絲山秋子のレビュー一覧

  • 袋小路の男

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    ネタバレ

    ほんとによかった


    三篇の物語から成る。
    表題読み、これはすごい…と一日余韻に浸っていた。


    翌日「小田切孝の言い分」読んで、残念ながら一気に冷めてしまった。
    ない方が良かった。読んだことは忘れたい。
    もう一回表題読んで、素晴らしかった!という気持ちを取り戻したい
    うわぁでも無理だ、ああ悪く言いたくない
    この感想も書いたり消したりを繰り返してしまう。

    「アーリオ オーリオ」も素晴らしかったんだ。 
    大好きだ。
    星を見るよ。文通もしたいよ

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    2026年01月31日
  • 袋小路の男

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    最高だった。

    いい距離感の2人、性的描写なしの恋愛小説がいちばん気持ちいい。2人とも思ってることはあるんだけど素直に言えないのがいい。君の膵臓をたべたいは友達だったと解釈する派なんだけど、それと同じ感覚だった。

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    2026年01月26日
  • 細長い場所

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    ネタバレ

    絲山さんの文章はまだ自分には早いと夢を見ずに眠ったの時に思ったのですが、素敵な装丁で購入しました。
    最後の2篇辺りから、自分の解釈出来る知識や想像力が足りなくなってきた印象でした。

    とてつもなく自由。
    それなのに読みやすい。
    不穏の中にユーモア

    映画のパラサイトは最初テンポ良くユーモアありで進んでいき最後シリアスになるって展開だったと思うのですが、この本にもそれを感じた。



    翼とゼッケン
    文章、言葉が踊っているような感覚。カーニバル。
    とんでもなく自由。しかし、とても理解しやすい、クスッとしてしまう事も多々ある。
    そして心動かされる文章の並びや運び。
    そして最後の余韻の凄まじさよ。

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    2026年01月23日
  • 細長い場所

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    書店にてジャケ買い。ツルツルした紙が心地よい。

    最初は眠っている間にみた夢の話なのかと思っていた。「こんな夢を見た」を各話冒頭に入れても成立するように思えたから。各話どうしのつながりは薄いが、繰り返されるモチーフや景色に統一感を感じた。読み進めていくうちに死や影や消滅の概念が浮かび上がりだんだん恐ろしくなってきた。

    意識や善悪の価値観や執着などを削ぎ落として、ただ存在するだけの、透明な水のような存在になる時が私たちにもあるのだろうか。

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    2026年01月11日
  • 沖で待つ

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    職場で仕事を通して育まれた男女の友情、同じ修羅場をくぐった同志だからこそ生まれる信頼を描く、第134回芥川賞受賞作。同時収録の『勤労感謝の日』、全編ひらがな、カタカナの絵本調の文章で慎太郎をディスる『みなみのしまのぶんたろう』も名作。

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    2026年01月05日
  • 海の仙人

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    面白かった。
    静かな、暗くはない、淡々とした文章が続く。けど、それが心地よく、読んでて癒された。

    孤独は必要なもの、大切なもの、人それぞれが持ってて、それを抱えていくことを前提として生きていかないといけないもの。最近、孤独ってことについてあまり考えてなかったなと思う。忘れてた。意識してなかった。でも、普通にとても大切なことだと思い返す。

    登場人物が5人くらい出てくるだけど、みんな相手に深入りをしない。それは、実際には、現実には、押しが弱いとか、逃げてるとか、相手のためじゃないとか言われがちだけど、それが肯定的に書かれてて、そういう人たちじゃないと、作れない世界もあるよね。それを否定されるの

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    2025年12月30日
  • 細長い場所

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    最高、大好き。
    この年末に今年のBEST10更新することになりそう。

    生と死の間のような輪郭のはっきりしない世界
    時の流れも曖昧で、瞬間は永遠でもある

    ほぼ固有名詞はなく、遠くには人が住んでいたような街が見える
    そこにいる存在の輪郭は曖昧で、町は輪郭だけが曖昧

    そんな世界で編まれる短編9篇

    実体を持っているのかいないのか、そもそも実体に意味があるのか分からない世界で、かつての自分の手がかりを探したり、人であった頃の感情に触れてみたり。


    「今ここにいること」それが全てて意味なんてない

    最後にこの世界の種明かしがされるけど、そんなことはどうでも良くなるくらい全ての話に魅了された

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    2025年12月24日
  • 御社のチャラ男

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    先の尖った革靴を履き、中身が薄っぺらいビジネス用語を並べ、いつも言うことがコロコロ変わる男、通称”チャラ男”こと三芳。
    彼の周りの同僚達視点で会社の実情、他の同僚について思うこと、世の中のこと、プライベートなことetc…色んなことが語られていきます。
    年齢、性格バラバラな人物達が沢山出てきますので、強そうに見えて実は結構気にしてるんだ!とか、こういう人って実はこんなこと考えてるんだ!とか新たな発見が読んでいる間ずっとありました。
    こういう人いるよな〜って思うキャラクターがどんどんでてくるので、自分の周りにいる存在する人を当てはめてみて読んでみると、とても楽しめました。
    この作品を読むと、今まで

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    2025年12月08日
  • 細長い場所

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    絲山秋子さんらしく、また、絲山秋子さんらしからず……ファンとしてうれしい作品だし、ここちのよいさびしさを味わえる

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    2025年11月30日
  • 離陸

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    喪失にどう接するか、をテーマだと感じた。乃緒を失った複数の人々がどこかで接点を持ち、影響を与えあう。ブツゾウに視点をおいた作品も描いて欲しいと思った。

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    2025年10月30日
  • 薄情

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    ザラっとした気持ちをかかえながら、もどかしい日常を歩く人間たちに「べつにいい」と寄り添いながら必要な酸素を送りこむポンプみたいな小説。暗くもなく明るくもなく、数値を明らかにされない周波数の光に照らされた「薄情」という言葉を胸に、私たちはそれぞれの未来へ歩き続けるのだと思いました。

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    2025年07月24日
  • 御社のチャラ男

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    最初の数章で鮮やかに核心をつかれ、会社員の気持ちをテキパキ言語化されて、度肝を抜かれた。
    これが絲山秋子さんか。相当前に『袋小路の男』を読んで、その時は若すぎたのかピンとこず、以来読んでこなかった作家さんなのだが、これは凄まじいぞ。解説で木内昇さんも触れているように、思わぬ角度の比喩もしっくりきて絶品。
    わたしは自分の年齢に近い二十〜三十代の登場人物に特に共感できたけれど、四十〜六十の世代の人にも、同世代が共感できるのだろうか。だとしたらすごい通り越してもはや恐ろしい。
    もう少し年を重ねてまた読み返してみたい。

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    2025年06月18日
  • 袋小路の男

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    ネタバレ

    登場人物の立ち位置や距離感、禁欲的でありながら他者を拒絶していないところに好感がもてる。だからといって自己卑下もなくて、人づき合いに疲れている時に読みたくなる本。

    てらいないように書かれているけど、きっとこんな作品を書くのは大変なスキルとセンスが要るのだろうと思う。

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    2025年04月17日
  • 逃亡くそたわけ

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    自殺未遂して精神病院に入院した「あたし」は「なごやん」を道連れに病院から脱走。九州横断の旅が始まる。名古屋出身なのに頑なに標準語のなごやんと博多弁のあたしの会話が絶妙に面白く凸凹コンビっぷりが良い。梅崎春生の『幻化』の影響はあるが悲壮感は全くない。

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    2025年04月13日
  • 神と黒蟹県

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    全国ネットのテレビ番組や全国紙で報道されるのは、多くが48都道府県あるうちのほんの一部の都府県から見える景色。
    でも、そうでない所から見える景色や、そうでない所で繰り広げられていることは確かにある。
    それを大々的に可視化する必要はないかもしれないけど、ないことにしてはいけないなと思った。
    と、たいそうなことを言いつつ、単純に面白かった。
    神がお弁当の審査員になる話が一番好き。

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    2024年11月28日
  • 逃亡くそたわけ

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    ⚫︎感想
    精神病院から抜け出した男女2人が九州を駆け巡る。方言がとてもいい味を出している。
    絲山秋子作品ふ3冊目。男女の友情というか、人間同士の繋がりを気持ちよい読後感をくれるところが絲山作品に通底するところだ。こちらの作品は、九州を必死で駆け巡る2人の珍道中といったところ。ちょっと切なくて、ちょっと笑えて、ちょっといい話。一気読み。

    ⚫︎本概要より転載
    21歳の夏は一度しか来ない。あたしは逃げ出すことにした。
    軽い気持ちの自殺未遂がばれて、入院させられた病院から。
    逃げるのに思いつきで顔見知りを誘った。24歳の茶髪で気弱な会社員。
    すぐに「帰ろう」と主張する彼を脅してすかして車を出させた。

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    2024年11月22日
  • 神と黒蟹県

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    おもしろかった。
    現実にちょっぴりのファンタジーという設定が好きだから刺さった。
    神様出てくるし。

    読み始めの話の主人公は赴任してきたばかりだったけれど、読んでいくうちに黒蟹県に親しみを持つようになってきた。

    キャラクターにも親しみを持った。
    映像で見てみたい気もする。

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    2024年10月11日
  • 沖で待つ

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    良い。大好き。さらっと読めるのに全部が詰まってる。
    死んだ太っちゃんが当たり前のように喋る世界。時系列が戻っていって回想のような話で進むけど、途中で、あっ、そういえば死んでいたんだった、って、死ぬシーンで思い出す。
    人々の描写が、手触りがやわらかい。極限まで削ぎ落とされた優しい文章。みんな頑張って働いてて、いろんなことを考えていて、その全てが愛おしい。太っちゃんのポエムで安直にも泣きかけてしまった。

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    2024年07月19日
  • 神と黒蟹県

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    初めて絲山秋子さんを読みましたが、不思議な読書体験でした。

    読み始めは馴染みのない田舎文化に入り込めず、期待外れかと思っていたのに、読み終わってみれば、なんだか懐かしさまで感じるほど親しんでいた。

    ふとした場面にはっとする言葉が散りばめられていて、油断ならない。
    こういうのが癖になるんだろうなと思います。

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    2024年04月21日
  • 神と黒蟹県

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    黒蟹県(架空)を舞台にした短編8話。
    独立した話ではなく、登場人物やお店の名前などは共通する。そして異彩を放つのは、所々に現れる神。
    神も神だが、登場する人たちも総じて緩い。
    読んでて楽しいとはこのことかな。
    しかし一方で、教訓的なことや人生訓を想起させるような含蓄のある話もあり、飽きない内容だった。

    本文より、

    世のおばちゃん方がなぜ飴を持ち歩き、人にくれたがるのか、やっとわかった。唾液の分泌が不安定でふとした弾みに口のなかがカラカラになっていることに気づくのだ。だから飴を持ち歩く。人にあげるということは自分でも舐めていいということだ。不調を隠しつつ愛嬌を前面に出して恩を売る。さっと差し

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    2024年04月20日