山口周のレビュー一覧
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知的生産のセンスのあるなし=「タグ」の有無
知的生産のセンスとは何か?
核になるのは「タグ」を持っているかいないかだ。
タグというのは、自分が興味関心を持っているテーマやコンセプトで、そのタグが情報収集の時のフィルターになるもの。色眼鏡みたいなものかもしれない。
例えば楠木さんは「オポチュニティとクオリティ」というタグがあるそう。これはビジネス経営のスタイルで、前者の代表がチャンス追及型の孫正義さん、後者がブランディング重視の柳井正さんが引っかかるようで、そのタグをコアとして見聞きした話や読んだ本の情報がスルスル出てきている姿が印象的だった。特に孫さんが大損したオフィスビジネスを、柳井さんは全然わからないと言っていた話が印象的。どっちがいい、という話ではないのに注意ですが
こういうタグを持っていれば、そのタグに引っかからない情報は多少面白くても捨てて身軽でいられる。あとタグは自分の興味関心が結晶したものなので、タグを意識していれば好奇心も刺激される。
タグ、つまり好奇心をギュッとまとめたコンセプトがあれば、情報はそれを支えるエビデンスとして「使える」ようになる、つまり知の生産手段になるということなんだろうな。
タグって多分概念の五感みたいなもの。第六感とも言えるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
人生について、軽疫学全般のコンセプトやフレームワークを適用し、市場分析、戦略策定、結果の検証して修正していくというアプローチが興味深い。また読み返したい。
よくある人生論2つ
残酷な社会ゲームを冷徹に戦って生き残り、経済的•社会的成功を手に入れるという現実主義的主張
経済的•社会的成功の虚像に囚われず、自分らしく生きて本当の豊かさを手に入れろという理想主義的主張
この二律背反を壊すのがイノベーション。
じふんらしさと思える人生を歩み、経済的•社会的にも安定した人生を送る
人生プロジェクトの原理
時間資本を別の資本(人的資本•社会資本•金融資本)に変え、ウェルビーイング構築
人的資本→社会資本→金融資本
自分にとって本当に大事なもの、本当に実現したいことを意識して時間資本の配分をマネージする
ライフサイクルカーブ
短期の合理より長期の合理が大事
ファイブフォースを個人に当てはめる
人材価値は需要と供給の関係で決まる
流行の資格や学位は戦略的に筋の悪い選択
才能より長く続けられるかどうかが大事
リソースベースドビュー
強みではなくではなく特徴(長く続けてきたこと)に着目する
→時間資本を大量に投下しないと獲得出来ない資源や能力
ブルーオーシャン戦略
セミプロ並みの知識を組み合わせることで唯一無二の存在になる
創造性
打率より打席の数を重視する
失敗し続けるのは意外と難しい
正味現在価値NPV
将来生み出す価値が高いものに時間配分する
リターン期間の長いもの=リベラルアーツ
経験学習
具体的経験→内省的観察→抽象的概念化→活動的実験
経験とは良質な失敗のこと
自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
発達指向型組織
適材適所は最も成長できそうな人を配置する
=安定指向型組織は最も安定した成果が出せる人を配置してしまう
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Posted by ブクログ
『人生の経営戦略』
山口周、ダイヤモンド社
経営学のさまざまな知見を、個人の人生に活用するためのガイド本。
人生の目標設定に始まり、長期計画、職業選択、選択と意思決定、学習と成長という5つのテーマについて、20のキーワードや理論を使って解説している。
まず印象に残ったのが、「ゼロ成長時代の生き方は、高成長時代とは違う」という視点だった。
僕らが学校で習ったことや、社会の常識だと思っていることの多くは、高成長時代につくられたものなのだろう。知らないうちに、今の時代には合わない価値観や考え方に縛られ、それによって悩んでいることもあるのかもしれない。
もう一つ印象的だったのが、
時間資本 → 人的資本 → 社会資本 → 金融資本 → ウェルビーイング
というシンプルな構図。
これまで自分は、人生の目標を本当に「ウェルビーイング」に置けていただろうか。金融資本を増やすこと自体が目的になっていなかったか。この図を知っただけでも、この本を読む価値はあったと思う。
本書では、この基本的な構図を実現し、資本主義社会の「ハッカー」として生きるために、これまで蓄積されてきた経営学の叡智を人生に応用する方法が示されている。
人生には春夏秋冬があり、目先ではなく長期の合理性を考えること。「楽しんでいる人には勝てない」ということ。常にオプションを持っておくこと。
こうした考え方の中には、これまで何となく理解し、すでに実践しているものもあった。
一方で、「人生の夏の後半から、みっともないことをしているか?」という問いにはハッとさせられた。
年齢を重ね、仕事にも慣れ、ある程度の立場や経験を得るほど、失敗しそうなことや、格好悪いこと、新しいことを避けるようになる。でも、それでは人的資本も社会資本も広がっていかないのかもしれない。
人生をうまく「経営する」とは、金融資本を最大化することではない。
限られた時間を、人的資本、社会資本、金融資本へと変換しながら、最終的に自分自身のウェルビーイングへとつなげていくこと。
とても含蓄に富んだ一冊だった。 -
Posted by ブクログ
もともと、YouTubeで深井さんの話を聞き、話が面白いなと思っていたので本を購入。
・歴史を学ぶことは、広い時間軸や空間軸で事実を見ること。自分だけでなく、自分がいる社会構造を俯瞰的に見るには、過去の事実と照らし合わせなければ比較できない。
・歴史で事象が起きた理由のほかに、それに人々がどんな反応を示したのかも重要。それが革命や宗教に繋がっている。それを如何に自分や自分の会社に落とし込み未来を考えられるか。
・AIなど技術が発展し過ぎている今、人間に必要なのはAIにできないアジェンダの設定と、仮説を立てること。
・読書は、ただ読むのではなく、著者の思考経路を辿る作業=何か起きた時に「あの著者なら、歴史の出来事だったら」という仮説たてに落とし込める。
だから、問いを立てて読み自分なりの答え探しに使う。
・規範は時代ごとに都合の良いように作り変えられる。
・横断的な学びによる多角視点の育成。
一つのジャンルに絞らず。
・未来は未知。今学んだことが、どの場面でどう活きるかわからないから、学ぶのは重要。
・
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Posted by ブクログ
ネタバレ良書、
深い考察多数、よく分からん所多数
正解を出す力の差ではなく、問いの質の差
AIは問いを代替えしない
無知の知でアップデートし続ける
自分の世界観を当たり前だと思いすぎ
仕事をやりがいで決める人は増えている
現代のボトルネックは、面白い問いを立てる能力と出した解を実行する能力
人は変わらない
歴史を知らないと失敗を繰り返す
問いを立てるのが一番大事
一生勉強すると決めるといずれ到達する
自分のなかのパズルをはめ込むような読書をしないと時間を無駄にする
日本でベンチャーが育たない、ベンチャーはロマン、でも日本人なら選べるアメリカいきゃええやん
★外圧じゃなく自分で決めればええ -
Posted by ブクログ
毎週ラジオを楽しみにしていて、本になって嬉しくて買った。
ラジオは毎週、取り上げる本はあるものの、とてもサラっとしか触れない。
本当にこの本の1回の文字数くらいだ。
ちょっと物足りなく思うけどでもそれがいいのだろう。
そして聞いていて飽きないのはパーソナリティ2人の血肉の通った本音の体験談等が入るからだと思う。
大学の講義みたいに理論をただ説明しているだけではないから聞いていて雑談に参加している感覚になれる。
山口さんのアメリカでコンサルやってた頃のエピソードとかは面白い。管理職は演技の研修があるとか。
長濱さんもアイドルと俳優の仕事の違いとか。
音楽家の紹介する本や貴重な音源コーナーは自分には興味無い内容のこともあるけど、その後の質問コーナーやエンディングで結構面白い話になることが多いので、前半で聞くのをやめる、というのは難しい。
非常にバランスのいい番組だと思う。
ただ、音楽のコーナーでも久石譲の名前の由来はクインシー・ジョーンズで、その人の曲流してくれて、ちょっとナウシカの音楽は影響受けてるなあとか、油断できない。
そのラジオのいい所を抜粋しているのがこの本なので密度高い。
自分にとっては琴線に触れる学びが多すぎてあっという間に飽和する。
山口さんのバックグラウンドが哲学・思想であり、その上で経済・経営・社会等の本を紹介するので文系出身の自分にも合う。
例えば「スクール(学校)」その語源はギリシャ語の「スコレ」というのは自分でも知っていた。
でも「有意義に暇な時間を過ごすためには教養が必要で、その教養を身につけるのが学校」とか、「ビジネスは「多忙」」と絡めて語るのが自分にとっては面白い。
是非続編も出して欲しい。 -
Posted by ブクログ
山口さんと楠木さんの対話形式で進んでいくため、お二人の考え方のプロセスが追えてとても良かった。
自分にはまだまだ噛み砕ききれない思考もたくさんあって、何度も読み直すことでその都度違う部分に反応するんだろうなと思う。
知的生産については「入力」「保存」「変換」「出力」の4つの要素があるが、今回は特に変換が重要だと感じた。
インプットしても思考が深まらなかったり論理が整っていなかったりするのは頭に入れたものを自分の中で噛み砕いてつなげようとする変換が上手くいっていないからなんだと思った。
うまく変換するには思考を縦と横で行き来することが重要。
縦というのは「具体と抽象」。ある考えを深めるときに具体例を出して考えてみる。それを抽象化するとどうなるか整理することでクリアになる。
横というのは「対の考え」。自分の論点と逆の論点は何かを考え、それを批判することで自分の考えをクリアにする。
まずはこの縦と横のプロセスを踏んでみようと思う。
アウトプットに関しては、自分がやりたいことだけではなくて、需要側の求めていることに注意を向けることも必要。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『知的生産のセンス』統合レポート
生成AI時代に、人間の価値はどこへ移るのか
0|エグゼクティブサマリー
『知的生産のセンス』の議論を、今回共有いただいた範囲全体から一本の論理として整理すると、核心は次のようにまとめられます。
生成AIによって「つくる能力」は急速にコモディティ化する。だからこそ、人間の価値は「何をつくるか」「何を選び、何を捨てるか」「相手にウケているか」「最後にどこまで凝るか」という、上流の判断と下流の感覚へ移る。
AIは、情報収集、分析、整理、翻訳、文章作成、資料化といった知的生産の供給能力を劇的に高めます。しかし供給能力が増えても、需要まで自動的に増えるわけではありません。むしろ大量の知的成果物が生成されるほど、「何が本当に求められているのか」を見抜く力が希少になります。
その結果、知的生産の競争力は、スキルからセンスへ、OutputからAgendaへ、BetterからDifferentへ、正解探しから意思決定へ移っていきます。
本書における「センス」は単なる直感ではありません。自分の価値基準を持ち、仮説を立て、現実にぶつけ、反応を読み、修正し、さらに細部を磨く。その反復によって形成される、文脈依存の高速な判断能力だと理解できます。
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1|生成AIが生み出す「需給ギャップ」
技術の発展には、それまで人間が担っていた作業を外部化する作用があります。生成AIもその延長線上にあり、知的生産の供給量を飛躍的に増加させます。
文章を書く、要約する、調査する、翻訳する、データを分析する、スライドをつくる。これまで一定の訓練を必要としていた行為が、AIによって短時間・低コストで実行できるようになります。
しかし、ここに大きな非対称性があります。
供給はAIによって増やせるが、需要はAIによって同じようには増やせない。
誰も欲しくないレポートを100倍速く作っても、価値は生まれません。生産性向上と価値創造は別問題です。
そのため、AI時代の競争では、
「こんなことができます」
という供給側の能力よりも、
「誰が、何を欲しているのか」
を見抜く需要側の能力が重要になります。
これは衣服の大量生産とファッションデザイナーの関係にも似ています。衣服を作る能力が一般化すると、「何を着たいと思わせるか」を考える仕事の価値が高まった。同じことが知的生産にも起こるというのが、本書の基本認識です。
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2|「スキルのデフレ」と「センスのインフレ」
生成AIは、従来「人間のスキル」とされてきた領域を急速に外部化します。
語学、文章力、情報整理、分析、プレゼンテーション作成など、「できること」自体の希少価値は低下していきます。
本書では、この現象をスキルのデフレとして捉えています。
一方で重要性が高まるのが「センス」です。
スキルが、
「どうやればできるか」
に関する能力だとすれば、センスは、
「そもそも何をやるべきか」
「どれを選ぶべきか」
「何に価値があるのか」
を判断する能力です。
AIが「How」を強力に支援するほど、人間には「What」「Why」の比重が高まります。
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3|知的生産のボトルネックは上流へ移動する
知的生産は、おおむね次のような流れで進みます。
工程主な問いAIの有効性
アジェンダ設定何を問うのか低い
仮説構築何が起きていると考えるか部分的
情報収集何を調べるか高い
分析・統合情報から何が言えるか高い
出力どう表現するか非常に高い
AIは知的生産の後工程ほど強力です。
そのため、従来は「調べる」「分析する」「書く」ことがボトルネックだったものが、AI時代には、
「そもそも何を問うのか」
へ移ります。
つまり、AIによって知的生産能力が均質化するほど、アジェンダ設定と仮説形成の差が最終成果の差になるということです。
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4|戦略とは「外在的な正解がない中で決めること」
この議論は、そのまま戦略論につながります。
生成AIに条件を与えれば、多数の戦略オプションを提示させることはできます。
しかし、
「その中のどれが最善か」
という問いをAIに委ねることには本質的な限界があります。
なぜなら戦略とは、客観的な採点基準によって唯一の正解を選ぶ行為ではないからです。
戦略的意思決定とは、
外在的な正解が存在しない状況で、リスクを引き受けて選択すること
です。
Aにも一理ある。Bにも一理ある。それでも、どちらかを選ばなければならない。
この場面で必要なのが「センス」です。
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5|BetterではなくDifferent
競争における違いには、大きく二種類あります。
一つはBetterです。
品質が高い、速い、安い、性能が良い。共通の物差しで比較できる違いです。
しかしBetterは、競合も同じ方向へ努力できます。そのため、優位性が生まれても追いつかれやすい。
もう一つがDifferentです。
そもそも違う市場を選ぶ、違う価値を提供する、違うポジションを取る。
こちらは一つの尺度で「どちらが上か」を測れません。
本書が戦略の本質として重視しているのはこちらです。
戦略とは、より良くなることではなく、異なる存在になること。
生成AIは既存情報のパターンから「最も妥当そうな答え」を生成するため、放置すると平均や中央値へ向かいます。
だからこそ、Differentをつくる最終判断は、人間側に残ります。
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6|戦略とは「何をしないか」を決めること
北へ行くと決めることは、単に北を選択するだけではありません。
南、東、西へは行かないと決めることでもあります。
したがって戦略の本質は、
「何をするか」以上に「何をしないか」
に表れます。
企業のニュースを見れば、「新製品を出した」「新市場に参入した」といった、存在するものは分かります。
しかし、その企業が、
何をやめたのか
どこに参入しなかったのか
何を意図的に捨てたのか
までは見えにくい。
実はそこに戦略の輪郭があります。
戦略とは足し算ではなく、選択と排除です。
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7|「仮説が先、AIが後」
本書のAI活用論を最も端的に表す原則の一つが、
仮説が先、AIが後
です。
AIに「正解を教えてもらう」ことから始めるのではありません。
まず人間が、
「こうではないか」
という仮説を持つ。
そのうえでAIを使って、
情報を集める、反証する、類似事例を探す、補強する、整理する。
したがって役割分担は、
人間:Agenda・Hypothesis・Criteria・Decision
AI:Search・Analysis・Production
と整理できます。
AIは思考を代替するものではなく、人間の仮説検証能力を拡張する装置として使うべきだという考え方です。
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8|教養とは「自分の価値基準を持つこと」
では、外在的な正解がないとき、何を基準に判断するのか。
ここで登場するのが「教養」です。
本書における教養は、単なる知識量ではありません。
たくさんの本を読んでいる、歴史に詳しい、芸術を知っている、というだけではない。
自分自身の価値基準を持ち、それに基づいて考え、判断し、行動できること。
これが教養です。
「なぜ、その選択をしたのですか」と聞かれたとき、
「AIがそう言ったから」
「みんながそうしているから」
「上司に言われたから」
ではなく、
「私はこう考えたから」
と説明できるかどうか。
そこに自由と教養があります。
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9|AIは「博覧強記だが無教養」
AIは膨大な知識を持っています。
しかし、
何を大切にするのか
何を目指すのか
何を捨てるのか
という固有の価値基準や信念を持つわけではありません。
この意味で本書では、AIを「博覧強記だが無教養」と表現します。
さらに強い比喩として、AIを「知的奴隷」として使うという表現も登場します。
ここで言いたいのは、人間が主人でAIが低級だということではありません。
重要なのは、
目的を誰が決めるのか
です。
目的、価値基準、最終判断は人間。
その目的達成の手段としてAIを使う。
この主客関係を逆転させないことが重要だという議論です。
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10|AIとの役割分担は「得意不得意」より「好き嫌い」
さらに本書は、AIとの分業を能力比較だけで考えることにも疑問を投げかけます。
基準は非常にシンプルです。
嫌で、やりたくないことはAIへ。
好きで、自然とやってしまうことは自分へ。
同じ仕事でも、人によって意味が違います。
文章校正が面倒な人もいれば、文章を推敲して少しずつ良くすること自体が楽しい人もいる。
ファッションが好きな人にとって、「どの服が似合うか」と悩む時間は非効率ではなく、価値そのものです。
そのプロセスをAIに外部化すれば、効率は上がっても本人の効用は下がります。
したがって、
AI活用とは、すべてを効率化することではなく、自分が本当に楽しみたい知的生産に時間を戻すこと
だと整理できます。
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11|Concept・Direction・Productionを分ける
知的生産は、
Concept → Direction → Production
の三段階でも整理できます。
Conceptは「何をつくるか」。
Directionは「どういう方向性・構成にするか」。
Productionは「実際につくる作業」です。
ただし、
「ConceptとDirectionは人間、ProductionはAI」
と固定する必要はありません。
文章を書くこと自体が好きならProductionまで自分でやればよい。
逆に文章化だけが苦痛なら、その部分をAIに任せればよい。
つまり「作業」とは客観的な工程名ではなく、
その人にとって意味や喜びを感じない部分
だということです。
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12|知的生産の価値は「ウケるか」で決まる
ここから議論は供給側から需要側へ戻ります。
どれほどロジックが正しく、データが精緻でも、
相手に響かなければ価値はない。
BCGでの顧客向けプレゼンでも、最終的な評価基準は、
「ウケたか、ウケなかったか」
だったというエピソードが紹介されます。
「ウケる」とは単に笑わせることではありません。
相手が、
身を乗り出す、質問する、表情が変わる、行動したくなる。
こうした変化が起きることです。
したがって、知的生産の価値は作り手ではなく、需要側が決めることになります。
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13|「ロジックが正しい」は必要条件にすぎない
センスが乏しい人ほど、
「自分のロジックは正しい」
という主張に固執しがちです。
しかし論理的に正しいことと、相手に価値があることは同義ではありません。
知的生産には、
Logicだけでなく、RelevanceとResonance
が必要です。
相手に関係があるか。
相手に響いているか。
相手がスマートフォンを見始めた、表情が消えた、ページをめくり始めた。
その瞬間、
「この方向はウケていない」
と察知できることがセンスです。
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14|センスは「直接経験」と「場数」でつくられる
AIから情報は得られても、
* 相手の表情
* 声色
* 沈黙
* 場の緊張感
* 身体的な違和感
までは完全には代替できません。
だから直接経験が重要になります。
知的生産の学習サイクルは、
仮説を持つ → 世に出す → 相手の反応を見る → 外す → 修正する → 再び出す
という反復です。
この「ウケた/ウケなかった」の場数が蓄積されることで、
どこを掘れば相手が反応するのか
を瞬間的に察知できるようになります。
これがセンスの正体の一つです。
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15|価値と投入時間は一致しない
コンサルティングを例にすると、何カ月もの調査・分析に大量の工数を使う一方で、
最初の1時間で設定したアジェンダや仮説
が、最終価値の大部分を決めている場合があります。
つまり、
時間をかけた仕事ほど価値がある
とは限りません。
AIによって情報収集や分析の工数が圧縮されれば、タイムチャージ型の価値観はさらに揺らぎます。
一瞬で出された優れた仮説には、実は長年の経験や失敗、思考が圧縮されています。
価値ある一瞬は、それまでに積み重ねた人生の時間によってできている。
この観点が非常に重要です。
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16|「頑張る」より「凝る」
センスを磨く最後のキーワードが、
「頑張る」より「凝る」
です。
頑張るとは、時間や労力を増やすこと。
凝るとは、
細部の違和感を無視せず、最後の数点を詰めること
です。
90点を95点へ、95点を96点へ。
ここに一流の仕事の特徴があります。
AIによって誰でも80〜90点の成果物を作れる時代になれば、むしろ差が生まれるのは、
AIが作ったものを人間がどこまで磨き込めるか
という部分になります。
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17|文章・プレゼン・音楽に共通する「リズム」
「凝る」対象として重要なのが、リズムです。
文章であれば、
* 語彙
* 文の長短
* 語順
* 句読点
* 間
* テンポ
によって読み心地が大きく変わります。
プレゼンも、
何を言うか
だけではなく、
どの順番で、どのタイミングで、どこで止めるか
が重要です。
音楽も同じです。
知的生産には、論理では完全に説明できない「流れ」があります。
このリズムを自分の身体で感じ、何度も磨くことが、その人独自の文体や表現をつくります。
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18|統合すると「AI時代の知的生産ループ」はこうなる
今回の添付全体を統合すると、AI時代の知的生産は次のような循環として捉えられます。
Demand / Agenda
誰にどんな需要があり、何を問うのか
↓
Hypothesis
自分はどう考えるのか
↓
Choice / Trade-off
何を選び、何を捨てるのか
↓
AI Augmentation
情報収集・分析・制作をAIで高速化する
↓
Output
現実の相手にぶつける
↓
Feedback
ウケたか、ウケなかったかを見る
↓
Learning / Sense
反応から価値基準を更新する
↓
Refinement
違和感を手掛かりに細部まで「凝る」
↓
再び次のAgendaへ。
このループを何度も回すことで、センスが育ちます。
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19|本書全体を貫く対比
ここまでの内容は、いくつかの対比に圧縮できます。
供給能力 → 需要発見
Skill → Sense
How → What / Why
Output → Agenda
Better → Different
足し算 → 選択と排除
正解探し → 意思決定
AIに相談して決める → 仮説を持ってAIを使う
知識量 → 自分の価値基準
効率化 → 好きなプロセスへの集中
ロジックの正しさ → ウケるかどうか
間接情報 → 直接経験
努力量 → 凝り
平均品質 → 独自の文体・リズム
本書の主張は、この右側に競争力が移っていくということだと理解できます。
⸻
20|最終結論
『知的生産のセンス』が示しているのは、単なる「生成AI活用術」ではありません。
むしろ問われているのは、
AIによって何でも作れる時代に、人間は何を自分の仕事として残すのか。
という問題です。
AIに任せるべきなのは、検索、整理、分析、制作といった、すでに方向性が決まった後の仕事です。
人間が手放すべきでないのは、
何を問うか。
何を欲しいと考えるか。
どんな仮説を持つか。
何を選び、何を捨てるか。
何を面白いと感じるか。
相手の反応をどう読むか。
最後にどこまで凝るか。
という領域です。
したがって、本書における「知的生産のセンス」は、次のように定義できます。
自分の価値基準を起点に問いと仮説をつくり、AIを使って高速に形にし、現実の反応から学び、細部まで磨き込みながら、他者とは異なる価値へ昇華する能力。
そして、AI時代に最も重要な原則を一文にするなら、
仮説が先、AIが後。アウトプットの後は現実を見て、最後は自分の違和感を信じて凝る。
これが、今回共有いただいた『知的生産のセンス』の内容全体を貫くメッセージだと整理できます。 -
Posted by ブクログ
身近な語り口の文章で万人向けの極めて実用的なビジネス書です。といってもリーダシップは個人の資質・能力ではないのでこれをやればあなたも今日から優れたリーダーですとはならないですよ、というのが本書の肝かなと思います。組織なら必ずリーダシップは現れるわけですが、この本で語られているような事が誰にでもできるのかというとなかなか難しいのでは?という印象です。
そもそも私自身万年ヒラでリードしてもらう側だったうえに既に隠居の身の上ですので今更実用性もないわけですが、その部分はちょっと脇に置いておいておくとして、当事者感ゼロでもこの本が面白いと思うのは、取り上げられている事例がビジネス分野にとどまらず、スポーツ、アニメ、漫画等々幅広い分野にわたっていて山口氏の解説が的が絞られていて平易な言葉でわかりやすいことです。決して個人の資質のみよるわけではない軍人のリーダーシップ論にも繋がるしアメリカのプロスポーツの状況にあてはめてみたり、日本のプロ野球の勝てないIT系球団にあてはめてみたり、勝手に適用範囲を拡げて妄想の世界を楽しんでしまいました。 -
Posted by ブクログ
流石の山口周さんの一冊。
リーダーシップ論からその根幹となるコンテキストの概念・歴史的な変遷までカバー.
●リーダーシップは受け手とのコンテキスト次第
最高の上司 / 最悪の上司の言動・発言、という調査において、
仕事を任せてくれる / 仕事を丸投げするという一見同一の”行為”がランクイン。
また仕事を任せてくれるを選んだかと思えば、”指示が明確・適格”というのも理想の上司の要件として入ってくる。
リーダーシップは”行為”ではなくコンテキスト。
●リーダーシップは”関係性”に関する概念
そもそも"ship"と名の付く概念は相手が会って成立する。friendship, partnership,
membership, leadership。その中でLeadershipだけ”優れた個による卓越した思考・行為”という神話染みた前提で語れることがあるが誤り。
能力やスキルの様に”個人の内側”に生まれるものではなく、周囲との関係性のあり方
から生まれる一種の減少であり、高度に社会的なもの。
●事実--->解釈ではない。上司の発言の前にそもそも受け手側は”この人はxxな人だ”
という解釈(コンテキスト)を有してその情報(上司の行動)を判断する。
信頼できない人、という前提があれば、同じ”任せる”であっても”丸投げ”に映る。
●人は、”都合がいい(=辻褄が合う)ナラティブ/コンテキストを生成して世界を知覚
本来、人の性格や能力は見えないものだが、過去の複数の言動から”この人はxxな人”という納得のいくナラティブを生成している。
---> ナラティブと辻褄が合わない言動を目にすると当惑する(それが自分自身のことであればidentityの崩壊につながる
--->そもそも相手が自分に対して抱いているナラティブ/コンテキストを把握しない限り適切なコミュニケーションにならない。だからそれを対面で開示/すり合わせる必要がある。
●人々は”ナラティブ”を求めている
戦後/高度経済成長期と異なり、物質的な豊かさがある程度保証された(所与の条件)となっている現代では、”次に何をするべきなのか”という目標の喪失感に苛まれている。故に、単に戦略や計画を示すリーダーではなく仕事や人生にポジティブな意味づけを与えてくれるナラティブを提供できるリーダーの元に人は集まっていく。
●ナラティブを編集する
困難が予想されるプロジェクトに対して、”名誉なこと・成長のチャンスだ”と捉える人もいれば”不運なこと・家庭と健康にとってのリスクだ”と捉えるメンバーもいる。
部下それぞれのナラティブをまずは理解する事。一方的に否定せず、尊重しながらも
組織全体が共有すべき大きなナラティブの中に統合していく必要がある。
リーダーの果たすべき役割は、部下のナラティブを読み取り、それに適切な編集を
加え、全体の文脈と響きあう物語に接続する事。
--->やらされ仕事ではなく、自ら進んで動くようになる。
--->この共鳴がない限りは遠心力が働き続けて人の心は動かない。
●リーダーの組織介入のスタイル
①指示命令:短期的にやるべきタスクを指示し、進捗をチェックするというスタイル
②ビジョン:チームの進むべき方向性を示し、”なぜそれが重要なのか”を理解させる
③関係重視:本人や家族の状況を気にかけ、人と人の情緒的な関係を築くスタイル
④民主:メンバーに意見も求め、意思決定に反映させるスタイル
⑤率先:自ら率先してタスクに取り組み、模範を示すスタイル
⑥育成:人材育成に配慮して仕事を与え、指導やFBを与えるスタイル
①:いつまでに何をやるのかを細かく指示し、進捗をつぶさにチェック
---> 言ったとおりにやれ(=即座の服従)
②:チームの進むべき方向性を示しなぜそれが重要なのかを理解させる
---> ”なぜ”を分からせる(=長期視点の提示)
③:本人や家族の状況を気にかけ、情緒的な関係・人と人の繋がりを重視する
--->まず人、次に仕事(=調和の形成)
④:メンバーから意見を吸い上げ、意思決定の際に衆知を結集させる
--->メンバーの参画(=情報の吸い上げ)
⑤:仕事の進め方を行動で示し、困難の際には自ら対応する
--->先頭に立つ(=模範の提示)
⑥:多少時間がかかっても部下の成長を優先し、相手に合わせて指導やFBを行う
---> 長期的な育成(=能力の伸長)
マネジメントは”行動”ではなく”コミュニケーション”である。上の①-⑥は全て
コミュニケーションの話。
●短期的な成果:①⑤
playing mgrに多いタイプ。自分でやった方が早いがベースにある。
事実、短期的に結果を出すならこれが有効。ただしずるずるとこのスタイルを継続
すると、イノベーションの停滞 / 人材育成の遅れ / 貢献実感の減少/メンバー離反に.
※人は自分で考えて、トライして、成功/失敗したことからより多くを学ぶ。
●リーダーは”コンテキストをマネジメント”する存在でなければならない
リーダの意図 ---> 行為・発言 --->メンバーの解釈という中で両者は相手が見えない
二重のブラインドが前提となる。そのため、メンバーがリーダーの言動をどう意味
づけるかという”解釈の土台”にまで働きかけなければならない。
マネジメントとは、業務遂行の指示命令をすることではなく、”コンテキストを
編集し意味をデザインする”という営み。コンテキストを適切に読解・編集できる
リーダは行動や発言が意図通りに解釈されやすい環境を整え、誤解による摩擦や
エネルギーの浪費を最小化することができる。
●効果的なビジョンの打ち出し(モチベの源泉となり仕事の優先度の判断の立脚点に
①ビジョンに戦略合理性があり、メンバーが共感できるものであること
②現状の延長線上に未来がない、という健全な危機感が醸成されていること
③そのビジョンを打ち出したリーダーが組織構成員から信頼されていること、が条件
---> IBMの再生に取り組んだガースナー(元ナビスコ)は最初の1年間ビジョンを
敢えて示していない。不要だと。その時点で打ち出しても誰もfollowしなかった
●リーダーシップスタイルとコンテキストの関係
①指示命令型(Directive)
■効果的なコンテキスト
部下が明確な指示を必要としている、上司が部下以上の情報や専門的知識を持って
いる、指示に従わないと重大な問題が発生する場合
■効果的でないコンテキスト
部下が創造的で自律的に仕事をしたいと思っている時、部下が十分に有能でモチベが
高い時、ある程度の失敗を許容できるとき。
②ビジョン型(Visionary)
■効果的なコンテキスト
変革や新しい方向性が求められる時、リーダーに専門性やカリスマ性があり、部下
から信頼されているとき、大きな成長や変革のビジョンを共有する必要がある時
■効果的でないコンテキスト
リーダーが信頼されていないとき、チームに自主性を尊重する文化が強すぎる時、
カリスマ性のないリーダーが大言壮語しても部下が動かないとき
③関係重視型(Affiliative)
■効果的なコンテキスト
組織の業績が安定しているとき、メンバー間の協力や調和を強化したいとき、
多様な人材をまとめ、チームワークを高めたいとき。
■効果的でないコンテキスト
業績悪化や緊急時で明確な指示や統制が必要な時、協調性だけでは成果が出ない局面
方向性の欠如が致命的な遅れに繋がる場合
④民主型(Demoocratic)
■効果的なコンテキスト
部下が有能で、専門知識や情報を共有できるとき、意見を尊重し、参画意識を高める
こと納得感のある意思決定が必要な時、専門家同士の議論や合意形成に依って革新を
促したいとき。
■効果的でないコンテキスト
緊急時で迅速な意思決定が必要な時、情報や能力が不足してるチームの場合、合議制が遅れや混乱を招く可能性がある場合
⑤率先型(pacesetting)
■効果的なコンテキスト
リーダーが専門分野のエキスパートである場合、即時の成果が求められる時、創業期
や小規模組織でリーダー自らが先頭に立つ必要がある時
■効果的でないコンテキスト
組織が拡大・複雑化しているとき、部下が指示や支援を求めているのにリーダーが
走り続ける時、リーダー個人の力に依存しすぎてチーム全体が疲弊する場合。
⑥育成型(Coaching)
■効果的なコンテキスト
部下が学びや成長に意欲的な時、長期的な能力開発を重視しているとき、次世代リーダーや人材育成プログラムを推進する場合
■効果的でないコンテキスト
部下が短期的な成果や即時の指示を求めている場合、リーダーに十分な専門性がない
場合、過度に育成に時間を割くことでスピード感が失われる場合
--->書いていて思うのは、やはりリーダーとして立つ前にある程度の専門性と実績を身に着けておく方が楽。それを欠いた状態で”management”のプロとしてある程度の水準の部下を率いていくのはかなり苦しい。逆を言えばあえて専門外の組織でMgrを
務めることで④などはmanagement skillを伸ばす上では有効か。
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●適切なタイミング(=コンテキスト)で市場に出る事
市場に一番乗りすることが常に最善な戦略にはならない。適切なタイミングで出る事。早すぎることは致命傷にもなりうる。
---> Youtubeの成功。既に動画ストリーミングサービスは複数あった。
ただYoutubeが成功した時代には、ブロードバンド回線の普及率が50%を越えた、
Flash技術の進化によってブラウザ上でスムーズな動画再生が可能に、携帯やデジカメ
による動画撮影の一般化、SNSの普及により個人が自己表現する欲求が拡大、という時代的な潮流(コンテキスト)があった。
後5年早ければ、動画は重すぎ、再生は不安定、投稿者も少ないとなっただろうし、
後5年遅ければ、Facebook / Vimeo / ニコニコ動画などに埋もれていた。
●5つのコンテキスト
①経済 ②社会・文化 ③人口動態 ④テクノロジー ⑤歴史
例⑤:現代は”500年続いた世界の西欧化プロジェクトの終焉”という変革期。それまでは常に”覇権国”がありそれが世界の主軸を作ってきていた。
15~16世紀:ポルトガルとスペインが大航海時代の覇権国として海を制した
17世紀:オランダが金融と会場交易の力を背景に黄金時代を築き、
18~19世紀:日の沈むことがない大英帝国が産業革命と海軍力で世界の覇者に君臨
20世紀:アメリカが経済・軍事・文化の面で世界の基準を形作る
--->この構図が初めて崩れつつある。これまでは覇権国が凋落し、新たな覇権国が生まれる構図だったが、アメリカが自ら”立場を降り始めた”。国際機関からの脱退もだし、自国中心主義を抱え、覇権国として世界を制する(治安を維持する)コストよりも自国に向き始めた。
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●流動性知識 / 結晶性知識
■流動性知識:推論、思考、暗記、計算などに用いられる知能。新しいテクノロジー
を用いて画期的なサービスや製品を生み出すにあたって求められる。
---> peakは20歳前後
■結晶性知識:知識や知恵、経験値、判断力など経験とともに蓄積される知能。蓄積した経験に基づいて、関係者が納得できるような落としどころや論理的な解決が難しい、利害が複雑に絡み合うような社会問題に向き合う際に求められる。
---> peakは60歳前後.
映画マイインターンもだが、シリコンバレーで口下手な創業者のアイデアをメンター訳の年長者が説明するシーンが多くあるのはこれ。非常に合理的・理想的な補完関係
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●人間の仕事は”両端”に移る
AIは過去データに基づく統計的パターンを学習しそれを再構成する仕組みで動いているので、”社会に共有された前提を疑う”とか、多数派に認められた価値判断を転換する”といった知的営為は原理的に苦手。それこそが人間にできる仕事。