高嶋哲夫のレビュー一覧
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旧友に出会えたよう
かなり昔かな? このマンガを読んだのは ストーリーは結構無理がありますが 主人公二人の前向きな姿勢に ついつい応援しながら 読んだ思い出があります 久しぶりに出会えて 買ってしまいました 今読んでも面白いと思います
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購入済み
とてもフィクションとは思えない
先日、ついに非常事態宣言が出た。コロナで毎日世界中で感染者や死者が増えていくのを目の当たりにすると、あまりに現実とダブる部分が多く、とてもフィクションとは思えない。同時に、小説に描かれた世界と現実のギャップを感じた。未曾有の国難に不退転の覚悟で立ち向かい、リーダーシップを発揮する瀬戸崎首相とその息子でWHOにいた感染症のスペシャリストの優司、首相の親友で医者でもある厚労大臣の高城と登場人物は非の打ちどころのないキャスティング、この手の小説にありがちな悪玉も出てこない。現実のコロナ対策ではすべてが後手後手で、水際作戦では失敗し、オリンピックや経済優先で首都を封鎖することもできず、この期に及んでま
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交通事故で身体を失い、脳だけで生きる(生かされる)ことになった本郷医師の話。
人間とは何か、生と死とは何かという哲学的なことを考えながら読んでいかざるをえない小説。発想自体は昔からあるネタではあるものの、闇と時に苛まれながら自分ではどうすることもできない未来と過去を巡る思考の渦を読んでいるとすぐに引き込まれていき、一気読みしてしまいました。
人間の一番重要な臓器とはなんでしょうか。心はどこにあるのでしょうか。心はハートマークであらわされます。ハートとは心臓です。しかし心臓は血液を体中に届けるためのポンプの役割です。脳は思考し、感情をもたらす臓器です。
進撃の巨人には「心臓を捧げよ」という -
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面白かった!
災害パニックエンターテイメント小説!
富士山噴火時のパニックとその救助活動のヒューマンスペクタクル!
この手の小説大好きです。
後半のスピード感の中で、これはあり得ないって思うところが多々ありますが、そこはエンターテイメントと割り切り、最後のヒューマンドラマに涙するハリウッド映画さながらのハラハラドキドキの物語です。
主人公は、3年前の南海トラフ大災害で妻と息子を失った元自衛隊ヘリパイロットの新居見。その娘はかろうじて生き残りますが、その事件を境に娘とは絶縁状態になり、新居見は自衛隊をやめることに。
家族を救助する前に目の前の国民を救助するのが自衛隊。辛い。
そんな新居見は今は -
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ネタバレ本著は、阪神淡路大震災後、東日本大震災前に書かれたものである。地震予知の技術的及び心理的な難しさというのがよくわかる。我々は地震の恐怖について、どこまで実感しているのか。私の住む北海道でも大震災があり、電気が数日に渡りストップしたものの、自分の身の回りは電気が復活したとたんに通常を取り戻した。どこかに「あのクラスの地震があっても、生活にはそんなに大きな支障はなかった。」という油断の気持ちがないだろうか。油断自体を悪と言っているわけではないが、結局油断によって身を亡ぼすのは自分たちなのだ。生き残るために、常に備えを万全にしておかなければならないことを感じた。
物語としては、地震の中でもそれぞれの -
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高嶋哲夫『神童』幻冬舎文庫。
『電王』の改題、加筆修正、文庫化作品。2018年10月の幻冬舎文庫の新刊の中ではピカイチの面白さだろう。
最新のICTの動向を背景に二人の天才の友情と人生を描いた面白い物語であった。ストーリーに多少の贅肉があるようにも思うが、本筋である二人の天才の人生ドラマは間違いなく面白い。
主人公は嫌になるくらいの天才、相場と取海である。小学校で出会った二人は共にプロ棋士を目指すが、プロ棋士への道を賭けた最終戦で相場は取海に破れる。破れた相場は数学の世界へ進み、やがてAIの研究者となり、将棋ソフトの開発を手掛ける。一方の取海はプロ棋士となり、天才の名を欲しいままに七冠を -
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ネタバレソーラーカー制作と震災の組み合わせには、最初はその必然性が感じられず、頭の中にクエスチョンマークがいくつも浮かびました。だけど太陽光発電で避難所が明るく照らされた時、その場面だけでなく東北の未来を明るく照らしたい、という期待・希望が感じられ、納得。
それにしても主人公達がソーラーカー「チェリー1」を作り上げていく過程は、大げさではなく”過酷”でした。克明に描かれたその姿を読んでいると、いつの間にか自分も彼らと同じような思い入れが——チェリー1に対する思い入れが——芽生え始めていくように感じます。
なので津波でチェリー1が流されたときに、メンバー達がチェリー1のサルベージと命を天秤にかける葛 -
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まず、タイトルから3.11をテーマにした小説なのかなと思って出版日を確認したら2008年11月だったので俄然興味が湧いて読み始めた。小説は、高嶋哲夫の想像の産物だが、3.11を経験した日本として本作品をリアリティーのある近未来の予言書として向き合っていれば、減災できたように思えてならない。それほど現実と酷似と似ているケースを小説の随所に見いだすことが出来、専門書や論文を参考にしたとしても、改めて小説家の凄さを感じてしまう。さて、小説では東海、東南海、南海のトラフが同時にズレ未曾有の大災害を引き起こす。東日本大震災を経験した現在では、この描写が過剰とは思えない。むしろ、これくらいのことが起こると