濱野京子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
米軍基地のある町に米軍ヘリが墜落し、県知事と小学生が巻き込まれたあと、知事の意識が小学生の中に入り込んでしまう話。
事故などをきっかけに、人格が入れ替わる話は過去にもあるけれど、この話には、オスプレイや原発再稼働、主人公が母子家庭で、母親は正職員じゃないから貧乏だと言ったり、現実の問題がそのままの言葉で書かれていて、それはこういう小説にはどうなんだろう、とも思います。
特に、米軍ヘリ墜落というと、私はどうしても、過去に横浜の民家に墜落した実話を読んだことが忘れられないので、人格が入り込むきっかけを普通の交通事故ぐらいにしてほしかったなあと個人的には思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一冊目がストライクで二冊目がまあまあで、まあちょっと迷ったんですけど、二冊で結論を出すのもなあ……と思ったので、もう一冊読んでみました。
その結果……
ちょっとまったく違う方向性になってたので、混乱しました。
物語は中学生の男の子で、帰ったらいるはずの祖父がいない! という事態が起こる。
実は、祖父とは祖母が亡くなった後に同居を始め、数ヶ月だった。祖父が認知症になったのかと思いきや、実はその元住んでいた家に帰ろうと思ったのだとわかり、ほっとする一方で、祖父の気持ちを思う主人公。
祖父は本当は元の家で生活したいのだろうか? と疑問に思うけれど、祖父は「そんなことない」と否定する -
Posted by ブクログ
とある小学校の図書室で5年生の子どもたちが出会う、不思議な本たち。
昨日のことを後悔するのぞみ。
大嫌いなかぼちゃを食べさせるお母さんとケンカをした卓也。
ボーイッシュな千尋と仲良くなりたい、女子力の高い男子の光。
周りの子を「エイプ」と小馬鹿にしている現。
本に全く興味がない樹。
きゅっとなる胸を抱えた相手、親子、友達。
いろんな関係と本がぐるぐると絡み合う。
それぞれの作家さんの個性が出ていて、楽しい。
木の葉は土に還るもの。言の葉も同じです。これはもう、多くの人の中に肥やしとなって糧となって消えた本。朽ちて形もなくなって、読んだことすら覚えていない人もいるでしょうが、その人たちの言 -
Posted by ブクログ
特定ジャンルにスポットを当てた映画原作の、典型的な作品だと思った。(実際読んだことはないけど)
プロットが
①主人公が別の環境から登場する。新しい環境になじめない
②何かのジャンルに出会う
③それをきっかけに人間関係が変わっていく(場合によって恋愛もある)
④ある時何らかの大きなイベント(しかもタイムリミット付)があり
主人公または一緒に仲間たちが一生懸命取り組む
⑤イベント達成の障害が立ちはだかる(この作品には無いが)が、何とか乗り越えて
大団円。
と解釈しやすかった。作品としても読みやすい。主人公が言葉遣いや考え方(幼さが見えない)が小学生らしからぬが(笑)