佐野洋子のレビュー一覧

  • 私はそうは思わない
    かの有名な「100万回生きたねこ」の方のエッセイ、でしょうか。いやあ、面白かったです。この方の「俺は猫だぜ」という絵本があるのですがそれも非常に好きな絵本です。

    前、この方の「右の心臓」というお兄さんのお話を読んだことがあったのですがその時この人は何でこんなに昔の子供のころの感情をきちんと覚えて...続きを読む
  • あれも嫌いこれも好き
    相変わらず素敵な佐野さんだけども、
    なんだか本としてのまとまりがないなあと思ってたら、
    「バラけたものを一しょくたにするので本としてのまとまりは全然ないものばかりである」
    「恥ずかしい恥ずかしい」
    と書いている。別にこの本のことをだけ指しているのではないのだろうけど。
    河合隼雄さん、太宰治、装丁に触...続きを読む
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    幼児期に、わたしは「100万回生きた猫」を読んだ。正確には大人に読んでもらった。いっちょまえに主題を分かった気でいるような子どもだった。愛の意味なんか知らない癖によぅ!

    20年くらいたって、愛の意味なんてまだまだ分からない私は、「100万回~」の著者である佐野洋子さんのエッセイを読んでいる。佐野洋...続きを読む
  • 佐野洋子対談集 人生のきほん
    晩年の、もう余命を宣告されてからの対談集。
    怒りを作品に昇華させる、西原さんと佐野さん。(とリリーさん)
    先輩後輩の間柄だからなのか、初対面の対談だからか、
    落ち着いたお話に終わって。おのおのの考え方紹介になっている。
    佐野さんを懐かしむ、追悼本としての一冊。
  • 私はそうは思わない
    全体的に冗長で、ダブっている箇所も多く、読むのがしんどかった。

    ただ、ハッとするような表現があった。

    P12 「悲しみ」っていうのは事件ではなくて、感情の底を流れる水流みたいなものだと思います。

    P65 憎むべき相手も持たない孤独と憎むべき人間を持つことの不幸を同じはかりにかけられないの...続きを読む
  • がんばりません(新潮文庫)
    「ふつうがえらい」で佐野洋子という人にびっくりし、「役にたたない日々」で冷静に自分の狂気を見つめる狂気を見た気がし、この本でやっと刺激物じゃないものとして読めた気がする。比較的落ち着いて感じる。解説はおすぎさん。
  • あれも嫌いこれも好き
    相変わらずバッサバッサと辛らつに的確に面白く世の中を斬っていらっしゃる。
    笑ったり、しんみりしたり。

    母に貸したら、私以上に気に入ってました。
  • 神も仏もありませぬ
    佐野洋子さんは無邪気だなあと思う。いい歳をして、子供だなあと思う。そこがめちゃくちゃ羨ましい。

    ★人間ってすごい丈夫だよねェ、六十年も動きつづける機械はないよ。毎日使っているんだよ。内臓なんて寝てても一秒も休まず働いているよ。時々手入れなんかすると百年も動きつづけるよ。百年も走る車ないよねェ。

    ...続きを読む
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    なんというか、あまり考え事をしたくないとき、緩~い気分でいたいとき、そんなときにぴったりの本。絵本作家・佐野洋子さんのエッセー集。というよりも、「ふつうのおばちゃんの戯わ言集」といった方が、しっくりくる(失礼ながら)。思い出やら日々の雑感やら、とにかく思ったことをありのままに書いている。だからおもし...続きを読む
  • シズコさん(新潮文庫)
    病院での待ち時間に読んだ。前から読みたかったのに、癌で亡くなった後になってしまった。時代に決定的に揺さぶられてきた家族の歴史。登場人物たちの、個性豊かな生きざまは、リアルに過ぎて。
    たくましいと言っていいほどの母が病院で次第にあくが抜けていくみたいに描かれているところは、死に向かい流れる時間の、ある...続きを読む
  • 私はそうは思わない
    質問形式で佐野さんが答える、というエッセイ。ハッキリした佐野さんの個性が全面に出ており、愉快。バッサリと物事を言う姿勢、なかなか良いです。
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    恋について、子どもについて、
    説得されてしまった気分。
    でも、これが自分の母でも、恋人の母でも、
    どっちもちょっと嫌だな、とは思った。
    近くにいないので、ステキと言っていられる。
  • 私はそうは思わない
    言いたいことや思っていることをはっきり言うことはとても大切なことだと思った。自分の思っていることは
    はっきり言った方がいいと感じました。私もこの人のように生きていけたらいいと思った。
    自分の好きなところは、「私は気分転換などしない気分転換する必要はない程陽気で幸せな人なのではない。」
    というところ。...続きを読む
  • 友だちは無駄である
    体験からそのままでてきた友情論。友だちは何の役にも立たないから無駄だという。
    深い。
    たしかに、友だちを何かの手段に「使って」はいけないのだ。何かに「使う」ようでは友だちとは言えない。
  • がんばりません(新潮文庫)
    絵本『百万回生きたねこ』は、日本の『はらぺこ青虫』だと思ってきたし、これからもそのつもりだ。
    でもこのエッセーを読んで、佐野洋子は相当ずるいと思った。
    けなしてもけなしても、それがこの人を喜ばしてしまいそうな気がして厄介である。
  • 友だちは無駄である
    タイトルとはまったく逆の内容。聞き手の谷川俊太郎さんに対して佐野さんがあの口調でばりばりお話をするというスタイル。友だちは年月が大事とおっしゃる。長さには関係ないという結論に至りつつあるわたしには少々共感しかねる部分も。
  • 神も仏もありませぬ
    この人の文章は、軽やかでさっぱり(サバサバ?)していて読んでいて気分がいい。生き方、考え方もさっぱりしていそうだ。そして暮らしが楽しそう。そんなエッセイ。わたしなぞは爪のあかを飲ませていただく必要がありそう…。
  • ふつうがえらい(新潮文庫)
    短編で構成されている。特に『読書の原点』が好きかな。自分がわかる本とわからない本があってもそれを素晴らしいといい。私は、自分が読んでも良くわからないと、自分の脳みその薄さが嫌になるのだが、この言い切りがすごくいい。人生も、少しずつわかって来た時、やはりわからないという事が分かって、謙虚になれるという...続きを読む
  • がんばりません(新潮文庫)
    絵本作家の著者のエッセイ文庫本。気が抜ける話もあったりマジメな話もあったりするけど、結構呑気に読めるもので。
  • 神も仏もありませぬ
    佐野 洋子さんのユーモア光るエッセイ。ストレートで潔い著者の語りが胸に響きました。歳をとるのってそういうもの?どの年代の人が読んでも勇気づけられる一冊な気がします。