佐野洋子のレビュー一覧

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    飾らない文章が良かった。
    絵本で書いていることをエッセイでひけらかしたり解説や説明をしたりしないところが素敵。

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    2014年02月22日
  • 私の猫たち許してほしい

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    幼き日の思い出や、猫のこと、自分自身が体験してきたことなどを独特な鋭い感覚と鮮やかな観察で描いている。
    最初の章で「バラは騒がしい花である」と言い切ったその感性が非常に面白いと思う。
    オムニバス形式のエッセイ。

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    2014年01月15日
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん

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    3人3様の人生話が面白かった!凡人の凡人から見ると、この3人のどこが平凡なの? と思ってしまうけれど。特に前半のサノさんサイバラさんの対談がすごい。サイバラさんの壮絶な(一般的には)経験を「あなたすごいわねー」とこともなげに受け止めるサノさん。すごいっす。自分の人生も、ちゃんとしなきゃ、とかあまり大上段に振りかぶって考えることもないのかな?と思いました。

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    2014年01月13日
  • ふつうがえらい(新潮文庫)

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    覚えていないというエッセイを読んでドキッとした。私もおなじだったから。佐野さんのエッセイはどれも好きなのに、これ読んだことあるようなないようなと思うことが多い。でも読む度に元気に慣れるので、大いに結構、何度でも読もうと開き直ることにした。

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    2013年12月27日
  • 友だちは無駄である

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    わたしなりに解釈すると・・・
    幼少期は、友情など存在しない時代であり、友だちは玩具と同等。
    その場かぎり、ただ全力で遊ぶ対象でしかない。
    やがて、思いやりの心は芽生えるかもしれないが、
    心にも体にも十分な力は備わっておらず、お金も時間も自由にならない年齢で、
    友情と呼べるほどの交流を育むには不自由すぎる時代。
    時間の切れ目が、縁の切れ目。
    残酷で刹那的な遊びの果てに、ようやく、
    自分の意志と力をもって友情を育める時代がめぐってくる。
    ただし、思い通りに成立するわけではなく、縁あって繋がり結果的に育っていく。

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    2013年11月23日
  • 私はそうは思わない

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    「100万回生きたねこ」を描いた人。

    私が小学校2年生の時に、母が「よい絵本だ」と聞いて私に買ってくれた。
    私は読んでみたけど、別に良い絵本だとは思わなかった。
    よい絵本がなんだかよく分からないし。
    愛とか死はもちろん「猫が死んでかわいそう」とかも思わなかった。
    みんな猫が死んで悲しんでるのに、猫は悲しまないで、なんだか猫に怒ったらいいのか、猫が死んだことをやたらに悲しむおばあさんや海賊に怒ったらいいのか、気持ちの持って行き場がよく分からなかった。
    だから、何も感じていないような気持ちになった。
    白い猫に死なれて、オス猫が生き返らなかったことはすごく当たり前のことのようにも思えた。

    大きく

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    2013年11月02日
  • 役にたたない日々

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    生きるって、しょーもない。
    毎日消費ばっかして、何か作ってもそれもそのうちゴミになる。

    すべては児戯に過ぎなくて、人生の目的なんて幻想だ。
    誰もが役目を持って生まれるとか、これって新興宗教だろう。

    でもまあ、そんなもんだ。死ぬまでに少しはいい人間になれたならめっけものだろう。

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    2014年02月04日
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん

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    佐野洋子の対談集。
    西原理恵子、リリーフランキーという対談相手も魅力的。

    深い悲しみと怒り、恨。

    でも、佐野洋子は飄々としている。その飄々と心の深淵を衝く佐野洋子の言葉にぐっとくる。

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    2013年09月15日
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん

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    怒りが根本にある西原さんと佐野さん。いくつになっても性格はかわらんものですね。自分の人生を笑いなく赤裸々に語る西原さんが珍しい。

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    2013年09月01日
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん

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    この対談集を読んでいたら、世の中にはいろんな人がいていろんな人生があって、今私が悩んでいることなんて「ちっせぇ〜なぁ」と笑い飛ばしてしまえるような元気さをもらった。
    平凡な人生を全うするのは、至難の業だと思うのね
    働かないで食うなんてありえないです
    女には、なかなか折れない強さがあるよね
    息子をニートにしない。娘を売春婦にしない。
    金と命を惜しむな
    という言葉にはなるほど〜と思った。

    私をいちばん変えたのは、出産だと思うね
    にはそのとおり!と深く頷いた。

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    2013年05月16日
  • 役にたたない日々

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    俺も癌にかかって70迄に死にたい。うちの父親は山のような年金があったから可哀想だったけど、癌は確実に死ねるからいい病気だ。

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    2013年05月12日
  • 神も仏もありませぬ

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     画家で、「100万回生きたねこ」の作者としても知られる佐野洋子さんの63歳から65歳の頃に書かれたエッセイ。

     63歳の佐野さんが88歳の痴呆の母親に年を尋ねたら「そうねェー四歳くらいかしら」佐野さん自身が衝撃を受けながらも同時に可笑しさが込み上げて来る様子が手に取るようにわかる。

     佐野さん、その他に出てくる佐野さんの友人たち、すべての人たちが面白くて個性的に思える。それはそれぞれの人たちが魅力を持っているだけでなく、佐野さんのフィルターを通して描かれているからなんだろうなあと思えた。
     生きていること、次第に年を取って心身ともに変化していくこと、老いていく自分に抗わず、ありのままに受

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    2013年05月04日
  • シズコさん(新潮文庫)

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    母と娘。
    老後を見てもらうなら、実の娘がいいと言われますが、一説にはお互いに本音でぶつかり合うから、わがままの言いたい放題、したい放題になってしまう、という話を聞いたことがあります。

    『100万回生きたねこ』の作者で絵本作家でもあった佐野洋子さんも
    そんな母と娘の葛藤を体験した一人でした。
    同じ娘でも何人もいたら気の合う子とそうでない子がでてくるものです。
    佐野洋子さんとお母さんの関係は、はっきり言って最悪でした。

    歯に衣きせぬ物言いの文章を書く佐野洋子さんが、
    この作品の中で何回も何回も
    「母はキライだ」と、めった斬りにしています。
    佐野さんのお母さんは、
    父が亡くなった後、弟の嫁さんに

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    2017年11月09日
  • 役にたたない日々

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    読んだ私は不惑ど真ん中。
    視力に筋力に記憶力に、生活の至るところに己の経年劣化を意識し始めて数年。
    まだまだ序の口なのだ、『老い』の。

    読みながら、ざわざわした。
    『史上初めての長寿社会での私達は、生き方のモデルを持たずに暗闇を手さぐりしながら云々……』
    というくだりが、どうにも頭から離れない。
    朝目が覚めてカーテンを足で開けたり、ATMでもたついて後ろの人の舌打ちされたり、、、
    20年後ぐらいの私もきっとこんなん。


    どうしよう…この先の、老いた自分の暮らしが急に現実味を帯びた。
    この著者の生き方、というか老い方は、これから老いていく者にひとつの見本となる。

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    2013年04月07日
  • 役にたたない日々

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    真に自立した女性は、必ずしも男女同権を叫ばないとか、言葉狩りを憂うとか、おしゃべりをしているみたいな気さくな文体ながら、内容は痛快で奥が深かった。

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    2013年03月31日
  • 私はそうは思わない

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    佐野洋子のエッセイは、ファンは多いと思う。
    なぜだろう?

    きちんと、物事に向き合うという姿勢が感じられるからかもしれない。
    斜に構えることなく、開き直るところは、しっかり開き直ったり、
    感じたことをストレートに表現したり。

    そのあたりが共感を生んでいるのかもしれない。
    彼女が遺してくれたものに感謝です。

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    2013年03月23日
  • 友だちは無駄である

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    切れ味のよい人間関係のお話。
    友情、恋愛、親子、社会での関わり。
    題名は、とても逆説的。
    ご本人無駄だけど、その無駄が大切であることを
    よくわかっている。

    すっきりとした良い本です。

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    2012年11月03日
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん

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     「おじさんのかさ」って佐野さんの作品だったんですね。「100万回生きたねこ」も子供の頃読んだきりで何もわからなかったけど、また読んでみよう。
    3人とも壮絶な人生なのにカラッと語られていて引き込まれる。会話がかみ合っていない気がしたけど(笑)

    佐野さんの無欲ぶりにびっくり。私はどうあがいても西原さんだなー。

    話の内容は覚えていなくても楽しめた飲み会みたいな本。現実を大きく包む充足感が残った。
    締めがリリーさんで良かった。

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    2012年10月03日
  • 右の心臓

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    書かずして書く、というか、サラリとしてるというか、とにかく均一なテンションで描かれているんだけど、どの話も見事な見事なまでに畏い。
    テンション変わらないから油断すると電車の中でも泣いちゃいます。

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    2012年09月28日
  • 友だちは無駄である

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    「100万回生きたねこ」の佐野さんはエッセイも上手い。
    タイトルからは一見寂しい印象を受けるけど、ここで表してるのは「無駄な時間をともに費やすもの=友だち」という意味。

    言い得て妙なり。

    一人っ子だったせいか今でも新しく友だちを作るのは得意じゃないけど、長い付き合いの友だちと無駄な時間をこれから先もずっと一緒に費やせるなら寂しくないな。

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    2012年06月26日