感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2013年07月27日
かつて文芸春秋を買っていた時はこの連載を特に楽しみに
していた。ようやくの文庫本の発売、と思ったらなんと
年一巻ペース・・・・熟読して続刊を待つ。
Posted by ブクログ 2023年12月11日
近代日本についてのあらゆる問いの核心に天皇がいる。天皇について考えなければ、何もわからないし、真面目に問うことはできない。核心、というのは昭和の歴史全体にかかわることだ。
Posted by ブクログ 2017年12月24日
非常に上質な、芳醇たる日本酒を飲んだ気分。
渋江抽斎のごとく、一人の人間から、彼を取り巻く人間模様が、鮮やかに描写される。渋江抽斎と違うのは、それが昭和天皇であり、周囲の人間は、乃木希典であり、山縣有朋であり、ヒットラーであるということ。
本著は天皇の客観的分析ではなく、天皇の生きた時代と人を緻密...続きを読むに再現することで、我々に天皇の目を与えてくれる。彼は、こうした世界で、物事を見ていたのだ、と。
そしてすでに1巻で見えてくるのは、明るい明治、暗い昭和。
元勲たちを失い、カリスマ明治天皇が崩御し、新たな政治の代表・原敬も斃れたのちの、意思決定機関なき世界。。。
福田和也の博覧強記ぶりが存分に味わえるのも楽しみのひとつ。
昭和天皇がダーウィンとリンカーンの銅像を飾っていた、乃木希典のストイシズム、西郷に「なくな」といわれ終生守った明治帝。
文章もうまい。まだまだ次巻以降、読む楽しみがあることが嬉しい。