高嶋哲夫のレビュー一覧

  • 沖縄コンフィデンシャル 楽園の涙

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    沖縄コンフィデンシャルシリーズ3弾。
    ショッピングセンターで強盗未遂事件が発生。被害者は軍用地大地主で、地元の有力者の後妻・儀部優子。捜査一課の反町と同期で二課の赤堀は、過去の軍用地をめぐる事件と関連付け、捜査にあたるが・・・
    シリーズ2作目を飛ばして読んでしまった。過去から続く沖縄の哀しい状況がよく分かる。下宿先のよし枝さんの話には心打たれた。

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    2018年08月12日
  • 官邸襲撃

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    この作者の作品は自然災害を扱ったものが好きなんだけど、「原発クライシス」みたいな感じだったので、手に取ってみた。
    アメリカの国務長官を含めた懇親会を開いている最中に、首相官邸がテロリストに襲撃される。
    日本初の女性総理大臣が誕生したことで、女性のSPに抜擢された夏目明日香は偶然にも襲撃時に持ち場を離れていたことから、難を逃れるが、他の警護官はほぼ全滅。辛うじて、一命を取り留めた上司のアドバイスを受けながら、たった一人でテロリストに立ち向かう夏目。
    アクション的な要素が多い今作だが、官邸襲撃やテロリストの動機、そして何より夏目が敵に襲われることなく、逃げ回れることに違和感。
    SATやネイビーシー

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    2018年07月09日
  • 衆愚の果て

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    無職の二十七歳、大場が衆議院議員になった。二千万円超えの年収、都心の一等地に立つ宿舎、海外視察費約二百万円など、特権を手にして歓喜する。だが、多すぎる議員数や手厚い議員年金など、自身の身を削らずに国民にばかり負担を強いる政治家に次第に嫌悪感を抱き、自ら制度改革に動き出す…。

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    2018年06月17日
  • フライ・トラップ JWAT・小松原雪野巡査部長の捜査日記

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    O県警生活安全部「JWAT」は女性と子供を守る特別チーム。一員である小松原雪野は、夜の公園で保護した高校生・隼人の証言に不信感を抱く。サラリーマンを襲う少年や、蔓延りだした脱法ハーブを追ううち、彼女は少年たちのなかに潜んだ闇の存在に気がつく。だが、それは悪夢のはじまりにすぎなかった。

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    2018年06月17日
  • TSUNAMI 津波

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    東海大地震。起きる起きないが問題なのではない。それは必ず起きる。だから、今から何をしなければならないのか。独自のハザードマップを作り、地震対策に努める26歳の市役所防災課職員がいた。だが、大地震が連続して発生。空前の大津波が太平洋岸を襲う!そのとき恋人は、超高層ビルの建築主は、原子力発電所の職員は、自衛隊員は、首相は、どう運命と向き合ったのか!?

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    2018年06月14日
  • M8

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    28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。

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    2018年06月14日
  • 日本核武装 下

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    著者の高島哲夫氏は、日本原子力研究所の研究員であったと言う経歴ももっているので、原爆、核物質に関する描写は、中々リアルで精緻。自身の活動経験を、上手く活かしていますね。

    中身的には、いまの日本を取り巻く世界情勢も加味されていて、そう言う所も、完全なフィクションと言うより、近未来小説的な雰囲気を感じさせる要素かもしれません。

    核武装は話が飛びすぎと私は思いますが、通常兵器・通常兵力、海上保安庁の海上警察力の範囲では、いまの日本を取り巻く状況を勘案すると、もっと高性能化、数の増強を考えなくてはならないかもしれませんね。

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    2018年05月30日
  • 日本核武装 上

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    まぁ、上巻は物語のとっかかりと言う事で。

    それにしても、事実は小説よりも奇なり・・・と言うか、スピードが速く、こう言う事もあるけど、世の中的な関心毎は、米朝首脳会談に移っていますよね。どうなる事やら。

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    2018年05月28日
  • 沖縄コンフィデンシャル 楽園の涙

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    高嶋哲夫『沖縄コンフィデンシャル 楽園の涙』集英社文庫。

    シリーズ第3弾。沖縄の特殊性を上手くストーリーに織り込みながら、若手刑事の反町とベテラン刑事の具志堅、赤堀、ノエルの活躍を描く。

    帯に書かれた『禁断の真実』は意外に早く明らかになるのだが、もう一つの謎が……登場人物の関係がストーリーを複雑にしているだけで、描かれる事件はそう複雑なものではない。

    高嶋哲夫作品としては並かな。

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    2018年05月20日
  • 日本核武装 下

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    高嶋哲夫『日本核武装(下)』幻冬舎文庫。

    過激なタイトルとは裏腹に平坦な展開の謀略小説。主人公がエリートの文官であるためかスリルは感じない。

    国内で発見された日本の核武装計画に関する書類を巡る謀略小説。現代の国際情勢をベースに描かれるサスペンスは今一つ盛り上がりに欠ける。思い切りが無いというか日本的なオブラートに包まれたような柔い展開が盛り上がりに欠ける理由か。

    やはり高嶋哲夫の作品は災害シミュレーション小説の方が面白いようだ。

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    2018年05月01日
  • 日本核武装 上

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    高嶋哲夫『日本核武装(上)』幻冬舎文庫。

    国内で発見された日本の核武装計画に関する書類を巡る謀略小説。現代の国際情勢をベースに描かれるサスペンスは今一つ盛り上がりに欠ける。思い切りが無いというか日本的なオブラートに包まれたような柔い展開が盛り上がりに欠ける理由か。

    やはり高嶋哲夫の作品は災害シミュレーション小説の方が面白いようだ。

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    2018年05月01日
  • 風をつかまえて

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    北海道の小さな町。倒産寸前の従業員四人の鉄工所が風車を作り上げるストーリー。何の知識もないところへ、渡された設計図だけを頼りに作り上げた風車はあっけなく失敗に終わるだけでなく、大きな代償も伴うものだった。「俺は、風車を造ったなんて言うのが恥ずかしくなった」新たな挑戦が始まる。マイナスからの再スタートは、知識、資金、人手、すべてが足りないものばかりだったが、一家が力を合わせて克服していく様子は読んでいて爽快だった。人間関係、制作過程に山場はたくさんあったのに、思ったほど熱くなれなかったのは、登場人物の感情があまり伝わらなかったせいか?そこが残念だった。

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    2017年12月10日
  • M8

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    首都直下型地震発生のシミュレーション小説。
    阪神淡路大震災後、東日本大震災前に書かれた物語。

    阪神淡路大震災を経験した3人が首都直下型地震発生に対してどう行動していくかが描かれています。

    前半部分は、そのうちの一人、ポストドクターが首都直下型地震の発生を予知します。そして、その内容をどうやって、世の中に知らしめるのか?が語られていきます。
    後半部分は、実際に地震発生後の世界が語られます。
    さまざまな人が地震発生後どのように行動していくのか、そして、主人公たち3人はどうしていくのか?が語られます。

    まず、一番の山場は、地震発生予知でしょう。
    ポストドクターが予知した地震について、どうやって

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    2017年08月15日
  • TSUNAMI 津波

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    南海トラフ地震のシミュレーション小説。

    東日本大震災の約3年前に書かれたものです。
    大浜原発の事故の場面は5年前の事故を思い出し
    お腹のあたりがキュッとしてしまった。

    いつくるかわからない地震。
    いくら備えていても憂いは残りますが、
    意識はちゃんと持っていなくては。

    かなりリアリティーがあり、引きつけられた一冊でした。

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    2016年03月24日
  • TSUNAMI 津波

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    この題材で、エンタメ的に面白い、とかなんとか言えなくなった時代に読んだために、が、いつもの高島作品のように、「あの忠告を聞いておけば...」と後悔する人が続出し、「もー、だから言ったじゃん」となるのを、そう言い捨てられない感じで読み終えた。
    あの時より前に読んでいた人は、もしかしたら少なからず適切な対応が出来たかもしれない、と思った。

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    2016年01月28日
  • 首都崩壊

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    「M8」で首都直下型地震、「TSUMANI」で巨大津波、「東京大洪水」で巨大台風による都市災害を災害シミュレーションとも言えるリアリティで描き切った高嶋氏が本書で描くのは、災害リスクによる経済の破綻です。
    『東京を首都直下型地震が襲う可能性が5年以内90%以上という研究成果が発表されます。このリスクに対して効果的な対策が講じなれなければ、日本国債の暴落、極度の円安、そして株価の暴落が引き起こされ、日本がデフォルトとなる現実が目前に迫ります。この機に乗じて国際ファンドや某大国が日本への経済的攻撃を仕掛けて来る中、首都直下型地震のリスクを回避するには首都遷都しかないと、官僚や政治家が動き出します。

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    2015年11月07日
  • 震災キャラバン

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    東日本大震災の直後に、神戸から支援物資を載せたバンが走り出す。
    神戸での震災の経験から、父親が持たせた魔法の箱が良い。

    軽いタッチで描いているため、被災した側の気持ちがあまり伝わってこず、少し物足りなさも感じるが、若い方に読んでもらうのには良いと思う。

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    2015年10月28日
  • 首都崩壊

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    タイトルと本の帯を見る限り、東京直下型巨大地震のシミュレーション小説と思うのだが、日本経済の破綻をテーマにした小説だった。

    研究者がはじき出した首都直下型の巨大地震の発生確率に端を発し、一千兆円を超える日本の債務、国債の暴落、有効な経済対策を打てない日本政府に対し、アメリカの格付会社が動き出し、さらにはファンド会社が暗躍を始め、サイバーテロが相次ぐ…

    現在の日本社会が抱える課題や不安な要素を山盛りにしているが、それらが全て解決され、バラ色の未来が見えるわけでもなく、小説としては消化不良に終わった感がある。

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    2015年10月21日
  • メルトダウン

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    日本人作家が、アメリカ合衆国の陰謀をテーマに書く。これだけでも十分野心的であると言える。テーマもアメリカンスリラーの王道である権力と陰謀。かなり、書き込まれている。物語は、アメリカ大陸の東海岸と西海岸のそれぞれで展開する。ある老人が託した原爆の開発手記の新聞記事にウラン238から核分裂をおこす理論が掲載され政府に激震が走る。時を同じくして東海岸では大統領の補佐官の不審な死に対して大新聞であるワシントンポストから署名記事が掲載される。この二つの話は、やがて縺れ合い、大統領側近の陰謀の影が見え隠れする。上下巻にして結末に至る過程を丁寧に書き込めば、もっとよくなる気がした。佳作

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    2015年09月01日
  • 東京大洪水

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    今は立派になっているので埋立地とは思えない、
    でももともとは海だったところで仕事しているから、
    大変興味深く恐ろしい気持ちで読んだ。

    たかをくくっていると、痛い目に合う。

    自然の前ではもう成す術無し、とはいえ
    日頃の心構えや謙虚な気持ちがもう、何より大事だ。

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    2015年07月28日