あらすじ
「任せる上司」と「丸投げ上司」は何が違うのか? あなたの組織は、なぜ成果が上がらないのか? リーダーシップに関して蔓延している「危険な誤解」を解き、「文脈=コンテキスト」という、リーダーシップについて考える新しい視点を提示。27万部のロングセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の著者によるリーダーシップ論の決定版! コンテキストを「読む力」「編む力」を養うブックガイド付き。
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Posted by ブクログ
リーダーシップは、行為そのものではなく、コンテキストによって生まれる行為の意味づけによって大きく左右される。
リーダーシップとは、他者との関係の中で、一緒に星座を作り上げていく営み。
後半は現代情勢に踏まえて書かれているが、移りゆく将来においても活用できる様な、根幹となる考え方であり、常に頭の片隅に入れておこうと思う。
Posted by ブクログ
『コンテキスト・リーダーシップ』自分用メモ
1. リーダーシップは「行為」ではなく「意味づけ」で決まる
* 同じ行動でも、「任せる」にも「丸投げ」にもなる
* 違いを生むのは、能力・信頼関係・状況などを含むコンテキスト
* リーダーシップとは個人スキルではなく、人間関係の中で成立する現象
→「何をしたか」以上に、「相手にどう意味づけられたか」が重要
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2. 人は“ナラティブ(物語)”で動く
* 人は事実そのものではなく、「意味づけられた物語」を現実として生きている
* 組織でも、人は合理性だけで動かない
* これから価値を持つのは、戦略だけでなく「仕事や人生に意味を与える物語」を提示できる力
→ リーダーの役割は、
「部下の物語を読み取り、組織全体の物語と接続すること」
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3. リーダーは“意味の場”を設計する
* コンテキストのズレが、組織のズレを生む
* 特に多様化時代では、「同じ前提を共有している」という幻想が危険
重要なのは:
* 自分の見えている景色(視野・視座)を共有する
* 相手がどう解釈したかを聞く
* 小さく試し、対話しながら修正する
→ 合意形成より、「実験→対話→修正」の循環
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4. 強みは“固定能力”ではなく“文脈との相性”
* 強みは「見つけるもの」ではなく、「どの文脈で価値化されるか」
* 「自分にしかない特徴」が、ある環境では欠点、別の環境では武器になる
重要な問い:
* 自分の際立った特徴は何か?
* それがポジティブに機能する環境はどこか?
→ 「正しい場所にいること」自体が競争力
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5. リーダー選びも“絶対評価”ではなく“適合性”
* 優れたリーダーとは、万能な人ではない
* その時代・組織・局面のコンテキストと噛み合う人
→ 「誰が優秀か」より、
「今この状況に誰が合うか」
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6. AI時代ほど“ナラティブ能力”が価値を持つ
* AIが合理性・分析・知識を代替するほど、
「人の心を動かす意味づけ」は希少化する
* ナラティブを作る力は市場価値を持つ
→ 今後重要なのは、
「正解を出す力」より
「人が動きたくなる物語を作る力」
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7. コンテキストを読む知性=コンテクスチュアル・インテリジェンス
優れたリーダーは、常に時代の文脈を読んでいる
マクロコンテキストの7要素:
1. 経済
2. 政治・外交
3. 社会・文化
4. インフラ
5. 人口動態
6. テクノロジー
7. 歴史
→ 大きな成功は、「時代の波を読めたか」で決まる
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8. 変化耐性=ダイナミック・ケイパビリティ
* 変化に耐えるだけでは弱い
* 変化そのものを成長エネルギーに変える必要がある
→ 必要なのは柔軟性ではなく、
「変化を前提にした構造・文化」
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9. コミュニケーションは“言葉”だけではない
* 言葉の影響は7%
* 声の調子38%
* 表情・仕草55%
→ リーダーは、
「何を言うか」だけでなく、
「どう存在しているか」が問われる
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10. 文学・他者理解・ナラティブ
* 文学は娯楽ではなく、「他者の人生を追体験する装置」
* 他者の物語に触れることで、自分の物語も編集される
→ 読書とは、
「他者を通して自分を理解し直す行為」
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11. 自分なりの総括
* リーダーシップとは、管理技術ではなく“意味編集”
* 組織運営とは、「正解を与えること」ではなく「物語を接続すること」
* 人は論理だけでは動かず、“納得できる文脈”で動く
* 今後は、知識量よりも
「コンテキストを読み、意味を編み、他者と接続する力」が重要になる
→ 結局、人を動かすのは“正しさ”だけではなく、
「この物語に参加したい」と思える感覚。
Posted by ブクログ
同じことを言っていても、言っている人や環境や時代背景(=文脈、コンテキスト)によって受け止められ方は違う。リーダーシップは行為で定義されるものではなく、人間と人間の関係性の中で存在するものだから、コンテキストを読みさらには編み出して各人と関わるべし…言われてみたら当たり前のようにも感じるが、とても納得感があった。
さて明日からどうするか。既存の関係性の中である既存の文脈を編み直していくのはとても大変。まずは自分なりにコンテキストを読み、軸、考えをもって目の前の仕事にあたりたい。
Posted by ブクログ
あたなにとって最高の上司と最悪の上司を思い浮かべてみてください。
最高の上司の言動とは・・・
最悪の上司の言動とは・・・
実は、最高の上司と最悪の上司の言動は紙一重である
では違いは何か?
違いは「コンテキスト=文脈」の違いのみ
では最高の上司になるためのコンテキストとは何か?どうすればそれを身につけることが出来るのか?という問いの答えがこの本に書かれています
ポイントを2つだけ共有します。
まず一つ目は
コンテキストを3つに分けて、それぞれをつなげてナラティブ(物語)を編むこと
3つのコンテキストとは
①ミクロコンテキスト(上司・部下の関係性)
②マクロコンテキスト(企業を取り巻く社会情勢・時代背景)
③メソコンテキスト(組織の文化や風土)
そして2つ目
どうやれば、コンテキストを読む力と編む力が鍛えられるのか
いろいろ書かれているが、ひとつあげるとすれば、文学や芸術に親しむこと
バラバラのエピソードやハプニングを自分なりに意味付けし、ひとつの
物語を編むことで説得力が生まれ、周囲のメンバーを腹落ちさせることができる
野﨑まどの「小説」と同じ
心は言葉で出来ている。小説を読み意味や情報を増やすことで自分の精神世界を広げることが出来る。小説は多様性に富んでおり、多様性のリテラシーも高まる
気になる方はぜひ読んでみてください。
Posted by ブクログ
同じことをしても、同じようなことを言っても捉え方で結果が異なる、たしかに。
どんな環境か、どんな文脈か、そもそもどんな人間関係かでリーダーの影響力が決まる。世界のリーダーはもとより、日頃のひとつひとつの出来事でも当てはまる。
流れを読む力、そして環境をつくっていく力が大事だなと示唆に富む内容でした、、
Posted by ブクログ
面白い。”コンテキスト”というフレームで、世の管理職が抱える悩みと部下の相関を見せて、進むにつれて世の中の捉え方、それを実用的な知識として捉える流れを解説してくれる。時代の空気感を感じて、自分をアップデートしていくことは大切と分かりながらも、歳を重ねるにつれて、自分が纏う経験くる自分の常識に囚われてしまう難しさを改めて実感。
Posted by ブクログ
世の中で理解されている「リーダーシップ」の概念を覆して、文脈=コンテキストから再構築する著者の着眼点には毎度ながら唸らせられる。数々の実例や書籍からの引用もその幅広さや奥の深さから大いに感化されるところが随所にあり、問題が希少化する時代において教養=リベラル・アーツの重要性を再認識させられる。歴史的コンテキストの中で日本的美徳の価値がより高まるとの見方には思わず共感を覚える。
Posted by ブクログ
毎度著者の物事の観察眼とその言語化能力には感心する。リーダーシップは個人の能力ではなく、環境とのコンテキストで決定されるという視点は、サラリーマンとして中間管理職を担う自分に大変参考になった。
Posted by ブクログ
いわゆるリーダーシップ論の本ですが、本書は今までの巷にあるリーダーシップ論をさらに発展させたものであるといえます。
すなわち、今までは率先垂範して自ら手本を示すのがリーダーであるというところだったのですが、そのスタイルを続けていても、率いる人数が大きくなった時、必ず壁にぶち当たります。
そのため、必要なのはコンテキスト、すなわちビジョン・理由・背景・方向性の共有を伴うリーダーシップであるということです。
本書ではコンテキストの重要性に加え、これからのリーダーに必要とされるコンテキストの示し方、編み方についての示唆も多く記述されています。
私も今まで山本五十六さんの有名な格言「やってみて、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」を頭において行動してきましたが、組織が大きく仕事が増え限界を感じていました。
そのような時にこの本に出会ったのは非常に幸運だと言えると思います。
今年、最も感銘を受けた本の一つとなりました。組織がうまくいかないときや迷ったときは、もう一回この本に帰ってこようかと思います。
Posted by ブクログ
副題から、日頃の人材マネジメントの参考にと読み始めたら、良い意味で裏切られた。
リーダーシップとは、どんな意味を持ち、どんな要素で成り立つのか、面白い切り口で思考が深められる。
「コンテキスト・リーダーシップ」とは、複雑な現実を繊細に見抜く読解力と、他人のナラティブを洞察しながら、新しい物語を描く編集力によって成り立つ。
ここには、当人の感受性や美徳、知性が問われていると思う。
リーダーシップはある種アウトプットだが、もっと手前にある、日々の世界との接地面における態度を、自分に問いたくなる。
表面化している事象を短絡的に捉えるだけでは不十分。複雑で、曖昧で、わからないことも多い。このような事象に、想像力を働かせて丁寧に掬い上げる態度。
それが、事業や組織をよりよい方向に導く、正しい努力だと思わされた。
Posted by ブクログ
「今」読みたい本だった。こういうのを読みたかった。それは、自分の「実践」を見直す、位置付けることに役に立った。本に呼ばれる体験は、こうして続くのだろう。
Posted by ブクログ
ブックカフェで、まだ50ページしか読んでませんが、備忘録で、、この本は買いたい。何回も読みたい。
山口さん最近ハマってしまった。
〜感想〜
最初から面白い!
いい上司と悪い上司の違いを並べてみると、例えば
いい上司...仕事を任せてくれる
悪い上司...仕事を丸投げする
があるけど、これは受け取り手次第で決まってしまう。
コンテキスト
Posted by ブクログ
山口周の新著。これまでとはまた違ったアングルである「コンテキスト」をテーマに、著者の豊かなリベラルアーツの知見・洞察を展開していく。リーダーシップが、「行為」という静的・画一的なものではなく、過去から現在に連なる人間関係から表出される動的なものであるという考えは、意外と今まで気づかず、納得感もあった。
人間はナラティブをつくるもの、意味付けの過程で「現実」をつくるというのもその通りだと思う。複雑な現代のビジネスにおいてチームを引っ張るリーダーに必読の書。
Posted by ブクログ
最初、届いた時は何で買ったんだろう?と思ったけれど、山口周さんをもう一冊読みたかったのだと思う。多分。
自分としては珍しい、リーダーシップ論。
指示命令、ビジョン、関係重視、民主、率先、育成。
これらのスタイルを、コンテキストに合わせて変えていくことが、リーダーには求められる。
指示命令と率先だけでは、いつか限界がくる。
それは、今の自分が感じるリーダー像と照らし合わせても納得がいく。
現場感覚からどんどん離れていかざるを得ない「上司」になるとき、プレイヤーから、マネージャーへの価値観の変化を意識しなくてはならない。
「語る」リーダーから「聴く」リーダーへ。
「導く」リーダーから「関係を編む」リーダーへ。
筆者はそうまとめるけれど、多分、四つそれぞれに必要な時があるのだと思う。
次のステージを見据えながら、今を作ることは、本当に難しいことだけど。
自分の中に、一つの視点として入った一冊だった。
Posted by ブクログ
大好きな山口周さんのビジネス本。しかも、僕がずっと考え続けているリーダーシップについての本だったので、興味深く読みました。
本書のメインメッセージは良いリーダー、悪いリーダーは”行動”で決まるわけでも、”能力”で決まるわけでもない。周囲(特に部下)との関係性の文脈の中で決まる。ということです。
同じ行動をしていても、
・悪い上司の場合には「丸投げ」と言われ、良い上司の場合には「任せる」と言われる
・悪い上司は「マイクロマネジメント」と言われ、良い上司は「きめ細かい」と言われる
みたいに矛盾ってよくありますよね。結局のところは、何かをしてくれる上司が良い上司なのではなく、それまでに築いた関係性、上司・部下それぞれの能力など複雑な要因をひっくるめた”文脈(コンテキスト)”によって決まるんだという話でした。
そして、このコンテキストリーダーシップを築くためには、
・文脈を読み取る力
・文脈を自ら作り出す力
の2つの能力こそがリーダーには必要ということでした。ただ、文脈を読み取ること、自ら作り出すこと、どちらも超絶難しいと思います。そんな文脈、気付けないよ〜と感じるような目から鱗の事例がたくさん紹介されていて、心が折れそうになりますw
正直言って、難しすぎて、できる気がしないからこの本の評価で星5つにできなかった。書いてあることの理解はできるんですけどね。だって、大きな文脈って後から振り返ったときに初めて見えたりするものですからね。
でも、ともするとロジカルシンキング、クリティカルシンキングみたいなものが重要だよね〜ってなりがちな中で、この本が提案している内容は、もっと人間的で、AI時代にも残っていくスキルでもあると思うんですよね。
なので、物語をたくさん読んで、芸術にも触れて、いろいろな人の気持ちを理解できるようになりたいな〜と思いました。(最後は変なまとめだけど・・・)
Posted by ブクログ
リーダーシップとはコンテキストを読み、編む営みであると理解した。確かに、リーダーシップとは〇〇であると端的に語れないことは、即ち文脈によるもの言えるのだろう。ここで言うリーダーシップを他のワードに変えても成立するように思え、そういったものは文脈次第とも言えそうである。幸せとか。こんなこと毎回考えていたら日々の生活が立ち行かない気もするので、放っておくと人は視野が狭くなり、✖️✖️は〇〇と思い込み思考をショートカットするようにできているのかもしれない。などとはたと気づくためにも、本を読むとかして自分の偏りに気づくのは大事かと思う。
Posted by ブクログ
個人的なことで申し訳ないが、昨今の氏の発信(特にXにおける政治に対する発言※)は好きではないのでが、本書は示唆に富む部分があり、上からっぽくて大変恐縮ながら、氏を再評価させていただいた。
本書の帯にもあるとおり、リーダーらしさは、これまでは「行動」として捉えられ・実践されていたものの、行動だけを切り取ってみると、同じものでもポジにもネガにも転ぶものであり、それはコンテキストに依存する。
したがって、どのようなスタイルのリーダーシップ(指示命令、ビジョン、関係重視、民主、率先、育成)を採用したとしても、良いこともあれば悪いこともある。
そして、そのコンテキストには、3つの次元がある、と。
それが、①ミクロ②メソ(組織等のレベル)③マクロ。
①は、ざっくり言えば他者としっかりコミュニケーションを図り、何を求めているか、や、どんな立場か、を推し量るべし、なのだが、ポイントは、ノンバーバルなコミュニケーション、身振りや視線からしか得られない情報もある、ということ。
②は、組織の置かれた状況や時機を捉えて、適切なタイミングで適切なリーダーシップを使い分ける重要性を説く。また、組織の中の一個人として見れば、役職が上がるにつれ、リーダーシップのあり方も変わってくることにも言及している。つまり、役職が上がると現場仕事より管理に寄っていくため、指示命令などが不適切になり、ビジョンや育成的なスタイルへのシフトチェンジが求められる。そして、発揮するリーダーシップ、というか変革をメンバーや組織に落とし込むためのナラティブづくりの方法論にも触れている。
③は、いわゆるPEST的なマクロ環境の変化を察知し、それとアラインするような戦略を採ることを説く。ただ、この③に関してのみ、リーダーシップという文脈からはやや反れているうえ、割と当たり前のことを言っているため、個人的に納得感があまりなく、本書で期待することとはかけ離れているように思われる(併せて、第4章で丸々とマクロコンテキストを説明しているのだが、これは別に本書に要る内容か?と思ってしまう。別に無いよりはあったほうが良いのは確かなのだが、蛇足感と御高説感が気にかかる、、、)
※その内容や対象、思想信条に対しては何らネガティブではないが、発言の仕方などにやや稚拙さが現れているため。あくまで私見です。
Posted by ブクログ
行為ではなく文脈。巷に溢れるリーダーシップ論への引っ掛かりが言語化され、腹落ちする。「全面的に任せてくれた」と「丸投げされた」の違いは関係性による文脈の違いに過ぎない。引いてはビジネス(パーソン)の成功・失敗についても、戦略的合理性の有無やビジネスモデルの巧拙ではなく、様々な文脈を読む力が重要であることが、具体的事例と共に紹介される。良書。
Posted by ブクログ
前書きと第一章だけでお腹いっぱいになったが、なるほどたしかにという本質であった。
タイトル通り、まさに「最高の上司」と「最悪の上司」は文脈で決まることを1冊かけて語り、何がリーダーに重要なのかを解釈している。
従来のリーダーシップ論は、「優れたリーダーは○○をする(傾聴する、任せる等)」という行為が中心だったが、同じ「仕事を任せる」という行為も、文脈次第で「信頼の証」にもなれば「無責任な丸投げ」にもなり得る。
同じ行為でも、文脈=コンテキストに応じて「最高」にも「最低」にもなるということ。
つまりリーダーシップは行為という静的・画一的なものではなく、過去から現在に至る人間関係や、その場の状況から表出する「動的なもの」である。
良い上司と悪い上司の境界線は、受け取り手との「コンテキストの合致」にある。リーダーは、背景・意図・目的を丁寧に言語化し、組織が進むべき方向をナラティブ(物語)として提示することで、ズレを防ぎ、メンバーの納得感を生み出す存在であるべきだと説いている。リーダーに重要なのはコンテキストの理解と再編集である。ミクロ(個人の心理・関係)・メゾ(集団、組織の状況・フェーズ)・マクロ(社会・時代の変化)を把握し、必要に応じて変化させていくことが必要。
そして、優れたリーダーは、一つのスタイルに固執せず、コンテキストに合わせて自分を変化させる。現場の専門性で率いる「前半期」から、ビジョンで組織を動かす「後半期」への脱皮や、「何を言うか」以上に「いつ、どの文脈で言うか」が重要。あえて「待つ」こともリーダーの重要な能力である。
世の中に溢れる最新の経営手法や戦略(飛び道具)は、それ自体が万能なわけではない。どんな手法も、その組織の文脈に合致しなければ機能しないというコンテキストを知らなければいけない。
そしてコンテキスト・リーダーシップにおいては「多様性に関するリテラシーと感性」が重要である。多様性を文脈を豊かに彩るための情報をして感受できるリーダーは、部下のナラティブを捉え、一緒に共有できるコンテキストとして再編集することができる。
コンテキストを理解できる人の多くは、文学に触れていることがあげられ、文学は人生を生きるうえで大きな武器になることも書かれていた。文学を読むことは「他者の物語を借りながら、自分自身の物語を豊かに編み直す行為」である。
現実世界において人を理解し、関係を築き、状況を動かすために最も重要な能力である。文学は単なる娯楽ではなく、むしろ現実を読解し、編集するための強力な訓練場である。