佐野洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
佐野洋子は、ほとんど読んだので、この本を見た時も、「上手い商売やってるな」くらいにしか思わなかった。
が、手に取って読んでみると(もちろん読んだことのある文章ばかりなのだが)改めてグッときた。
構成が上手いんだな。
佐野洋子のエッセイにはすごい言葉がたくさん詰まっているのだが、あまりにたくさんあるので、記憶している言葉が、どの本のどのエッセイに入っていたか思い出せず、探しているうちに夢中になって読みふけり、「ああやっぱり佐野洋子、すごい」とは思うものの、結局探していた文章にはたどり着けなかったという経験がある私としては、画期的な本だった。佐野洋子の文章ををこういう風に整理して、絵をつけて見せることによって、またあらたな読者が生まれるし、佐野洋子の唯一無二の表現を再び味わうことができる。
絵も原文の雰囲気を壊さない。
NHKの番組を書籍化したとあるが、この絵を見せつつ、ナレーションで文章を読むのだろうか?だとしたら本の方が、佐野洋子の肉声を想像できていいなあ、と思った。
佐野洋子を知らない人にプレゼントするのにも向いている。(もうちょっと安ければ良かったかな、とは思う。)
勿論巻末に出典があり、それぞれの言葉がどの本に載っているかもわかるので、読み返すのにも便利。 -
Posted by ブクログ
一般論ではなくお三方の"人生のきほん"が語られている。
まず、自分が西原さんを苦手だというのを再認識。辛口だとか言いたい放題という面ではなく(それはむしろ好ましいくらい)、暗く黒い自分、怒りから離れられない自分、病んでいるかもしれない自分を認めながら(そこも良いと思う)それを売りにできてしまうところが嫌なのだと気付いた。もちろん見誤っているだけかもしれない。何しろこれだけ受け入れられている方なのだから、本質はそうではないのかもしれない。ただ私は、毎日かあさんを知人に贈られても一読したのみで数年経っても再読したいという気にならないし、まぁ単に相性が悪い、または同族嫌悪的なものかも(笑)
一方佐野さん。西原さんともども"怒り"が人生の基本だと意気投合し、同じように辛口ではあっても何かが決定的に違うと感じた。それは例えば向田邦子さんが溢れんばかりに持っていた昭和の日本の心根のようなものに通じる気がする。もうひとつ、本書で語っている"生"に対する揺るがぬ根本的姿勢だか思想があるから佐野さんは他の人と違うんじゃないかと思った。今の世の中では批判糾弾されるのがオチだから声を大にして言ってしまえる人の少ない死生観だけど、とてもよく理解できるし、自分のベースがその死生観の上に成り立っているんであればそれは強いはずだよなぁと思う。
リリーさんとの対談は非常に気持ちよく読めた。お墓の話が秀逸。植木等(金のないやつぁ 俺んとこへこい♪)か!と(笑)...そしてふと思った。私はこれまで割と多くの本を読んできた方だと思うけど、翌日外出できないほど目が腫れるまで涙を止められずに読んだのは『東京タワー』だけだったなと。佐野さんが、リリーさんはお母さんに完全に愛され切った実感があるでしょうというようなことを問い、それを肯定していたリリーさん。佐野さんも私も(一緒にするのはおこがましいが)そういう人に憧れるのだなと思った。お二人の後半部分の対談が行われなかったのは残念な限り。 -
Posted by ブクログ
何とはなしに再読してしまいました…やっぱし良かったですね! 裏のあらすじにもある通り、読めば読むだけ元気になれるエッセイかと存じます…女性の世界でも決して華やかなグループ、つまりはモテモテの女性グループということですが…に入れなかった佐野氏の苦悩…っていうか、鬱屈した気持ちが…良い具合に発散されているなぁ、と思いました。僕もクラスん中で目立っている、中心的な人物よりも隅で何やらグジグジしているグループというか、人の気持ちを知りたい、なんてなことを思っていましたね…どうしても、集団から少し外れている人に興味を持つんですよね、僕は…
などと要らぬ述懐をしたところでさよなライオン…。
ヽ(・ω・)/ズコー -
Posted by ブクログ
入院中、活字飢えの私を満たしてくれた一冊。特に西原さんは破天荒そのもにをネタにした生き方をする女性で、あまり好きではなかったけど、人の生き死にに関しての考え方があまりに自分と共通点があるので驚いた。
佐野さんの奇抜さにのうらにあるどっしりとした一貫性は本当にかっこよくてあこがれる。
リリーさんのお父さんと、井上陽水さんのくだりは病室で吹き出した。
三方とも、私の兄の出身大学、武蔵野美大出である。とくにリリーさんは兄と世代がかぶっていることもあり、あの頃の東京を思い出す。
三者とも、人生、というより、生死に関する考えが、私が思っていてもなかなか表現できないような、あれこれいいわけしてしまうようなことを、バサーーーッと語ってくれた爽快さがよかった。