宮澤伊織のレビュー一覧
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あまりにも百合
百合というか、鳥子と空魚の共依存の世界の話でもあるように思う。2人のための2人の世界、2人とも2人の世界を壊されたくなくて2人のために危ない怪異に足を突っ込んでいる。怪異が悪化するにつれてイチャイチャ度が上がってどんどんお互い依存していっているように見えるので、今後どうなるのだろう。
2人とその他の世界の掛け渡しになる小桜や大学のメンツとかがうまく関わってきて、うまいこと2人にとっていい世界になればいいのになあと思います。
それにしてもあまりにも百合なので逆に百合大丈夫な人にしか勧められなくなってきた、個人的には大好きですが。 -
購入済み
意味のわからなさが怖い
絵が綺麗な事もあって、なおさら状況の「意味不明さ」が際立って怖さ、不気味さが倍増しています。続刊も楽しみですが寝る前に読むんじゃなかった・・・・・・
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陰キャラ女子大生の空魚(そらお)とミリタリー女子鳥子のコンビが、裏世界からの怪異と戦うシリーズ第3弾。
今回は、鳥子の憧れのひと冴月(さつき)が怪異の元凶となってふたりの前に現れ、空魚と鳥子の関係に変化が……これからどうなっちゃうの?っていうお話。
自分的にはファイル10がお気に入り(^^)
内容はかなりグロいんだけど、空魚の大学の後輩カラテカ茜理とその幼なじみヤンキー夏妃の存在がいい感じで、全然グロさを感じさせないライトな話になっている。
ファイル11では、ついにラスボス的な冴月が前面に出てきたので、次回はいよいよ最終決戦になるのかな(できれば茜理と夏妃も活躍させてほしい)。
楽しみ(^ω^ -
Posted by ブクログ
◼イントロ
宮澤伊織による百合ホラーSF第2作はサブタイトルからして素晴らしい。「果て」で「浜辺」で「リゾート」で「ナイト」とは。毎日決まった時間に出社して、面白くもない仕事を毎日こなすサラリーマンには憧れの単語がズラリと並んでいる。
ともかくそんな感じで、1巻で遭遇した米兵を助けに向かい素敵な一夜を過ごす(?)沖縄編「ファイル5 きさらぎ駅米軍救出作戦」「ファイル6 果ての浜辺のリゾートナイト」のほかに、空手家後輩少女になつかれる「ファイル7 猫の忍者に襲われる」、閏間冴月の手がかりを求めてDS研究所を訪れる「ファイル8 箱の中の小鳥」が収録されている。
◼空魚と鳥子
シリーズ2巻目 -
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”百合が好きな人たちの間には「百合について語るな、百合をやれ」という感覚が共有されていると思うんです”
とあるインタビューでそう語った作家がいた。その作家は配信中のVtuberのチャットの現れたかと思えば、突如自身の人格からワオキツネザルを分離させVtuberデビューしたりしていたが、とにかく信頼できる作家であることは分かった。
だからこそ、極上の百合小説が読めると喜び勇んでページをめくったのだが、私はこの小説が「SF」であり「ホラー」であることを失念していた。
■ホラー
主人公である空魚と鳥子が冒険する「裏世界」は一見するとのどかな世界だが、その実常に死の危険と隣り合わせている。実 -
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今年は、割とオーソドックスな話が多かった気がする。酉島伝法以外。酉島作品はほとんど理解できなかった。うどんを食べながら読んでしまったのも悪かった。
ベストを挙げるとすれば、オキシタケヒコの「イージーエスケープ」。好きな人にはたまらんタイプの雰囲気。「カウボーイビバップ」の絵でどうぞ。
草上仁「スピアボーイ」も面白かった。90年代にはほとんど読んでないけど。ただこのストールターンを利用して云々、ってネタは森博嗣「スカイ・クロラ」シリーズで見た気がする。どうでも良いこと。
そういえば、円城塔「Φ」。「ねえ、笑って」が可笑しかった。この手の小説でのこういうお茶目さが、円城塔の良さ。
しかし初出が同人 -
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ネタバレ種々雑多な武器、異業種混合チャンバラ、そして「人外のもの」を描写するハードなフィクション、それを全部坩堝に放り込んで一気に陽性の物語に仕立てた、そんなシリーズ。そしてそのどれでもない、明るいからっとした読後感がある。
「魔剣」という人外の存在である武器に出会い、それを自分のかけがえのない存在として認識した(してしまった)「魔剣遣い」たちの戦闘。魔剣は意志と知性を持ち、自らをシンボライズした幻影を表出し、人間と対話さえする。しかし決して人ではない。
この魔剣という存在のリアリティが、この物語の硬質の骨格になっている。
魔剣は、擬人化された剣ではない。人間とは違う本能を持ち、違う基準で動き -