絲山秋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんか読みながら思い出す感じになった。映像的なのに抽象的で、遠い記憶と夢のあわいにいるような、そんな感覚になった。
写真を撮ってるとイメージがズレながら定着して、時間が経つと意味が変容して、作品になるともはや自分が撮ったとは思えない非現実な像に感じるんだけど、それに近い。
先日じいちゃんが天国へ旅立った。良い孫じゃなかった。ベランダにカラスが来て鳴いた。はじめてのこと。前はそういうのアホらしいって笑ってたけど、ダメージが深いのか意味深に捉えた。出世できなかった。結婚も上手くいかなかった。子も持たず、誰の助けにも、誰の迷惑にもならず1人で生きてる。ほとんどの友達とも疎遠になり、カメラを持って嬉々として家を出る。失敗作だ。完全に。結局のところ、NISAや保険の見直しとの縁は簡単にほどけた。これで不幸だと思えない、むしろ快適だと感じる人間になってしまったのだ。
ていうかじいちゃん。なんか久しぶりに寂しいと感じてます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ絲山さんの文章はまだ自分には早いと夢を見ずに眠ったの時に思ったのですが、素敵な装丁で購入しました。
最後の2篇辺りから、自分の解釈出来る知識や想像力が足りなくなってきた印象でした。
とてつもなく自由。
それなのに読みやすい。
不穏の中にユーモア
映画のパラサイトは最初テンポ良くユーモアありで進んでいき最後シリアスになるって展開だったと思うのですが、この本にもそれを感じた。
翼とゼッケン
文章、言葉が踊っているような感覚。カーニバル。
とんでもなく自由。しかし、とても理解しやすい、クスッとしてしまう事も多々ある。
そして心動かされる文章の並びや運び。
そして最後の余韻の凄まじさよ。
気配と残像
自分に意味がないと思ったら、存在すらなくなってしまうのかもしれない、と残像は思う。
夢録画
こんなに自由でこんなにユーモアがあって読みやすい本は初めてだ。
読んでくうちに、ちゃんと残像と気配の擬人化や違いが見えてくるのがすごい。
セトウツミ見た事ないけど、セトウツミみたいな気配と残像
第三の庭
小説の中の人物はとても想像的な会話をする。
活き活きしている。
銀河鉄道の夜、みたいだなと思った。
銀河鉄道の夜みたいな作品を作りたくなった。
木に咲く花
全編通して今のところユーモアとシリアス(不穏)の緩急、振り幅が凄い。
読んでて面白い。
色の説明からの風景の描写がなぜか懐かしさを感じさせてくれて、素晴らしかった。
とても展開が急で、断片的だが、嫌じゃない不思議さがある。
これからどうするつもりなの?からの文章
犬は私をとても大切に想っているのが強烈に伝わる。
夜明けの斜面
記憶の食い違いが面白い
脳と心は別物
人は死ぬ直前に脳内麻薬が大量に放出されて幸福感に包まれる
閉ざされたキャンプ
テルマ&ルイーズのような爽快感
馬
人の後悔 〜たかった 〜っておけばよかった
嫌なこと されたことを覚えていてしたことを忘れてる
水と異者
思い通りにしたい。
全ては楽をするため。
虚実皮膜論的なおこりうりそうなお話。
良くも悪くも自分がちっぽけに感じる。
水は流れ続ける
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Posted by ブクログ
面白かった。
静かな、暗くはない、淡々とした文章が続く。けど、それが心地よく、読んでて癒された。
孤独は必要なもの、大切なもの、人それぞれが持ってて、それを抱えていくことを前提として生きていかないといけないもの。最近、孤独ってことについてあまり考えてなかったなと思う。忘れてた。意識してなかった。でも、普通にとても大切なことだと思い返す。
登場人物が5人くらい出てくるだけど、みんな相手に深入りをしない。それは、実際には、現実には、押しが弱いとか、逃げてるとか、相手のためじゃないとか言われがちだけど、それが肯定的に書かれてて、そういう人たちじゃないと、作れない世界もあるよね。それを否定されるのは違うよね。
とにかく面白く2日で一気に読んでしまった。
自分も来年は、40歳になり、これから先の孤独とか繋がりとか老いとか色々考えてしまって、答えはもちろん見つからないんだけど、とりあえず本は読み続けよう。 -
Posted by ブクログ
最高、大好き。
この年末に今年のBEST10更新することになりそう。
生と死の間のような輪郭のはっきりしない世界
時の流れも曖昧で、瞬間は永遠でもある
ほぼ固有名詞はなく、遠くには人が住んでいたような街が見える
そこにいる存在の輪郭は曖昧で、町は輪郭だけが曖昧
そんな世界で編まれる短編9篇
実体を持っているのかいないのか、そもそも実体に意味があるのか分からない世界で、かつての自分の手がかりを探したり、人であった頃の感情に触れてみたり。
「今ここにいること」それが全てて意味なんてない
最後にこの世界の種明かしがされるけど、そんなことはどうでも良くなるくらい全ての話に魅了された
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Posted by ブクログ
先の尖った革靴を履き、中身が薄っぺらいビジネス用語を並べ、いつも言うことがコロコロ変わる男、通称”チャラ男”こと三芳。
彼の周りの同僚達視点で会社の実情、他の同僚について思うこと、世の中のこと、プライベートなことetc…色んなことが語られていきます。
年齢、性格バラバラな人物達が沢山出てきますので、強そうに見えて実は結構気にしてるんだ!とか、こういう人って実はこんなこと考えてるんだ!とか新たな発見が読んでいる間ずっとありました。
こういう人いるよな〜って思うキャラクターがどんどんでてくるので、自分の周りにいる存在する人を当てはめてみて読んでみると、とても楽しめました。
この作品を読むと、今まで全然興味を持てなかった周りの同僚が、普段どんなことを考えているのか?実はこんな面があるんじゃないか?と、色んな想像を掻き立てられるようになります!