高嶋哲夫のレビュー一覧
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巨大地震を扱ったヒューマンドラマ。
救出にむかったヘリが墜落するシーンが圧巻で今でも鮮明に覚えている。
自然からの警告を聴ける人でありたい。情報は隠蔽するものではないはずだ。
人は相手を切り裂く鉤爪も持たず、相手を噛みちぎる鋭い牙も持たぬ。
では何が強かったのか?
①集団の力。②創造力。
人は集団の中で類まれなる個としての力を発揮し社会を支える生き物だと思う。飛行機、自動車、携帯電話などは、最初は頭の中の産物で、それを形にしてきた。
間違っていれば文明は滅ぶ。幾度となく繰り返されてきたのは歴史を見ても明らかだろう。どんな世界を自分が亡き後も残すのか?改めて問いたい。
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小学校で出会った取海と相場。二人は算数で突出した成績を残しますが、ふとしたきっかけから将棋に没頭します。算数だけではなく、将棋でも突出した才能を発揮する二人。近所の将棋教室では相手になる大人がいなくなり、その才能を認められ小学4年にして二人同時に奨励会に入会。そして6年生の時、プロ昇格をかけた最後の1局は取海vs相場という組み合わせで、勝った方がプロ昇格というシチュエーションに。取海は勝利し中学生プロ棋士の道を選び、相場は退会して数学を極める道を選びます。時を経て、取海は七冠を保持する将棋界の第一人者に、相場は人工知能の世界的研究者へと成長を遂げます。取海は人工知能のアルゴリズムを理解できる棋
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1.著者;高嶋氏は、大学・大学院で機械工学を学び、通産省で核融合研究した技術屋。「イントゥルーダー」でサントリーミステリー大賞を受賞し、作家デビュー。東日本大震災の6年前に「TSUNAMI 津波」を発刊し、2010年には「首都感染」を発表。今回の新型コロナウイルス感染症拡大を予言した内容が話題となった。本書の解説には、「高嶋さんの作品は、日本を繰返し襲う天災を忘れさせない為の警告の書」とある。
2.本書;中国で発生した毒性インフルエンザによるパンデミック(感染症の世界的な大流行)を描いた小説。2010年に出版されたフィクション。「感染症の拡がり~国の対応」まで今のコロナ感染と酷似。主人公の瀬戸 -
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高嶋哲夫『落葉』幻冬舎文庫。
書き下ろし。
冒頭の熱量を感じるネット配信のダンスイベント。これがパーキンソン病とどう関わってくるのか……
確かに感動はするものの、何もかもが上手く行く過ぎて、逆に醒めてしまうな気がする。
パーキンソン病を患いながらも懸命に生きる還暦の元空手家で鍼灸師の内藤真輔は、ある日、街中で姿勢を保てなくなり倒れてしまう。偶然、そこに居合わせたユーチューバーの葉山理沙、元大手広告代理店に勤めていた長谷川優司、浪人中の予備校生の倉持剛志の3人が、内藤を自宅に送り届けたことから、不思議な縁が始まる。
世の中のパーキンソン病に苦しむ患者たちに光りを届けようと彼らが挑んだこ -
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ネタバレ欧州をはじめとする多くの国が、2030年以降に販売される全ての自動車をEV(電気自動車)に置き換えるという方針を打ち出したところから物語は始まる。
コロナ禍を乗り越えた世界で、人類の課題は二酸化炭素排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルである。その鍵となるのが電気自動車(EV)であり、都市のスーパーシティ化である。
ハイブリッド車を含むガソリン車から、モーターのみで駆動するEVに移り変わることによる大規模な自動車産業の方向転換は、自動車関連産業で働く人のみならずガソリンを扱う石油産業など多くの産業に影響を与えることが予想される。
世界の自動車産業がEVへの転換を目指す2030年を節目