に創作を織り込む手腕が、毎回見事です。歴史というパーツをどう組み立てたらこんな話が書けるんだろうと感嘆。今後も新作を楽しみにしています。

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2022年11月22日

Posted by ブクログ

須賀様安定に素晴らしかった。
須賀様の歴史物は第二次世界大戦絡みの作品がほとんどだったけど、こちらは幕末のお話。
カタカナだらけの登場人物よりはわかりやすいけど、歴史の知識が自分にあまりになさすぎて難しかった。

須賀様お得意の、実在する人物と架空の人物が織り交ぜられているところはさすがでした。
摩藩士の言葉はちょっと字面だと読みにくいけど、頭で音声に置き換えると納得。

青垣(森名)鏡子と、岡元伊織の運命が、時代の波とともに書かれている。ひたすら報われない2人。いや、最後は報われたって言ってもいいのかな。
読みごたえバッチリ。会津についてもっと勉強したくなる作品。

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2023年03月09日

Posted by ブクログ

須賀しのぶさんの作品はいつも、私のことを呑み込み、苦しめて苦しめて胸を鷲掴みしてくる
苦しいと分かっているのに何度も読んでしまうのは、きっと、作品に出てくる人物の生き様が、正しく、真っ直ぐで、美しいからだ

今作も、これ以上ない美しいラストだった
切なさがまだ私の全身に充満している


幕末についての知識不足で読むのに大変苦労した
勉強して、改めて読み直したい

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2023年06月15日

Posted by ブクログ

薩摩の男と会津の女、激動の幕末にあって結ばれるはずのない男女、薩摩隼人と会津婦人の恋を描いた作品だ。歴史の重み、家の重み、人としての情念、あらゆる柵を振り捨てた時は死。この作品、好みが分かれるなと感じた。

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2022年12月02日

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