絲山秋子のレビュー一覧

  • まっとうな人生
    コロナの事も書いてあるからか、小説と言うよりエッセイとか日記を読んだ様な感覚。

    福岡や、金沢に住んでた事があるので、方言や地名を懐かしく感じた。
  • まっとうな人生
    「逃亡くそたわけ」という本の続編らしい。
    前作読まずにこっちを先に読んでしまったけど大丈夫だった。
    コロナ禍初期を色々思い出した。
  • ばかもの
    かつて愛した女・額子に下半身丸出しで木に縛り付けられ「私結婚するから、じゃね」とあっさり捨てられた青年ヒデが、アル中社会人生活を経て、片腕を失ったかつての恋人額子と再会を果たす物語。

    だいぶ端折りましたが、大筋はこんな感じ。ざっくり書くと本当カオスな物語だな……。

    moratoriumを経て社会...続きを読む
  • 沖で待つ
    【勤労感謝の日】
    賃金の代わりに心の安定に感謝する日なのだ。
    それは自分にしか分からない感謝の日。
    誰かにそこに居てくれて良かったと思われる日。
    思われてるのか分からなくても、あなたが居てくれて良かった。日日是好日。

    【沖で待つ】
    沖で…待つ…。胡蝶之夢。
    淋しい様で、頼もしく感じる言葉。
    関係性...続きを読む
  • まっとうな人生
    富山の話、というから他何も知らずに読んだ。地名や方言や地方ならではの敵対意識を面白おかしく書かれている。砺波の散居村がみてみたい。

    絲山氏が躁鬱病で入院した時期があることすら知らなかったので、赤裸々な生活日記、結婚されて九州から嫁ぎ富山へ来た作者のコロナ禍日記を拝見しているような気がした。

    富山...続きを読む
  • ばかもの
    カラダのことばかり、酒のことばかりの前半と、情景を見つめたり、心の通じたやりとりをしたり、弱さを受け入れたりする後半。コントラストが美しい。
  • 海の仙人
    切なさが残る。
    読み終わってすぐはあっさりとした感覚だった。でも、この本のことを考えると少しずつ心の奥底に切なさが降り積もっていき、今はずっしりとした気持ちになった。

    会ったこともないはずのファンタジーに想いを馳せる。彼は一体誰なのだろう。とても不思議な存在で、そこにいなくても誰も困らないし、いつ...続きを読む
  • 逃亡くそたわけ
    精神病棟から抜け出した2人のロード小説。

    凄い劇的な事件が起きる事もなくダラダラ旅してるだけなんだけど、それが良い。

    ただ、ロードムービーやロード小説の醍醐味は個人的には別れのシーンと思ってるけど、そこがこの作品では消化不良だったかな。
  • 沖で待つ
    独特の文体がリアルで描写が細かい。

    『勤労感謝の日』に出てくるお見合い相手がとにかく嫌なやつ!嫌なやつっぷりを見事に書いてる。

    住宅設備メーカー勤務の男女の同期のお話『沖で待つ』芥川賞受賞作。同期って友達とも同僚とも違うなんか特別な関係なんだよね。その辺りを丁寧に書いてて面白かった。
  • 夢も見ずに眠った。
    タイトルの感じが好きだったのと、なんとなくの直感で購読。

    ものすごく面白い、というのとは違うけど、ずーっと心地よい波にプカプカ浮いている感覚。
    いい意味で、読んでいると気持ち良い波で眠くなって、タイトルに反して良い眠りにつける。笑
    色々な場所が出てきて、高之がどこでも車で行くからか、ペーパードライ...続きを読む
  • 袋小路の男
    最近仕事忙しくて本読めなかったけど、合間に読みました。短編が3つ。1つ目と2つ目は同じ登場人物の話。恋愛小説ですが、心理描写は細かくしているものの、全体的には淡々と簡明に書いている印象。共感とかはなかったけど、詩的で良いんじゃないでしょうか。
  • まっとうな人生
    「逃亡くそたわけ」の続編。
    今回の舞台は富山県。

    花ちゃん(正確には花田姓ではないが)となごやん、それぞれ伴侶と子供がいる。その二人が富山県で再会するとは。
    二組の家族でキャンプをすることになったのだが、なごやんの愛犬が行方不明に。二手にに分かれて探すことになり、花ちゃんはなごやんの車に乗り込む。...続きを読む
  • まっとうな人生
    花ちゃんとなごやん、もっとアホっぽかった気がするんだけど…
    「逃亡くそたわけ」読み直すか

    コロナ初期の嫌〜な感じを思い出した。


    ああもうしゃーしか
  • まっとうな人生
    逃走くそたわけ(2005年)から14年。
    2019年から始まる物語。
    年月を経て、青春の特別感は過ぎ去り。
    小市民的に暮らす様子はそれなりに愛おしいけれど、14年前の繊細で未熟でラディカルな花ちゃんとなごやんが愛おしくて心地よかった。別物だと割り切ればいいと思いつつ。。
  • 夢も見ずに眠った。
    旅はいいなと、あらためて感じました。
    その地でしか味わえない歴史、自然などを直接肌で感じることができるので、とてもリフレッシュできると思います。本作の中でも、高之と沙和子が各地方に旅行する場面が多く描かれていて、物語が大きく変換する時もどこかしら2人で旅行に行っている。一度はバラバラになってしまった...続きを読む
  • 離陸
    村上春樹的な訳のわからなさがある。「死とは離陸すること。みんな駐機していて、いつかは離陸する」っていうのは分かったんだけど。
    訳のわからないくせに最後まで一気読みさせるからすごい。
  • 沖で待つ
    短編集なのでサクッと読みやすい。あーわかる、とどこか共感できる本。
    ですます調で書かれていて、読みやすいし、物語を聴いている気持ちになれる。
    太っちゃんの話が好き。仕事でそんなに信頼できる同僚できたら最高だよなー。
    最後の短編は全部ひらがなで読みづらかったけど、それもまたいい。主人公の大人だけど単純...続きを読む
  • まっとうな人生
    地理や言葉や日常、富山県満載です。
    大きな事件は起きず、皆それぞれのポジションで淡々と精一杯生きています
    まっとうとはこういうことなのかわかりませんが、清々しい気持ちになりました。
  • まっとうな人生
    主人公の夫が、主人公に対して「なんでも自力でやりすぎる」と言って

    「あんたは何でもわかろうとしすぎやわ。それで自分のわかった範囲で正しさを決めるが。自分がわかったことのなかだけで判断して、人をそこにあてはめるのはよくないわ。」

    とつづける。

    なんでもわかろうとすることが、
    人を信用せず、頼れな...続きを読む
  • 沖で待つ
    企業で働く人の青春かな。私にはピンとこないけど。みなみのしまのぶんたろう、なんでぜんぶひらがななんだ?