高嶋哲夫のレビュー一覧

  • 沖縄コンフィデンシャル レキオスの生きる道

    Posted by ブクログ

    高嶋哲夫『沖縄コンフィデンシャル レキオスの生きる道』集英社文庫。

    沖縄県警シリーズ第4弾。完結編。

    再び反町と渡嘉敷の名コンビの活躍が楽しめると思ったら、今回は反町とノエルがコンビを組み、渡嘉敷は後方支援で余り表には出て来ず、非常に残念。シリーズ完結編だというのに物足りなさを感じる。

    タイトルの『レキオス』とはポルトガル語で琉球の人びとを指す言葉のようだ。つまり、タイトルは『琉球の人びとの生きる道』ということになる。1972年にアメリカから日本に返還された沖縄は半世紀近く経っても未だに米軍が幅を利かせ、日米地位協定、思いやり予算だなんだと実質的にはアメリカによる支配が続いているように思う。ハワイやグァムと何ら変わらない。日本にあって日本でない国。それが今の沖縄だと思う。日本からもアメリカからも独立し、琉球国の建国こそが沖縄の生きる道なのか……

    米軍普天間基地の移転問題に揺れる辺野古で東京の建設会社社員の水死体が発見される。沖縄県警捜査一課の反町らが捜査を進めるうちに沖縄県知事が急逝し、反町は沖縄県の大いなる闇に近付くが……

    本体価格770円
    ★★★

    0
    2019年08月03日
  • トルーマン・レター

    Posted by ブクログ

    面白かった
    国際陰謀バイオレンス&サスペンス&ミステリー
    途中までは、ハードボイルド、バイオレンス系でどうだかなぁって思いましたが、後半から徐々に真相が明かされてスッキリでした。(笑)

    ストーリとしては、元新聞記者の峰先は大学教授の友人を訪ねた帰りに外国人同士の暴行事件に巻き込まれます。その現場で偶然手に入れた一通の手紙。それが第33代米大統領トルーマンの私信。そこには、広島・長崎への原爆投下の決断とその真相が書かれていました。

    公式には、その目的はアメリカ軍の損失を最小限にする為となっていますが、その手紙には、アジア人軽視、人種差別的な文言が記載されていました。
    この手紙は本物なのか?
    昔の恋人である准教授の美弥子とともに、その真贋を明らかにしていきます。
    一方で、米大統領の訪日、広島への原爆慰霊祭への出席に伴う厳戒態勢で、デモも起こっている中、反米感情を引きおこす様なこの手紙を公表すべきか?

    そんな二人はその手紙をめぐる諜報戦に巻き込まれていきます。
    二人を襲う集団は何者なのか?
    その黒幕は誰なのか?
    といった展開です。

    途中、違和感ある展開もありますが、それを差し引いてもエンターテイメントとして楽しめました。

    お勧め

    0
    2019年06月08日
  • 日本核武装 下

    Posted by ブクログ

    背筋が寒くなる!
    日本の国防を「核の抑止力」から語ったサスペンス。
    近未来の日本の姿をシミュレーションしている様な展開でした。

    下巻では
    ようやく核爆弾を見つけたと思っていたところ、何者かの勢力によってそれが奪われてしまいます。
    結論上は、自衛隊の別の組織がその爆弾を無力化したことになっていますが、腹落ちしない真名瀬は独自で捜査を続けることに。
    そんな中、再び尖閣で中国と自衛隊のにらみ合いが軍事衝突が起こりかねないほど緊迫感を増していきます。
    真名瀬は最後の手段に!
    核爆弾を有事回避の交渉手段に使えないか奔走します。
    本物の核爆弾を中国、米国に見せることで、日本の核保有、開発力を見せつけ、軍事衝突を回避させる。
    極秘裏に日本は核保有国となるのか?
    軍事衝突は回避できるのか?
    そして、クライマックス!
    といった手に汗握る展開です。
    ラストに向けては、ご都合主義的な展開になっていますが、それはそれ!
    今の日本の立場を十分理解することが出来ます。

    本書の解説として、安全保障専門家の方から日本の核武装の実現性についてコメントされています。
    本書では日本の国防を「核の抑止力」を使ったノンフィクションということになっていますが、
    今まさに日本の国防について真剣に一人ひとりが考えなければと思います。

    誰が、そして、何が国民を守るのか

    お勧め

    0
    2019年05月19日
  • 日本核武装 上

    Posted by ブクログ

    背筋が寒くなる!
    日本の国防を「核の抑止力」から語ったサスペンス。
    近未来の日本の姿をシミュレーションしている様な展開でした。

    上巻では
    国内で日本の核武装に向けた計画書、図面が発見されます。
    官邸から全容解明とこの計画を極秘に処理し、なかったことにするよう指示を受ける主人公の防衛省の真名瀬。
    捜査を進めていくと、そこには、元自衛隊幹部や大企業も加わっていることが判明。
    日本で核爆弾は製造されていたのか?
    一方、尖閣では海上自衛隊と中国軍の小競り合いが勃発
    尖閣諸島に中国漁民が上陸し、このままいくと、実効支配されかねない状態へ。
    火器レーダ照射もされ、一触即発の事態へ。
    日米安保条約があるとはいうものの米国の出方は消極的。
    日本は尖閣を守り通せるのか?
    そんな中、真名瀬の親友の自衛官が中国との小競り合いの中命を落としてしまいます。

    もし、日本が核を保有した場合には、世界中から総すかんをくらって、孤立することは目に見えています。
    一方で、軍事力を憲法上持たない日本では、尖閣でのトラブルでは何も出来ません。
    専守防衛だったとしても、最初の中国の攻撃で多くの犠牲者が発生することになります。
    そんな中、どうすればいいのか?
    考えさせられる問題です。

    核兵器の製造については、とてもリアルに語られていて、本当に出来ちゃうんじゃないの?って思ってしまいます。
    また尖閣でのトラブルでは、まさにそこにある危機、自衛官が命を張ってその場その場を対応している緊迫感が伝わってきます。

    0
    2019年05月19日
  • 沖縄コンフィデンシャル 楽園の涙

    Posted by ブクログ

    シリーズ三部作、最終巻。
    前作ではノエルの失踪した父が絡む事件をメインとしていたが、1作挟んで、今作では第1作目で解決しなかった中国マフィアのチャンとの決着の様子が描かれる。
    第1作目で伏せられていた謎が全て明かされる形で描かれるが、何故1作挟んだのか…
    沖縄の人ならではの過去の戦争への想いも描かれており、終わってみれば、非常に考えさせられる内容になっているのは、さすが。
    その分、第2巻目の内容はいらなかったかも。1年経って、第1作目の事件が再び動き出すのは、ちょっと強引に感じる。

    0
    2019年05月08日
  • 沖縄コンフィデンシャル ブルードラゴン

    Posted by ブクログ

    沖縄県警を描いた「交錯捜査」の続編。
    前作で事件が解決しないままだったので、今作で事件のその後が描かれるのかと思ったら、全く別の内容でびっくり!
    中国マフィアとの対峙はどこへ行ったのやら…
    この作品、とにかく警官なのに、仕事をしないでさぼっているようなシーンが多い。
    今作も仲良し同期3人プラス米軍のMPのケネスの4人で飲んでいる時に、違法ドラッグで突然倒れた米兵を見つけたことから物語が始まる。
    違法ドラッグを売っていた売人は腕にブルードラゴンの刺青が入っており、その売人が新種のドラッグを格安で観光客などに売っていることから、県警の管轄内で異常な事件が多発する。
    この売人、そしてその上にいるボスの狙いは一体何なのか?
    反町たちは捜査を進めていく。
    と言うストーリーなのだが、とにかく、いろいろ突っ込みどころが満載。
    すぐ仕事を抜け出して、お茶するし、女に会いに行くし、捜査以外のシーンがとにかく多い。そして、肝心の捜査は行き詰ったかと思うと、突然反町がひらめき、裏取りもせずに踏み込んでしまう。そして、いつも空振り。沖縄の事情は分からないけど、沖縄県警はいつもこんな間抜けな捜査をしているのかと思うぐらい、酷い。
    今作では、事件は解決したけど、あまりすっきりしないし、1作目の決着はつかないまま、3作目へ持ち越し。
    やっぱり、この作家さんに警察小説は期待してはいけないのかも…

    0
    2019年04月11日
  • 沖縄コンフィデンシャル 交錯捜査

    Posted by ブクログ

    災害、パニック物を得意とする作者初の本格警察小説。しかも舞台は沖縄県警。別の作者ではあるが、直木賞を受賞した「宝島」を読んでいたので、沖縄にある独特の背景をどう描いているのか、気になったのもあり、読んでみた。
    元々、物語に入り込みやすい文章を書く作者なので、その辺は問題なく。しかし、この作品だけで事件が解決しないのはいただけない。
    沖縄のホテルで男女2人の遺体が発見される。
    その捜査を担当することになった捜査一課の若手刑事・反町。反町は沖縄出身の先輩刑事や、国際犯罪対策室や準キャリアの同期と共に事件の真相を探ろうとするが、そこには巨大な陰謀が絡んでいて、なかなか事件が解決しない。
    沖縄の暴力団、中国マフィア、米軍の官憲兵など、とにかく登場人物が多く、話があちこちに飛ぶ。
    あれ?今違う捜査してなかった?
    と思うシーンが多くて、結局読み終えても、何も真実が明らかにならないと言う残念さ。
    ま、続編が出ているから、上下巻だと思えばいいのかもしれないけど、とりあえず1作目を読んでから、2作目を読むかどうか決めようと思っていたので、かなり腑に落ちない感じ。
    1冊でまとまっていれば、全然面白かったのに…

    0
    2019年03月22日
  • 官邸襲撃

    Posted by ブクログ

    日本のセキュリティーが甘いと言われているので、
    本当に将来、起こるかもしれない襲撃。

    が、著者の他の作品は、
    もっとリアルなものが多いように思うので
    引き込まれ感はやや少なめだった。

    0
    2018年12月22日
  • 神童

    Posted by ブクログ

    共に頂きを目指した少年ふたり。道は違えどずっと繋がっていたのだと心が震えた。昨今のAI浸食。期待と恐れ,未来はどうなっていくのだろう。
    あらすじ(背表紙より)
    将棋のプロ棋士への最終難関、奨励会の三段リーグ。十二歳の取海はこの最終戦で親友の相場に辛勝し、最年少プロに。相場は棋界を去るが、二十年後、意外な形で再会する。トップ棋士の取海に立ちはだかる将棋ソフトの制作者が、AI研究で注目を浴びる相場だったのだ。因縁の対決、再び!勝るのは将棋を続けた者の誇りか、捨てた者の意地か?

    0
    2018年11月13日
  • 官邸襲撃

    Posted by ブクログ

    闇雲に本を読んでいるので、たまに2度目と気が付かず読んでしまう本がある。この本もそんな一冊。
    官邸をテロ集団が襲撃するという荒唐無稽なストーリーだが、根底に置いたありえない設定でかなりがっかりさせられてしまう。
    でもこの手のパニックサスペンスは好きなので、2度目の読書でも許せてしまう。

    0
    2018年11月06日
  • M8

    Posted by ブクログ

    二十八歳の研究者が東京の大地震を予測しそれが当たる。過去阪神・淡路大震災で被災したことも派手さはなく回想され、見えない所で圧死した家族の描写がこわかった。進行形の東京は災害に対する抵抗が描かれていたから希望を持って応援したくなる風。トラウマと対峙し少女を救出する友人女性等。東日本大震災を思い出した。

    0
    2018年10月10日
  • 官邸襲撃

    Posted by ブクログ

    最高!
    日本初の女性首相とアメリカの国務長官が人質となって、首相官邸が占拠される。
    首相付きの女性警護官・明日香の信じられない大活躍で、多くの犠牲者を出しながらも事件は解決する。
    途中からは一気読み。

    0
    2018年09月03日
  • 官邸襲撃

    Posted by ブクログ

    アメリカの国務長官との懇親会の最中、首相官邸がテロリストに襲撃・占拠される。日本初の女性首相によって抜擢された、女性初の首相付きSPの夏目明日香はたった一人でテロリストに立ち向かう。テロリストの真の目的、そしてテロの首謀者は・・・
    ありえない話だとは思いながらも、現実の日本の危機管理能力とはこんなものだろうかと。アメリカ大統領の名前がドナルドというのは、風刺が効いている。

    0
    2018年08月24日
  • 沖縄コンフィデンシャル 楽園の涙

    Posted by ブクログ

    沖縄コンフィデンシャルシリーズ3弾。
    ショッピングセンターで強盗未遂事件が発生。被害者は軍用地大地主で、地元の有力者の後妻・儀部優子。捜査一課の反町と同期で二課の赤堀は、過去の軍用地をめぐる事件と関連付け、捜査にあたるが・・・
    シリーズ2作目を飛ばして読んでしまった。過去から続く沖縄の哀しい状況がよく分かる。下宿先のよし枝さんの話には心打たれた。

    0
    2018年08月12日
  • 官邸襲撃

    Posted by ブクログ

    この作者の作品は自然災害を扱ったものが好きなんだけど、「原発クライシス」みたいな感じだったので、手に取ってみた。
    アメリカの国務長官を含めた懇親会を開いている最中に、首相官邸がテロリストに襲撃される。
    日本初の女性総理大臣が誕生したことで、女性のSPに抜擢された夏目明日香は偶然にも襲撃時に持ち場を離れていたことから、難を逃れるが、他の警護官はほぼ全滅。辛うじて、一命を取り留めた上司のアドバイスを受けながら、たった一人でテロリストに立ち向かう夏目。
    アクション的な要素が多い今作だが、官邸襲撃やテロリストの動機、そして何より夏目が敵に襲われることなく、逃げ回れることに違和感。
    SATやネイビーシールズも登場するが、侮辱的な扱いも何となく後味が悪い。
    夏目の活躍を描きたかったのだろうが、それ以上に日本政府や警視庁、警察庁などのダメな部分が強調されているようで、そこが微妙…

    0
    2018年07月09日
  • 衆愚の果て

    Posted by ブクログ

    無職の二十七歳、大場が衆議院議員になった。二千万円超えの年収、都心の一等地に立つ宿舎、海外視察費約二百万円など、特権を手にして歓喜する。だが、多すぎる議員数や手厚い議員年金など、自身の身を削らずに国民にばかり負担を強いる政治家に次第に嫌悪感を抱き、自ら制度改革に動き出す…。

    0
    2018年06月17日
  • フライ・トラップ JWAT・小松原雪野巡査部長の捜査日記

    Posted by ブクログ

    O県警生活安全部「JWAT」は女性と子供を守る特別チーム。一員である小松原雪野は、夜の公園で保護した高校生・隼人の証言に不信感を抱く。サラリーマンを襲う少年や、蔓延りだした脱法ハーブを追ううち、彼女は少年たちのなかに潜んだ闇の存在に気がつく。だが、それは悪夢のはじまりにすぎなかった。

    0
    2018年06月17日
  • TSUNAMI 津波

    Posted by ブクログ

    東海大地震。起きる起きないが問題なのではない。それは必ず起きる。だから、今から何をしなければならないのか。独自のハザードマップを作り、地震対策に努める26歳の市役所防災課職員がいた。だが、大地震が連続して発生。空前の大津波が太平洋岸を襲う!そのとき恋人は、超高層ビルの建築主は、原子力発電所の職員は、自衛隊員は、首相は、どう運命と向き合ったのか!?

    0
    2018年06月14日
  • M8

    Posted by ブクログ

    28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。

    0
    2018年06月14日
  • 日本核武装 下

    Posted by ブクログ

    著者の高島哲夫氏は、日本原子力研究所の研究員であったと言う経歴ももっているので、原爆、核物質に関する描写は、中々リアルで精緻。自身の活動経験を、上手く活かしていますね。

    中身的には、いまの日本を取り巻く世界情勢も加味されていて、そう言う所も、完全なフィクションと言うより、近未来小説的な雰囲気を感じさせる要素かもしれません。

    核武装は話が飛びすぎと私は思いますが、通常兵器・通常兵力、海上保安庁の海上警察力の範囲では、いまの日本を取り巻く状況を勘案すると、もっと高性能化、数の増強を考えなくてはならないかもしれませんね。

    0
    2018年05月30日