L・M・モンゴメリのレビュー一覧

  • 風柳荘のアン

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    ネタバレ

    手紙形式の物語なので、あまりまとまりがなく、登場人物の名前がよくわからなくなる。アンが素敵な女性になってて成長したなぁと思った。

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    2024年09月28日
  • 赤毛のアン

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    赤毛のアンって、読んでなかったんだよね。アニメは見ていたと思うんだけど。こどもにどうかと思って、読んで見た。かなり短縮されているとは思うけど、サラッと概略は見通せたんじゃないだろうか。いずれ、もう少し長い版を読もう。

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    2024年07月15日
  • 赤毛のアン

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    10代の頃、途中で読むのをやめてしまったが、あの頃 最後まで読んでいたら…と残念に思った。中年となった今は、マリラに共感。
    名作と言われる理由が分かった。

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    2024年05月17日
  • 新訳 アンの青春(下) 完全版 -赤毛のアン2-

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    ネタバレ

    新訳下巻。今まではアヴォンリーの美しい自然のみが描かれていたが、未曾有の災害が起き、自然はただ美しいだけではなくこうした災害ももたらすものであると描かれた。上巻の時も書いたが双子の片割れのディヴィーは正直に言って、躾という以前の問題を孕んでいるような気がする。ある日、アンとダイアナは隠遁生活を送るミス・ラベンダーと出会う。ミス・ラベンダーも若い頃に好きな人と喧嘩別れしたというマリラと似たような身の上だが、二人にはほとんど交流がなったようだ。災害後、アヴォンリーでは様々な変化が起きる。隣人のハリソン氏の元には妻が住み、グリーンゲイブルズにはリンド夫人が住むことになった。昔の友人達にも結婚話が出てきて、ダイアナも婚約した。アンとギルバートも大学へ進学することになり、もうアヴォンリーは昔のままではいられない、アンだけではなく周囲の少年少女時代は終わったということだ。アンとギルバートの中は村の人々が噂をしているし、ダイアナですら二人の関係にヤキモキしている。アンにはその気はまだないようであるが…。

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    2024年03月26日
  • アンの娘リラ

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    ネタバレ

    アンシリーズ最終巻。やったー完走した!訳者の松本侑子さんに感謝!
    お話は、第一次世界大戦のカナダ。主人公はタイトル通り、アンの娘のリラ。
    アンシリーズを初めから追ってた読者の立場からすると、アンは娘時代の時、すごく素敵な日々を過ごしてたのに、リラはホントに忍耐の日々で、戦争はそういう意味でもやはり残酷だと思った。
    食糧事情、最後の方は少し制限してたくらいだけど、日本の戦争末期とはえらい違いだと思った。
    まぁアメリカはたらふく食ってたけどさ。
    オーストリアが始めて、巻き込まれた形のドイツなのに、ドイツがヘイト一身に集めててなんか草。オーストリアの空気っぷりがすごい。

    個人的にはスーザンが前作と変わらないスーザンで良かった。
    サブタイトルちょっとだけ見て「え?スーザン結婚しちゃうの?」「月に頬髯みたいなビミョーに女見下してるヤツと結婚するのか!?」とヤキモキしたけど、熱々のなべを振りかざして頬髯を撃退してて、何かスッとした(笑)

    反戦の方に話が進みそうだなと思ってたけど、そうはならず、ギリギリのバランスを保っているのは流石だな、と思った。

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    2024年01月26日
  • アンの愛情

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    松本侑子新訳版アンシリーズ第3巻。
    原題は『Anne of the Island』。1915年の作品。

    アンがアヴォンリーを離れ、カナダ本島のレッドモンド大学で過ごす4年間の物語。
    アンのモテ期到来。4年間で5人に求婚されます。恋バナも多くて、シリーズの中ではいちばんキャピキャピしたストーリーではないでしょうか。第2巻よりこちらのほうが『アンの青春』のタイトルにあっている気がして、昔からあれ、どっちがどっちで、順番はどちらが先?と混乱します。
    私もレッドモンド大学に通って、パティの家に住んで、墓地や海岸公園を散策したい!と憧れました。

    解説によるとモンゴメリはレッドモンド大学のモデルになったハリファックスのダルハウジー大学で講義を受けていますが、学費が続かず1年間しか通っていません。アンの4年間というのはモンゴメリ自身の願望なんですね。

    解説ではキングスポートのモデルとなったハリファックスについて詳しくガイドされているのでGoogleマップで実在の墓地公園、海岸公園、ダルハウジー大学、パティの家があるスポフォード街のモデル、ヤング街などを聖地巡礼しながら読みました。Googleマップで見ても美しい港町です。

    パティの家に一緒に住むのはクィーン学院の同級生だったプリシラ・グラント、ステラ・メイナードと、新しい友フィリッパ・ゴードン。
    一方でアヴォンリー時代の同級生ダイアナとジェーン・アンドリューズは結婚、そしてルビー・ギリスは若くして亡くなります。だからということもあるのでしょうけれど、少女時代が永遠に去ってしまったことを嘆く場面がいくつか印象的でした。

    「そしてアンは胸につぶやいた。あの懐かしく、愉快な日々に帰りたい。かつて人生は、希望と夢想からなる薔薇色のかすみのむこうに見えていた。そして今となっては、永遠に失われた名状しがたい何かをはらんでいた。それはいったいどこへ行ったのだろう──あの輝きと夢は。」

    そのほかアヴォンリー周辺の町についても解説をもとにGoogleマップで距離を整理してみました。
    (馬車の速度は天候などにもよるようで諸説ありますが時速10kmで計算。)

    ・アヴォンリー
    キャベンディッシュがモデル

    ・カーモディ
    スタンリーブリッジがモデル
    キャベンディッシュから6.9km(車で6分、馬車で42分)
    『赤毛のアン』の後半あたりに駅ができるが小さな駅。

    ・ブライト・リヴァー
    ハンター・リヴァーがモデル
    キャベンディッシュから16.4km(車で15分、馬車で1時間38分)
    『赤毛のアン』でアンが降り立った駅。

    ・シャーロットタウン
    キャベンディッシュから37km(車で36分、馬車で3時間42分)
    クィーン学院があるプリンス・エドワード島の州都。

    ・キングスポート
    ハリファクスがモデル
    キャベンディッシュから250km
    『アンの愛情』ではシャーロットタウンから船で向かって1日かかって到着。

    こうやってみるとキャベンディッシュは本当に田舎なんですね。鉄道は1989年に廃線になってしまったそうです。いつかグリーンゲイブルズに行ってみたいと思っていましたがシャーロットタウンからはレンタカーやツアーを利用するほか交通手段がないようです。

    「それに、都会を舞台にして、金持ち連中なんぞ、書くべきじゃなかったよ。やつらの何を知ってるんだ。なぜここアヴォンリーを舞台にしない……もちろん、地名は変えにゃならんよ。さもないと、レイチェル・リンドが、自分がヒロインだと思いかねないからな」

    以下、引用。

    21
    「行きたくないなら、行かなくてもいいじゃないか。大人なんだから。ぼくが大きくなったら、したくないことは一つもしないよ」
    「そのうちわかるわよ。人は、生涯を通じて、やりたくないことをしているの」

    32
    「この森は、今、幽霊が漂っているの……昔の思い出という幽霊よ」
    「昔、ここで遊んでいた小さな女の子のダイアナと私が、今もいて、夕方、《木の精の泉》のほとりに腰かけて、おばけたちと、ひっそり会っているような気がするわ。」

    42
    「このかいわいは、もとは地位のある人たちの『お屋敷町』だったの。でも上流の人たちがセント・ジョン通りから離れて、通りの家々は、今は、古き良き日々の夢を見ているんだわ。」

    55
    「今朝、大学で見かけた女子のなかで、いちばんきれいだったわ」
    フィリッパのゆがんだ口もとに、魅惑の微笑がほころび、小さな白い歯がのぞいた。
    「私もそう思ったわ」

    56
    「だけど、プリシラも私も、見た目には自信があるから、保証してもらわなくても、大丈夫、お気づかいは無用よ」

    63
    「今日の午後、心の小さな根っこを、キングスポートの土におろしたのね。そう願いたいわ。いつまでも植えかえられたままの気持ちでいるのはいやだもの」

    65
    さらにギルバートは、「ラムズ」入会にも誘われた──学友会ラムダ・シータを、レッドモンドでは短く縮めて、こう呼びならわしていた。
    入会にあたっては、あらかじめ厳しい試練があり、キングスポートの目抜き通りを、婦人用の日よけ帽(サンボンネット)をかぶり、派手な花柄木綿(キャラコ)のゆったりした料理用エプロンをかけて、丸一日、ねり歩かなければならなかった。

    73
    合衆国は恐ろしいとこにちがいないので、アンが行かないよう願っています。それにしても、当節の娘さんが世界中をうろつきまわる様子といったら、ぞっとします。あちらこちらをさまよい歩いたヨブ記の悪魔(サタン)を思い起こします。神様は、そんなおつもりで娘たちをお創りにならなかったはずですよ、まったく。

    80
    「この静けさは、祈りのようね」

    81
    彼にしてみれば、かたわらをゆく生き生きとして喜びにあふれた娘に、悲しみなど結びつけられなかった。至高の高みに飛翔する者は、どん底のきわみにも沈みこむこと、また幸福の絶頂を心ゆくまで味わう者こそが、悲哀を身にしみてこうむることを、彼は知らないのだった。

    83
    「あの通りには、小さくて、どうにかなりそうなくらいすてきな家があるの、アンに見せたいわ。百万長者が建てたんじゃないのよ。
    スポフォード街が、まだ田舎道だったころ、自然に生えたにちがいないわ。生えてきたの……建てたんじゃなくて!」

    87
    「キルティング・パーティに、一、二回出て、おしゃべり好きなおばあさんたちが、面とむかって、あるいは陰にまわってアンの噂話をするのよ。」

    94
    「そうらしいね」マリラが答えた。「ルドヴィックはこの先も通うようだが、あんな求婚のしかたじゃ、この先も進まないと、世間は、あきらめているよ」
    「私がセオドーラなら、もうちっと男をせかすんだがね、まったく」リンド夫人が言った。たしかにこの夫人なら、間違いなくせきたてるだろう。

    132
    「夕焼けの空へ、ポールが作文に書いた月光の小舟をこいで行けたらいいのに」
    「そこには私たちの過去が、すべてあるのよ……遠い日の春と花たちのすべてが。ポールが夕焼け空の国で見た花壇には、かつて私たちのために咲きひらいた薔薇もあったのよ」

    146
    「それに、都会を舞台にして、金持ち連中なんぞ、書くべきじゃなかったよ。やつらの何を知ってるんだ。なぜここアヴォンリーを舞台にしない……もちろん、地名は変えにゃならんよ。さもないと、レイチェル・リンドが、自分がヒロインだと思いかねないからな」

    171
    「だって……その……何も、天国に行けないことを恐れてるんじゃないのよ。私は教会の信者だもの。でも……天国は、こことは全然違うでしょう……そう思うと……こわくなるの……それに……きっと……ホームシックになるわ。もちろん天国はきれいでしょうよ、聖書に書いてあるもの……でも、私が慣れ親しんだところじゃないわ」

    190
    すると、「お隣」の人づきあいの悪い老百万長者が、赤と黄色の派手な「チューリップパターン」のキルトを買いたいと言って来た。リンド夫人がアンに贈った一枚だった。なんでも、おっかさんがよくこんな刺し子(キルト)を縫っていたので、思い出のよすがに、何としてもほしいと言うのだ。

    202
    「悪魔というものは、そんなにみにくくないものですよ」ジェイムジーナおばさんが考え深げに言った。「もしみにくい悪魔がいたなら、たいした悪さはしません。私が思うに、悪魔は、ハンサムな紳士の姿をしているのですよ」

    216
    「十代は、人生のすてきな季節ですからね。もっとも、私から十代が去っていったことは、一度もありませんよ、嬉しいことに」

    217
    「『シルク』とか『レース』という言葉には、魔法がかかっていますね。言葉の響きだけで舞踏会に飛んでいきたくなるわ。」

    218
    「フィルったら、どんなに自分がきれいか、本当にわかっているの?」アンはつくづく見とれた。
    「もちろんわかってるわ。姿見と男性たちは、何のためにあるのよ。」

    223
    「どうしてまじめでなくちゃいけないの? そんな人は、はいて捨てるほどいるわ。世間には、私みたいな人間も必要よ、世の中を楽しませるのよ、みんながみんな、知的で、まじめで、深刻ぶって、死ぬほど本気だったら、世界は恐ろしいことになってるわ。」

    229
    「アンったら、自分の目で愛を見ているのに、わからないのね。愛とはこういうものだと想像のなかで創りあげて、現実の愛もそんなふうに見えるはずだと思いこんでるのよ。」

    234
    「お父さんんは不器量だったが、気だてのいい人でね。二人が一緒になったときにゃ、みんなして言ったもんだよ。あんなに愛しあってる夫婦はまたとはいまいって……かわいそうにね、長く生きられなくて。だけど、生きてる間は、そりゃあ幸せだったからね。それがよっぽど肝心だよ」

    238
    「一年は一冊の本よ、そうでしょ、マリラ。春のページは、メイフラワーとすみれでつづられているの。夏は薔薇、秋はかえでの紅葉、冬は柊と常緑樹よ」

    258
    「どんな人でも、足にリウマチをわずらいます。ただ老人は、心にリウマチをわずらうんです。」

    267
    「だから私、考えてるの。嘆き暮らして死ぬか、それとも勉強をつづけて文学士号をとって、分別のある立派な人になるか」
    「分別のある立派な人には、なれそうもないから、嘆き暮らして死ぬほうがいいわよ」
    アンは冷たく答えた。

    280
    「いつも六月の世界に生きたら、どんな感じかしら」
    「そんな世界は飽きてしまうよ」マリラがため息をついた。

    288
    「おばさんは、大事にしてきた『煙草縞』の棒針編みのベッドカバーを一枚、ダイアナにくださったでしょ。私も結婚したら一枚くださるそうよ」

    292
    アンは笑い、それから吐息をついた。自分が年齢を重ね、常識をわきまえ、賢くなったように感じられたのだ──もっとも、それがアンの若さの証だったが。そしてアンは胸につぶやいた。あの懐かしく、愉快な日々に帰りたい。かつて人生は、希望と夢想からなる薔薇色のかすみのむこうに見えていた。そして今となっては、永遠に失われた名状しがたい何かをはらんでいた。それはいったいどこへ行ったのだろう──あの輝きと夢は。

    335
    とにかく、娘は言ったものです。私のモットーは、『自分の葬式で読みあげられて恥ずかしい文章は一行たりとも書くなかれ』とね。アンも、文学の方面に乗り出すなら、これをモットーになさい。」

    345
    「ただし、分別も充分に身についたかどうかは疑わしいですよ。もちろん期待などしていません。分別というものは、経験をつんでこそ身につくのです。大学で学ぶものではありません。大学に四年通ったみなさんと違って、私は大学へ行っていませんが、お嬢さん方よりも、よほど分別がありますよ」

    353
    「私はこの家に、私の夢とあこがれを残していくわ、次に住む人を祝福するために」

    そうした古い夢の数々は部屋に残り、漂うのではないだろうか……喜び、苦しみ、笑い、泣いた部屋から永久に去っても、そこに暮らした人の何か、つまり手にふれることも目にすることもできないものの、その人らしい何かが残るのではないだろうか?

    371
    『私はこの世界を出ていった──だがもはやそれは
    あのころ帯びていたロマンスの色をまとわない』

    アンはため息をついた──しかし、世界はロマンスをうばわれた!という考えに、ロマンスをおぼえ、すぐさまかなりのところ慰められた。

    410
    モンゴメリが本作を執筆する前の1912年、イギリスの豪華客船タイタニック号がカナダ東海岸沖合いで氷山と衝突、国際的に決められた無線の救難信号SOSが、このとき初めて発信され、受信したハリファクスから救助船が現場へ急行した。ハリファックスには犠牲者の墓地がある。

    435
    『アヴォンリー物語』(1911)(原題 Chronicles of Avonlea)の一話「奮いたったルドヴィック」

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    2024年01月10日
  • アンの青春

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    松本侑子新訳版のアンシリーズ第2巻。
    原題は『Anne of Avonlea』。
    ⁡
    第2巻『アンの青春』と第3巻『アンの愛情』の邦題は逆の方があっていたんじゃないかと昔から思っていて、順番が混乱するんですが、こちらはアンがアヴォンリーで新米教師として過ごす2年間の物語。
    ⁡
    自分メモ的に整理しておくと
    アンがグリーン・ゲイブルズに来たのが11歳のとき。
    アヴォンリーの学校を経て15歳のときにシャーロットタウンのクイーン学院に進学。
    クイーン学院は教師になるための師範学校で、通常は2年かけて教員免許をとるところ、アンとギルバートは成績優秀のため1年コースで卒業。
    マシューの死去にともない大学進学をあきらめ、16歳でアヴォンリーの教師になる。(←イマココ)
    ⁡
    さらに自分メモ的にそれぞれの学校の先生
    ・アヴォンリー
    アン→ジェーン・アンドリューズ
    ・ホワイト・サンズ
    ギルバート・ブライス
    ・カーモディ
    プリシラ・グラント→ルビー・ギリス
    ⁡
    ホワイト・サンズやカーモディがアヴォンリーからどれくらい離れているのか不明ですが、週末や夏休みには帰省できるけど毎日通うのは難しい距離のようです。
    ⁡
    『大草原の小さな家』のローラも15歳で教師になってます。アンが教師になったとき、アンが教える上級生たちはちょっと前まで一緒に勉強していた子供たちなんですよね。モンゴメリ自身は19歳で教師になっていますがみんな若い。
    ⁡
    新しい隣人ハリソンさんのスキャンダル、アンクル・エイブが預言した大嵐など、村岡花子版の外伝短編集『アンの友達』、『アンをめぐる人々』のようなアヴォンリー村物語的な側面もあります。
    ⁡
    そして村岡花子版でも何度も読んでますがミス・ラヴェンダーがやっぱり素敵だな。30代くらいのイメージだったけど45歳なのか。
    ⁡
    村岡花子版では「山彦荘」、松本侑子版では「こだま荘」の石の家の名前が「エコー・ロッジ」だと初めて知る。
    ⁡
    基本的なストーリーは村岡花子版でおなじみなんですが、花の名前とか細かい自然描写が松本侑子版の方がわかりやすく頭の中で風景を再現しやすい気がします。
    へスター・グレイの庭は黄色と白の水仙に埋もれてるんだとか。
    子供の頃はラヴェンダーの花や香りが今ほど具体的にイメージできてなかったというのもあるかもしれません。
    ⁡
    あとリンドおばさんとマリラの名言多し。
    ⁡
    「マリラ、失敗したらどうしよう!」
    「たった一日で、大失敗なんかできないよ」
    ⁡
    「マリラ、私、頭が変なように見える?」
    「いいや、いつもほどじゃないよ」
    ⁡
    今回も解説が100ページほどあります。細かい引用なんかはそこまでチェックしなくてもと思うものもありますが、当時は暗誦が普通に行なわれており、欧米小説では聖書やシェイクスピア、古典の引用が一般的だったという解説は納得。
    ⁡
    ポール・アーヴィング、双子のデイヴィとドーラ、アンソニー・パイ、いずれも幼くして親を亡くしている子供たちで、モンゴメリ自身が反映されているのではという指摘もなるほどと思いました。


    以下、引用。

    20
    「夜中に寝室にあがって、ドアに鍵をかけて、日よけもおろして、それからくしゃみをしても、リンドのおばさんなら、次の日、風邪はどんな具合かねってきくわよ!」

    25
    アンの声がうわずり、灰色の瞳が、宵の明星のようにきらきらと輝いたので、リンド夫人は、またわからなくなった。アン・シャーリーが本当は美人かそうでないか、いつになったら納得のいく答えが出るのだろうか。

    52
    《すみれの谷》を通り、《ウィローミア》をすぎると、もみの下で、夕闇と西日の陽光が口づけをするように溶けあっていた。

    55
    「マリラ、失敗したらどうしよう!」
    「たった一日で、大失敗なんかできないよ。まだ先は長いじゃないか」

    62
    先日ハリソン氏が、シャーロットタウンの店で、くどいほど着飾った女性を見かけたと語り、「そいつはまるで、最新流行の服の女と悪夢が正面衝突したみたいだった」と評していたのだ。

    112
    「大事なのは、ジョシュアという男の仕事ぶりの良し悪しだ。腕がよけりゃ、名前はパイだろうがプリンだろうがかまわんさ」

    163
    「土曜の朝は早くうちに来て、お弁当の支度を手伝ってね。できるだけ優雅なランチを作るの……春のお出かけにふさわしいものよ、いいこと……小さなゼリー・タルトに、指形クッキー(レディ・フィンガー)、ピンクと黄色の糖衣がけ(アイシング)をしたドロップ・クッキー、きんぽうげのケーキ。サンドウィッチも用意しなくちゃね、これはあまり詩的じゃないけど」

    165
    「もしキスが目に見えたら、すみれの花のようでしょうね」プリシラが言った。

    170
    空気は透明にきらめく金色のワインのようだった。

    178
    「あの人はのろまで急に止まることもできやしないくらいだが、手伝いがいないよりゃ、ましだからね。」

    「あの男も十年ばかし死んでいたようなもんだが、十年先も同じだろうね。ああした男は死んで自分に始末をつけることもできやしない……何一つしっかりとやり抜くことができないんだから。」

    217
    「にわとりの羽根をむしるのは嫌いだけど」アンはマリラに語った。「手先がしているだけだもの、気持ちは別のところにあるから助かるわ。手はにわとりをむしっても、心は天の川(ミルキーウェイ)をさまよっているのよ」
    「どうりで、いつもより羽根が床に散らかるこった」マリラが注意した。

    229
    「大丈夫、これは買ったものよ。先祖代々受けついだものじゃないわ」

    249
    アンがマリラに語ったことがあった。「結局、一番幸せで心楽しい暮らしとは、華やかなこと、驚くようなこと、胸ときめくようなことが起きる日々ではなく、さりげない小さな喜びをもたらす毎日が、今日、明日としずかに続いていくことなのね、まるで真珠が一つ、またひとつと、糸からすべり出ていくように」

    279
    「だから何かしないと気がすまないときは、男の子を一発殴ればいいんだよ、心を傷つけるよりましだもん。」

    282
    「まるで一年という存在が、巨大な大聖堂のなかでステンドグラスからそそぐ柔らかな光を浴びながら、ひざまずいてお祈りしているみたい」

    290
    「もっとも、わたくしのような年で想像ごっこをするなんて、馬鹿げているかもしれませんが、馬鹿なことをしたいときにできないなんて、いい年をした女が一人で暮らす意味がありませんわ、迷惑をおかけするわけじゃないんですもの。」

    295
    「そして母を一目見るなり、恋におちたんです。その晩、客用寝室に泊まった父は、ラヴェンダーがほのかに香るシーツに、一晩中まんじりともせずに横たわり、母を想ったんですって。それからというもの、父はいつもラヴェンダーの香りを愛していました……そんな思い出があって、娘の名前にしたんですね。」

    297
    「でも、たとえケレンハパッチという名前でも、きっとアンを好きになったわ。名前って、持ち主の人がら次第で、美しくもなれば醜くもなるのね。」

    「美しい生き方が、その人の名前を美しいものに変えるのね、最初はきれいな名前に思えなくても……やがてまわりの人たちは、その名を聞くだけで、優しく心地よい気持ちになって、名前がもともとすてきじゃなかったことなんて、考えもしなくなるんだわ。」

    300
    「たしかにミス・ラヴェンダーは人とは違うわ。どう違うか、うまく言えないけど、おそらく年をとらないタイプなのね」
    「同年輩がみんな年をとるなら、一緒に年をとったほうがいいと思うがね」

    301
    「後になってみると、少しも大したことじゃなかったのかもしれないわ。人生は、小さなことのほうが、大きなことよりも厄介を引きおこすのよ」

    302
    「トーマス・リンドという男は、気あいを入れたことなんか一度もないんだからね。結婚するまでは母親に牛耳られ、結婚後は女房の言いなりだ。よくもレイチェルの許しもなしに病気になったもんだよ。」

    304
    「猫に尻尾が二本いらないように、ドーラに新しい帽子はいらなかったのに、アンは買ってくれてね。」

    334
    「マリラ」アンは大まじめで言ったが、その目はおどっていた。「私、頭が変なように見える?」
    「いいや、いつもほどじゃないよ」マリラは皮肉を言っているつもりはなかった。

    337
    デイヴィにとって、プラムジャムに癒せない悲しみなどないのだった。

    387
    「結婚するのに、ラテン語だのギリシア語だのが何の役に立つんでしょう。大学で男の扱い方を教えてくれるというのなら、行く意味もあるんでしょうが」





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    2023年12月05日
  • 赤毛のアン

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    名作に初めて触れた。アンでもマリラでもない、誰にも共感できない立場だけど、とっても楽しかった。

    アンの少女らしさと破天荒さ、ロマンチストなところが愛らしくて、次はどんなことをするのだろうと楽しみだったし、それに対してマリラはどんな反応をするのだろうとワクワクした。子育て中の人は物語をもっと身近に感じそう。

    巻末の解説もとても興味深くて余す所なく全部楽しめた。

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    2023年06月02日
  • 赤毛のアン

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    『赤毛のアン』が大好きです。児童向けに大きくかいつまんで編集されているので、要点のみのエピソードだという感覚は否めないですが、もっと詳しく読んでみたい場合は原作により近い本を手に取ってみても良いかもしれません。とっかかりとしては非常によくまとまっており、絵が可愛らしく内容も読みやすいです。短いながらも、アンを愛するマシュウとマリラの深い強い想いが伝わってきます。

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    2023年04月26日
  • 虹の谷のアン

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    ネタバレ

    タイトルに「アン」と入っているけど、主人公はアンでもアンの子どもたちでもなく、牧師館の子どもたちが主人公。
    メアリが、苦労したのはわかるけど、若干うざくて、この先大丈夫?と少し心配してしまった。
    ジョン牧師とフェイス、いい性格してる笑
    ローズマリーとジョン牧師、最後どうなることかと思ったけど、うまくまとまって良かった。
    第一次世界大戦が終わったころの話かと思ってたけど、感じ的には始まったばっかり、という感じだろうか?
    次の最終巻が楽しみ。

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    2023年01月13日
  • 虹の谷のアン

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    牧師館の子供たちを語りメアリ・ヴァンスが加わり、牧師の新しい恋もはいる。アンはほとんど現れないけれど、彼女の息吹は炉辺荘の子供たちや周りの近しい人たちにちゃんと感じられる。
    それにしてもこの子供たちの子供らしさには微笑むしかありません。

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    2022年12月19日
  • 赤毛のアン

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    ネタバレ

    間違いで連れてこられたアンが幸せになれてよかった!!
    プリンセスエドワード島もめっちゃ綺麗で良かったし、アンが失敗を重ねて大人になっていっても想像力を失わないのは凄いと思った。
    最初は厳しいマリラとかが不安だったけど、マシュウに「女の子じゃないか、わしの自慢の娘だ」って言ってもらえたりマリラが泣いていたりして、個性で愛されていて良かった〜!

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    2022年10月09日
  • 風柳荘のアン

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    あとがきを見て納得。だから、こんな不思議な構成だったんだ。
    大人になって、落ち着きを得ながら、ますます成長するアン。失敗から学ぶ姿勢が素敵。

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    2022年06月15日
  • 青い鳥文庫 アンの愛情 赤毛のアン(3)

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    パティの家、憧れる…

    気が合い、志も合う人たちと素敵な一軒家でシェアハウスだなんて最高に羨ましい。

    一生懸命生きてるアンの姿にはいつも励まされる。

    アンの愛情……
    いい。

    フィルのキャラ好き。
    モンゴメリさんありがとう

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    2022年05月22日
  • アンの愛情

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    大人になるのは少し寂しいけれど、素敵なことだと感じることができる作品でした。

    巻末の訳注を読みながら読みました。
    一巻、二巻とは少し違う感じがしましたが、訳者あとがきを読んで、書いた当時のモンゴメリの成長による違いなのかなと感じました。

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    2022年05月20日
  • アンの青春

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    アンは、大学を諦め16歳で小学校の教師に。はち切れんばかりの想像力は生徒たちへの思いに。次第に生徒の内面にも伝わり慕われるようになる。アン一家は家庭環境に恵まれない双子を引き取る。善悪の区別がつかないその一人ディックはやんちゃぶりを発揮するがまだ素直で可愛い。ミス・ラベンダーの恋の成就、ダイアナの婚約と浮き立つような幸福が続く。2022.5.13

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    2022年05月13日
  • 青い鳥文庫 アンの青春 赤毛のアン(2)

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    今作も心温まる素敵な作品。
    モンゴメリーはまるでアンのようで、作品は詩に溢れてる。翻訳も素晴らしいのだろう。

    ロマンスは気が付いたら隣にずっと寄り添って歩いている古くからの友達に気づくようにやってくる、みたいな表現、素晴らしい。

    心地いい

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    2022年04月24日
  • 赤毛のアン

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    『赤毛のアン』シリーズは村岡花子訳で育ったので、基本的には花子マンセーな私ですが、20代の子が松本侑子訳でシリーズを読んでいたので理由を聞いたところ、「村岡訳ではディテールが削られている」からとのことでした。
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    村岡花子訳は完訳ではなく抄訳だったというのは今ではよく知られた話らしく、訳した時代もあって花の名前など誤訳もあるそうです。
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    特にマシューが亡くなったあとのマリラの告白部分が村岡訳ではバッサリ省略されており、児童文学として読ませたかった村岡花子の意図なのか、オイルショックなどで紙がなく、ページを切り詰めなければいけない編集側の意向があったのではなどと言われています。
    (今では孫の村岡美枝・村岡恵梨によって完訳版が出ています。)
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    というわけで松本侑子訳を読んでみました。
    松本さんは村岡花子訳を尊重しているようで『輝く湖水』や『腹心の友』などの言い回しやマシューの話し方なども踏襲されていて、違和感なく読めました。
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    風景描写が特に美しく感じられたので村岡訳とも比較してみましたが、村岡訳は省略されているというより、短い文章におさまるように意訳されているといった感じでしょうか。(映画の字幕みたいな感じ?)
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    グリーン・ゲイブルズの十月は美しかった。秋の陽ざしをあびて二番刈りの牧草地がひなたぼっこをしている間に、窪地の白樺は日光のような金色に、果樹園の裏手のかえではみごとな深紅に変わり、そして小径の山桜は、濃い赤と青銅色のあやなす美しい色あいを帯びていった。
    (松本侑子訳)
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    グリン・ゲイブルズの十月はじつに美しかった。窪地の樺は日光のような黄金色に変わり、果樹園の裏手の楓はふかい真紅の色に、小径の桜は言いようもなく美しい濃い赤と青銅色の緑に染って、その下にひろがる畑をも照りはえさせていた。
    (村岡花子訳)
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    うーん、でもこうやって並べてみると長さに大差ないですね。そうすると、マリラの告白は物語の中でも重要なシーンなので、これをカットしたのは紙面の都合というよりかなり意図的なものではないかと思います。
    年をとってマリラの気持ちも理解できるようになったということもありますが、あらためて読むとアンの成長物語であると同時に、マリラの物語でもあるんだよなと。
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    そのほか、
    「さしこのふとん」(村岡訳)→「ベットカバー」(松本訳)
    原文は「キルト」なんですが、この場合リンド夫人が編んでいるのはベットカバー用のキルト。
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    「つぎもの」→「パッチワーク」
    「りんごあおい」→「アップルセンテッドゼラニウム」
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    有名なところでは
    「ふくらんだ袖」→「パフスリーブ」
    ここらへんは村岡花子訳の時代(1952年出版)ではまだ日本で知られていなかった言葉だからというのがありそうです。
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    アンが「メイフラワーのない土地に暮らす人は、かわいそうね」と言っている「メイフラワー」は、村岡訳では「さんざし」ですが、松本訳の解説によると「イギリスでは、落葉木のセイヨウサンザシをさすが、カナダも含めた北米では、トレイリング・アルバタスを意味する」そうで、写真を見る限りけっこう別の花。ちなみに、日本には咲いてません。
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    個人的にはルビー・ギリスの「崇拝者」という言い回しが好きだったんですが、松本訳だと普通に「愛人」、「恋人」になってました。
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    松本訳は訳注とあとがきだけで100ページあり、シェイクスピアや英詩などの引用についても詳しく解説されています。
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    特に今回勉強になったのはカナダの歴史。
    カナダの建国が1867年、『赤毛のアン』の時代背景が1890年頃で建国から20年くらい。マリラやマシューが生まれたころはまだカナダという国はないんですね。
    (「演奏会を開いて学校に国旗を買うのは愛国心を育てるでしょう」というアンのセリフがありますが、ここらへんからもカナダがまだ若い国だというのがわかります。)
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    プリンス・エドワード島は、フランスが最初に入植開拓し、英仏戦争でイギリス領となり、イギリスからの移民が開拓。レイチェル・リンド夫妻は名前や諺などからおそらくアイルランド系、マシュー、マリラのカスバート家はスコットランド系ケルト族。どちらもイギリスからの移民です。
    (マシューのお墓に供えられているのは、マシューのお母さんがスコットランドから持ってきたバラ。)
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    こうした歴史的背景もあり、『赤毛のアン』に登場する使用人はおもにフランス人で一段低く見られています。アンが失敗したケーキを使用人のジェリーも食べないというセリフがありますが、ここでは人間→使用人→豚ですよね〜。
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    「とにかく、あのケーキは豚にやっておいで」マリラは言った。「あれは人間が食べるもんじゃないよ。ジェリー・ブートだって無理だよ」
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    私たちが『赤毛のアン』を通して知ったキルトのベットカバーやハーブの花、バスケットにお弁当を詰めて出かけるピクニックなどはイギリス文化なんですね。アンが小舟に乗って演じるエレーンの話も『アーサー王伝説』なのでケルトの物語。
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    訳注のおかげでこうしたことがだいぶ理解できました。ただ訳注がちょっとネタバレ気味なので初読で松本訳はどうなんだろう。私は副読本というか解説本的に読みました。
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    それにしても何度も読んでいて筋もセリフも覚えているのに今でも楽しく読めるなんて『赤毛のアン』てやっぱりすごいし、村岡花子先生には感謝したいです。
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    以下、引用。

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    赤毛はスコットランド、アイルランドのケルト族に多いとされてきた。アンもスコットランド系。
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    それにゼラニウムも、ゼラニウムとしか呼ばなければ、傷ついているかもしれないわ。おばさんも、女、としか呼ばれなかったら、いやでしょう。
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    薔薇はたとえどんな名前で呼ばれても甘く香るだろうって本で読んだけれど、絶対にそんなことはないと思うわ。もし薔薇が薊(あざみ)とか座禅草(スカンク・キャベツ)と呼ばれたら、あんないい香りはしないはずよ。
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    どうしてお祈りの時にはひざまずくの? 私なら、心からお祈りしたくなったら、たった一人で、広い原っぱか、深い森に出かけて、空を仰ぎ見るわ……どこまでも……高く……高く……その青い色に果てがないくらい美しい青空を見上げるの。そうすれば、心にお祈りを感じるでしょうよ。
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    十月というものがある世界に生きていて、ほんとに嬉しいわ。もし九月から、いきなり十一月になったら、とんでもないことだわ。
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    討論(デイベーテイング)クラブ
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    「マリラ、明日は、まだ何の失敗もしていない新しい一日だと思うと、すばらしいわ」
    「あんたのことだ、どうせまた、たんと失敗するよ」
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    ダイアナは、殺人事件ばかりなの。たいていの場合、登場人物の扱いに困って、殺して消してしまうんですって。
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    大人になると、悪いこともあるのね。ようやくわかりかけてきたわ。子どもの頃、ほしくてたまらなかったものでも、いざ手に入れてみると、半分もときめきが薄れているのね」
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    夜の十一時にまぶしいくらい明るいレストランでアイスクリームを食べるのも、たまにはいいけれど、ふだんは、十一時には東の切妻の部屋でぐっすり眠っているほうがいいわ。
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    アンにとって、一日一日は、一年という首飾りにつないだ金のビーズが糸をすべるように、いつしか過ぎていった。
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    努力して勝つことがいちばんだけど、二番めにいいのは、努力した上で敗れることなんだわ。

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    2022年04月24日
  • 青い鳥文庫 アンの愛情 赤毛のアン(3)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。
    会ったこともないし、自信満々で自分語りばっかりなのに、そんなフィルが大好き!文字だけなのに伝わるほがらかさが楽しい気持ちにさせてくれていいなあ
    ギルバートについてあんまり書いてくれないから、そこは不満だなって思うこともあるけど、やっぱりそのくらいにしといてくれてありがたいなって思う
    アンのことをあまりなく書いてくれれば良いかなって感じ
    とにかくパティの家のみんなのことが大好きで、卒業するのが寂しかったー

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    2022年04月10日
  • 青い鳥文庫 アンの青春 赤毛のアン(2)

    Posted by ブクログ

    再読。
    あんまり大好きなんで、話し方がうつってしまいます。
    ポールやミス・ラベンダー、美しくて素晴らしく素敵な人たちが新しく出てきてくれてますますアヴォンリーが大好きになりました。
    アンの成長に嬉しさと、寂しさを感じる2冊目です、、、!

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    2022年04月09日