高嶋哲夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「予言の書」
そうとしか思えない。
10年の前に描かれている作品が今の新型コロナ禍をそのまま語られています。
しかし、現実は本書のようにうまくいかない...
そこはエンターテイメントストーリということで..
ストーリとしては
中国にて開催されたワールドカップで世界中のサッカーファンが集まる中、発生した致死率60%の強毒性インフルエンザ。
中国当局の封じ込めも失敗し、事実を伏せていたことで、罹患したサッカーファンが帰国し世界中にウイルスをバラまくことに。
日本では、空港での検疫体制・隔離体制で、水際対策を行います。
ここまでは、新型コロナ発生と同じ経過をたどっています。
さらには、予防として手洗い・うがいの徹底・蜜を避ける・移動制限など、今私たちが行っている行動がそのままこの時代に語られています。
しかし、その水際対策も破られ、都内にて患者発生。
ここから、リアルと小説で対策が分かれます。
本書の中では、首相をはじめとする主人公たち決断、行動が早い。そして、東京を封鎖しウイルスを封じ込めます。
現実世界では法整備が無いことからロックダウンはできません。おまけに行動制限もできません。
そして、封鎖された東京でウイルスと戦う主人公たち。
ワクチンは間に合うのか?
抗ウイルス薬は作られるのか?
といった展開です。
物語はハッピーエンドで終わってよかった
現実世界では、2020年に発生した新型コロナで、今日現在2021年9月では、2回のワクチン接種済が国民の53%。政府は8か月の間をあけて3回目のワクチン接種実施を決めました。
国内感染者約167万人、死者1.7万人 -
購入済み
日本沈没よりリアル
今すぐそこにある危機という気がします。日本沈没がTV放映されるけれど、東京大洪水の方がよりリアルです。気候温暖化でスーパー台風が発生しやすい状況にあるので小説が現実化しない事を祈ります。
-
Posted by ブクログ
面白かった
自然災害パニック小説3部作(M8、TSUNAMI、東京大洪水)の2番目の作品!
311の前に描かれた物語ではありますが、311で起こることを予言していたかのような展開。
M8の6年後の設定ということで、M8の登場人物たちが再び登場します。
ストーリとしては、
東海地震と東南海地震、南海地震がほぼ同時に発生。
これらの地震によって、大津波が発生。
地震災害、津波災害にくわえて、原発も災害が...
これらの災害に対して、登場人物たちはどう向き合うのか?
まずは、地震予知に対する考え方。
予知情報を出す出さない。発令の責任は誰がとる、など地震予知にまつわる問題、課題を浮き彫りにします。
この辺は東京大洪水でもM8でも語られています。
さらに、津波に対する市民の認識。
やはり、人間は経験してみないとわからないのか...
311が思い出されます。
そして、原発
これらの災害に立ち向かうヒューマンドラマということなのですが、自衛隊員、原発職員、首相、防災職員、それぞれ立場から、日本を市民を守るためにとる行動が心を熱くします。
こういうべたな展開は弱いんです。
本作が出た時には防災サスペンス&シミュレーション小説
しかし、311を経験した私たちは現実を知っています。しっかり振り返り、生き残るために何をするか、何ができるか備えておく必要があると思います。
お勧め! -
購入済み
予言
コロナウイルスの蔓延を予想してたかのような話の構成で、びっくり。日本では感染拡大しなかったサーズやマーズの他国での状況から、もっと強いウイルスが出てきたら・・・という最悪の想定で書かれたと思うが、今の状況に余りにも似過ぎて怖くなった。早く特効薬が出来ることに期待したい。
-
購入済み
近未来の可能性
東京直下型地震に対する一つの解決策と言える。現実は、小説の様に事が上手く運ぶか疑問だが、近未来小説としては、地震による崩壊も経済的崩壊も非常に有り得そうで面白いと思いました。願わくば、現実にならない事を祈る次第。
-
Posted by ブクログ
高嶋哲夫『官邸襲撃』PHP文芸文庫。
著者にしては珍しくエンターテイメント性の強い、日本の国家安全保障の在り方を描いたクライシス小説。
インテリジェンスと危機管理能力では欧米諸国に遥かに遅れを取る日本。昨年から続く新型コロナウイルス禍を見ても感染者の拡大傾向を予測出来なかったり、それに応じた効果的な対策も打てずにもっぱら国民の自助と自粛に頼っているのが現状である。そんな脆弱な日本で高度に武装化したテロ集団が政治の中枢を襲撃したら日本政府はどのように対処するのかというのが本書のテーマである。小説なのでヒロインの大活躍により正義が勝つのは目に見えているのだが……
2ヵ月前に日本初の女性総理大臣が誕生し、首相官邸でアメリカの国務長官との昼食会を兼ねた会談が行われる。そこへウェイターや報道関係者に扮していたテロ集団が現れ、総理大臣と国務長官を人質にする。女性として初めて総理大臣のSPとなった夏目明日香は重傷を負った上司の指示を受け、テロ集団に立ち向かう。
アメリカ政府と日本政府に莫大な金銭、難民の受け入れ、アメリカのシェールガス開発の停止と謎の人物プリンセスの引渡し要求を行うテロ集団。用意周到に様々な武器を用意したテロ集団は報道ヘリをミサイルで追撃し、極秘の地下通路から首相官邸に侵入を試みた日本のSATを爆弾で壊滅させる。アメリカが強引に突入させたネイビーシールズも壊滅し、頼みの綱は夏目明日香、ただ独りとなる。
本体価格900円
★★★★ -
Posted by ブクログ
ネタバレ所々で人間のやるせなさを感じた。
まず1つは地震が起こる前、地震シミュレーションに対して全く見向きもしなかったところだ。阪神淡路大震災が起こる前に失敗して以来、シミュレーションに対する信頼が無くなったのか、1ヶ月以内に地震が起こるという差し迫っている状況でも耳を傾ける人間は少なかった。人間は過去の失敗の怖さから新しい技術に対する不安感を払拭できないのだ、ということを突きつけられ、やるせなさを感じた。
また、実際に予告ができたとしてもあの時こうすれば良かった、というように後悔が残ってしまっており、全体の数字で見て被害を減らすことができたとしても、被災者遺族にとっては何も意味がない。マクロ的に見てよくても、ミクロで見た時にどうしても後悔が残ってしまうということに結局人間は無力なのだということを感じてしまった。
しかしこの本を読んで、地震に対する危機感を思い出すことができた。
非被災者は東日本大震災のことを忘れかけていて、地震に対する危機感が薄くなっていると思うので、防災について考えるきっかけになってよかった。 -
Posted by ブクログ
高嶋哲夫『バクテリア・ハザード』集英社文庫。
石油を生成するバクテリアを巡る国際謀略バイオ・ミステリー小説。
アイディアは独創的で、ストーリー展開も早くなかなか面白い。しかし、世界規模でストーリーが展開する割りには主な舞台は日本に留まり、世界の描写は味付け程度で、無難な結末にも少しがっかりした。
林野微生物研究所の山之内明は短時間で効率的にクリーンな石油を生成するバクテリア『ペトロバグ』を発見する。世界の石油市場を根底から覆す発見に、アラブの産油国やアメリカのメジャー石油会社は動揺に包まれる。石油を巡る戦争にも発展しかねない驚異に山之内の殺害と『ペトロバグ』の奪取に動く。
昔は世界の石油が後数十年で枯渇するなどと言われていたが、新たな油田の発見や採掘技術の進歩により、石油は容易な高効率エネルギーとして世界の産業を支えている。もしも、石油が短時間に高効率で生成出来るならば、世界のエネルギー市場は大きく変わるだろう。特に石油で国を支えて来た産油国や石油の利権を背景にのし上がって来た大国のダメージは計り知れない。
本体価格980円
★★★★