須賀しのぶのレビュー一覧

  • 神の棘II

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    宗教という難しい問題を戦争との関連で語られていてとても勉強になった。ページが多いけど、一気に完読。登場人物それぞれに魅力的があって、女性たちの強さも印象的だった。戦争の惨たらしい描写にも関わらず、冷静に状況をイメージできるのは著者の文章力によるものだと思う。最後、言葉を返せないマティアスを、アルベルトの腕がやんわりと廊下へ押し出した時点で感極まってしまった。そしてラストは限りなく清々しく静謐。時間をおいてまた読みたいと思える小説です。

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    2021年01月31日
  • また、桜の国で

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    単行本で約500ページの大作を2日で完読!感無量。“革命前夜”に思いのほかハマったので、本作も読んでみました。当時の時代背景や歴史に疎いので途中つまずく覚悟で読み始めたものの、杞憂に終わりました。このような歴史小説を読んでいると、いつもはカタカナ地名や登場人物を覚えられない自分ですが、今回は全てスッーっと入ってきて最後まで気分良く読めました。亡命とかユダヤ人とかヒトラーとか。遠い存在すぎて詳しく知らなかったけど、本作で勉強させてもらいました。そもそもポーランドについては何も知らなかった。こんな形で歴史を知れるのは有難いです。「日本には人種差別がないというより、日本人にとって理解という点で距離が

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    2021年01月05日
  • 神の棘II

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    修道士マティアスとナチス親衛隊アルベルトの、本来混ざり合うことのない二人の運命が折々に交錯する。マティアスはそれを偶然と考えていたけれど、最終章で実はアルベルトが仕組んだ必然だったのだと明かされる。
    少年時代友人であった二人が後に白と黒の運命を歩むも、実は二人とも白だった、というありきたりな結末にはならない。白というにはアルベルトの手は血に塗れ過ぎていた。
    アルベルトに言わせれば、カトリックもナチスも指導者が被指導者に無限の服従を課す指導者原理に基づいたもの。よって二人は似た道を歩いていたとも言える。
    二人とも種類は異なるとはいえ信心の心を持ちながら、そこに絶対性を見出せず、マティアスはユダヤ

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    2020年12月03日
  • 夏空白花

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    どこまでが事実なんだろう。分からないけど、この物語を今、この時に描けるこの人はすごいと思う。重厚なのに爽やかで、終章は涙なしには読めない。野球好きじゃなくても楽しめる。あと、美子さんのキャラクターがとても良い。

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    2020年11月25日
  • 夏空白花

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    元々高校野球は好きでよくテレビでは見ていましたが、息子が高校球児になったので当時は親として大変だったものの、地方大会では決勝まですすんだので熱狂と感動を味わうことができました。
    日本の高校野球は独特なので、いい面悪い面はあるものの、長い間国民の支持を受けて100回以上も大会を維持しています。この大会の存続を願って奔走してくれた野球を愛する人々に支えられてきたのだと改めて感謝しながら読みました。日米の野球観の違いも興味深かったです。国の背景、文化の違いがあってもスポーツを通して理解しあえる。最後の場面は特に感動しました。

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    2020年10月31日
  • 永遠の曠野 芙蓉千里IV

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    ネタバレ

    芙蓉千里から4冊一気読みしました。生まれた境遇に負けず強く生き抜いたフミの人生にハラハラしながらも応援し、結末を読みたいような終わってしまうのが惜しいような気分で読み切りました。登場人物も魅力的で本当にいたかのような生き生きしたリアルさがありました。
    なんだか懐かしい感じがしていましたが何故なのかがあとがきを読んでスッキリしました。須賀さんも大和和紀さんの漫画を読んでいたとか。少女が夢を追って大人になり恋をして愛する人が夢を叶えるのを支えるというストーリーは惹きつけられ、気力を与えてくれます。結末が想像の斜め上をいって母になったフミと不思議なパートナーを得たところはさすが深いっと思いました。

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    2020年10月31日
  • 夏空白花

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    面白かった!

    戦後1年で復活した高校野球大会
    それなのに、今年は…
    来年の夏、開催される事を切に願います。

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    2020年09月04日
  • 紺碧の果てを見よ(新潮文庫)

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    8月には戦争物を読む。
    確固とした主義を持っているわけではないけれど、なんとなく読みたい気持ちになるのだ。

    タイトルも、カバーイラストも美しい。
    繰り返し出てくる『紺碧』のイメージは何なのだろうかと考える。
    海と、空?
    それは刻々と色を変えるものであり、しかし実は何の色にも染まらないものである。
    人間に何があろうと、いつでもそこにある、青は特別な色。

    浦賀で育った、永峰(会沢)鷹志の家は、会津の武家の末裔。
    父は日露戦争の生き残りだが、昔のことは話さない。
    無口だが反戦の気持ちがある。
    朝敵、と蔑まれた会津の出だからこそ、「負ければ何もかも失う。変わらないと信じていた正義や美徳も全て奪われ

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    2020年08月19日
  • 天翔けるバカ We Are The Champions

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    ティペラリィ 聴きたい で、検索してみたのですが ☓ でした。えーと、この本はですね、第一次世界大戦のヨーロッパを舞台に、大空をかけめぐる騎士(バカ)たちの活躍を描く、熱血アクション.コメディ、です。
    まだ、手に入りそうですよ。 この本。
    大好きな作家さんの、読みやすい、面白い、本です。

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    2020年08月08日
  • また、桜の国で

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    第四回高校生直木賞受賞作。

    1938年9月30日「ミュンヘン会談」によって戦争が回避された日、27歳の棚倉慎はドイツとソ連に挟まれた国、ポーランドの日本大使館に着任するために到着します。
    列車の中で知り合ったドイツ在住のユダヤ人でカメラマンのヤン・フリードマンと友人になります。
    慎は日本人ですが父親のセルゲイがロシア人です。
    九歳のとき家の庭で二時間だけ友だちになったポーランド孤児(シベリア孤児)のカミルという十歳の少年を探しています。カミルはセルゲイの弾くショパンの『革命のエチュード』を「なつかしい」と言い、お互いの一番の秘密を教え合います。慎の悩み事は自らのアイディンティティでした。

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    2020年05月14日
  • 紺碧の果てを見よ(新潮文庫)

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    幼い頃、会津を離れた一家
    浦和のドック近くで育ち
    兄は海軍へ、妹は芸術の道へ。

    仲間たちの死、激しくなる戦争

    淡々とした文章だけに胸に迫ります

    「紺碧の果てを見よ。愛するものの防人たれ」

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    2020年05月11日
  • 芙蓉千里シリーズ【全4冊 合本版】

    購入済み

    時代は明治、舞台は哈爾濱の女郎屋。女郎として売られてきた…のではなく望んでやってきたフミ(元大道芸人で天涯孤独)の物語。女郎屋が舞台なのに、(悲惨さは描かれているものの)どこか明るい印象の物語なのは、フミが"望んで"そこへやってきたからかな。結局、女郎にはならずに芸妓になるフミの一風変わった考え方と生き方が面白過ぎます。元は図書館で借りて読んだのですがいつか購入して手元におきたいと思っていた作品なので、合体本が電子で販売されていてとても嬉しかったです。

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    2020年03月09日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

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    県立高校野球部を舞台に、先輩から後輩へ託されてきて夢と、それぞれの夏を鮮やかに切り取る青春小説。
    (以下ネタバレ注意)
    1話の“ 敗れた君に届いたもの”でボロボロと泣いてしまいました。よくある野球の試合で格下が格上を逆転する話なのですが、格上の学校目線で書かれていて、試合でのまれてしまう彼らに心がギュッとなります。
    2話3話4話と続いての5話“ 悲願”も涙が自然とこぼれました。全てが繋がり北園高校野球部が悲願を果たしに行く姿は素敵でした!
    やはり高校野球は胸にグッときますね。
    しかし“ はずれの世代”って残酷な言葉だなぁ

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    2020年02月13日
  • 雲は湧き、光あふれて

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    鉄壁のドライアイの私にも涙!『ピンチランナー』『甲子園への道』『雲は湧き、光あふれて』の三編集。ダントツで良かったのは表題作『雲は湧き~』。戦時中の甲子園、球児たちの物語。戦争に奪われた大会・夢・将来・若い命。涙なしには読めない。もう、外出先だというのにみっともないくらい号泣。『栄冠は君に輝く』の歌は、これまでもいい歌だなと思っていたが、この頃から脈々と受け継がれている歌詞、思いに感動ひとしお。他、熱闘甲子園のような『ピンチランナー』、新米記者の奮闘記『甲子園の道』も良かった。続編も読みたい。

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    2019年11月27日
  • 神の棘II

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    歴史的な内容で難しい部分もありますが、読後感は重く感慨深いです。登場人物を通して、その時代の情景が想像できました。いつだって戦勝国が正しい歴史とされる。敗戦の責任とはなんなのか、色々と考えさせられる作品。本当に読み応えがありました。上下巻でここまで完成された内容って凄いです。

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    2019年08月15日
  • 夏の祈りは(新潮文庫)

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    高校野球県大会予選ベスト8がそろそろ出揃ってくるこの日に、この本を読み終えた充実感。
    毎年夏はテレビに張り付いて見ていても、この本を読んだあとに見るとまた違う楽しみかたが出来そう。
    今年も夏が来た。

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    2019年07月22日
  • 神の棘I

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    須賀さんの本は、以前『芙蓉千里』シリーズを夢中になって読んだのが鮮烈な印象だった。なので、書店に並んでいたこちらも購入してはいたのだが、なかなか読めずに積読状態だったのを、やっと読んだところ。

    ナチス政権下のドイツを舞台に、旧知の間柄であった修道士マティアスと親衛隊情報部SDアルベルトがまみえた所から物語が動き出す。最初は慣れないドイツ名詞や教会用語やらで読みにくかったけど、アルベルトの裏切りから物語にぐいっと引き込まれ、あっという間に読んでしまった。第二次世界大戦が始まって、対照的な二人が今後どんな風に進むのかとても楽しみ。

    次の巻も一緒に買っておくべきだった!早く読みたくて仕方がない!

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    2019年07月09日
  • くれなゐの紐

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    次から次へと人物と場面が展開していきます。それも突然やってくるし、緊張感を多分にはらんでいるので、おもしろかったです。まず、設定が面白いです。かつてのコバルト文庫読者には垂涎ものです。

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    2019年04月14日
  • ブルー・ブラッド 虚無編(下)

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    前巻のユージィンからの視点が面白かった。
    ユージィンもヴィクトールもなんだかかわいそうな人たちだなと思うけど、憎んで憧れて失望したりしてなんだかんだ2人は楽しそうなので良いのかなと思いました。これからも仲良く敵対してほしい。
    マックスが大好きです。

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    2019年03月30日
  • ブルー・ブラッド

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    ヴィクトールとユージィンの関係性は知っていたけれど、どういう過程をたどってああなってしまったのか、笑顔の裏で進行していく策略にゾクゾクした。

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    2019年03月25日