モンゴメリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
篠崎書林版を読んだのは20年以上前のこと。
でも全然好きになれなかった。
モンゴメリと共に少女時代を過ごし、そのモンゴメリが一番楽しんで書いていたと聞いていたのに。
子どもたちの群像劇とでもいうスタイルが、アンやエミリーといった一人の少女の物語に馴れた、
当時の私には受けれれられなかったのかもしれない。
でも、今は……すっかり、はまる。
四半世紀の時を超え、私はキング農園の子どもたちと、すっかり仲良しになっている。
前篇とでもいうべき「ストーリィ・ガール」よりも、子どもたちは大人になって、それぞれの抱えている家族の欠落問題も埋められていく。
そして、それは仲間との別れをも意味するのだけれど……
「黄金の道」、それは輝かしき子ども時代。
夢と神秘をすんなりと信じられ、仲間とともにいられた時代。
今、私自身がその時代をたまらなく愛しく思うからだろうか。
キング家の面々が愛しくてならない。
そして、セシリー。
「若草物語」のベスに社交性を加えたような少女。
彼女が可愛くてたまらない。
その未来の暗示と共に。
久々にモンゴメリの世界にどっぷり浸った。
幸せなひととき。 -
Posted by ブクログ
アンシリーズ第4段。
この巻では最初の章の『奮いたったルドビック』以外にはアンはあまり登場しません。ときどき人々の話の中に、「あの赤毛の少女」という感じで。
それでもアンの魔法がかかった人々はどの章でも楽しい生活をしています。すべて読み切りの短編ドラマのように描かれているので、一つづつ軽く読めると思います。ただ、ロイド老淑女だけは五月〜十月までの章に別れて書かれています。
ロイド老淑女は、おとぎ話の‐ツバメと王さま‐を思い出しました。貧しい人々の暮らしの為に自分の体から少しづつ宝石を外していった王さまの銅像。それを頼まれて運んだツバメ。最後は‐最後はおとぎ話と同じ結末になるのかと思って泣いてしまいました。
その他、一番感動したのが『めいめい自分の言葉で』、笑って幸せになれたのが『隔離された家』です。アヴォンリーのように自然に恵まれた地方では、すべての人々が幸福になれるような気さえします。 -
Posted by ブクログ
医師のギルバートをささえるアンの生活を描く。前半は夫のおばとの暮らしが書かれる。こうした「何でもつまらなく」してしまう人というのはどこにでもいるものである。日本のホームドラマでもよくある嫁姑の関係である。だが、こうしたままならぬ人間関係に直面しても、ノイローゼにもならず、アンは柔軟な心を失わない。なかなか実際にはむずかしいことであろう。現代では下手をすればDVに発展しかねない。後半は6人の子供達の起こす事件が巧みに描写されている。子供のいだく恐れや、友だちからの嫉妬などは、子供の心理をよく捉えている。また、子供を育てるアンの「母としての智慧」には学ぶべき点が多い。最後に、結婚生活の倦怠期に陥りそうになりますが、ギルバートとアンの愛情は復活します。この過程で、大学時代のギルバートの恋人、クリスティンが介在してくるのは面白い点です。家政婦のスーザンもなかなかいい味をだしており、また、すでに婚約している恋人どうしをアンが仲介しようとする骨折りの話もユーモラスです。家庭生活をしっかり画いており、なかなか考えさせられる本です。