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Posted by ブクログ
著者の訃報を耳にして手に取った。昭和天皇裕仁を「彼の人」と呼び、周囲の人物たちの目を通じてときどきの心情や思いを浮上させていくスタイル。これも、過度に天皇の内面に立ち入らないという「慎み」のなせる業だろうか。
宮中や政治家たちの動静に加え、小説家や画家、アメリカやドイツの記録も参照して遅滞なく語っていく手付きはさすがと思うが、どうして著者がこのテーマに取り組む必要があったのかが今一つ得心できない。半藤一利や保阪正康の仕事で十分だろう。内容的にも決して新味はあるとは思えなかった。
収穫だったのは、2015年版『日本のいちばん長い日』の直接的な典拠となるシーンが確認できたこと。原田眞人監督版は、半藤のノンフィクションと本書の双方が原作と言えるのかもしれない。
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