宮澤伊織のレビュー一覧
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空魚(主人公)が迷い込んだ謎な世界。
奇怪なモノと出くわし、死にかけるも、金髪の美少女、鳥子に出会う。
二人で何度も裏世界に赴いては、命からがら現実の世界へ。
都市伝説やネット怪談を元に、
この裏世界では怪異が現れる。
聞き齧ったことのある話と怪異がリンクすると、急に怖さが増す。
知らなくても怖いけれど。
裏世界は穏やかな世界ではなく、
むしろ精神干渉や幻覚などを誘引し、トラップもごろごろ。
こんな世界、一度行ったらもう懲り懲りだと思うけど、主人公たちは行くんだなー、これが…。
理由はそれぞれどうあれど。
続きは気になるが、怖いもの見たさに近い。
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ネタバレ自分だけが知っている秘密の世界「裏世界」、神越空魚はそこで死にかけていた所を仁科鳥子に助けてもらった。自分だけの秘密の世界が秘密じゃないことに残念がりながら裏世界で行方不明のなった鳥子の友だちを探す手伝いをすることに。
都市伝説が実在する裏世界、そこは不思議と不気味と奇妙がごちゃ混ぜになっている上につねに死と隣合わせ。読み手もハラハラとドキドキがごちゃ混ぜ状態になるが、空魚の一人称で書かれていて感情移入しやすく読みやすかった。そして、1話の中で都市伝説が2、3個は出てくる。くねくね、異界エレベーター、きさらぎ駅、猿夢、時空のおっさん、チャイムの訪問者を私は知っていた。1巻だけあって都市伝説の代 -
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東京創元社が、社名の「創元=GENESIS」を冠して二〇一八年に刊行したSF書き下ろしアンソロジー第一集。各作品の前に編者による洒脱な紹介コメントも寄せられていて、「日本の現代SF小説界、作家も出版社も一丸となってこんなメンツで盛り立てていきますぜ」という顔見世興行的な気合いの入りようが感じられる。今のところ二〇二一年の第四集まで毎年刊行が続いているようだ。
SFに限らず同時代の作家の好きと思える小説に出会えることには、古典名作を楽しむのとはまた違う喜びがある。創元さんの四年前のお薦め、彩り豊かで「ぜんぶ好き」とはいかないが、これだけいろいろ並べて出してくれたことにありがとうという気持ち。
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ネタバレネットロアでも最悪クラスの災厄が襲い掛かる、裏世界探索物語シリーズの2巻である。
初期からシリーズ化の予定があったのかはわかりかねるが、この巻からはさらに物語世界やキャラの関係性が広げられ、新キャラも複数登場する華々しい展開になっている。
その意味で、シリーズを進めるにあたって布石に近い印象もある一巻である。
とはいえ、物騒なピクニック模様は健在であり、暴力的な意味合いでは今回は1巻以上に色濃かった。
章立てでは以下のようになっている。
ファイル5 きさらぎ駅米軍救出作戦
ファイル6 果ての浜辺のリゾートナイト
ファイル7 猫の忍者に襲われる
ファイル8 箱の中の小鳥
個人的 -
ネタバレ 購入済み
猫の忍者に襲われる
この巻のほとんどが〈猫の忍者に襲われる〉の話でしめられていました。
ついにカラテカこと瀬戸茜理が登場しました。
今回は茜理が持ち込んだ依頼で猫の忍者というネットミームと対峙する事に…
刃物で襲いかかってくる猫の忍者は今までとは違ったヤバさが…
次巻はアニメ版では結局登場しなかった(確か…)DS(ダークサイエンス)研に行くようです。
楽しみ。 -
ネタバレ 購入済み
今までと違ったアプローチ…
作者さんも裏世界も、今回は今までと違ったアプローチで攻めて来ました。
一冊まるごと『寺生まれのTさん』のお話。
本来は怪談ブレイカーな彼を使って、こんな形で物語を展開するとは…
次巻も早く出ないかな…
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2018年末に刊行された新しめの日本SFアンソロジー。短編8編+エッセイ2編が収録されています。
アンソロジーを読むこと自体、ちょっと良い(と見込んだ)食事処にぷらっと入って「おまかせコース」を頼むようなもので、満足したい気持ちと、意外なものを味わいたい気持ちが同居していると思います。
個人的には両ポイントともにちょうど良い感じの1冊でした。編集者の匙加減の素晴らしさもあるんでしょうが、SFというジャンルの中での振れ幅もなかなか心地良かったと感じました。
(正統派SFもありつつ、一見ファンタジーでは?日記では?となる作品や、突き抜けたシュールさの作品があって、色彩豊かでした)
1編挙げると -
Posted by ブクログ
軽快なやりとりが小気味良い。前巻は、露骨にいちゃついてる感じが、求めていたものではない気がしたが、なんか馴染んで来たというか。距離を詰めてきた鳥子に、ちゃんと応えてあげなきゃな、と前巻で決意した結果、今回はかなり努力しているのに加えて、人との接し方が自然と変化してきているのが良かった。人を通じて、自己の解像度を高めていく感じも良い。
少しずつ変わっていく二人の関係と、空魚の在り方。4巻までのように、劇的なポイントが設けられている訳ではないけど、一冊通じて「今の二人」を堪能できる。
裏世界の設定も、もう一段踏み込み初めているし、前巻でちらとしか出なかった話も、きちんと描かれている。こんなに