彼(か)の人は、その治世のはじめから危所に足を踏み入れた。1926年12月25日、25歳の若さで玉座についた裕仁。金融恐慌、張作霖事件、浜口首相狙撃、血盟団事件――日本経済が破綻への道を進み、血なまぐさい事件が頻発する。若き天皇は、田中義一総理をはじめ多くの臣下との対立を経験しつつ、新時代の幕を開く。
Posted by ブクログ 2012年04月04日
現在文芸春秋連載中の大河小説の3巻目。「彼の人」昭和天皇は父大正天皇の死去とともに即位した。年齢わずか25歳。 その数年前欧州を歴訪した若き天皇は「奥」の改革をしたり、新聞を広く読み世情を知ろうとした。
しかし1年も経たないうちから金融恐慌や中国との武力衝突、張作霖暗殺事件と難問が積み重なる。当時...続きを読む
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