福田和也のレビュー一覧

  • 魂の昭和史
    第一次世界大戦後の、ベルサイユ講和会議の意味、目的。世界的大恐慌の遠因。目にウロコでした。確かに日本は何もわからないまま、昭和に入って行ったんだ。
  • 人間の器量
    要約

    ▽筆者の主張
    –人を測る物差しが乏しくなっている世間
    –複眼で見なければ分からないのが人間なのに
    –でも器は大きくできるモノだから学ぼう
    ▽器量とは何か?
    –人の微妙さを測る為に古の人が生み出した言葉
    –全てを包み込む風呂敷のような言葉
    –厳しい体験から己の良し悪しを探し続けるモノ
    ▽どのよ...続きを読む
  • 総理の女(新潮新書)
     戦前日本の総理経験者を、私生活から見た本書。

     表の出来事とは異なる面が見えてくる。

     少なくとも、山本権兵衛の評価は確実に上がった。

     ただし、私人と公人の評価はイコールでは無いことを、改めて認識する。
  • 山本周五郎で生きる悦びを知る
    山本周五郎があらゆる文学賞を辞退し続けたという話は有名である。
    周五郎は、「文学は賞のためにあるのではない」というのが持論だった。
    筆者は、なぜ、そのような考え方に至ったかを周五郎の生まれ育ってきた環境を丁寧に分析している。
    世間の片隅で、肩を寄せ合って極貧の身で、運にも恵まれず必死に正直に生きよう...続きを読む
  • 革命的飲酒主義宣言
     どこまで参考にすりゃあいいのかわからんくらい、舌鋒鋭いお二方の酒飲み談義、じゃない時事談義か。飽きることなく最後まで読み切れた。時事ねたよりも、グルメねたの方が数倍面白いのも面白い。
  • 文藝春秋 2015年 6月号

    イイネ

    10年前から毎月購読していますが、本の整理が大変ですので3年前から電子ブックに変更。もう少し、普通の書籍に比べて安くなるとありがたいですが...
  • 昭和天皇 第六部 聖断
    ミッドウェー海戦から敗戦まで
    市井の人が何をどう考えたかを点描、生きること死ぬことが老若男女問わず常在だった時代
  • あの戦争になぜ負けたのか
    対談の形で進行するが、整理されているのと、注釈が細かくつけられているため、非常に読みやすくわかりやすい。
    本書の最後に、各人が書いた文章があり、その主題で、それぞれがどこに主眼を置いているのかがわかる。それを前提としてもう一度読み直すのも興味深いと思う。

    「永遠の0」で、本当にこんな戦争だったのだ...続きを読む
  • 昭和天皇 第一部 日露戦争と乃木希典の死
    かつて文芸春秋を買っていた時はこの連載を特に楽しみに
    していた。ようやくの文庫本の発売、と思ったらなんと
    年一巻ペース・・・・熟読して続刊を待つ。
  • 文藝春秋2月号

    文芸春秋3月号

    年間購読にしているのですがどうしたら読めますか
  • あの戦争になぜ負けたのか
    6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。

    日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦し...続きを読む
  • 人間の器量
    器量とは何かを知りたくて読書。

    読みやすくて勉強になる。人間の器量を考えるために幕末から戦後までの人物のエピソードを紹介している。著者の視点が面白く新たな歴史の側面を知ることができる。

    横井小楠、西郷隆盛、伊藤博文、原敬、高橋是清あたりが目からウロコ。

    著者の知識量のすごさを感じさせてくれる一...続きを読む
  • 人間の器量
    人間の器が大きい、とはどうゆうことか。近現代の先人たちの立ち振舞いを交えて、ポンポンと軽妙な語り口の面白い一冊。

    「貧しくなることも富むことも煩わしい」現在の日本人の中からは、なるほど「人物」と呼べる人物は出てこないわけだ。

    考えさせられます。オススメ。
  • あの戦争になぜ負けたのか
    どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。

    座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史...続きを読む
  • 昭和天皇 第七部 独立回復(完結篇)
    彼の人は、東京裁判が開廷した後、精神的に頗る不安定になった。大声で独り言を言いながら、深夜、廊下を長時間行きつ戻りつした。「東條たちは私の身代わりとして死んでくれたのだ。私は退位したいと思う」「御上がご苦痛だと思し召す道を選ばれては如何でしょう。嫌な事、辛い道を」
  • 昭和天皇 第三部 金融恐慌と血盟団事件
    張作霖事件が決定的となり、田中義一内閣総辞職へ導く彼の人(天皇)。保守勢力、右翼勢力や陸軍の首脳陣に対する彼の人の威信は大きく傷つく。若い天皇が宰相を罷免するよな言動をしたことが昭和の動乱の導火線となる。
  • 昭和天皇 第四部 二・二六事件
    上海からの早期撤退要求は、陸軍をして彼の人を疎ませた。彼の人もまた、自らを軽んじる軍の対応に不満を抱いた。一連のクーデター事件、叛乱を絶対に否とする天皇の強い意志。その事が戦争への歯車を。
  • 昭和天皇 第六部 聖断
    陸軍皇道派から行動右翼、転向左翼と、とにかく革新と名のつく全ての人種を糾合し、新体制運動を進め、大政翼賛会を作り上げた男が、しおらしく謝ってみせる。それは一文の値打ちも無い反省であった。
  • 昭和天皇 第五部 日米交渉と開戦
    皇室につぐ名門、近衛文麿は右翼から左翼、軍部から財界、政界まで広い人脈を持つ。飛び切りの聞き上手、その聞き方の真摯さに感激してしまう魔性があった。
  • 昭和天皇 第二部 英国王室と関東大震災
    永田鉄山は、総力戦が国家のあり方そのものを変えてしまうこと、つまりは国家が国民の全てを動員しようとするならば、国家も国民のために全てを捧げなければならない、つまりは福祉国家化が不可避。