福田和也のレビュー一覧

  • [改訂版] ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法

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    福田和也氏の仕事術の本は、読むことと書くことの重要性を改めて感じさせる一冊です。紙の本を使い、抜書きを通じて理解を深める姿勢が印象的で、内容を自分の言葉で表現することの大切さが説かれています。単なる知識の吸収にとどまらず、しっかりと考え、書く力を育むことを促す本です。長く手元に置いておきたくなるほど、実践的な知恵が詰まっています。

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    2024年10月28日
  • 魂の昭和史

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    第一次世界大戦後の、ベルサイユ講和会議の意味、目的。世界的大恐慌の遠因。目にウロコでした。確かに日本は何もわからないまま、昭和に入って行ったんだ。

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    2023年11月05日
  • 人間の器量

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    要約

    ▽筆者の主張
    –人を測る物差しが乏しくなっている世間
    –複眼で見なければ分からないのが人間なのに
    –でも器は大きくできるモノだから学ぼう
    ▽器量とは何か?
    –人の微妙さを測る為に古の人が生み出した言葉
    –全てを包み込む風呂敷のような言葉
    –厳しい体験から己の良し悪しを探し続けるモノ
    ▽どのように器量を問うか?
    –人を見る事は自分の器を測る事。即ち人を見る事
    –仕事の経験。小さい仕事は小さい人間を作る
    –仕事の捉え方。世間の専門化が進めば小粒になる

    本編では、
    ▽why?戦後なぜ日本人は小粒になったのか
    ▽what?戦前先達の器量に学ぶ
    ▽how?器量を大きくする五つの道

    という事が

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    2020年05月20日
  • 総理の女(新潮新書)

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     戦前日本の総理経験者を、私生活から見た本書。

     表の出来事とは異なる面が見えてくる。

     少なくとも、山本権兵衛の評価は確実に上がった。

     ただし、私人と公人の評価はイコールでは無いことを、改めて認識する。

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    2019年09月17日
  • 山本周五郎で生きる悦びを知る

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    山本周五郎があらゆる文学賞を辞退し続けたという話は有名である。
    周五郎は、「文学は賞のためにあるのではない」というのが持論だった。
    筆者は、なぜ、そのような考え方に至ったかを周五郎の生まれ育ってきた環境を丁寧に分析している。
    世間の片隅で、肩を寄せ合って極貧の身で、運にも恵まれず必死に正直に生きようとする人物を周五郎は描いた。
    また、愚直なまでに正直なゆえに、罪を犯してしまうというような人間の弱さを描き、あまた、周りの人間の愚直なまでの親切心で、人々が救われる。
    庶民であろうが、武士階級であろうが、人間が本来持っているであろうという心性を周五郎は信じ、自分がこうだと信じたテーマを長年温め、小説

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    2017年04月12日
  • 革命的飲酒主義宣言

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     どこまで参考にすりゃあいいのかわからんくらい、舌鋒鋭いお二方の酒飲み談義、じゃない時事談義か。飽きることなく最後まで読み切れた。時事ねたよりも、グルメねたの方が数倍面白いのも面白い。

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    2015年12月07日
  • 昭和天皇 第六部 聖断

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    ミッドウェー海戦から敗戦まで
    市井の人が何をどう考えたかを点描、生きること死ぬことが老若男女問わず常在だった時代

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    2015年03月12日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    対談の形で進行するが、整理されているのと、注釈が細かくつけられているため、非常に読みやすくわかりやすい。
    本書の最後に、各人が書いた文章があり、その主題で、それぞれがどこに主眼を置いているのかがわかる。それを前提としてもう一度読み直すのも興味深いと思う。

    「永遠の0」で、本当にこんな戦争だったのだろうかという疑問がわいた。小説は史実ではない。
    そしてこの本を読んだのだが、戦争というものがはじまり、継続していくということが、こういう形で行われていたのか、という再確認でもあった。国を存続させるために、やむなく開戦に至ったのだという認識を改めざるを得なかった。

    日本人とはどういう民族なんだろう、

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    2014年03月25日
  • 昭和天皇 第一部 日露戦争と乃木希典の死

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    かつて文芸春秋を買っていた時はこの連載を特に楽しみに
    していた。ようやくの文庫本の発売、と思ったらなんと
    年一巻ペース・・・・熟読して続刊を待つ。

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    2013年07月27日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。

    日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦しいなか最大限の情報発信をしてきたと。

    それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。

    あの戦争で日本人は「攻勢の

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    2013年01月23日
  • 人間の器量

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    器量とは何かを知りたくて読書。

    読みやすくて勉強になる。人間の器量を考えるために幕末から戦後までの人物のエピソードを紹介している。著者の視点が面白く新たな歴史の側面を知ることができる。

    横井小楠、西郷隆盛、伊藤博文、原敬、高橋是清あたりが目からウロコ。

    著者の知識量のすごさを感じさせてくれる一冊。

    読書時間:約1時間

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    2011年09月23日
  • 人間の器量

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    人間の器が大きい、とはどうゆうことか。近現代の先人たちの立ち振舞いを交えて、ポンポンと軽妙な語り口の面白い一冊。

    「貧しくなることも富むことも煩わしい」現在の日本人の中からは、なるほど「人物」と呼べる人物は出てこないわけだ。

    考えさせられます。オススメ。

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    2011年08月07日
  • 福田和也の「文章教室」

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    「情報と文章は違う」と福田氏。文章の行間から情景がありありと浮かび、読み手の感情がゆさぶられる。そんな文章力を高める参考例として、これでもか、というくらい多様な作品と特定の文に込められた著者の意図を解説していく。小説というものの魅力。その読み方。あらためて日本語の奥深さを教えていただいたような書籍。

    【メモ】言葉に対して意識的にならねば、自分の伝えたいことは他人には伝わらないと思っていただきたい / 文章のカギは「虚構(うそ)のつき方」にある / 雑多な現実のなかから、どこを取り、どこを捨てるのか。編集という作業自体が、ひとつの物語=虚構を作るということ / 真実は虚実皮膜にあり(近松門左衛

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    2009年10月04日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。

    座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史との付き合い方を考えさせられた

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    2009年10月04日
  • 昭和天皇 第七部 独立回復(完結篇)

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    彼の人は、東京裁判が開廷した後、精神的に頗る不安定になった。大声で独り言を言いながら、深夜、廊下を長時間行きつ戻りつした。「東條たちは私の身代わりとして死んでくれたのだ。私は退位したいと思う」「御上がご苦痛だと思し召す道を選ばれては如何でしょう。嫌な事、辛い道を」

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第六部 聖断

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    陸軍皇道派から行動右翼、転向左翼と、とにかく革新と名のつく全ての人種を糾合し、新体制運動を進め、大政翼賛会を作り上げた男が、しおらしく謝ってみせる。それは一文の値打ちも無い反省であった。

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第五部 日米交渉と開戦

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    皇室につぐ名門、近衛文麿は右翼から左翼、軍部から財界、政界まで広い人脈を持つ。飛び切りの聞き上手、その聞き方の真摯さに感激してしまう魔性があった。

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第四部 二・二六事件

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    上海からの早期撤退要求は、陸軍をして彼の人を疎ませた。彼の人もまた、自らを軽んじる軍の対応に不満を抱いた。一連のクーデター事件、叛乱を絶対に否とする天皇の強い意志。その事が戦争への歯車を。

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第三部 金融恐慌と血盟団事件

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    張作霖事件が決定的となり、田中義一内閣総辞職へ導く彼の人(天皇)。保守勢力、右翼勢力や陸軍の首脳陣に対する彼の人の威信は大きく傷つく。若い天皇が宰相を罷免するよな言動をしたことが昭和の動乱の導火線となる。

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第二部 英国王室と関東大震災

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    永田鉄山は、総力戦が国家のあり方そのものを変えてしまうこと、つまりは国家が国民の全てを動員しようとするならば、国家も国民のために全てを捧げなければならない、つまりは福祉国家化が不可避。

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    2023年12月11日