濱野京子のレビュー一覧
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文芸部に所属しているも、創作活動には参加しない、「物語を書くことはできない」という主人公。
廃部の危機にあった文芸部の部員確保のため、友人に誘われて入部した彼女は、毎年発行する部誌にもエッセイもどきを提出してお茶を濁し、創作活動に邁進する部員たちに引け目を感じながらも、それなりに楽しく部活を過ごして...続きを読むPosted by ブクログ -
死者の声を届ける「ことづけや」
ただ死者からの言葉は一方的だ。
しかも何故その人へのメッセージなのかは全てを聞かないと伝わらない。
ただ死者からの最後のメッセージが届いたとしたら自分も聞くだろうなぁと思った。
勘違いしていたことや、知らなかった思いなど聞くことで、全てが救われるわけではないけど、心に...続きを読むPosted by ブクログ -
一から何かを生み出せる人って、憧れるよな〜。希和子の自分にはできない、って気持ちすごくわかる。文章を書くことと物語を作ることは少し違う気がする。文芸部で青春ってあまりイメージなかったけど、書きたいと思って活動している部員たちはキラキラしている。もちろん小説でもエッセイでも詩でも。
朔とのやりとりもテ...続きを読むPosted by ブクログ -
濱野京子さんは、10代の敏感でありながら鈍感な心を表現するのがとても上手だ。
体の成長同様心の方もその成長過程にはばらつきがあるけれど、概ねまだ自分のことで手一杯で、相手の感情を察する余裕もなく、だからぶつかり合って傷つきもする。
上野公園に近い高校の文芸部が舞台となる本作。言葉で世界を築く生徒の...続きを読むPosted by ブクログ -
学力も家庭環境も違う高校生二人の、格差社会と恋の話。
お互いのことを考えて分かり合おうとする(たとえわかり合えなくても)二人に幸せな未来があるといいな。Posted by ブクログ