松岡圭祐のレビュー一覧

  • ヒトラーの試写室

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    最近の松岡氏は史実に基づくフィクションばかりで、時に重苦しそうなあらすじにいつ読もうかと長引かせてしまう。
    ナチスドイツの非道さは色々見ていたので、物語が進むにつれ、日本に帰れなくなった主人公の行く末にひやひやし、戦時中でも映画が作られていた余裕さに驚きながらも、目的を知れば切なくなる。
    目の前の仕事を必死でやり抜いている人間がいいように利用されるのは、この時代だからじゃない。いまも同じだ。
    ある種の戦争小説だけど、映画・特撮の視点から描かれるのは新鮮だし、小説的なトリックに、いかにも松岡氏らしいなと苦笑い。

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    2018年04月24日
  • 黄砂の進撃

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    これも面白かった。
    一つの史実を相対する両方の立場で書かれている作品だ。
    よく一冊の作品の中で交互に書かれている作品はあるが、これは片側だけで完結してある。
    前に読んだ「黄砂の籠城」と対になっている。
    両方を読むことによって内容も味わいも深まると思う。

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    2018年04月19日
  • 探偵の探偵III

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    ネタバレ

    いよいよ死神との対決!
    「こんなに嫌な人間がいるか?」っていうくらいに腹立たしい奴に、玲奈は立ち向かうわけなのですが、この物語としては琴葉との関係が重要になっています。
    まだシリーズは続くようなので、玲奈にとって救いのあるような終わり方を願っています。

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    2018年04月19日
  • 黄砂の進撃

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    『黄砂の籠城』と対をなす作品。義和団事件を中国人の視点から描いたもので、『黄砂の籠城』では中国人が人間扱いされていなかったのを見ると大いなる違いがある。
    歴史の事実を様々な視点から捉えることはとても重要ことだと思う。昨今、中国を貶す本が散見されるが、意味のない非難中傷はやめたほうがよい。その一方、この本の帯になるコメントのような一方的な中国礼賛も、同様にばからしい。

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    2018年04月18日
  • 黄砂の進撃

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    ネタバレ

    「黄砂の籠城」を中国側の視点から書かれているのがこの「進撃」。光緒帝が近代化をすすめようとしていたのに西太合は紫禁城に守られてどれだけ無知だったのだろうか。宣教師の横暴にどうにかせねばと農民が立ち上がったのが義和団。紅灯照の妖術も史実であり黄蓮聖母も実在したらしい。自己を見失いがちなとき、人智を超えた奇跡の存在を信じれば心の拠りどころができると導いてきた張徳成。りっぱだった。「籠城」ででてきた柴さんが莎娜と会話するくだりが今の日中関係はどうにかならないのかという作者の意図を感じた。

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    2018年04月15日
  • 生きている理由

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    ネタバレ

    清朝末期、粛親王善耆の14番目の王女顯仔が日本で川島芳子と名乗り、唯一の頼れる養父に、徹底的に猜疑心、反抗心を抑え込まれ、王女として生きるよう育てられた。玩具は全くフィクションだと思ったら「玩具を進呈する」という言葉は史実とのこと。少ない史実をふくらませて小説にしている松岡さんの筆力には感心してしまった。「人と関わって傷つくのが怖いから、自分のことを嫌いでいようとしている。でも本当は、生き方を選んだのは自分だとわかった。」生きている理由が愛する人によってみつけることができたのかな?続きが読みたい。

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    2018年04月14日
  • 黄砂の籠城(下)

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    柴五郎の言葉が心に突き刺さってくる。
    個人の基礎能力の育て方により、人間性を形成してゆき、瞬時の行動を作り出す。
    基礎能力の育成は育った生活環境であったり、指導であったりする。それは、基礎能力による読み書き、計算など当然に備わっている能力があり。親切で真面目で勤勉で信頼ができ気配りがきいていることにつながる。

    ラブロフがつぶやいた。「お前らとは戦争したくない」
    「俺もだよ」桜井は震える声でいった。「そんな馬鹿なことになるはずがない。そう信じている」
    「お前をどう憎めばいいかわからん。親切で、真面目で、勤勉で、信頼できて、気配りができて、低姿勢だ。ロシア人はひとつもない」
    「そんなことはない」

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    2018年04月11日
  • 黄砂の進撃

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    黄砂の籠城のB面

    腕っ節の強い飲んだくれの元船乗りの張徳成の成り上がりストーリー!
    物事の理解力と自分の言葉への置換、そして瞬時の判断力と周囲の思惑により、義和団の天下第一壇大師へと祭り上げられて行く。
    一方、清国の中枢と天津の情勢などにより何故宣戦布告へと向かっていったのかが描かれている。

    それと某宗教団体の大航海時代以降の布教活動への問題点も間接的に提起されている。


    何れにしても本作品は黄砂の籠城とついになる物語であり〜籠城を読んでいるか?読んでいないか?では面白みが全く異なる!!!


    張徳成は農民一人一人が学を身に付ければ世の中が良くなると本作で語っていたが、確かに現在の日本を

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    2018年04月08日
  • 黄砂の籠城(上)

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    千里眼のように読みやすいと思ったのに・・・
    漢字とカタカナが多く、出てくる名前も外人が多い。
    読みづらい!!
    が、しかし・・・
    面白い、面白い・・・

    日本人の心がつまった行動・・・
    日本人の謙虚であり勇気ある行動が認められるところは心がすーと、する。

    私だけだろうか、ビジネスの精神に通じるところがあると思うのは。

    「三十年と少し前、日本は武士の国だった。家には夫の帰りを待つ妻がいた。それが今では、夫がスーツを着て会社へ通い、妻も暇を見つけて工場で働く。私たちが数百年かけて獲得した近代的な社会制度から科学技術までを、日本人は一代もかからず学びとった。」
    「勤勉で勤労、集団を重んじ、貧しい生

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    2018年04月08日
  • 黄砂の籠城(上)

    購入済み

    日中戦争までの流れ

     日本が近代国家になる過程で、末期の清王朝と北京で列強と共に戦った、日本がある程度列強に認められた戦いであり、将来の日中戦争につながる籠城戦と思います。

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    2018年04月06日
  • 特等添乗員αの難事件 V

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    ネタバレ

    〇  評価
     サプライズ   ★★★★☆
     熱中度     ★★★★☆
     インパクト   ★★☆☆☆
     キャラクター  ★★★☆☆
     読後感     ★★★★★
     希少価値    ★☆☆☆☆
     総合評価    ★★★★☆
     浜宮絵梨子による社内でのいじめと鮫島親子による恋愛工作の2つのエピソードがメイン。それ以外にもラテラル・シンキングについてのエピソードやちょっとした雑学がちりばめられている。αシリーズの最終巻として読者サービスがびっしりという印象。熱中度は高く、最後まで楽しく読める。
     鮫島親子の企みがコミカルに描かれており、ラストの作品としては謎がやや小粒かな…と思っていると最後にひっく

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    2018年04月05日
  • 探偵の探偵II

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    ネタバレ

    前回からの続き。
    相変わらず怪我の絶えない主人公で、きっと映像化されないであろう過激な内容です。琴葉の姉夫婦にはがっかりさせられました。終わり方は玲奈の優しさを感じられつつも、とても悲しい終わり方ですね。

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    2018年03月31日
  • ヒトラーの試写室

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    史実とフィクションが混ざり合い、興奮して読み進めてしまう松岡マジック作品。戦下の日独映画界の感動の物語。

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    2018年03月29日
  • 黄砂の籠城(下)

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    読んでいて先が気になるがなかなか進めない。
    籠城の場面の展開が遅く感じる。
    ある意味籠城の辛さが伝わりもする。
    徐々に陣地が狭くなり、物資や兵士も少なくなっていく展開は読んでいて何とも言えない暗い気持ちになる。
    その影響か援軍が到着し状況が一気に反転してもスカッとした気持ちにはなれず、如何にか守れたんだという思いになる。
    下巻は柴中佐の聡明さより、櫻井伍長の成長が伝わってくる感じがした。
    少し欲を言えば物語の最初であった現在の北京の話に再度絡ませてもらうと面白みが増すような気がする。

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    2018年03月27日
  • ヒトラーの試写室

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    松岡さんもこのところ、この種(戦争時代)のお話が増えてきた。
    ようやく我々戦後生まれに封印された歴史が見えはじめている。

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    2018年03月24日
  • 黄砂の籠城(下)

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    陸軍士官学校第3期の柴の同期には、秋山好古大将がいる。
    1899年(明治32年)10月の陸軍中佐進級。1900年(明治33年)3月、清国公使館附を命ぜられる。同5月、義和団の乱。1907年(明治40年)11月、陸軍少将に進級。1912年(大正元年)9月、重砲兵第1旅団長。翌1913年(大正2年)8月陸軍中将に進級。1914年(大正3年)5月、第12師団長に昇進。1919年(大正8年)8月、陸軍大将に進級する。同年11月、台湾軍司令官に進み、1921年(大正10年)5月の軍事参議官を経て1922年(大正11年)11月より待命、翌年3月に予備役被仰付となり、1930年(昭和5年)4月に退役。194

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    2018年03月15日
  • 特等添乗員αの難事件 IV

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    無銭飲食・無銭宿泊の常習者、韓国人の準国際指名手配犯、ミン・ミヨン。絢奈と同じラテラル・シンキングの思考の持ち主の彼女は、絶対に捕まらない。そのミン・ミヨンと絢奈が、ハワイの地で出会う。

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    2018年03月04日
  • 特等添乗員αの難事件III

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    ネタバレ

    〇 評価
     サプライズ   ★★★★☆
     熱中度     ★★★★☆
     インパクト   ★★★☆☆
     キャラクター  ★★★☆☆
     読後感     ★★★★★
     希少価値    ★☆☆☆☆
     総合評価    ★★★★☆
     壱条那沖が壱条凌真の子どもではなく、壱条真尋がタイで浮気をして生まれた私生児である…というスキャンダルが報道され、那沖と絢奈が騒動に巻き込まれるというストーリー。実際に、真尋が一人でタイを訪れ、DNA鑑定まで受けていたという事実があり、真尋が黙秘を貫くため、疑惑が深まる。黒幕の企みにより、凌真と那沖が親子ではないというDNA結果まで報道される。なぜ真尋が黙秘を貫くのかという点

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    2025年05月24日
  • 黄砂の籠城(上)

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    ネタバレ

    義和団事件。教科書にでてくる清の時代の反乱としか知らなかったのだが、史実にもとづいた外国公使館の籠城の話。実在する柴五郎氏はすばらしい。「勝て。敗北に至った場合は生き延びろ。誇りを忘れるな。」潔く死ねと言う上官ばかりではなかったということ。各国が協力して敵に立ち向わなければならないところ、内通者がいると皆が疑心暗鬼になっているなか、日本人はたんたんとやるべきことを我慢強くこなす。いつも謙虚で、情け深い。誇りに思うと同時に自分を顧みて反省しなくては。下巻に行こう。

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    2018年03月01日
  • 特等添乗員αの難事件 II

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    ラテラル・シンキングの思考により難事件を次々に解決していく浅倉絢奈だが、失態を犯し、自信をなくしてしまう…。その後、絢奈はスランプから脱出し、見事な活躍をする。物語のメインは、政府の要人が登場する飛行機。この飛行機で、絢奈は偶然、姉の乃愛とともに搭乗することになるが、その機内でとんでもない事件が起きて…。絢奈の活躍は見事で、見ていて気持ちがいい。また、絢奈のキャラクターが明るく魅力的なので、読んでいてとても楽しかった。

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    2018年02月24日