あらすじ
「彼(か)の人は、この地において、その人生のなかでもっとも甘美な時の一つをもった」。大正10年、皇太子裕仁は初の欧州外遊で自由の味を知る。しかしその青春は早すぎる終焉を迎えた。帰国後、原敬首相暗殺、関東大震災、虎の門事件などが続発し、世情が不穏の相を濃くする中、やがて大正天皇が崩御。ついに裕仁の時代が訪れる。
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Posted by ブクログ
永田鉄山は、総力戦が国家のあり方そのものを変えてしまうこと、つまりは国家が国民の全てを動員しようとするならば、国家も国民のために全てを捧げなければならない、つまりは福祉国家化が不可避。
Posted by ブクログ
1巻に引き続き、重厚感とドラマにあふれた一代絵巻。
絢爛豪華かつ甘美な欧州巡行と、原敬暗殺〜関東大震災と在日朝鮮人虐殺〜大逆事件など、立て続けに覆う暗い影が鮮烈な対称をなしている。
日本の様子というのは、P260「善良で臆病で残忍で優しい日本人」ということばに集約されている。
Posted by ブクログ
本の半分は欧州外遊に割かれる。このときが人生の「花」だと昭和天皇は語ったそうです。半年も外遊されたんですねー。知らなんだ。その後は原敬暗殺、関東大震災、大正天皇崩御などなど波乱に満ちた人生となっていきます。