【感想・ネタバレ】風柳荘のアンのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

赤毛のアンシリーズ4作目
医大に進学したギルバートへ向けて綴るアンの手紙が綴られるスタイルで始まる。
アンはプリンスエドワード島サマーサイドで校長職につく。
新天地でも素敵な街を存分に楽しみながら困難も打ち勝っていく。
風柳荘に下宿し、家政婦のレベッカと2人の夫人に可愛がられ、ここでも可愛いニャンコ登場。
モンゴメリさん本当猫好きなのね!
日々の暮らしや出来事、街の人たちのキャラクター、やはり安心して読める。
三年の任期を務めたアンが、心残りなくサマーサイドを離れられて良かった。次回作はギルバートと結婚かな?

0
2023年04月18日

Posted by ブクログ

今作品もとても素敵な時間を楽しめました!
アンのギルバートへの愛情や、変わらない人柄にまたアンの世界に惚れました☺️
アンがキャサリンの本当の心を取り戻したシーンでは、決して人を見捨てないアンの優しさやユーモアに感動しました。

0
2023年04月10日

Posted by ブクログ

赤毛のアンシリーズの第四作。アンの人となりによって周囲の人々に幸せが訪れる様がよく描かれています。

コロナ禍の今、人々が分断される世の中なので人と人の繋がりを描いた本作のような作品が大切と思います。

0
2021年04月17日

Posted by ブクログ

12年待ちましたですよ、侑子さんのアン・シリーズ第4巻を。記憶もかなり薄れたけど、そう、アンのあの「想像の余地」がサマーサイドの景観や風土を多彩な風に乗せて届けてくれる。しかしウインディー・ウィローズの周りは、なんてやっかいな人であふれているのか。攻撃的、卑屈性、自信家、皮肉屋、自閉症、主張癖を備えた老若男女が、よくもまあ次々とアンを襲う。いくらアンでもさすがに今回はと案じるが、レベッカ・デューの思いに違わずアンに解決できないことはないのか。ただ、テディ・アームストロング坊やはあまりに可哀そう。アンも神ではないのだし。シリーズは続くようなので、楽しみに次を待ちたい。

0
2020年12月06日

Posted by ブクログ

あとがきを見て納得。だから、こんな不思議な構成だったんだ。
大人になって、落ち着きを得ながら、ますます成長するアン。失敗から学ぶ姿勢が素敵。

0
2022年06月15日

Posted by ブクログ

そうそう、英語版もこればかりじゃないのよね。そして、これと炉辺荘のアンのほうが後からだったんだよね。いろいろ忘れていたことが書いてあって、懐かしくなった。訳で結構違うのが楽しい。

0
2021年02月02日

Posted by ブクログ

赤毛のアンシリーズも早くも4冊目。前作でアンとギルバートの気持ちが通じあったところで終わりました。本作はアンとギルバートの婚約時代の3年間を書いています。
と言っても、お互い離れて暮らす3年間なのでギルバートは殆ど出てきません。
この本はどうも事情で書いた順番があべこべらしくて、5冊目が書かれた後、二人の婚約時代を読みたいという声を受けて書いた作品だそうです。
道理でいきなり電話が登場したりするはずです。書かれた時期が20年程後なので、その間に普及したんでしょうね。
本作はアンが色々な人の人生に手を貸して、道を示していくという方向性なので、評価が分かれるかもしれませんが、登場人物が前2作より魅力的だと僕は思いました。
下宿先の口は悪いけれどハートがとても暖かいレベッカ。隣家のさみしい少女エリザベス。冷淡で孤独な副校長キャサリン。彼女たちとアンのからみが僕は大好き。
個人的に古い本の言い回しが苦手なのですが、赤毛のアンは村岡訳も松本訳もどちらも読みやすいし、とても情景が思い浮かびます。これはアンの持つ魅力によるものなのでしょうか。
ちなみにアンの愛情までは普通に本屋さんに並んでいるのですが、この本から急に手に入りにくくなってきました。やはり読者もアンとギルバートがくっつく事が確定したあたりで卒業している人も多いのかもしれません。僕はどうだろう、次作までは絶対読もうと思っていますが・・・。

0
2020年06月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アンシリーズの中で、最初の「赤毛のアン」を
のぞいて特に好きな巻である。
理由はいくつかあるのだが、まず書簡形式のものが
基本的に好きということがある。
アンの手紙は長すぎるきらいがあるものの、
非常に魅力的だ。
SNSもメールも電話すら日常的では無い時代の話だから、
その中であのような手紙を受け取
(しかもラブレターでもあるのだ)
その喜びはいかようであろうかと想像するだけで
胸がときめくのである。

それから、モンゴメリの見事な人物描写で描かれる
新たな面白い人物がたくさん登場するのだが、
なんらかの理由で本来の自分を抑え込んで
鬱屈した生活を送っている人物が多いことが特徴的だ。
もし私だったらとっくに鬱になってしまうのではないかと
思うような状況を必死に耐え忍んでいるうちに、
性格がねじ曲がったり、意地悪をすることでしか
喜びを得られなくなったり、物事を素直に受け取れず、
自分自身に価値を見出せなくなってしまった人々だ。
そうした人たちが、生きることに喜びを見出すことが
得意なアンと出会い触れ合うことで変化していく。
本来の自分を取り戻していく過程をアンが巧みに献身的に
手助けしていくところがとても好きだ。
もちろん簡単なことではなく苦労も多いが、
そうしたアンの本質的な魅力は当人を生き生きとさせる
だけではなく、その周辺にいる人たちにも影響を及ぼし、
最終的には多くの人々の信頼を勝ち取っていくのである。
そんなアンに強い憧れを抱き、何度も繰り返し読んだ本である。
今回かなり久しぶりに読み返したが、大人になった今
読んでもやはりその魅力が変わることは無いと感じた。

この物語は村岡花子さんの翻訳で長年慣れ親しんできたが、
今回初めて松本侑子さんが翻訳されたものを読んだ。
日本語の表現の違いなどとても興味深く、
読み比べてみるのも面白かった。

0
2020年04月07日

Posted by ブクログ

久しぶりに会えた!! あの アン に。
少し大人になって、彼女の気性は変わらずにあるのがとても嬉しい。歩み寄れない人は確かにいるけれど、気持ちよく過ごすことはできるのだと安心する。

0
2020年02月18日

Posted by ブクログ

松本侑子訳アンシリーズ第4巻。
原題は『Anne of Windy Willows』。1936年の作品。
村岡花子訳では『アンの幸福』というタイトルでした。

そして今まであまり意識したことがなかったんですが、この第4巻、時系列でいうと『炉辺荘のリラ』(1921年出版。村岡花子訳だと『アンの娘リラ』)の15年後に書かれているんですね。
解説によるとアメリカで『赤毛のアン』の映画が公開されるにあたり、あとから書かれた番外編というか『エピソード1』みたいな。

(解説560ページ)
発行年 巻数 邦訳      原題           アンの年齢(モンゴメリの年齢)
1908年 ① 『赤毛のアン』 Anne of Green Gables    誕生~16歳(34歳)
1909年 ② 『アンの青春』 Anne of Avonlea      16~18歳(35歳)
1915年 ③ 『アンの愛情』 Anne of the Island     18~22歳(41歳)
1917年 ⑤ 『アンの夢の家』 Anne's House of Dreams 25~27歳(43歳)
1919年 ⑦ 『虹の谷』 Rainbow Valley         41歳(45歳)
1921年 ⑧ 『炉辺荘のリラ』 Rilla of Ingleside     49~53歳(47歳)
1936年 ④ 『風柳荘のアン』 Anne of Windy Willows 22~25歳(62歳)
1939年 ⑥ 『炉辺荘のアン』 Anne of Ingleside     34~40歳(65歳)

アンがサマーサイドの学校の校長として赴任する3年間の物語。
サマーサイドの校長になる話なんて前作にあったかなと思って確認したらちゃんとありました。このときはロイのプロポーズ待ちだったんですね。

『アンの愛情』(村岡花子訳新潮文庫版352ページ)
「サマーサイド高等学校の校長にならないかって申込まれているの」
「それを受けるつもり?」
フィルがたずねた。
「あたし──あたし、まだ決めてないのよ」
と、アンはどぎまぎして顔を赤らめた。
フィルは呑みこみ顔でうなずいた。ロイが口をきるまではアンの計画が定まらないのも当然だった。

レッドモンドで医学生のギルバートとは遠距離恋愛。婚約時代なので、手紙の書き出しが「最愛の人へ」とか「今も、そしていつまでも、あなたのものより」とかラブラブで、昔読んだときもちょっとめんくらったなあ。

(10ページ)
プリンス・エドワード島
サマーサイド
幽霊小路(ゆうれいこみち)
風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)

最愛の人へ
これは住所なのですよ! こんなにすてきな住所を聞いたことがありますか?

(11ページ)
昼間の私はこの世界に属し、夜の私は眠りと永遠に属しています。けれど黄昏どきの私は、その両方から離れ、ただ私自身のもの──そしてあなたのものです。

そして「風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)」。
「グリーン・ゲイブルズ」とか「メープルハースト」とか「オーチャードスロープ」とか家に屋号をつけるの素敵ですよねー。日本家屋だとちょっと似合わないんですが。
この『風柳荘のアン』と前作『アンの愛情』に出てくる墓地の散歩がすごく素敵で、外国の墓地の散歩にあこがれました。

メインのストーリーはプリングル一族との対決を含むサマーサイドでの3年間なんですが、どちらかというと短編集的なつくりになっています。
解説によるとモンゴメリは生涯で500作以上の短編を書いており、いくつかを手直しして本作に取り入れているそうです。(解説では「スピンオフ作品」といっている。)
それもあって、本作だけで4組の縁組をアンは助けたり(じゃましたり?)します。

モンゴメリ自身が60代になって書いていることもあるのか、年配の女性たちを肯定するセリフも多いです。

(166ページ)
「夢を見るのに、年をとりすぎている人は、いませんよ。夢は決して年をとらないのですから」

(228ページ)
「誰であろうと、自分が着たい服を、年をとりすぎていて着られないなんてことは、決してありませんよ。もし年不相応なら、自分で着たいとは思いませんからね」

全体的にはそれほど劇的なことは起こらないんですが、そのぶん、ウィンディ・ウィローズでの穏やかな生活の幸福が感じられる作品でした。

(106ページ)
夜中に目をさまし、その冬最初の雪嵐が塔のまわりを吹く音を聞きながら、温かく毛布にくるまれ、ふたたび夢の国へ漂っていくのは、なんとすてきだろうと思いながら。

(266ページ)
「世界中の誰もがみんな、今夜の私らみたいに、ぬくぬくと、家にいられるといいですね」


以下、引用。

10
プリンス・エドワード島
サマーサイド
幽霊小路(ゆうれいこみち)
風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)

最愛の人へ
これは住所なのですよ! こんなにすてきな住所を聞いたことがありますか?

11
昼間の私はこの世界に属し、夜の私は眠りと永遠に属しています。けれど黄昏どきの私は、その両方から離れ、ただ私自身のもの──そしてあなたのものです。

25
床には、三編みを丸く縫いとめた敷物が何枚かありました。大きな寝台には天蓋があり、雁(ワイルド・グース)パターンのキルトがかかっています。

26
陽ざしが淡い黄色のカーテンをすかしてさしこみ、部屋中が金色に輝いていました。白く塗った壁に、表の柳が影を落とし、見事なつづれ織り(タペストリー)のようです──形を変えながら揺れ動く、生きているようなつづれ織りです。ここが、なんだかとても幸せな部屋のように思われ、私は世界でいちばん裕福な女の子になった気がしました。

28
私は、「北風」に乗って飛んでいく少年をいつも羨ましく思ってきました。ジョージ・マクドナルドの美しく古い物語です。ギルバート、私も、ある晩、塔の窓を開け、風の両腕のなかへ踏み出して行くかもしれません──その夜は、私のベッドになぜ寝た跡がないのか、レベッカ・デューには、決してわからないでしょう。

33
「物ごとはどうしてこうなのかって、しょっちゅう不思議に思いますよ……私は話し好きなのに話題がない、ケイトは話題に事欠かないのにおしゃべりが嫌い。だけど神さまがいちばんよくご存知ですからね」

42
「家というものは、自分じゃ、きれいにできませんからね」

48
それとなくたずねたところ、泣きたい気分のときに、泣くことも楽しめないのですか、と怒りました。

106
夜中に目をさまし、その冬最初の雪嵐が塔のまわりを吹く音を聞きながら、温かく毛布にくるまれ、ふたたび夢の国へ漂っていくのは、なんとすてきだろうと思いながら。

166
「夢を見るのに、年をとりすぎている人は、いませんよ。夢は決して年をとらないのですから」

225
「シャーリー先生がいらっしゃるところでは、いつも気持ちのいい夕方よ」

228
「誰であろうと、自分が着たい服を、年をとりすぎていて着られないなんてことは、決してありませんよ。もし年不相応なら、自分で着たいとは思いませんからね」

266
「世界中の誰もがみんな、今夜の私らみたいに、ぬくぬくと、家にいられるといいですね」

270
リンド夫人が仕上げたばかりの新しいパッチワークは、五千枚の布きれ(ピース)を縫いあわせたもので、お披露目されると、当然うけるべき賞賛を浴びた。

278
「私、南十字星を見たい、タージマハルを見たい、カルナックの神殿を見たい。地球が丸いと……信じるのではなく、この目でわかりたい。」

301
「あたしらがみんな別嬪さんなら、いったい誰が家事をするんですか」

320
「あなたは、すみれの言葉で話すのね、ミス・シャーリー」

351
リンド夫人が新しい「ダブル・アイリッシュ・チェーン」のキルトの布きれを裁つのを手伝い、

436
それから「夜食」をとった。シナモン・トーストを食べ、トムギャロン家に古くから伝わる驚嘆するほど薄く美しいカップでココアを飲んだ。

438
だが、幾世代にもわたって使われた部屋には、何かしら異様なものがあるのではないだろうか。死は、どんな部屋にも隠れ潜んでいる。だが愛も、赤い薔薇のごとく花開いただろう。赤ん坊が、ここで生まれただろう。あらゆる情熱、あらゆる希望も語られただろう。部屋とは、そうしたものの亡霊に満ちているのだ。

451
「この道はまっすぐ、神さまに続いていると思うの」エリザベスは夢見心地で言った。
「そうかもしれないわね」アンは言った。「たぶん、すべての道が、そうかもしれないわ、小さなエリザベス。」

467
「そのころは、私も若くて、きれいでしたよ、可愛いお方や……本当にきれいだったのです。この年になれば、自分で言ってもよろしゅうございましょうね、たぶん」

474
You will be in clover be in cloverは家畜が緑豊かなクローバーのまき場にいると安楽だということから、あなたは安心、安楽だろうという意味。

494
客人は、宿泊しなくとも、最初に客用寝室へ通され、荷物を置き、外套や帽子、手袋をとり、洗面台の水さしで手を洗い、身だしなみを整えてから一階の客間へ下りる。訪問中に休憩するときも客用寝室を使う。

発行年 巻数 邦訳      原題           アンの年齢(モンゴメリの年齢)
1908年 ① 『赤毛のアン』 Anne of Green Gables    誕生~16歳(34歳)
1909年 ② 『アンの青春』 Anne of Avonlea      16~18歳(35歳)
1915年 ③ 『アンの愛情』 Anne of the Island     18~22歳(41歳)
1917年 ⑤ 『アンの夢の家』 Anne's House of Dreams 25~27歳(43歳)
1919年 ⑦ 『虹の谷』 Rainbow Valley         41歳(45歳)
1921年 ⑧ 『炉辺荘のリラ』 Rilla of Ingleside     49~53歳(47歳)
1936年 ④ 『風柳荘のアン』 Anne of Windy Willows  22~25歳(62歳)
1939年 ⑥ 『炉辺荘のアン』 Anne of Ingleside     34~40歳(65歳)

0
2024年05月07日

Posted by ブクログ

アンとギルバートの婚約期間。着々と愛を育んでいて癒された。ギルバートからアンにあてた手紙がほとんどないので、空想が膨らんでよかった。

0
2020年03月17日

「小説」ランキング