榎田ユウリのレビュー一覧

  • 夏の塩 魚住くんシリーズI

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     榎田ユウリさん初読みです。2000年に本作でデビュー、主にライトノベルで活躍、榎田尤利名義でも活動、BL作品多数などと紹介されています。本書を手にしたのは、BLよりタイトルに惹かれてです、連日猛暑だけに‥。

     榎田さんには人気シリーズが多くあり、本作は「魚住くん」シリーズ(現在5作品)の第1作です。かつて「耽美」などと呼ばれ、BLの呼称がなかった時代の作品で、伝説的な価値があるとのことです。

     物語は、不思議な美貌の魅力により、男女問わず虜にしてしまう魚住と、その周辺人物たちの群像劇です。魚住には重い過去の背景があり、味覚障害や栄養失調などの他、感情表現が上手くできず、何事にも無頓着な態度の描かれ方です。

     魚住をなぜか見捨てられず、罵倒しながらも同居を始め、寛大さ、包容力をもって関わる久留米の存在が間違いなく大きいようです。久留米のみならず、周囲の面々の寛容性もあって、魚住の変容・再生を観ていく形となります。

     ただ、魚住に魅力を感じるか、共感できるか、優しさを持てるか、と問われれば、私には厳しいものがあります。
     むしろ、久留米の方に感心してしまいます。さり気なく、魚住に感情・心の機微を取り戻させようと苦心する姿は、唯一無二でしょう。そして、2人の感情の揺れ動きが読みどころなのでしょう。
     日常に隣り合わせとしてある生と死が見え隠れするその先に、悲しみと喜びを表出させている、とも読み取れるかもしれません。

     木原音瀬さんの『箱の中』の様な、ヒリヒリする狂おしい作品とまた違う、おかしみを含めた本作の魅力は、読書の幅を広げたい方にもってこいかもしれません。ただし、知られざる新たな性癖が覚醒しても、自己責任ということで‥。

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    2024年08月15日
  • カブキブ! 3

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    いい具合にまとまりましたが最後に出てきたのは。。。

    歌舞伎がみたくなりますね!

    2024.8.3
    111

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    2024年08月03日
  • ここで死神から残念なお知らせです。(新潮文庫nex)

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    死神の仕事とは何か。死んだことに気づかない人間を説得する事である。
    オフビートなやり取りに少しの非情さと涙、死の合間に見え隠れする人生もライトに描かれていて面白かった。ズシッと重くなりそうな生死ではあるが、軽やかに描かれていて楽しめた。

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    2024年07月27日
  • カブキブ! 1

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    面白かった

    直向きな少年群像劇。
    歌舞伎の勉強にもなりそう。

    キャラが良い。
    2024.7.24
    107

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    2024年07月22日
  • ここで死神から残念なお知らせです。(新潮文庫nex)

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    主人公の男はイケメンな男が死神と名乗り、契約書へのサインを迫る場面に遭遇する。その後、主人公は死神の手伝いをさせられることになる。死んだ人をあの世へ送る死神と主人公の物語。

    タイトルのインパクトも強いが、中身もかなり独特。生と死が好きな私としてもとても好きな設定だった。

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    2024年07月08日
  • 武士とジェントルマン

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    多様な違いがあり、受け止め方も多様である。

    現代に武士が生きているファンタジー設定かと思いきや、異なるものと出会ったときの周囲の同様や受け止め方、偏見などリアルと同じ物を感じた。

    入口は入りやすいが、読み終わったあと考えさせられる作品。

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    2024年07月06日
  • 猫とメガネ2 ボーイミーツガールがややこしい

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    ポーカーフェースの幾ツ谷さんの
    内面の葛藤がおもしろい

    今回も、シェアハウス蔦屋敷でのドタバタである

    国宝級に可愛い猫のむぎちゃや、オカメインコのぽっぽちゃん、そこへ近年よく耳にするスタートアップや、ジェンダー問題や、毒親問題などが絡まったカオスである

    手軽に読めて楽しめるところがいいね

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    2024年07月02日
  • ここで死神から残念なお知らせです。(新潮文庫nex)

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    すごく読みやすい文章で、あっという間に読み終えてしまいました。

    どストレートな正論を話す死神と、言い訳ばかりの いわゆる引きこもりニートの梶真琴。
    この2人ともキャラクターとして魅力的だと感じました。
    そして、死神の言葉には、自分自身も反省させられました…

    終わり方からして1巻完結なのかと思ったら、続編もあるみたい。ここからどう続いていくのか気になります!

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    2024年06月06日
  • この春、とうに死んでるあなたを探して

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    話が流れてくるまでの前置きが長かったー。流れ始めたらすんなり読めた。
    あまり本読まない人でもサラッと読めそう。キャラもしっかりしてたし楽しく読めた。

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    2024年06月03日
  • ここで死神から残念なお知らせです。(新潮文庫nex)

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    死 ― 誰にでも訪れるが、誰もがその訪れを自覚して迎えるとは限らない。そして自分が死んだことに気づかないでいる者は、肉体が崩れ去るまでルーティンどおりの行動をとるという。
     そんな「生ける屍」状態の者を放置しておくと日常社会に支障を来たしてしまう。そこで登場するのが死神だ。

     死んだことを説明して納得させ、死を受け入れる契約書にサインさせる。そんな奇妙な営業活動を明るくこなす死神を描くオカルトファンタジー。
              ◇
     うたた寝から目覚めた俺はノロノロと起き上がった。そのまま洗面所に行き顔を洗う。今朝はなぜか水の冷たさをさほど感じない。まだ2月とは言え、どうやら今日はあまり寒くないようだ。
     鏡を見る。映っているのは陰気な顔。重そうなひと重瞼にボサボサの眉。笑顔とは無縁の暗い表情。
     人を不快にするだけのその顔は、30歳になった今でも「死神」という中学時代の渾名そのものだ。

    時計を見る。午前7時35分。昼夜逆転生活をする引きこもりの俺にとり、朝は1日の終わりを意味する。
     今日も何もしなかった。クリエイターになりたいと思ってはいるが、そのための努力をしていない。浪費した時間だけがどんどん過ぎていくばかりだ。
     父親も愛想が尽きたのか、先月から仕送り額を減らしてきた。ため息をつき、俺は出かける用意をした。

     目指すは喫茶ニルヴァーナ。ワンコインでモーニングが食べられるし、何よりマスターが無口なのがいい。
     店に入るといつものように奥のテーブルにつきアメリカンモーニングを注文する。

     ぼんやり座って待っていると、うしろのテーブルから若い男の声が聞こえた。
    「苦しまずに、楽に死ねればいいのに、と思うでしょう? ねっ、斎藤さん」
     立て板に水のごとく話し続ける男の明るい口調とは裏腹に、その内容はあまりに物騒だった。
     気になった俺はそっと振り返り、観葉植物の陰に隠れて様子を窺うことにした。そうすると……。 ( 第1話 )
         ※全5話とエピローグからなる。

          * * * * *

     軽いながら、人生の指針となる内容を盛り込んだファンタジーらしい作品でした。つい読んでしまうのは、設定や構成のうまさがあるからでしょう。

     まず死神。なかなか新鮮でした。
     大鎌を手に持ち人の生命を奪いに来るような禍々しいイメージの死神ではなく、自分の死を自覚していない人の前に現れて死を認め受け入れるよう説得し、書類にサインをもらうという営業マンのような死神です。
     明るくポジティブな性格や、マンガ家志望の梶真琴の蔵書を速読して楽しむところなども親しみが湧きます。

     次に主人公の梶真琴。
     死神とは対照的な、暗くてネガティブな性格。そして、どんなことでも、先にできない言い訳を探して動かない自分を正当化するという、脳みそにカビでも生えているのかと思うほど鬱陶しい男です。
     
     物語は、喫茶ニルヴァーナで知り合った死神と梶が行動を共にすることで進んでいきます。
     死神の仕事を梶が手伝うことになるのですが、すでに死んでいることを告げられた人たちの反応や死に様を目の当たりにするうちに梶が成長していくといった構成になっています。

     終盤に死神が淡々と梶に告げるセリフ。
    「人間ってのはね、いつか自分が死ぬことを知っている唯一の生物だよ。」のくだりは十分な重みがあり、思わず人生に対する自分のスタンスを見直してしまいました。
     また、本編最後にちょっとした仕掛けがあり、ラノベながら印象深い作品に仕上がっています。

     そして、エピローグは第2部と言ってもいいような内容で、死神の存在感を際立たせるエンディングでした。
     感動巨編ではありませんが、重い作品のあとの箸休めに適しているのではないでしょうか。

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    2024年12月10日
  • 武士とジェントルマン

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    現代の東京にて 若き武士×英国ジェントルマン
    榎田さん、デビュー20周年記念作品
    単行本の装画は、萩尾望都さん
    文庫本の装画は、丹地陽子さん
    どちらも素敵
    萩尾さんが平成ぽくって、丹地さんが令和っぽいかも
    現代の武士と言っても、地域社会への貢献といった高度ボランティア活動的納得の設定
    ただし、主人公の武士くんは生粋の武士気質
    そこへ英国から金髪碧眼美貌のジェントルマンがやてきて同居生活が始まる
    設定に捻りがあるけれど、ストーリーは現在の社会問題を柔らかく描いています
    時折、武士語と英語を掛け合わせたようなハイソなギャグがひかります
    二人の優しさが溢れてます
    ラストはユウリさんらしく、ほんのりブロマンス

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    2024年05月07日
  • 猫とメガネ2 ボーイミーツガールがややこしい

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    再読2回目。
    いや、楽しい。内容は楽しいだけじゃないのに、けっこう闇を抱えてたりするのに、読後感が良いのよ。

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    2024年08月19日
  • 妖奇庵夜話 千の波 万の波

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    ネタバレ

    【収録作品】千波万波一/濤声/千波万波二/河童/閑話種々 初回特典ペーパー掲載コミック集

    ファンサービスの巻。
    青目と伊織が二人で過ごした日々をそれぞれの視点で語ったもの、その日々を含めたコミック、そしてアルコール依存症の「河童」の妖人をめぐる話。

    脇坂くんが後輩を指導する立場になっていて、ワーカホリック気味なのはしんどくて、伊織に心配されるのももっとも。妖琦庵の時の流れが愛おしく感じられる。

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    2024年03月26日
  • 猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言

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    ネタバレ

    40歳。公認会計士。理性的。高圧的。
    全然良いところがない、はずなのにどうしてか嫌いになれない。たぶん、杏樹のことを一途にただ好きだったのが感じられたからだと思う。子供のまま大人になった不器用な人間。可哀想な人。
    最後に杏樹と対面するシーンが苦しくて仕方なかった。
    「好きという気持ちが曇ってしまった」というやるせなさに胸が痛くて、涙が止まらなかった。

    全体を通じてりっちゃんがようやく大人になろうとしていく姿が見られたけれど、遺言や貸金庫、神鳴の日記のあたりのストーリーもちゃんと面白くて好きだった。

    信じられないほど読みやすくするする入ってくる文章に驚き。

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    2024年01月30日
  • 猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言

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    離婚を突きつけられた公認会計士のメタルメガネの幾ツ谷と弁の立つ黒眼鏡の准教授神鳴,二人の丁々発止の言葉の掛け合いが面白い.

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    2023年12月24日
  • 妖奇庵夜話 千の波 万の波

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    前作「ラストシーン」後の伊織と青目、2人だけの日々がそれぞれの視点で描かれる。

    青目のしたことは許せることではないが憎み切れない、伊織を手に入れたと思っていたが、想像していたものと違ったという思い、二人の思いが波となっていく。

    「河童」でも海岸に佇む伊織の姿が描かれている。波の彼方に青目を思っていたのだろうか。

    中村明日子さんの漫画が半分以上を占めているのは微妙。小説としての読後感に浸りたかった。

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    2023年11月10日
  • 妖奇庵夜話 千の波 万の波

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    ネタバレ

    前作が最終巻だと思っていたから、またこうしてシリーズを手に取る事が出来て嬉しい。

    胸に突き刺さるような切なさも、軽快で微笑ましい会話たちも、読んでいてやっぱり好きだなと感じる。

    何より、登場人物一人一人が愛おしい。
    目は見えずとも、変わらぬ伊織の静かで凛とした佇まいが好きだ。

    これで終わりなの寂しい。
    漫画もほのぼのとしてて良いけど、ちと配分が多かった。
    最後はやっぱり読み物として、もっと沢山読みたかったな。

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    2023年10月15日
  • 夏の塩 魚住くんシリーズI

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    脇役含め、キャラがみんなとても魅力的。
    それなりの描写は多少あるけど、さくさく読みやすいBLという感じ。BLだからといって構えず、いろんな人に読んでほしい。

    ただ、文章の視点がちょくちょく変わるのはいいとして、途中でごちゃまぜになるのはちょっと……。

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    2023年10月09日
  • 妖奇庵夜話 顔のない鵺

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    伊織に回りに巻き起こる不可思議な事件。
    裏で糸をつく鵺の存在。
    一気にストーリーが加速しだした。

    青目以上に不気味な鵺。
    なぜ伊織の母・タリは彼と結ばれたのか?
    青目の母とは?
    もしかしたら、他にも異母兄弟がいるのか?

    とりあえず次巻を読まなくては。

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    2023年10月02日
  • 妖奇庵夜話 千の波 万の波

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    目を失ったその後の洗足伊織。また見えない世界での日常が戻ってくるまでの様子が描かれ、ほっとしています。
    中村明日美子の漫画も嬉しい。

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    2023年10月01日