須賀しのぶのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
単行本で約500ページの大作を2日で完読!感無量。“革命前夜”に思いのほかハマったので、本作も読んでみました。当時の時代背景や歴史に疎いので途中つまずく覚悟で読み始めたものの、杞憂に終わりました。このような歴史小説を読んでいると、いつもはカタカナ地名や登場人物を覚えられない自分ですが、今回は全てスッーっと入ってきて最後まで気分良く読めました。亡命とかユダヤ人とかヒトラーとか。遠い存在すぎて詳しく知らなかったけど、本作で勉強させてもらいました。そもそもポーランドについては何も知らなかった。こんな形で歴史を知れるのは有難いです。「日本には人種差別がないというより、日本人にとって理解という点で距離が
-
Posted by ブクログ
修道士マティアスとナチス親衛隊アルベルトの、本来混ざり合うことのない二人の運命が折々に交錯する。マティアスはそれを偶然と考えていたけれど、最終章で実はアルベルトが仕組んだ必然だったのだと明かされる。
少年時代友人であった二人が後に白と黒の運命を歩むも、実は二人とも白だった、というありきたりな結末にはならない。白というにはアルベルトの手は血に塗れ過ぎていた。
アルベルトに言わせれば、カトリックもナチスも指導者が被指導者に無限の服従を課す指導者原理に基づいたもの。よって二人は似た道を歩いていたとも言える。
二人とも種類は異なるとはいえ信心の心を持ちながら、そこに絶対性を見出せず、マティアスはユダヤ -
Posted by ブクログ
ネタバレ芙蓉千里から4冊一気読みしました。生まれた境遇に負けず強く生き抜いたフミの人生にハラハラしながらも応援し、結末を読みたいような終わってしまうのが惜しいような気分で読み切りました。登場人物も魅力的で本当にいたかのような生き生きしたリアルさがありました。
なんだか懐かしい感じがしていましたが何故なのかがあとがきを読んでスッキリしました。須賀さんも大和和紀さんの漫画を読んでいたとか。少女が夢を追って大人になり恋をして愛する人が夢を叶えるのを支えるというストーリーは惹きつけられ、気力を与えてくれます。結末が想像の斜め上をいって母になったフミと不思議なパートナーを得たところはさすが深いっと思いました。 -
Posted by ブクログ
8月には戦争物を読む。
確固とした主義を持っているわけではないけれど、なんとなく読みたい気持ちになるのだ。
タイトルも、カバーイラストも美しい。
繰り返し出てくる『紺碧』のイメージは何なのだろうかと考える。
海と、空?
それは刻々と色を変えるものであり、しかし実は何の色にも染まらないものである。
人間に何があろうと、いつでもそこにある、青は特別な色。
浦賀で育った、永峰(会沢)鷹志の家は、会津の武家の末裔。
父は日露戦争の生き残りだが、昔のことは話さない。
無口だが反戦の気持ちがある。
朝敵、と蔑まれた会津の出だからこそ、「負ければ何もかも失う。変わらないと信じていた正義や美徳も全て奪われ -
購入済み
時代は明治、舞台は哈爾濱の女郎屋。女郎として売られてきた…のではなく望んでやってきたフミ(元大道芸人で天涯孤独)の物語。女郎屋が舞台なのに、(悲惨さは描かれているものの)どこか明るい印象の物語なのは、フミが"望んで"そこへやってきたからかな。結局、女郎にはならずに芸妓になるフミの一風変わった考え方と生き方が面白過ぎます。元は図書館で借りて読んだのですがいつか購入して手元におきたいと思っていた作品なので、合体本が電子で販売されていてとても嬉しかったです。