あらすじ
☆☆☆2021年 青少年読書感想文全国コンクール課題図書 中学校の部☆☆☆
夜のランニング中、中学三年生の悠人は公園のブランコに座っている少女・朱音と出会う。
受験を控え、自分の存在意義を見出せないでいた悠人は、
何か事情を抱えていそうな朱音に惹かれていく。
朱音が母の介護と妹の世話をしている「ヤングケアラー」だと知った悠人は、
彼女のために何かしたいと思いはじめる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2022/09/19
中3の受験生で定期的に家の近くをランニングする習慣をもつ悠人は、通りかかる公園にいつもいる中学2年の朱音と出会う。
色々と話すようになる中で彼女がヤングケアラーだということを知るが話せば話すほど朱音の存在を意識するようになる。
悠人と朱音が出会って惹かれあっていく話の中に今注目を集めつつあるヤングケアラーという社会問題を内包した物語になっています。
支援をした側の話ではなく、支援が必要なヤングケアラーと同じ年代から見た実際の課題や問題点が浮き彫りになるこの物語は大人こそ読むべきものではないかなと思いました。
Posted by ブクログ
中3の悠人が夜の公園で出会った少女は母の介護を担うヤングケアラーだった。
児童文学として発表されたそうですが、ヤングケアラーという社会問題が描かれていることもあり、大人が読んでも読みごたえのある作品でした。
中学生の悠人と朱音の恋を縦軸に、ヤングケアラーをはじめとした家族の課題を横軸に、物語が展開するので深みのある作品となっています。
それは、青春時代を思い出すかのような甘酸っぱい味わいであり、また、ヤングケアラーだけでなく、いつの時代にもどこの家庭でもあるような家族のすれ違いであったりします。
二人がしっかりと向き合い、新たな一歩を踏み出す結末にさわやかな読後感を味わうことができました。
人を慮ることの大切さも感じました。
Posted by ブクログ
児童書として出版されて、2021年度の読書感想文コンクールの課題図書になった作品。
中学生男子が主人公の物語。
友達、部活動、学校の先生のこと。
進路のこと、塾でのこと。
親、兄弟のこと。
そして、好きな人のこと。
中学生の日常が描かれていた。
その日常の中に主人公が見たことも聞いたこともない『ヤングケアラー』について知ることになる。
主人公の好きになった人がそうだったのだ。
ヤングケアラー。
物語では、あまり重い感じでは語られては無かったので爽やかに読み終われました。
Posted by ブクログ
サクサクと読むことができました。小中学生向けのシンプルで読みやすい文章ですが、大人が読んでも楽しめます。
ヤングケアラーについての話をすると、どうしても固い感じになりそうですが、中学生の恋愛小説と絡ませると、子どもたちにもスッと入ってきて、とてもよいのではないかと思います。