高嶋哲夫のレビュー一覧
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久しぶりに作者のパニックものを読みたくて、手に取った一冊。
石油を生成するバクテリアを発見し、実用化に向け、研究を進める研究者・山之内を巡るサスペンス。
アメリカのメジャー、アラブ諸国のOPEC、日本政府…世界はいつでも石油に飢えている。そんな中、洞窟の中から採取した土壌から発見した細菌には、石油に似た物質を生成する性質を持っていることを発見した山之内。
彼は過去に研究に熱する挙句、研究室で爆発を起こし、自分が教えていた学生たちを死に追いやっていたことを悔いながら生きていた。
そんな山之内が民間の研究施設に移り、もうすぐ実用化出来るところまで来ていたが、その情報が企業スパイにより、あらゆるところに情報が漏れ、命を狙われることに。
普段であれば、専門的な話は序盤で終わり、中盤でパニック的な展開で一気に読むところだが、今回は一貫して専門的な分野で攻めていて、読むペースが上がらない。
結局、登場人物が多すぎて、誰がどこの組織の人間か分からないし、期待していたほどのパニックものでもなく、内容も微妙で残念… -
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面白かった、そして怖くなってしまう!
昨年、関東を直撃した令和元年東日本台風(台風19号)を思い出します。
自然災害パニック小説3部作(M8、TSUNAMI、東京大洪水)の3番目に位置付けられている物語だそうですが、時系列でいうと2番目に読むとよいそうで、偶然にもその順番で読んでいます(笑)
M8の登場人物が再登場しています!
ストーリとしては、
大型台風23号と24号が合体して東京へ上陸。
荒川の氾濫による東京水没をどう防ぐかのディザスターパニックエンターテイメント。
まず前半ですが、M8同様に、その災害を予知しながらもどう伝えるかがポイント。
主人公玉城のチームはコンピュータシミュレーションで23号と24号が合体し、首都圏を直撃するとの予知し、気象庁に危険を知らせるものの...という展開
多くの人に影響を与える災害予報情報を出せるのか?
そして、実際に国や都、区は対応ができるのか?
そして、後半は、台風直撃での防災。
どう水害を防ぐのか?
といった緊張、緊迫感のある展開です。
ちょっと、ありえない展開があるのも事実..
その辺は差し引いてでも、水害の恐ろしさ、対応の難しさ、そして実際の対応がひしひしと伝わってきます。
その中、もう一つのストーリが、玉城の家庭の問題。
一級建築士の奥さんが立てている高層マンションは台風に耐えられるのか?
奥さんと子供、年老いた母親、玉城の弟、など、家族はどうなるのか?この災害を通して家族の絆についても語られていきます。
そして、やっぱりいるんですよね。避難しろって言われていながらも、避難しない人たち。
そして、避難先で文句を言う人たち。
そういう人たちもリアルに描かれています。
未曽有の台風の中、都民は、家族は、どうなるのか?というハラハラドキドキの物語でした。
しかし、最後はちょっと尻つぼみ。もうちょっと展開があってもよかったかなっと。
最近集中豪雨が多い中、必読の物語。
自分の身は自分で守ろう
お勧め -
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シリーズ第4弾。
前作が最終巻かと思っていたが、まさかの第4弾。
一応、これが最終巻とあとがきにも書いてあってので、本当にこれが最終巻なのだろう。
今作では沖縄が抱える基地問題をメインに描かれる。
辺野古の埋め立て地近くで見つかった水死体。自殺なのか、他殺なのか。捜査を進めるうちに、沖縄の深い闇に近づいていってしまう反町達。
実際に沖縄で起きた現職知事の死去による知事選など、時事ネタも挟みつつ、物語は進む。
本土の人間には分からない沖縄ならではの問題を、主人公を本土の反町で設定することで、現地の人々との心の温度も上手く描いていた作品だったと思う。
前作の感想でも書いたが、1年も経った事件の再捜査が認められるなど、不穏な動きもあった沖縄県警。その謎も今作では明かされる。
意外な黒幕にかなり動揺したが、そこまでしなければならない沖縄の深い問題。これまであまり気にしたことがなかった沖縄の問題を身近に感じることが出来るようになるきっかけになった作品だった。 -
Posted by ブクログ
面白かった
国際陰謀バイオレンス&サスペンス&ミステリー
途中までは、ハードボイルド、バイオレンス系でどうだかなぁって思いましたが、後半から徐々に真相が明かされてスッキリでした。(笑)
ストーリとしては、元新聞記者の峰先は大学教授の友人を訪ねた帰りに外国人同士の暴行事件に巻き込まれます。その現場で偶然手に入れた一通の手紙。それが第33代米大統領トルーマンの私信。そこには、広島・長崎への原爆投下の決断とその真相が書かれていました。
公式には、その目的はアメリカ軍の損失を最小限にする為となっていますが、その手紙には、アジア人軽視、人種差別的な文言が記載されていました。
この手紙は本物なのか?
昔の恋人である准教授の美弥子とともに、その真贋を明らかにしていきます。
一方で、米大統領の訪日、広島への原爆慰霊祭への出席に伴う厳戒態勢で、デモも起こっている中、反米感情を引きおこす様なこの手紙を公表すべきか?
そんな二人はその手紙をめぐる諜報戦に巻き込まれていきます。
二人を襲う集団は何者なのか?
その黒幕は誰なのか?
といった展開です。
途中、違和感ある展開もありますが、それを差し引いてもエンターテイメントとして楽しめました。
お勧め -
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背筋が寒くなる!
日本の国防を「核の抑止力」から語ったサスペンス。
近未来の日本の姿をシミュレーションしている様な展開でした。
下巻では
ようやく核爆弾を見つけたと思っていたところ、何者かの勢力によってそれが奪われてしまいます。
結論上は、自衛隊の別の組織がその爆弾を無力化したことになっていますが、腹落ちしない真名瀬は独自で捜査を続けることに。
そんな中、再び尖閣で中国と自衛隊のにらみ合いが軍事衝突が起こりかねないほど緊迫感を増していきます。
真名瀬は最後の手段に!
核爆弾を有事回避の交渉手段に使えないか奔走します。
本物の核爆弾を中国、米国に見せることで、日本の核保有、開発力を見せつけ、軍事衝突を回避させる。
極秘裏に日本は核保有国となるのか?
軍事衝突は回避できるのか?
そして、クライマックス!
といった手に汗握る展開です。
ラストに向けては、ご都合主義的な展開になっていますが、それはそれ!
今の日本の立場を十分理解することが出来ます。
本書の解説として、安全保障専門家の方から日本の核武装の実現性についてコメントされています。
本書では日本の国防を「核の抑止力」を使ったノンフィクションということになっていますが、
今まさに日本の国防について真剣に一人ひとりが考えなければと思います。
誰が、そして、何が国民を守るのか
お勧め -
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背筋が寒くなる!
日本の国防を「核の抑止力」から語ったサスペンス。
近未来の日本の姿をシミュレーションしている様な展開でした。
上巻では
国内で日本の核武装に向けた計画書、図面が発見されます。
官邸から全容解明とこの計画を極秘に処理し、なかったことにするよう指示を受ける主人公の防衛省の真名瀬。
捜査を進めていくと、そこには、元自衛隊幹部や大企業も加わっていることが判明。
日本で核爆弾は製造されていたのか?
一方、尖閣では海上自衛隊と中国軍の小競り合いが勃発
尖閣諸島に中国漁民が上陸し、このままいくと、実効支配されかねない状態へ。
火器レーダ照射もされ、一触即発の事態へ。
日米安保条約があるとはいうものの米国の出方は消極的。
日本は尖閣を守り通せるのか?
そんな中、真名瀬の親友の自衛官が中国との小競り合いの中命を落としてしまいます。
もし、日本が核を保有した場合には、世界中から総すかんをくらって、孤立することは目に見えています。
一方で、軍事力を憲法上持たない日本では、尖閣でのトラブルでは何も出来ません。
専守防衛だったとしても、最初の中国の攻撃で多くの犠牲者が発生することになります。
そんな中、どうすればいいのか?
考えさせられる問題です。
核兵器の製造については、とてもリアルに語られていて、本当に出来ちゃうんじゃないの?って思ってしまいます。
また尖閣でのトラブルでは、まさにそこにある危機、自衛官が命を張ってその場その場を対応している緊迫感が伝わってきます。 -
Posted by ブクログ
沖縄県警を描いた「交錯捜査」の続編。
前作で事件が解決しないままだったので、今作で事件のその後が描かれるのかと思ったら、全く別の内容でびっくり!
中国マフィアとの対峙はどこへ行ったのやら…
この作品、とにかく警官なのに、仕事をしないでさぼっているようなシーンが多い。
今作も仲良し同期3人プラス米軍のMPのケネスの4人で飲んでいる時に、違法ドラッグで突然倒れた米兵を見つけたことから物語が始まる。
違法ドラッグを売っていた売人は腕にブルードラゴンの刺青が入っており、その売人が新種のドラッグを格安で観光客などに売っていることから、県警の管轄内で異常な事件が多発する。
この売人、そしてその上にいるボスの狙いは一体何なのか?
反町たちは捜査を進めていく。
と言うストーリーなのだが、とにかく、いろいろ突っ込みどころが満載。
すぐ仕事を抜け出して、お茶するし、女に会いに行くし、捜査以外のシーンがとにかく多い。そして、肝心の捜査は行き詰ったかと思うと、突然反町がひらめき、裏取りもせずに踏み込んでしまう。そして、いつも空振り。沖縄の事情は分からないけど、沖縄県警はいつもこんな間抜けな捜査をしているのかと思うぐらい、酷い。
今作では、事件は解決したけど、あまりすっきりしないし、1作目の決着はつかないまま、3作目へ持ち越し。
やっぱり、この作家さんに警察小説は期待してはいけないのかも… -
Posted by ブクログ
災害、パニック物を得意とする作者初の本格警察小説。しかも舞台は沖縄県警。別の作者ではあるが、直木賞を受賞した「宝島」を読んでいたので、沖縄にある独特の背景をどう描いているのか、気になったのもあり、読んでみた。
元々、物語に入り込みやすい文章を書く作者なので、その辺は問題なく。しかし、この作品だけで事件が解決しないのはいただけない。
沖縄のホテルで男女2人の遺体が発見される。
その捜査を担当することになった捜査一課の若手刑事・反町。反町は沖縄出身の先輩刑事や、国際犯罪対策室や準キャリアの同期と共に事件の真相を探ろうとするが、そこには巨大な陰謀が絡んでいて、なかなか事件が解決しない。
沖縄の暴力団、中国マフィア、米軍の官憲兵など、とにかく登場人物が多く、話があちこちに飛ぶ。
あれ?今違う捜査してなかった?
と思うシーンが多くて、結局読み終えても、何も真実が明らかにならないと言う残念さ。
ま、続編が出ているから、上下巻だと思えばいいのかもしれないけど、とりあえず1作目を読んでから、2作目を読むかどうか決めようと思っていたので、かなり腑に落ちない感じ。
1冊でまとまっていれば、全然面白かったのに…