絲山秋子のレビュー一覧

  • 薄情

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    タイトルにひかれ手に取りました。
    淡々と地味な内容ではありながらも、文章がすっと入ってきました。
    主人公 宇田川の人との距離感、つきあい方、考え方に共感できたり、似てると思えるところもあり。
    薄情なのかもしれないが、温かい部分ー感じる作品でした。

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    2024年01月18日
  • 袋小路の男

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    ネタバレ

    なんかもぞかしいというか、厄介というか、お互いにどっちもどっちな気がする。人の恋愛を見てもぞもぞしたい人にはいいかも

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    2024年01月14日
  • イッツ・オンリー・トーク

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    映画「やわらかい生活」を見て原作も読もうと思って2年近くも経ってしまった。
    優子は寺島しのぶ、祥一は豊川悦司になってしまうのは仕方がない。結構強烈なイメージだったから。
    登場人物は一致しているが、ストーリーは少し違ったような。
    蒲田も重要な役(目)だったように思う。ヨーカドーあったんだ。

    初期の頃の絲山作品は結構読んでいるつもりだったが、デビュー作は読んでなかった。なんとなく実際の蒲田を知った今の方が雰囲気がわかって良かったと思う。逆に蒲田を知らなかったら(それが正しい味わい方のような気がするが)、映画も見ていなかったら、どんな感想だったのか。

    併録の「第七障害」も良かった。こちらも地名が

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    2024年01月11日
  • 沖で待つ

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    勤労感謝の日

    「あまり大袈裟じゃなく、ホームパーティーみたいな感じ」ではあっても一応お見合いで呼ばれたのに、あのナリと態度の男性の方がどうかと思ってしまう私は、主人公目線…
    いや、私が彼女の母なら、その場は取り繕っても、速やかにお断りの連絡を入れるでしょう



    沖で待つ

    太っちゃんの言葉のチョイス
    あんなノートを残されたら泣いてまうかも


    みなみのしまのぶんたろう

    ひらがなとカタカナだけのぶんしょうがこんなによみづらいものだったとは!
    ぶんたろうがかぞくとたのしいなつやすみをおくれるといいな



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    2023年12月15日
  • イッツ・オンリー・トーク

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    「イッツ・オンリー・トーク」は、それぞれにキャラクターのちがう男たちとの関わり 身体を介さないコミュニケーション(痴漢を除いて)、即物的でない繋がりの方が向いているひとたちだ お互いになにも期待しない気安い関係のほうが心地よいときもあるよね
    「第七障害」は馬術の話だ、馬・群馬・篤、馬づくし 年下男のよさ、ありますね〜
    どっちも感想書くの難しいけど、好きな感じでした

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    2023年11月11日
  • 夢も見ずに眠った。

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    ネタバレ

    冒頭の岡山旅行では「勝手な旦那さんだなぁ」と思ったし、そりゃ奥さんも機嫌悪くなるよなと思った。
    旦那さんは非正規雇用で婿養子でもあり、精神的にしんどいだろうなと思ったら、やはり鬱になってしまった。そういう面で同情的な気持ちもあったが、やはり旦那氏は奥さんの気持ちをもう少し考えるべきだと思ったし、話し合うべきだと思った。離婚の決断も勝手だと思う。
    ただ、引き込まれて読んでしまったし、旅先での話とか聞いていると、旅行したいなぁと。絲山さんの作品は昔に逃亡くそたわけとか読んだことあるけど、また改めて読んでみたいなと思った。

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    2023年10月19日
  • 夢も見ずに眠った。

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    物語の雰囲気は現実感に満ち溢れていて、日本のどこかの夫婦の生活を切り取ったようでした。夫婦の2人は日本各地を訪れていますが、私が生まれ育った街が出てきた時はテンション上がりました。物語の中の人と同じ空気を感じられるのはいいですね。

    私はまだ20代で、大人の生き方はわからないけれど、この物語の夫婦の想いは胸にしまっておこうと思います。

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    2023年09月20日
  • 逃亡くそたわけ

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    ロードムービーみたいな小説。2人の逃避行。
    劇的な「救い」は訪れないし、2人ともこれからどうするんだろう的空気が読み終わっても胸に残るのだが、不思議と好きだった。雰囲気が、としか言えない。ロマンチックもカタルシスもない。けれど読んでいるあいだ心が凪になれる。

    虚しさと目的地のないどん詰まり感がある。カラッと、突き抜けた明るさもある。どっちをより強く感じるかは受け手によるのかも。私は前者かなあ。
    花ちゃんとなごやんでずーっとダラダラ逃げ続けてほしいなあ、と思った。無理だと分かってるから余計そう思うんだろう。

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    2023年08月31日
  • エスケイプ/アブセント

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    これもよかったな~。京都へ少しの間逃亡する、元・活動家の男の語り。どうしてこんなにどこの方言も自然なんだろう?
    祈りの描写が良かった。手紙みたいな、もっと言えばメールみたいな。

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    2023年08月26日
  • ばかもの

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    群馬(高崎・前橋)の話で、また方言がとてもリアルで驚き。これもよかったなあ。
    アル中の焦燥感ってこんな感じなんだろうな、というのがよくわかる。

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    2023年08月26日
  • 沖で待つ

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    自分が、新入社員だったころのことを、思い出しました
    仕事が上手くできず、上司との関係が悪化して苦しみ、生きるのをやめようと思って、下を向いて働いていた時に、気づいたら隣にいて、笑ってくれた同期がいました
    勝たなくていい、負けないでいこうや
    そんな気持ちが伝わった気がします

    仕事の同期は、友達とは、なんとなく違うような気もします
    なかなか、弱音を吐きあうってこともないけど、ぼくが会社を辞めると決めた時も、みんな心配してくれました
    本当にありがたかったです
    仕事は、とても苦しかった、でも、とても大切な出会いをもらえました

    男女の友情が成立するか、ということが、時々議論されたりしますが、仕事では

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    2023年07月23日
  • 沖で待つ

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    会話分が抜群に心地よい。物語の筋に関わるわけでもない、どうでもいい会話が、自然で楽しく読める。
    芥川賞受賞作「沖で待つ」もだけど、「勤労感謝の日」が特に良かった。この女性主人公がとても身近で好感が持てる。主人公の周囲への毒づきが楽しい。

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    2023年06月17日
  • イッツ・オンリー・トーク

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    イッツオンリートークは様々なだめんず達が出てくるけど、みんなそれぞれに人間臭いどころがあって、絶妙に心を揺さぶられました。
    第七障害も良かった。涙を誘われました。
    登場人物が下手に飾られてなくて、すごく現実味がある感じが好きです。

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    2023年06月05日
  • 夢も見ずに眠った。

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     どっちかと言えば俺が旅、だよなあ。俺が旅に出てしまったようなものだよなあ。旅先でもばらばらだったけれど、あとで落ち合うのは楽しかったな。
     岡山の夜をかれは思い出していた。(220p)

    総てが、旅人視点からの物語だった。1998年から2022年までの大学同級生の男女の話ではあるが、まるで旅人のように初めて見る景色と同様に、着かず離れない2人の初めて知る景色を描いている。

    knkt09222さんのレビューに、岡山や松江や三次の話が載っていると聞き、それなら私も‥‥と思い紐解いた。初めと終わり以外は埼玉や北海道や岩手や東京周辺などが舞台になるのだけれど、冒頭に岡山の笠岡や倉敷や岡山市商店街の

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    2023年05月16日
  • 沖で待つ

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    人の本質的なものを書くのが上手だなと感じた。

    文面自体も読みやすくもっと読んでいたいと思う物語であった。ジェネレーションギャップを感じる部分はあったが今の時代にもいるような登場人物に共感する部分が多く気にならなかった。もっと絲山秋子の作品を読みたいと思った。

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    2023年05月09日
  • 逃亡くそたわけ

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    ネタバレ

    精神病院=プリズンからの逃亡
    博多生まれの花ちゃんと、名古屋生まれのなごやん。

    書き出しの〜亜麻布二十エレは上衣一着に値する〜も、最高によくって‼︎

    九州の北
    博多から、耶馬溪、磨崖仏でヒル、別府、阿蘇いきなり団子、椎葉村で川になごやん流され(よく助けた花ちゃん)、宮崎でエアコンのガス漏れ直し、桜島、指宿知林ヶ島、開聞岳。

    福岡の運転マナーを名古屋走りのなごやんがたしなめるのも面白く(花ちゃんの父は木刀積んで運転していると)更に笑った。

    がんばったルーチェ。エアコン壊れたけど、ね。

    方言も心地よく、ルーチェから流れるTHEピーズの曲♪

    終わりが気になって仕方なかったけど…
    畑泥棒、

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    2023年04月27日
  • 沖で待つ

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    いやー、好きっす!
    短篇で、サクサク読み終わるが、もっと読んでいたいと思わせてくれる作品でした。そして、表題作ではなく、収録されていた
    もうひとつの作品の勤労感謝の日。こちらがまた、面白かった。どちらの作品も共通して良かったのが、主人公女性のモノローグ。だよねー、って共感してしまいます!
    好きだったくだりはバスの運転手の丁寧なアナウンスと裏腹のブレーキングの雑さで「危険ですので,バスが停まってからお立ち下さい」に対しての「こっちは初めから立ってんだよ!その危険の中で」とか
    「何が勤労感謝の日だ!無職者にとっては単なる名無しの一日だ。」とか、口悪いけど、なんか主人公好きです。

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    2023年04月16日
  • 逃亡くそたわけ

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    あなたは、『ね、一緒に逃げよう』と言われたらどうするでしょうか?

    いや、どうするも何もそれはその時のシチュエーションによるでしょう。何らかの命の危険が迫っているというような状況であったなら、躊躇などする余地なく誰もが逃げるべきでしょう。

    しかし、『逃げる』という場面はそういった緊迫した場面ばかりとは必ずしも言えません。日常生活の中で、何かしらの苦境から『逃げ出し』たいと思ったことは誰しもあるのではないでしょうか?私には未だに自分の中にハッキリと残っている記憶があります。幼稚園児だった私、原因までは思い出せないのですが、どうしても家に帰りたい、という思いに満ち溢れたことがありました。そして、

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    2023年03月22日
  • 末裔

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    あなたは、家に帰って『鍵穴はどこにもなかった』と玄関扉の前に立ち尽くすことになったらどうするでしょうか?

    いや、どうするも何もないですよね。仕事で疲れて家に帰ってきたというあなた、一刻も早くシャワーを浴びたい、晩御飯を食べたい、そして疲れたので早く寝てしまいたいと思っているのに玄関扉が開かない。その理由が『鍵穴』がないなんて全くもって意味不明です。

    悪戯で『鍵穴』に接着剤を流し込んで開けなくしたというニュース報道がありました。とんでもないことをする人がいるものだと思いますが、一方でそれは『鍵穴』を塞ぐ行為です。『鍵屋に電話をすれば』なんとかしていただけるのだと思います。それが、『異物が詰ま

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    2023年03月20日
  • 沖で待つ

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    あなたが結婚されている場合、それは『お見合い』結婚だったでしょうか?

    二人が出会い、関係を深めていく先に行き着くところ、それが結婚です。そんな結婚に至る過程には大きく分けて『お見合い』と『恋愛』があります。とは言え、『お見合い』結婚という言葉を聞くことは昨今ほとんどなくなりました。1940年頃には実に結婚の70%近くが『お見合い』だったのが、今ではなんと5%程度にまで下がっているという現実がそこにはあります。そんな『お見合い』結婚の割合が下がるのに比例するかのごとく、結婚する人の割合自体も下がってきています。もちろん、その両者が連動しているとは単純には言えないでしょうが、理由の一つではあるの

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    2023年03月18日