高嶋哲夫のレビュー一覧
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高嶋哲夫『沖縄コンフィデンシャル レキオスの生きる道』集英社文庫。
沖縄県警シリーズ第4弾。完結編。
再び反町と渡嘉敷の名コンビの活躍が楽しめると思ったら、今回は反町とノエルがコンビを組み、渡嘉敷は後方支援で余り表には出て来ず、非常に残念。シリーズ完結編だというのに物足りなさを感じる。
タイトルの『レキオス』とはポルトガル語で琉球の人びとを指す言葉のようだ。つまり、タイトルは『琉球の人びとの生きる道』ということになる。1972年にアメリカから日本に返還された沖縄は半世紀近く経っても未だに米軍が幅を利かせ、日米地位協定、思いやり予算だなんだと実質的にはアメリカによる支配が続いているように思う。ハワイやグァムと何ら変わらない。日本にあって日本でない国。それが今の沖縄だと思う。日本からもアメリカからも独立し、琉球国の建国こそが沖縄の生きる道なのか……
米軍普天間基地の移転問題に揺れる辺野古で東京の建設会社社員の水死体が発見される。沖縄県警捜査一課の反町らが捜査を進めるうちに沖縄県知事が急逝し、反町は沖縄県の大いなる闇に近付くが……
本体価格770円
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面白かった
国際陰謀バイオレンス&サスペンス&ミステリー
途中までは、ハードボイルド、バイオレンス系でどうだかなぁって思いましたが、後半から徐々に真相が明かされてスッキリでした。(笑)
ストーリとしては、元新聞記者の峰先は大学教授の友人を訪ねた帰りに外国人同士の暴行事件に巻き込まれます。その現場で偶然手に入れた一通の手紙。それが第33代米大統領トルーマンの私信。そこには、広島・長崎への原爆投下の決断とその真相が書かれていました。
公式には、その目的はアメリカ軍の損失を最小限にする為となっていますが、その手紙には、アジア人軽視、人種差別的な文言が記載されていました。
この手紙は本物なのか?
昔の恋人である准教授の美弥子とともに、その真贋を明らかにしていきます。
一方で、米大統領の訪日、広島への原爆慰霊祭への出席に伴う厳戒態勢で、デモも起こっている中、反米感情を引きおこす様なこの手紙を公表すべきか?
そんな二人はその手紙をめぐる諜報戦に巻き込まれていきます。
二人を襲う集団は何者なのか?
その黒幕は誰なのか?
といった展開です。
途中、違和感ある展開もありますが、それを差し引いてもエンターテイメントとして楽しめました。
お勧め -
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背筋が寒くなる!
日本の国防を「核の抑止力」から語ったサスペンス。
近未来の日本の姿をシミュレーションしている様な展開でした。
下巻では
ようやく核爆弾を見つけたと思っていたところ、何者かの勢力によってそれが奪われてしまいます。
結論上は、自衛隊の別の組織がその爆弾を無力化したことになっていますが、腹落ちしない真名瀬は独自で捜査を続けることに。
そんな中、再び尖閣で中国と自衛隊のにらみ合いが軍事衝突が起こりかねないほど緊迫感を増していきます。
真名瀬は最後の手段に!
核爆弾を有事回避の交渉手段に使えないか奔走します。
本物の核爆弾を中国、米国に見せることで、日本の核保有、開発力を見せつけ、軍事衝突を回避させる。
極秘裏に日本は核保有国となるのか?
軍事衝突は回避できるのか?
そして、クライマックス!
といった手に汗握る展開です。
ラストに向けては、ご都合主義的な展開になっていますが、それはそれ!
今の日本の立場を十分理解することが出来ます。
本書の解説として、安全保障専門家の方から日本の核武装の実現性についてコメントされています。
本書では日本の国防を「核の抑止力」を使ったノンフィクションということになっていますが、
今まさに日本の国防について真剣に一人ひとりが考えなければと思います。
誰が、そして、何が国民を守るのか
お勧め -
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背筋が寒くなる!
日本の国防を「核の抑止力」から語ったサスペンス。
近未来の日本の姿をシミュレーションしている様な展開でした。
上巻では
国内で日本の核武装に向けた計画書、図面が発見されます。
官邸から全容解明とこの計画を極秘に処理し、なかったことにするよう指示を受ける主人公の防衛省の真名瀬。
捜査を進めていくと、そこには、元自衛隊幹部や大企業も加わっていることが判明。
日本で核爆弾は製造されていたのか?
一方、尖閣では海上自衛隊と中国軍の小競り合いが勃発
尖閣諸島に中国漁民が上陸し、このままいくと、実効支配されかねない状態へ。
火器レーダ照射もされ、一触即発の事態へ。
日米安保条約があるとはいうものの米国の出方は消極的。
日本は尖閣を守り通せるのか?
そんな中、真名瀬の親友の自衛官が中国との小競り合いの中命を落としてしまいます。
もし、日本が核を保有した場合には、世界中から総すかんをくらって、孤立することは目に見えています。
一方で、軍事力を憲法上持たない日本では、尖閣でのトラブルでは何も出来ません。
専守防衛だったとしても、最初の中国の攻撃で多くの犠牲者が発生することになります。
そんな中、どうすればいいのか?
考えさせられる問題です。
核兵器の製造については、とてもリアルに語られていて、本当に出来ちゃうんじゃないの?って思ってしまいます。
また尖閣でのトラブルでは、まさにそこにある危機、自衛官が命を張ってその場その場を対応している緊迫感が伝わってきます。 -
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沖縄県警を描いた「交錯捜査」の続編。
前作で事件が解決しないままだったので、今作で事件のその後が描かれるのかと思ったら、全く別の内容でびっくり!
中国マフィアとの対峙はどこへ行ったのやら…
この作品、とにかく警官なのに、仕事をしないでさぼっているようなシーンが多い。
今作も仲良し同期3人プラス米軍のMPのケネスの4人で飲んでいる時に、違法ドラッグで突然倒れた米兵を見つけたことから物語が始まる。
違法ドラッグを売っていた売人は腕にブルードラゴンの刺青が入っており、その売人が新種のドラッグを格安で観光客などに売っていることから、県警の管轄内で異常な事件が多発する。
この売人、そしてその上にいるボスの狙いは一体何なのか?
反町たちは捜査を進めていく。
と言うストーリーなのだが、とにかく、いろいろ突っ込みどころが満載。
すぐ仕事を抜け出して、お茶するし、女に会いに行くし、捜査以外のシーンがとにかく多い。そして、肝心の捜査は行き詰ったかと思うと、突然反町がひらめき、裏取りもせずに踏み込んでしまう。そして、いつも空振り。沖縄の事情は分からないけど、沖縄県警はいつもこんな間抜けな捜査をしているのかと思うぐらい、酷い。
今作では、事件は解決したけど、あまりすっきりしないし、1作目の決着はつかないまま、3作目へ持ち越し。
やっぱり、この作家さんに警察小説は期待してはいけないのかも… -
Posted by ブクログ
災害、パニック物を得意とする作者初の本格警察小説。しかも舞台は沖縄県警。別の作者ではあるが、直木賞を受賞した「宝島」を読んでいたので、沖縄にある独特の背景をどう描いているのか、気になったのもあり、読んでみた。
元々、物語に入り込みやすい文章を書く作者なので、その辺は問題なく。しかし、この作品だけで事件が解決しないのはいただけない。
沖縄のホテルで男女2人の遺体が発見される。
その捜査を担当することになった捜査一課の若手刑事・反町。反町は沖縄出身の先輩刑事や、国際犯罪対策室や準キャリアの同期と共に事件の真相を探ろうとするが、そこには巨大な陰謀が絡んでいて、なかなか事件が解決しない。
沖縄の暴力団、中国マフィア、米軍の官憲兵など、とにかく登場人物が多く、話があちこちに飛ぶ。
あれ?今違う捜査してなかった?
と思うシーンが多くて、結局読み終えても、何も真実が明らかにならないと言う残念さ。
ま、続編が出ているから、上下巻だと思えばいいのかもしれないけど、とりあえず1作目を読んでから、2作目を読むかどうか決めようと思っていたので、かなり腑に落ちない感じ。
1冊でまとまっていれば、全然面白かったのに… -
Posted by ブクログ
この作者の作品は自然災害を扱ったものが好きなんだけど、「原発クライシス」みたいな感じだったので、手に取ってみた。
アメリカの国務長官を含めた懇親会を開いている最中に、首相官邸がテロリストに襲撃される。
日本初の女性総理大臣が誕生したことで、女性のSPに抜擢された夏目明日香は偶然にも襲撃時に持ち場を離れていたことから、難を逃れるが、他の警護官はほぼ全滅。辛うじて、一命を取り留めた上司のアドバイスを受けながら、たった一人でテロリストに立ち向かう夏目。
アクション的な要素が多い今作だが、官邸襲撃やテロリストの動機、そして何より夏目が敵に襲われることなく、逃げ回れることに違和感。
SATやネイビーシールズも登場するが、侮辱的な扱いも何となく後味が悪い。
夏目の活躍を描きたかったのだろうが、それ以上に日本政府や警視庁、警察庁などのダメな部分が強調されているようで、そこが微妙…