佐野洋子のレビュー一覧
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ネタバレエッセイといえば、野田秀樹の「ミーハー」が一番と思い続け、今まで他のエッセイには、手を伸ばすことなく過ごしてきた。
とはいえ、それなりの年数も経ったので、そろそろいいだろうと…。
(って、わけでもないが。実際「ミーハー」は、今読んだらどうなのだろう?確か絶版で、家にも見当たらない…)
で、佐野さんの「ふつうがえらい」。むぅ~!おもしろい!
斜に構えて、エッセイから遠ざかっていた年月が実に惜しい。
「正義が嫌い」と言ってのける勇気。私も!!!!
「確信に満ちている人が嫌い」私も!!!!
思っていても、なかなか口に出せないことを、すっきりはっきり言ってくれる、そんな佐野さんのエッセイ集。(佐野さん -
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絵本の『100万回生きたねこ』の作者のエッセイ。
どんな人があの『ねこ』を書いたのかしらと、
興味がわいて読んでみました。
あのねこは・・・作者そのもの?
男性でも女性でも
ここまでスッパリと物事を言いきれる作家に初めて会いました。
この著書は、山村で暮らす自分の生活をもとに、
幼いころの思い出や家族のことなど、
日常の中での小さな出来事までも、鮮明に書かれたエッセイでした。
最初に驚いたのは、物事に対する考え方が実にストレートなこと。
過激すぎるほどストレートです。
婉曲やはぐらかすような表現はいっさいせず、
「○」か「×」か。「好き」か「嫌い」か。どちらかの表現のみなのです。
自己中 -
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”そして、私は不機嫌なまま65歳になった。”
”7歳も40歳も今でも同じでただ私が驚いている”
と。
老いや物忘れの日常を、構えなく綴る。
時々深刻で時々さびしかったりもするけれど、ほとんどあっけらかんと可笑しい。
たぶんそうなんだろうな。
”金の心配をしながら、90まで生きたらどうしよう、呆けたらどうしようと、暗闇に突っ込まれた様になったが、ひどくたびたび突っ込まれても、考えたからって、どうなるものでもなかった。一生懸命心配しても呆けない保証もなく、もしかしたら102歳まで生きてしまうのを止める事も出来ず、今運よく心臓発作におそわれるかもしれない。しかしそれは人の力をこえる事だった。 -
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ネタバレ自己啓発本のようなものをよく読むことがあるけれど、
こういう対談集でそれぞれ歩まれた人生を語りながらの
価値観や文化、思考を知るっていうスタイルは
意外にいいもんですね。受け取りやすい。
語り手が見えすぎているから、説得力がある。
しかも、この3名という豪華さ。
面白かったです。
佐野さんのお話では、命に関する価値観が興味深かった。
小さい頃から兄弟や時代のせいもあって死を間近で
見てきた佐野さんにとって、飢えて死んでしまう子供の命と
今の臓器を売り買いするような命は違うということ。
死ぬということには、自然な摂理があるということ。
タバコを吸いながら、健康とか長寿、お金に関しても
執着 -
Posted by ブクログ
ネタバレ好きな本…「サン・ミケーレ物語」「アフリカの日々」「クレーブの奥方」「ぽるとがるぶみ」「ねずみ女房」「絶対安全剃刀」
ううんおれメロン食いたい 『野々宮』は『天使のお道具』を運ぶ 腹が立っている時は自分がまっとうである様な気がして元気が出る 「私はそうは思わない」というのは「私はこう思う」というのと少し違う。
私はどちらも選べなかった…「可愛い」ハンドバックを取り、「知的でシック」を諦めた。
私は五歳の頭と体で、「愛らしく」見えることへの自分へのおもねりは、「知的でシック」よりも低次元だったと自分の勇気のなさを残念に思うのであった
私はまたぞくっとしたいと思っている…掘って掘って堀り進めば