森絵都のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ずっと探していた小説の原稿が、阪神大震災のさいに他のものに紛れてしまっていたのを発見した。作者は行方不明だが、先ずは読んでほしい。
誰から誰に宛てたかもわからない手紙から始まり、よくわからないまま小説が始まる。
舞台は1990年頃の大阪釜ヶ崎、日雇い労働者として働く男が、ある女の小説を書いてほしいとの依頼を受ける。その小説が本編な訳だが、まさにこの女の物語であり、この男の物語でもある。最後、彼らがどうなったのか、今どうしているのかもわからないままだが、読み終わってはじめを見ると、誰が誰に宛てた手紙かがわかるし、その意味するところの重要さに胸を打たれる。軽い話ではないし、大事件が起こるわけでもな -
Posted by ブクログ
森絵都の漁師の愛人を読みました。
5つの短編が収録された短編集でした。
既婚者の長尾とつきあっていた紗江は、長尾が勤めていた音楽事務所の倒産を機に漁師に転職してしまったため、長尾について海辺の街に引っ越しました。
長尾の妻から時々なぜかかかってくるとりとめのない電話や、豊漁の時はうれしそうな長尾の様子を見ながら暮らしている紗江ですが、長尾の同僚の妻たちからの悪意のある視線に辟易しています。
長尾が実は妻と連絡を取っていたということを長尾の口から聞いて、紗江は...
震災後をテーマにした物語2つは面白く読みましたが、プリンを題材にした3編は全然面白いと感じませんでした。 -
Posted by ブクログ
2011年3月に発生した東日本大震災に誘発された福島原発事故。その放射能の危険性のため、原発から半径20キロ圏内への立ち入りが制限された。制限された街に残されたペットは、家畜は、動物たちは、どのような生活をしているのだろうか。ペットたちは飼い主のもとへ戻れるのだろうか。
立ち入り制限区域に残されたペット、犬や猫を中心に保護、飼い主に引き合わせる、といった活動をボランティアで行う人々に筆者が密着、見たままに記述された本。
人々の行動のモチベーションが何なのか、何のために活動をするのかという心理・ペット保護の経緯について知見が得られた。
ペットも家族の一員なのだということ、彼らがどれほど安ら