高嶋哲夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
書棚に買った覚えのない本があった。それが本書。君はどこから
来たのかね?ちょっとミステリアスである。
と言っても、本書はミステリーではなく災害小説。主人公は元
陸上自衛隊のパイロット。3年前の南海トラフ大地震で妻と長男
を失い、唯一生き残った長女との間には確執がある。
自衛隊を辞め、富士山を臨む高齢者介護施設の施設長を務める
主人公の元に、新聞記者となった高校の同級生から情報が入る。
近く富士山が噴火する。
入居している高齢者全員を、いかに安全に避難させるか。主人公
は最悪を想定して、最善の手段を取る。
日本の象徴である霊峰富士。過去に何度も噴火を繰り返し、現在の -
Posted by ブクログ
"首都直下型地震、M8(マグニチュード8)クラスの地震が発生。
地震の予知の科学的根拠、現在の学問的な位置づけ。
行政の対応。交通網への影響。火災発生のメカニズム。
など、小説の中で語られる。
個人の地震への備えについては多くは語られていない。
行政に携わる人には参考になるだろう。
この小説は文庫本の末尾には2007年8月が初版。
3.11以前に書かれた小説。3.11東日本大震災を経験した後に読むと被害想定を実感をもって想像できる。
この小説では原子力発電所については触れていない。
放射能についての正しい知識も我々が学ぶべき事柄になった。
小説として楽しめ、防災意識の啓蒙にもな -
Posted by ブクログ
初めて読む作家さん。
震災系の本を多く書かれているみたい。
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地球は活動期に入ったと言われ、富士山もいつ噴火してもおかしくないと言われてますよね。
正直、あの東日本大震災の後に本当に噴火してしまうんじゃないかと、結構本気で心配してました、私。
でも、心配しつつも家に防災グッズとかほぼ皆無な状態で…。
でも、これ読んだらちょっと本格的に用意しようかなぁという気になって来ました。
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そして、富士山にいつか登りたいと思ってるんだけど、怖くて当分登る気になれません 笑
この前読んだ、『火竜の山』も噴火のお話だったんだけど、今回もドキドキハラハラで面白かったです!
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日本政府の早急に動けない所とか -
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
3月12日午後12時15分、3号機が冷温停止。
3月14日午後5時、1号機が冷温停止。
3月14日午後6時、2号機が冷温停止。
3月15日午前7時15分、最後の4号機が冷温停止。
2011年3月11日に発災した東日本大震災後、大震災と津波による
被害と、全電源交流電源を喪失した福島第一原子力発電所の事故
がメディアを埋め尽くした。
なかでも原子炉建屋が水素爆発を起こした福島第一原子力発電に
関しては日本のみならず世界中がその推移を見守っていた。
しかし、危機を迎えていたのは福島第一原子力発電所だけでは
なかった。茨城県東海村に立地する東海第二、そして福島第二も
危険