宮澤伊織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作者のやりたいことを、やりたい放題に詰め込んでしまえ!の「ウは宇宙ヤバイのウ!」
隕石落下で地球滅亡の物語開幕の時点で、主人公のククリとバディのヌル香が何かやりそうという雰囲気がたっぷりであります。
気軽に(本当は違うけど)禁忌である世界改変を行うとことか、基本的にヌル香が倫理感がぶっ飛んでいるので一番の危険人物は彼女なんだろうな、と理解しながら読む進めていると、ところがどっこいという展開。
物語の救世主となるちほちゃんもさることながら、やはり主人公のククリが一番イカれているという始末です。彼女の深淵は見せてくれないのが、またにくい。
とにかく、ハイパワーなドタバタコメディSFであります。新版とあるように、改訂にあたり百合要素を追加したのは、最近の百合SFブームにあやかったものかしら。改訂前は、女性主人公のライトノベルは売れないとかいう話だったそうですが、10年前のラノベ界隈って、そんなことないでしょ。SFだからかなぁ。いや、そんなことないよな。
編集者たちのこういう規定観念みたいなものって、もちろんデータや経験則からきていると思うのですが、よくわからないです。読者としては、後付けで思うのでずるい立場でものを言っているとは思うのですが、その規定観念をぶち壊すパワーのある作品が生まれれば、あっという間に後を追いかける作品も出てくるので、思考の硬直下になっていなければいいなぁ、と思います。商業のためには、冒険しにくいという理由もあるんでしょうけどね。
やはり、ヌル香がぶっ飛んでいて好きです。地球人としての日常生活の常識をぶっ飛ばすのは当然として、禁制兵器をお手軽に作り出すとか、宇宙規模の常識も平気で無視するから、何をやらかすのかが気になります。人としての先の見えない面白さがいいですね。人がなくて船だけど。
ククリの記憶が戻る日は来るのだろうか。
そういえば、世界改変を何度繰り返しても、数学の授業はいつも二次関数なのはなぜだ?他の授業は内容が変化していると言うのに。
ちょっと検索したら、ブレーキの制動距離とか、放物線とかに二次関数は使用できるようなので、身近なものとして普遍のものとして、物理学の第一歩的な感じで不変の授業内容になっているのかしら。
それとも、これ自体が何かのパロディやオマージュだったりするのかしら。
あとがきで多くの参考文献があるとありますので、その可能性も否定できない。
パロディやオマージュを説明なしで楽しめる知識の深さや知恵の使い方が欲しいですね。無学さを突きつけられてしまいます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「紙越さん、泣いてたじゃないですか。私の膝枕で」
潤巳るなの言ったその一言が引き金になったのか、今回は膝枕の怪談に振り回されました。鳥子が度々口にする裏膝枕、気が付くと乗せられている電車内、徐々に近づいてくる〈猿夢〉。段々とヤバくなってくるのは分かるのに、その中心にあるのは膝枕で何かおかしいし、何をされそうになっているのかが分からないのが殊更恐怖を煽っている様に感じました。最後に喫茶店で目覚めてからも、本当に膝枕の呪縛から逃れられたのか、いまいち確信が持てなく恐怖が後を引いている感じがしました。
後半の話では戸館さんの話に出ていた熊が登場。怪談の怖さとは違う、野生動物と対峙した時の怖さが出ていました。
熊から逃げた先では〈かたす駅〉が登場。数の差もあり今までで1番の窮地に陥りましたが、鵼になる事で中間領域の様相を変える事に。窮地に陥った空魚は毎回、斜め上の解答を出してくるので驚かされます。
最後に出てきた熊の死体やホーンドマンが次回の話になると思いますし、楽しみにしております。 -
ネタバレ 購入済み
前巻感想で『何とも懐かしい逸話の集大成』と記したが、今巻は裏世界に改めて向き合う上で色々な伏線がバラ撒かれた様な…。
接点の薄かった人物間の繋がりが出来て、次巻以降より複雑な裏世界からの干渉を引き起こすのか…、色々と気になってしまうので早めの続刊を望むばかりです。 -
Posted by ブクログ
文庫版の購入にあたり再度読み返したら、内容を殆ど覚えていたので僅か一日で読んでしまった。名作というのは記憶に深く残るもの。また時間をおいて読み返しても良いくらいの質の良さ。続編を望む声も多いが、私としてはこれで匂わせ完結でも良いと思っている。完成度の高い作品なので宮澤伊織の金字塔として後世にも読み継がれていくべきもの。ネタ切れになった時点でどうすればいいのかは作者本人が考えることだが、他の作品群(裏世界ピクニック・ときときチャンネル)が絶好調なので、再開はだいぶ先になるだろう。その時まで私は生きているだろうか。それが第一の問題だ。
文庫版追記でも触れられているが、ロシアのウクライナ侵略戦争はまだ終わっていない。最近では北朝鮮兵士が最前線に送られて弾避けに曝されている。壁好きガイキチ・テトリストランプがすぐに戦争を止めると豪語しているのでその手腕に期待したい。叢書が出て以降、ガザ地区への攻撃が新たに発生した。壁好きガイキチ・テトリストランプ政権下ではとても収まるとは思えない。宇宙人が地球に襲来し、それに対して全世界が一丸となって一致団結して纏まって戦えば良いのかもしれないが、地球が負けて侵略されたら元も子もない。人間の戦争はやられたらやり返すの連続、この場所を自分のものにしたいと言う欲望が人類の歴史を作ってきた。この感情を無くするウィルスをどこかの製薬会社が作ってよ・・・そんなことしたら平和にはなるけど人類の繁栄にブレーキがかかってしまう。でも、そんな未来でも良いかもね。プーチンチン・臭菌屁萎・ネタ煮え腑の自然死を待つしかないのか。ゴルゴは架空の人物であることが既に証明されている。全ては時の神様に委ねるしかないのだろうか。そんな夢みたいなことを考えながら平和を願っている。本書の続編が出る頃には戦争が世の中から無くなっていれば・・・そんな訳ないか。