垣谷美雨のレビュー一覧
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近未来の設定で物語は始まるのですが、何とも想像し難い設定で、物語を読み進めている間も、あれ?現在のこと?やっぱり近未来?と何度も思考が行き来して、なかなか内容がしっくりと入って来なかったのですが、端的にまとめると、近い未来、日本も今のような日本ではなくなってしまっている可能性があり、混沌とした世の中にあって、子供が欲しいと思う様々な状況の人々の代わりに、ギブアンドテイクの精神で、自らのお腹を他人に貸し、それにより生計を立てる女性が多く出てくるという話で、代理母という仕事が、世間一般にも広く浸透し、女性が自ら生計を立てる上でも、重要な役割を担う仕事になるのではないかという、新たな社会の在り方を提
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ネタバレ旅行代理店に勤める優子は、アクシデントで28歳のイケメン部下と一夜を共にし、子供を授かる。
産むのか産まないのか。
それだけで色々と考えるところはあるのだけれど、そこにイケメン部下の彼女だったり、地元の同級生だったり、自分の兄弟だったり妊娠についてとやかく言って優子を翻弄させる。
優子と関係があった専務の瀬島さんによって救われるのだけれど―――やっと肩の荷がおりたよ。と、言いたげな背中がいいのか悪いのか…。優子の力になったのであればいい事なのかな?優子の窮地を救ったという点ではやはり瀬島が助けてくれたのはいい事だったのだ。でも戸籍を貸してくれた凡庸には叶わないけど。
最後のエピローグで優子が凡 -
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主人公が起死回生をかけてひとり農業に挑んでいくお話。いいことばかりじゃないし、悪いことばかりでもない。
移住を迎え入れている地方は多いけれど、行政の思惑と土地に根付き生きてきた人々の本心には微妙な食い違いがあるのだろうなと思った。とはいえ、もし、自分が代々受け継いだ土地で農業をやっていて、都会からきた出自も過去も知らない人に、いきなり土地は貸せないよなぁ。自分ごととして置き換えると良くわかる。
自分はダメな人間だと落ち込みながらも、ひたむきに農業を学び頑張る主人公。頑張り続ける、学び続けるってなかなか出来ないもの。
婚活パーティーで知り合った女性が計算高いのには驚いたが、シングルマザーである彼 -
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私の父親もまさにタイトル通りなので読んでみました。車の運転に関する話なのに序盤で作者はあまり車に詳しくないのではと思ってしまう描写がいくつかありましたが最後まで楽しく読むことが出来ました。車の運転をやめない頑固な父親をいかに説得する話なのかなと思っていましたが後半は50代の新しい人生探しにシフトします。
しかし主人公と同じく私も地元を離れて働いている身ですが久しぶりに地元で再会した子供時代の友人とそんなに仲良くなれるかはちょっと疑問でした。住む場所や会社も違えば取り巻く人の層も変わってきて価値観合わなくなるのではないかなと。そして新しい仕事もこれまでの年収からは大きく下がるでしょうから金銭的 -
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ネタバレ「妻と夫の浮気相手の身体が、入れ替わってしまう」よくある設定ですが、自分が変われば相手もこんなに変わるのか!はては子どもの志望校や、義父母の老後の暮らしまでに影響力があるとは!
自分はこれでいいと思って生きているが、他人からみたらどんな印象なんだろう?心配になってきます。
年金で充分暮らしていけるのに郵便配達を続ける、新潟で1人で暮らしている星見のおばあちゃんの言葉。
「自分は世の中で必要とされている人間だ。そう思うと明日が来る意味がある。(略)自分だってまだまだ捨てたもんじゃない。生きてる価値があるんだ、まだ生きてていいんだって、そう思えるんだ。」に、ハッとさせられた。
将来、自分が1人