濱野京子のレビュー一覧

  • あたたかな手 なのはな整骨院物語

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    人に触るのが苦手だった春哉が、柔道整復師として整骨院で働くことになる。

    新人の春哉が、なのはな整骨院のお花係の小六のひかりちゃんが連れてくる小学生を診ることで、怪我以外の悩みを知ることになる。

    手を通して感じるもの、見えてくるものがあるんだなと思う。
    身体の具合が悪いのは内面からくるものもあるのに気づく。

    野球肘だけではない精神的な苦痛もあった凌太くんや母子家庭でネグレクトかに思われた星良ちゃんや祖父の付き添いで来ていた颯佑くんのやりたいことや美桜ちゃんの我慢の理由など、みんな子どもらしくないと感じるくらいにいろんな我慢をしている。

    たくさんの人と触れ合うことで新人の春哉も成長していく

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    2025年04月22日
  • くらくらのブックカフェ

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    児童文学作家5名によるリレー小説シリーズ。
    短編集なのでサクサク読めた。作家さんそれぞれによるお話の個性があって、書き手が異なるとこうもお話の持って行き方が変わるのかと興味深い。ただ、前のお話で登場していた人物や事象が次のお話で出てくるので、全体的にお話がうまくつながっていて、同じ世界観を共有しているのがわかる。
    どのお話も共通しているのは、主人公たちが猫に導かれてブックカフェに辿り着くこと。そこでは、お客さんその人にあった美味しいお菓子と飲み物が出され、飲み物を飲み終わるまで蔵にある本を読むことができる。
    一番好みだったのは断トツで『呪いの行く末』。『バッドエンドのむこうに』も面白かった。

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    2025年01月15日
  • ぐるぐるの図書室

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    児童書に関する本はだいすきで、
    短編集でしかも図書室!ということで手に取ってみた。
    色々な作者さんのお話が入っていて、
    でも茜色の貼り紙や髪の長い女の人は統一されていて。
    次はどんな展開になるのかな?とワクワクしながら読んだ。
    好きだったのは、
    妖怪食堂は大繁盛/廣嶋玲子
    やり残しは本の中で/まはら三桃 かな。
    妖怪食堂の親方の親方っぷりが好きだった。
    やり残しは本の中での、樹のスポーツバカのような
    まっすぐな生き方も素敵だったし、
    憎悪に駆られた王様の話はよくあるよなぁ〜と頷きながら読んだ。
    他の話も読んでみたくなった!
    最後の対談で、著者の方々が読んだ本も載っていたり、
    物語を友達と交代で

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    2024年12月10日
  • ぎりぎりの本屋さん

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    古ぼけた本屋さんにやって来るのは、時間が、お金が、感情が、ぎりぎりの少年少女。不思議な店員の少年に導かれて不思議な体験をすることに。
    それぞれの話が繋がっていて、それでいて作家の個性も浮かび上がる。

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    2024年11月15日
  • ドリーム・プロジェクト

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    クラウドファンディングが軸になっているところは、今の時代を感じた。優しい生徒達が温かく、ほっこりする。

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    2024年10月15日
  • くりぃむパン

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    小4の女の子が、文中で「生きるって...せつないね」と言っていた。
    所々に登場する、甘くて一口で思わずにっこりしてしまうクリームパンとは対照的な台詞に少し驚いたけど、そうだね。
    人生は甘いだけじゃない。
    ほろ苦くて、しょっぱくて、時々甘い味変がある。

    大家族のなかに、父の都合で突然1人預けられた未果と、
    みんなに可愛がられる未果に微妙な感情を抱く香里。
    どちらの気持ちも自然で、繊細で、子供らしかった。

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    2024年09月11日
  • フランダースの犬

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    【下学年〜】

    文字サイズ大きめ、総ルビ入り。
    イラストの感じも良く、話の長さも長すぎず短すぎずで読みやすい。

    アンハッピーエンドなお話はあまり好きではないが、パトラッシュとネロが一緒にいけたのがせめてもの救いか。ネロの長年の願いも最後で叶ったし。

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    2024年09月07日
  • ぐるぐるの図書室

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    図書室の前の茜色の貼り紙を見た子らが、本を通じて不思議を体験する。というテーマに沿ったアンソロジー。
    何せ好きな作家さんばかりだから、それぞれの持ち味を堪能して楽しく読みました。巻末の座談会も楽しい。

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    2024年09月03日
  • girls

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    ネタバレ

    修学旅行をきっかけに何となく仲良くなった3人の半年間。
    3人それぞれの一人称で話(恋バナ皆無で)は進む。
    主に母親との関係や思いが語られる。
    この物語に流れるのはジェンダー問題…男らしさとか女らしさとかの勘違いや無意識の差別など。
    この著者はだいたいいつもテーマがはっきりしている。読書感想文におすすめの作家なのだと今更ながら気がついた。

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    2024年07月24日
  • シタマチ・レイクサイド・ロード

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    文芸部に所属しているも、創作活動には参加しない、「物語を書くことはできない」という主人公。
    廃部の危機にあった文芸部の部員確保のため、友人に誘われて入部した彼女は、毎年発行する部誌にもエッセイもどきを提出してお茶を濁し、創作活動に邁進する部員たちに引け目を感じながらも、それなりに楽しく部活を過ごしていました。

    あらたに熱意溢れる新入生が入部したことで、自分の立ち位置やあり方を否応なしに考えさせられるようになった主人公と、彼女をそれとなく支える「妹の元カレ」との関係性はまさに「青春」そのものであるように思います。

    手に汗を握るような展開があるわけでもありませんが、高校生のリアルな感情や、「創

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    2024年05月02日
  • くりぃむパン

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    ▼小学生だったか中学生だったか、という女子がいて、大まか幸せな家族が大家族で。
    そこに加えて親の友人(だったかな)の父娘が居候で参加して。
    この居候の娘が同年代で。そして自分よりも良い子ちゃんで。周りの大人にもちやほやされて。ああ腹が立つ、劣等感。そこからちょっと意地悪を…。

    ▼なんだけど、やがて紐解く相手の事情。いろいろ困って貧しくて、相手も色々悩んでて。だから大人も気を使い…。ってなことがわかってきて、気まずいけれども勇気をだして、悩んだ末の仲直り…。

    ▼…というだけの話なのですが、そしてもちろん、子供向けの本なんですが。ところが正直、すごく面白く読んだし、なんというか…上から目線な言

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    2024年04月27日
  • ことづて屋 寄りそう人

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    死者の声を届ける「ことづけや」
    ただ死者からの言葉は一方的だ。
    しかも何故その人へのメッセージなのかは全てを聞かないと伝わらない。
    ただ死者からの最後のメッセージが届いたとしたら自分も聞くだろうなぁと思った。
    勘違いしていたことや、知らなかった思いなど聞くことで、全てが救われるわけではないけど、心に問いかけるものが必ずあった。

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    2024年04月23日
  • シタマチ・レイクサイド・ロード

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    一から何かを生み出せる人って、憧れるよな〜。希和子の自分にはできない、って気持ちすごくわかる。文章を書くことと物語を作ることは少し違う気がする。文芸部で青春ってあまりイメージなかったけど、書きたいと思って活動している部員たちはキラキラしている。もちろん小説でもエッセイでも詩でも。
    朔とのやりとりもテンポ良くてよかった。最後、希和子の紡いだ言葉を読んでくれたのなら良いな。

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    2024年04月20日
  • ぎりぎりの本屋さん

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    ギリギリの本屋の店番をしている男の子

    お店に来るのはいろんなギリギリの子

    小学生がメインの話だけど読み応えがあって面白かった

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    2024年04月17日
  • ぐるぐるの図書室

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    秘境ループ(濱野京子)、やり残しは本の中で(まはら三桃)が想像するとワクワクが止まらないのでとてもおもしろかったです。
    また、9月のサルは夢を見た(菅野雪虫)は難しい言葉が多かったので⭐️は1つへらしました。

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    2024年04月13日
  • マスクと黒板

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    ザ・コロナ小説。
    全国にはこんな思いの中学生が、
    たっくさんいたんだろうなあ。 

    そして、多くの先生が
    生徒に何が思い出を残してあげたくて
    奮闘していたんだろうなあ。

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    2023年07月17日
  • シタマチ・レイクサイド・ロード

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    濱野京子さんは、10代の敏感でありながら鈍感な心を表現するのがとても上手だ。
    体の成長同様心の方もその成長過程にはばらつきがあるけれど、概ねまだ自分のことで手一杯で、相手の感情を察する余裕もなく、だからぶつかり合って傷つきもする。

    上野公園に近い高校の文芸部が舞台となる本作。言葉で世界を築く生徒の集まりだけあって、なかなか辛辣な面もあるが、互いを認め合っているところがいい。

    物語は、主人公の希和子の文芸部での立ち位置に悩む姿と、妹の元カレ(小学生の頃の話だが)と高校で再会してからのプライベートでの姿が描かれる。

    いやー、こんな青春が送れるなんて小説の中だけなんじゃないだろうか。
    谷根千が

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    2023年05月05日
  • 野原できみとピクニック

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    学力も家庭環境も違う高校生二人の、格差社会と恋の話。
    お互いのことを考えて分かり合おうとする(たとえわかり合えなくても)二人に幸せな未来があるといいな。

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    2023年04月24日
  • マスクと黒板

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    コロナ禍の一番規制がきつかった頃が舞台。こんなふうに作品としてこの時代が残ることはいいことだと思う。いつか忘れ去られてしまうかもしれないけど、こんな時代があったと残しておきたい。

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    2023年03月12日
  • じりじりの移動図書館

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    菅野さんが好きで手に取った本。
    人気児童文学作家5名による競作で第3弾らしい。
    すでに2作出ていたのは知らなかったので、手に取ってみようと思わせる作品でした。
    「AIユートピア」工藤淳子 作「サイレンが鳴っても」菅野雪虫 作が気に入った。

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    2023年02月09日