L・M・モンゴメリのレビュー一覧
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ネタバレ新訳下巻。今まではアヴォンリーの美しい自然のみが描かれていたが、未曾有の災害が起き、自然はただ美しいだけではなくこうした災害ももたらすものであると描かれた。上巻の時も書いたが双子の片割れのディヴィーは正直に言って、躾という以前の問題を孕んでいるような気がする。ある日、アンとダイアナは隠遁生活を送るミス・ラベンダーと出会う。ミス・ラベンダーも若い頃に好きな人と喧嘩別れしたというマリラと似たような身の上だが、二人にはほとんど交流がなったようだ。災害後、アヴォンリーでは様々な変化が起きる。隣人のハリソン氏の元には妻が住み、グリーンゲイブルズにはリンド夫人が住むことになった。昔の友人達にも結婚話が出て
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ネタバレアンシリーズ最終巻。やったー完走した!訳者の松本侑子さんに感謝!
お話は、第一次世界大戦のカナダ。主人公はタイトル通り、アンの娘のリラ。
アンシリーズを初めから追ってた読者の立場からすると、アンは娘時代の時、すごく素敵な日々を過ごしてたのに、リラはホントに忍耐の日々で、戦争はそういう意味でもやはり残酷だと思った。
食糧事情、最後の方は少し制限してたくらいだけど、日本の戦争末期とはえらい違いだと思った。
まぁアメリカはたらふく食ってたけどさ。
オーストリアが始めて、巻き込まれた形のドイツなのに、ドイツがヘイト一身に集めててなんか草。オーストリアの空気っぷりがすごい。
個人的にはスーザンが前作と -
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松本侑子新訳版アンシリーズ第3巻。
原題は『Anne of the Island』。1915年の作品。
アンがアヴォンリーを離れ、カナダ本島のレッドモンド大学で過ごす4年間の物語。
アンのモテ期到来。4年間で5人に求婚されます。恋バナも多くて、シリーズの中ではいちばんキャピキャピしたストーリーではないでしょうか。第2巻よりこちらのほうが『アンの青春』のタイトルにあっている気がして、昔からあれ、どっちがどっちで、順番はどちらが先?と混乱します。
私もレッドモンド大学に通って、パティの家に住んで、墓地や海岸公園を散策したい!と憧れました。
解説によるとモンゴメリはレッドモンド大学のモデルになっ -
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松本侑子新訳版のアンシリーズ第2巻。
原題は『Anne of Avonlea』。
第2巻『アンの青春』と第3巻『アンの愛情』の邦題は逆の方があっていたんじゃないかと昔から思っていて、順番が混乱するんですが、こちらはアンがアヴォンリーで新米教師として過ごす2年間の物語。
自分メモ的に整理しておくと
アンがグリーン・ゲイブルズに来たのが11歳のとき。
アヴォンリーの学校を経て15歳のときにシャーロットタウンのクイーン学院に進学。
クイーン学院は教師になるための師範学校で、通常は2年かけて教員免許をとるところ、アンとギルバートは成績優秀のため1年コースで卒業。
マシューの死去にともない大学進 -
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『赤毛のアン』シリーズは村岡花子訳で育ったので、基本的には花子マンセーな私ですが、20代の子が松本侑子訳でシリーズを読んでいたので理由を聞いたところ、「村岡訳ではディテールが削られている」からとのことでした。
村岡花子訳は完訳ではなく抄訳だったというのは今ではよく知られた話らしく、訳した時代もあって花の名前など誤訳もあるそうです。
特にマシューが亡くなったあとのマリラの告白部分が村岡訳ではバッサリ省略されており、児童文学として読ませたかった村岡花子の意図なのか、オイルショックなどで紙がなく、ページを切り詰めなければいけない編集側の意向があったのではなどと言われています。
(今では孫の村 -
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ネタバレ再読。『赤毛のアン』シリーズ5巻目。
松本侑子さん訳の新刊は表紙がかわいらしくて好きです。
アンとギルバートの新婚生活、二人の夢の家編です。
ジム船長やミス・コーネリア、隣人で悲運の美女レスリー等、新しい登場人物も魅力たっぷりです。
レスリーにとってはアン達が引っ越してきたことは辛いことだったろうと思います。結果的にはアン達がきたことによってレスリーの幸福に繋がるのだけれど、自分が絶対持てないものを全て持っているアンに複雑な思いを抱くのは仕方ないことでしょう。
アンにも悲しい出来事があって、二人は真に心を通わせます。そしてレスリーも本来の姿に戻っていきます。
そしてアンとギルバートに新しい