【感想・ネタバレ】木工少女のレビュー

あらすじ

坪田譲治文学賞受賞作家が、山奥の学校に引っ越してきた少女が木、そして林業と触れ合い、木工を通じて心を伝える姿を叙情豊かに綴る。

鮮やかな手つきに目を見張った。木片は、あっという間に女の子の形に変わり、それをわたしに差し出す。ありふれた形だけどすぐにわかった。ボブヘアにスカート。太めの脚に大きな足。「これ、あたしだ……」――<本文より>

【あらすじ】
英語の臨時教員として1年間限定で山奥の高校に赴任した父親といっしょに峯川村に引っ越してきた小学6年の美楽(みらく)は、「コンビニもない」ド田舎での暮らしに不満だらけ。小学校でも同級生とうち解けることのないまま日々を過ごしていたが、ある日、山の中に工房を構える「デンさん」に出会い、木工の魅力に目覚めていく。

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感情タグBEST3

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ネタバレ

かたくなだった美楽、幸せそうな周りの人にも悩みがあること、それでも前に進んでいことに気付きながら、自分の心の枠も外されていくところがじんわり、響いてきた。

心の成長を考えることができた。

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2012年03月24日

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小学校最後の1年間、美楽は父の仕事の関係で、コンビニすらない田舎の村で暮らすことになった。早く東京に帰りたいと思っていたのに、なぜか木工作家と知り合いになって工房に入り浸ることに…。
どうせ1年の仮暮らし、誰とも親しくなるつもりもなかったのに、クラスメイトや村の人たちと少しずつ絆らしきものがつながって、なにより村のことが好きになり始めた美楽。この村に私はなにが残せるのだろうか。

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2011年06月26日

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小学6年生のちょっとひねた女の子が1年間の田舎暮らしをする。少女の成長と友達との関わり、周りの大人との関わりを爽やかに読ませる。子供に読ませたい。

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2013年06月22日

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こういうタイトルに惹かれる。「鉄のしぶきがはねる」とか、あと気になっているのが「園芸少年」。なんでかなあ。
読み始めたとき、小説とはいえ主人公の言葉遣いが気に入らなかったが、だんだん作者のメッセージが伝わってきて、読後感は爽やかだった。ラストがもうちょっと、先まで(卒業式のようすとか、見楽が東京に発つときまで)描いて欲しかった。

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2012年10月05日

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表紙からイメージされる印象を裏切らない、あたたかくやわらかな物語だった。父親の仕事の都合で、1年という期限つきで、東京から周りにコンビニひとつなく、あるのは山と森と空だという、ど田舎に引っ越してきた美楽。1年限定ということで、学校でも特にクラスに馴染もうともせず、友達も作ろうとしない美楽だったが、家具職人のゲンさんと、木工との出会いによって、変化が訪れる。親でもなく、先生でもない、1対1で自分に向き合い、影響を与えてくれる大人との出会いが素晴らしいと思った。

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2012年07月10日

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デンさんが素敵だなー
ミラクのキャラもいい。山田もいい。

そして林業について興味を持ちました。

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2012年06月14日

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古本屋でタイトルに惹かれて買った一冊。
物語全体の時が淡々と流れていて、その流れが静かでゆったりしてるんだけど、どこか強さがある印象だった。

木工を通して少しずつ変化していく主人公の女の子。
本人が変わっていくことで、周りとの関わりも変わっていった。
そう、変わっていったのが主人公だけだった。……ように感じた。
でも周りの登場人物は変わらない。
そのギャップが、より、主人公の変化を強くしているのだろうか。

久しぶりに良い本読んだなぁ、と思いました。
……児童書だけど。

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2012年03月18日

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小6女子でこんな子って、ちょっと好きかも。
登場人物がたくさんいるので、その後の彼らを想像すると楽しい。
美楽の高校生活編が読みたい。

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2012年06月14日

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女の子なのに、なにそのくちのききかたは!?
って言われそうなかんじの主人公、ミラク。笑

父親がなかなかいい味だしてるなぁー

何かに夢中になれるように、なる瞬間って一瞬なんだよねー。それが、何かはそれぞれだけど、もちろん。

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2011年09月09日

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都会の少女が山奥の町に期間限定で転校する。林業が盛んな地域で木工にはまった美楽の、山での生活を綴る。

木のぬくもりというけれど、じわっとあたたかい気持ちになれる良書。ベンチの寄贈のシーンでうるっときた。

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2011年08月03日

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お父さんの単身赴任で、コンビニもないど田舎に転向してきたミラク(美楽、と書く)。こんなところがもうたまらなく嫌だったミラクだが、山の中で木工細工を作っているデンさんと出会い、木工を始めてみると、不思議とその面白さにひかれていく。

「こんな小学6年生の女の子のいるか?」と言うくらいミラクが変に大人ぶってて口調もおかしくて、最初はなかなか違和感が抜けなかったんですが、読んでくとその性格でもって周りを洞察する様子がなかなか面白く、またそんな大人っぽさの合間に6年生女子らしさがたまに垣間見得えて、性格とのギャップでよりこの年頃っぽい悩ましさも伝わってくるように思います。そして最後の卒業式のくだりまでの流れもじんわり来るところも。タイトルの奇抜さ通り中身にも奇抜なところがありますが、結構芯はあるんじゃないかなぁ、と思います。

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2011年06月28日

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父の仕事で東京から田舎に一年間だけ住むことになった小学生の美楽。
最初は1年経てば東京に戻るから、友達なんていらないと、教室でみんなと距離を置いていた。
でも、木工の工房の明野さんに出会い木工を教わるうちに、美楽の態度が変わってきた…。
そして、クラスメイトとの関係にも変化が。

美楽が木工を始めてから、徐々に変わっていく様子が微笑ましい。
都会育ちと田舎育ちの違い、でもその中で自分らしく生きていくために、もがいているんだな。

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2011年06月09日

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…デンさん、一体いくつくらいなのよ!
三十半ばくらいかな。
せやったら美楽が惚れるのも頷ける(妄想)。

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2011年05月25日

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小学六年生の女の子から見た、田舎の話なので、どうも文体が取っつきにくかった。
なぜ美楽が木工に惹かれたのかが、分かりづらいのが難点。
でも、没頭できることができたことが切っ掛けで、世界が、周りが変わってくるというのは、分かる。
本当は自分が変わったということなのだけど、気づくまでには時間がかかるというのも、納得。

林業のこととか、田舎のこととか、含まれている題材は結構深い背景があるので、長さの割に、読み応えはあった。

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2018年03月28日

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特定ジャンルにスポットを当てた映画原作の、典型的な作品だと思った。(実際読んだことはないけど)

プロットが
①主人公が別の環境から登場する。新しい環境になじめない
②何かのジャンルに出会う
③それをきっかけに人間関係が変わっていく(場合によって恋愛もある)
④ある時何らかの大きなイベント(しかもタイムリミット付)があり
主人公または一緒に仲間たちが一生懸命取り組む
⑤イベント達成の障害が立ちはだかる(この作品には無いが)が、何とか乗り越えて
大団円。
と解釈しやすかった。作品としても読みやすい。主人公が言葉遣いや考え方(幼さが見えない)が小学生らしからぬが(笑)

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2017年11月21日

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前半はいまいちピンと来なかったが、後半になるにつれ盛り上がってくる。続編も書けるんじゃないかな。
いろいろ木を加工しているシーンが好き。

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2016年08月20日

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一年の期間限定で田舎で暮らすことになった美楽が木工と出会い、人々との交流を深めていく話。可もなく不可もなくさらっと読める作品。東京という帰る場所がある美楽と村の大企業の娘との温度差、抱えるものの違いに少し胸が痛くなる。2013/047

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2015年04月13日

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都会育ちの女の子が、山村に移り住む。
コンビニが恋しい、真っ暗な田舎の夜空が嫌・・と言いながら、家具職人のゲンさんと出会い、ものをつくることに目覚めていく。
木の面白さから、間伐の問題、山村が抱える課題に出会う。
成長物語という側面と地域課題理解という側面を持つ児童文学。

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2012年06月23日

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親の仕事のため、一年間の期限付きで東京から田舎に来た小6の少女の、木工との出会いと(たぶん)初恋を描いた物語。

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2012年01月05日

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「神去なあなあ日常」小学生女の子版とでもいいましょうか。

小六の美楽はお父さんの転勤によって山の中の学校へ転校してきた。
コンビニがなく好きなお菓子も買えないし、クラスではお高くとまったお嬢さまに嫌みを言われるか、お客様扱いされるばかり。
一学期が終わったところで「東京に帰る!」宣言をしたが、戻ってきたのはデンさんの木工工房へ通うため。

ちょびっと恋あり、友情あり。ほのかに楽しめます。

美楽と山田くんの造形にはちょっと無理があるような気もする。

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2011年09月28日

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ネタバレ

親の仕事の都合で、オヤジと小さな村へ越してきた小6の少女 美楽(みらく)。
コンビニがないことが気に入らないし、だいたい1年という期限つきの転校だから、友だちもいらない、こんな学校どうでもいいと思っている。
早く東京に帰りたい美楽だったが、明野工房のデンさんと知り合い、木工にはまっていく。
木や人々とのふれ合いを通して美楽は少しずつ変わっていった。

わかりやすいストーリーで、テンポよくお話が進んでいきます。
美楽は男ことば(?)をつかいますが、なかなかおもしろいことを言うので笑えたり。
そして、コンビニのいろいろなスナック菓子がタイミングよくお話の中に出てくるところがミソかな。
小学校高学年向き。

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2024年03月24日

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フュージョン、レッドシャインでの「何か新しいことに挑戦してみる」というテーマ、第三弾というところだが、お話としては、何とか成立しているというレベル。

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2011年09月25日

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父親の仕事の関係で、一年限定で林業の村に来ることになった小6の女の子が主人公。我慢できないと思っていた村での生活が、木工と出会うことで変わっていく。自然とのふれあい方も人それぞれだけど、自然にはゆっくりと人を変えていく力があるんだろうなぁ。

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2011年07月17日

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高校教師の父親の赴任先は山の奥の奥。
そんな小さな村の小学校に転校してきた美楽。
最初はふてくされていた彼女だったが、ある日工房をまかえるデンさんと出会って・・・。

木工って、結構面白いよね!
私も学校の図工の時間にちょろっとやったけど、あれは楽しかったなぁ。
なので美楽が感じたであろう〈何かを作り出す楽しみ〉がよく伝わってきました。
美楽を取り巻く、少し変わった人々も魅力的だったな。
みんなしっかり自分について考えてる。
この脇役あたりを主人公にして話を書いても面白そうだな~と思いました。良作!

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2011年05月06日

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