濱野京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレコロナになった世界を書籍で見るのは初めてだったから時事ネタがはいるよりもよりリアルでした。
物語としてはひたすら学校の中の日常のお話。コロナ禍で行動が制限されることが多い学校生活に黒板アートでいろいろな生徒の心境が少しずつ変わっていくのを描いた物語であります。
私がとても共感したのは、主人公の少年の絶妙な潔癖加減。距離が近いだの、不織布のマスクではないだの、手洗いはもちろんマスクの交換とか、他人のマスクの付け方とか、それを潔癖の純度が違う人に理解されない辛さとか。おそらくコロナ禍になってそういう人ってすごく増えたと思うし、自分もその部類だと思っているから、主人公に親近感が沸きました。
この物語の本筋では無いかもしれないけれども、茎沢先生にすごく感銘を受けました。周りから見たら厳しい先生。そしてものすごく自分にも厳しいんだと思う。色付きのマスクでも別にいいのではないかと思いつつもルールだから守っていない生徒には指導するし、生徒がそれはおかしいと言うのならば、上に掛け合ってくれる。女子生徒のスラックスについても、誰かが窮屈な思いをするのは避けるべき。と言う考えをもってくれる。
常識外れなことをする人間もいる、だからルールがある。でも、そのルールってたまにおかしいものもある。そのバランスがすごく難しいのだと思う。茎沢先生は自分の意見をしっかり持ちつつ、社会・学校のルールを理解し守っている。今の自分の仕事に対する考えをもう一度見直そうと思いました。
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Posted by ブクログ
米軍基地のある町に米軍ヘリが墜落し、県知事と小学生が巻き込まれたあと、知事の意識が小学生の中に入り込んでしまう話。
事故などをきっかけに、人格が入れ替わる話は過去にもあるけれど、この話には、オスプレイや原発再稼働、主人公が母子家庭で、母親は正職員じゃないから貧乏だと言ったり、現実の問題がそのままの言葉で書かれていて、それはこういう小説にはどうなんだろう、とも思います。
特に、米軍ヘリ墜落というと、私はどうしても、過去に横浜の民家に墜落した実話を読んだことが忘れられないので、人格が入り込むきっかけを普通の交通事故ぐらいにしてほしかったなあと個人的には思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一冊目がストライクで二冊目がまあまあで、まあちょっと迷ったんですけど、二冊で結論を出すのもなあ……と思ったので、もう一冊読んでみました。
その結果……
ちょっとまったく違う方向性になってたので、混乱しました。
物語は中学生の男の子で、帰ったらいるはずの祖父がいない! という事態が起こる。
実は、祖父とは祖母が亡くなった後に同居を始め、数ヶ月だった。祖父が認知症になったのかと思いきや、実はその元住んでいた家に帰ろうと思ったのだとわかり、ほっとする一方で、祖父の気持ちを思う主人公。
祖父は本当は元の家で生活したいのだろうか? と疑問に思うけれど、祖父は「そんなことない」と否定する。
けれど、なんとか住めないまでも定期的に、家に帰らせてあげたいと思う孫心から、クラスメイトに相談するとクラウドファンディングというものを紹介され、巻き込まれるようにそのプロジェクトを行うことになってしまう。
というような話でした。
なんというか……いい話だとは思うんだけど、クラウドファンティングのいいところだけを書いた様な、宣伝かよ!? って思うところもあって。
なんかモヤったりもしました。
うーん……ティーンズ向けの小説だから、ルビばりばりだし、そこまで目くじら立てなくてもいいのかもしれないですが……。
出来たばかりの技術のいい面を強調するのはどうかなあ……と個人的には思ってしまいました。
もちろん、親御さんにはちゃんと説明していたり、持ち主であるおじいさんの気持ちは何度も確認していたり、とか問題はないんだけど、でも本来であれば、もう少し親が口を出してくるべきものだと思うし、お金を扱うものであるから、もう少しお礼の発送のところとか丁寧に書いてほしかったなあ……と思ったりしました。
要するに、若い子向けの小説で、片方だけの面を強調するような小説はあんまりよくないんじゃないかなあ……と言いたかったです。
でも、こんなこと言いたくなるってことは、私も年をとったんだろうなあ……と憶ったりもして、複雑です。