加藤千恵のレビュー一覧

  • いつか終わる曲

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    具体的な曲をモチーフに、そこにまつわる青春や恋愛の悲喜こもごもをすくいとったショートショート。
    加藤千恵さんのショートショートほんっと好き。
    短く読みやすい文章の中に、ぎゅっといろんな感情がつまってる。
    それぞれの音楽を聴く人すべてにそれぞれの人生があるんだな、なんてそんなことを実感する。
    音楽ってすごいよな。聴いただけで、一瞬でそのときの景色や気持ちや匂いが自分の中にもどってくる。思い出の曲、私もたくさんあります。
    相手もその曲を聴いて私を思い出してくれていたらいいな。

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    2016年08月17日
  • あかねさす――新古今恋物語

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    昔の短歌と加藤千恵のショートストーリーと加藤千恵の現代的な短歌とで構成された、小説。
    全体的に共通しているのは、切なさ。
    それは、片思いの相手だったり恋人だったり友情だったり物寂しさだったり別れた相手だったりもういなくなった人だったりモラトリアムだったり、様々。
    いくつか前向きな話もあった。

    何話か3人称みたいな話もあって、新鮮だった。
    前半は経験した事のないような話でも主人公の心情に共感した部分もあったけど、後半になるにつれ同じような話が続くからかそういう気持ちは薄れていったな。
    解説の高橋久美子は元チャットモンチーの人だろうか?

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    2016年08月05日
  • その桃は、桃の味しかしない

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    恋って大変だな・・・って気持ちになった。
    二人みたいな生活はしたくないし、しないし、出来ないだろうな。

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    2016年07月24日
  • 卒業するわたしたち

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    Tぬのオススメ本。
    確かに、読み終わってから女同士できゃいきゃい話したくなるような切ないお話が盛りだくさん。
    それぞれの卒業後を妄想するのもよいかな。

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    2016年04月14日
  • 映画じゃない日々

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    購入当時、映画館で映画をみる事が増えそれが楽しかったので、映画をテーマにした加藤千恵のこの小説が読みたいと思った。
    前からすこし気になっていたし。

    共感したりなるほどと思ったり、登場人物の暮らしぶりにへぇと思ったけれど、そこまで響かなかったな。
    なんか、文が固いというか何というか…そんな印象をどの話にも感じて。
    最後が映画主演の女優というのが面白かった。
    映画館受付の女性も出るかなーと思ったけど、出なかったね。

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    2016年03月14日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    8篇の物語が収められている。
    今回の物語に特徴的なのは、「小説とは何か」という疑問だ。

    「青と赤の物語」では、物語が禁止された世界を描いている。
    物語があるから悪いことをする人がいる、そんな考えを持ったエライヒトたちが物語を禁じてしまったのだ。
    全く因果関係はないのに、AだからBと決めつけてしまったのだ。
    物語は、文学は、何の役にも立たない。
    本当にそうだろうか。
    物語は時に残酷なものも、悲しいものも、苦しいものもあり、そんな世界を目にするのは時には恐ろしい。
    けれども、そんな世界があるから救われる人もいる。
    物語に書いてあることは、どんな物語にせよ、誰かから、読者に、あなたに、向けたメッセ

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    2016年02月22日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    タイトルの通り、小説にまつわるアンソロジー。
    ラノベっぽい軽さのものが多くて中高生向けかな。
    それでも小説の存在意義を説くような話が読めてなんだか嬉しかったです。
    本を読んで驚いたり、感動したり、幸せな気持ちになったり、そういう純粋に読書を楽しんでいた頃の初々しさを思い出しました。

    「青と赤の物語」 加藤千恵
    「あかがね色の本」 千早 茜
    「新刊小説の滅亡」 藤谷 治
    この3つが好きです。

    私の人生、何度小説に救われてきたんだろう。
    探さなくてもいつだって必要なときは必ず寄り添ってくれてた。
    その経験はその本とともに、何年経っても何が変容しても移ろわなくて、私にとって本当にかけがえのないも

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    2016年01月26日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    『本』が出てくるアンソロジー。

    神永さんと島本さんだけ? な状態。
    彼女の正体があれ、という時点ででてくるのは彼? と
    思ったら、その通りでした。
    水戸黄門状態で、安定です。

    しかし一番印象的だったというか、困るのは最後の話。
    好きな文章の新作がもう読めない、というのは
    ものすごく寂しいです。
    この後どうなったのか、どうなるのか。
    想像のは楽しいですが、そうなったのか違うのか。
    それすらも分からない現実は嫌です。

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    2016年01月03日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    いじめられっ子は本を読むの? 小説よ、永遠にって感じではなかった。
    好きなの、加藤千恵、千早茜。まあまあ佐藤友哉(はじめての人。)

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    2015年12月23日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    本をめぐる物語シリーズも第三弾ですね。
    やっぱりわたしは島本理生さんのつむぐ物語がすきだなと思いました。
    どの物語も読みやすいので空き時間にさくさくと読めるのも、アンソロジーのたのしいところかも。

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    2015年12月21日
  • 真夜中の果物

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     作品中に描かれている恋愛は片思い、両思い、不倫など様々だけど、どれも理屈では説明できない機微があり、読み手によって捉え方が大きく異なりそう。解説でナオコーラさんがおっしゃるように、読み手の恋愛観が反映される作品。

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    2015年11月29日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    千早茜さん目当ててで購入。
    読んだことのない作家さんも多く楽しめたけど中高生向きかなー。
    島田さんの作品はもっと読んできたかったな。

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    2015年11月27日
  • 蜜の残り

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    しょっぱいキス…舌が入れば思考は停止する。
    靴下を履いて眠る…最も理解できないし経験もできないレズはお手上げ。
    門限のない日に…ちょっとした火遊びから底なしの不倫ワールドが始まる。
    特別にならない…誰にも帰属しない猫のような生き方だけど、これが本来の人間の生き方かもしれない。
    すべてオールぜんぶ…叔父とのタブーな関係なのに後ろめたさは皆無。
    誤解しつづけて…甘えているだけに見えるし誤解するほど理解していないように見える。
    夏は終わる…なかなか凄い性描写だった。雷に打たれたようなハードな快楽では女は飽き足らず進歩のない男に失望する。

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    2015年10月14日
  • 蜜の残り

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    性(一筋縄ではいかない恋愛)とモチーフとしての食べ物(果物が多いと思ったけど、読み返したらそうでもなかった)を結びつけた7つの短篇集。
    最後の短歌が主人公の気持ちを表しているようで、余韻があった。

    どの話もさらりと読めるようで、ちくっとするような切なさや痛みを感じた。
    些細な不安の描き方とか、好きの感情とか。
    1番印象的だったのは「夏は終わる」。
    フェスという単語に懐かしさを覚えつつ読んでいたら、だんだん異常な話になっていって、終わり方が切なく感じた。

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    2015年09月30日
  • さよならの余熱

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    初めての加藤千恵さんの作品でした。
    恋愛における別れの少し前の場面を切り取った短編作で、ちょっと短すぎるかなと思いましたが、この短さだからこそ伝わる余韻が素敵でした。
    個人的には雅代さん視点のお話を読んでみたかったです。

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    2015年08月20日
  • ラブソングに飽きたら

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    音楽をテーマにしたアンソロジー。
    好きな作家の加藤千恵さんが筆者の中に入っていたので手に取りました。

    ラブソングとタイトルに入ってますが
    それぞれの短編はラブソング以外の曲もテーマになっています。
    実在する曲が使われていたり
    架空の曲だったりもしたけど

    加藤さんの『約束のまだ途中』と
    あさのあつこさんの『雨宿りの歌』がよかったな。


    加藤さんの作品は、結婚する親友(小学生からの仲良し)との思い出の曲を中心としたストーリー。
    自分の状況と結構かぶるところがあり、かなり共感出来ました。

    あさのあつこさんの作品は、少しミステリーっぽい側面もあるんだけど、小学生の時にある事件に遭遇し雨にトラウ

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    2015年07月14日
  • 蜜の残り

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    加藤さんの短篇集はきゅっとつまってまとまりがあります。
    今回は今までの作品より官能的でした。

    7人の主人公はそれぞれ抱えているものがあって決して幸せと胸を張って言えるわけではないけど、恋人のようなそうでないような相手と関係を持つ。


    状況も年齢も様々だけど、抗えない衝動だったり、逆に諦めの境地でそうしたり。

    艶っぽくってちょっと切ない話が多かった。

    最後の短歌も核心をついていて
    グサリと刺さります。

    さらりと読める作品。

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    2015年07月02日
  • ラブソングに飽きたら

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    ネタバレ

    恋愛と音楽を絡めたアンソロジー。切なかったり、元気を貰えたり、不思議な話だったり…そんな8つの作品が収録されている。好きな作家ばかりだったので、読むのは楽しかった。どの作家もその作家らしい特色が出ていた印象。椰月美智子の作品が読んでいて1番印象に残った。

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    2015年06月20日
  • 蜜の残り

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    加藤千恵さんによる初の官能小説。
    直接的な表現ではないが、性交に関する描写が多い。短編集になっているので読みやすかった。

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    2015年06月06日
  • あとは泣くだけ

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    ネタバレ

    短篇集だから物足りないけど。
    共感したり自分の過去を振り返ったり。
    胸にちくっと刺さる物語。
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    好きだった。でも、忘れたふりをしていた。あなたはもう隣にはいないから。けれど、ふとした拍子に見つけたあなたからの贈り物が、閉じ込めていた記憶を揺り起こし--。つきあっていた男性からの婚約指輪、一目ぼれした女がくれた一冊の本、憧れていた先生にもらった赤いボールペン。たいせつな人に贈られた物を巡るかけがえのない思い出を綴った、いとしくて泣きたくなるほど切ない七つの恋の物語。

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    2015年06月04日