【感想・ネタバレ】沖縄コンフィデンシャル 交錯捜査のレビュー

あらすじ

那覇市内の高級ホテルで男女の遺体が発見された。沖縄県警捜査一課の若手刑事・反町は、叩き上げのベテラン・具志堅とともに事件捜査に当たる。当初、ただの無理心中と思われたが、準キャリアで同期の赤堀が追う米軍用地をめぐる土地取引事件との関連性が急浮上。二つの事件の背後には、日本の表と裏の“権力”による壮大な陰謀の影が……。著者会心にして渾身の長編警察小説。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

物語の舞台が沖縄の刑事小説って珍しいな〜と思って、
購入。

沖縄には過去に行った事があって勿論、ここに出てくる国際通りにも足を運んだ。日本だけれど、少し異国情緒がある場所、沖縄。

物語の冒頭からしばらくは主人公が追っかけている殺人事件をメインに進むので、これ、何が交錯なんだ?と思っていたら、その事件を軸に芋づる式で次々と新たな事実が発覚していって最後の方は相当、交錯している。

中でも沖縄の土地、軍用地を巡ってのあれこれに関しては小説なので多少の脚色はあるかもしれないが、少なからず興味深いものがあった。本土にいる人間としては普段あまり気に留めない事や、そこまで考えるに至らない事もここでは描かれていた。
これも日本が抱える社会問題として、告発ミステリーという種類に充分当てはまるのではないだろうか(北欧ではおなじみだけれど)

ただ、クライマックスとその後の展開だとスッキリと完結しておらず、これは続編が予定されているのか?といった余韻を残しているので、☆は4つ。

という事で、続編待ってます!(笑)

0
2016年04月13日

Posted by ブクログ

沖縄を舞台にした本格警察小説シリーズの第1弾。沖縄の特殊性を上手くストーリーに織り込みながら、若手刑事の反町とベテラン刑事の具志堅の活躍を描く。

那覇市内の高級ホテルの一室で発見された若い女性と中年男性の他殺体。事件は意外な展開を見せるが…

高嶋哲夫と言えば災害パニック小説が有名で、警察小説は数作しか無いだけに貴重な作品ではないだろうか。反町と具志堅の二人の刑事の半ば強引な捜査は面白く、テンポの良い事件の展開にも好感が持てるのだが、如何せん結末が…

スッキリした結末であれば、非常に良い作品だったと思う。

0
2016年03月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高嶋哲夫氏の沖縄コンフィデンシャルシリーズ第一弾氏のいつもの綿密な取材に裏打ちされた作品構成は健在で、地元が読んでも違和感ない基地問題に絡む複雑な沖縄の事情がよく描かれているただ、発表媒体のせいか、語り口がやや平坦であること(ト書き的?)、主人公が与那原から県警まで自転車通勤するのは無理があるのではないか(せめて原チャリ)

0
2021年04月28日

Posted by ブクログ

災害、パニック物を得意とする作者初の本格警察小説。しかも舞台は沖縄県警。別の作者ではあるが、直木賞を受賞した「宝島」を読んでいたので、沖縄にある独特の背景をどう描いているのか、気になったのもあり、読んでみた。
元々、物語に入り込みやすい文章を書く作者なので、その辺は問題なく。しかし、この作品だけで事件が解決しないのはいただけない。
沖縄のホテルで男女2人の遺体が発見される。
その捜査を担当することになった捜査一課の若手刑事・反町。反町は沖縄出身の先輩刑事や、国際犯罪対策室や準キャリアの同期と共に事件の真相を探ろうとするが、そこには巨大な陰謀が絡んでいて、なかなか事件が解決しない。
沖縄の暴力団、中国マフィア、米軍の官憲兵など、とにかく登場人物が多く、話があちこちに飛ぶ。
あれ?今違う捜査してなかった?
と思うシーンが多くて、結局読み終えても、何も真実が明らかにならないと言う残念さ。
ま、続編が出ているから、上下巻だと思えばいいのかもしれないけど、とりあえず1作目を読んでから、2作目を読むかどうか決めようと思っていたので、かなり腑に落ちない感じ。
1冊でまとまっていれば、全然面白かったのに…

0
2019年03月22日

「小説」ランキング