絲山秋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
長らく積んだ。想ったより数倍ロマンチックな恋愛小説。文章にリズムがあるからかするすると読めるのだけど、今回は少しずつ。読み終わるのが惜しくて、とかではないけれど。
ヒデが駄目な奴かどうかはともかく、こういう男(便宜上ダメ男)を書かせたら作者は人後に落ちない。
最初から既に、道を踏み外し転落しそうなオーラに満ちた男と、いかにもな危うさを持った女。何かしらの意味で「壊れてしまった」人たち。
酒におぼれたり友人が宗教にはまったり。嘘やん、と思うくらい坂道を転がるような展開は、いかにも社会の不条理を表しているようで一種の寂寥感を覚えはするけれど、語り口がユーモラスだから服無きまま木に括り付けられた主人 -
Posted by ブクログ
恋愛は雑用だと言い切るアラフォー女性 金子の「恋愛雑用論」、強震モニタばかり眺めている魚住と井出(美人)…女2人のパジャマパーティー的な「強震モニタ走馬灯」、恩師の葬式へ向かう巽とオーロラを運ぶ女性の一瞬の交流を描く「葬式とオーロラ」、理屈っぽい彼氏にアスペルガーと指摘される女性の「ニイタカヤマノボレ」、見たことも聞いたこともない駅から帰れない(ノーリターン)になってしまう中年サラリーマン2人の「NR」、ストレス性の痒みの発作に襲われる風花の「忘れられたワルツ」、齢七十を超えて女装の鍛錬を積んだ増田と退屈しきった神の「神と増田喜十郎」。
相変わらず、よく分からない世界観です。共通テーマは震災か -
Posted by ブクログ
方々より面白いという噂を聞きつけ,読んでみました.
妻の超然,下戸の超然,作家の超然の全3編.
この作品,面白いのは間違いないのだが,なんとも不思議な面白さなのだ.一番のおススメは断トツで妻の超然だろう.結婚10年の冷めた夫婦の物語.妻の強かさと,夫の滑稽さが際立っている.どこの家庭も一緒なのかな.一家の大黒柱だと胸を張る夫・・・を手のひらで転がす妻.会社の信頼が厚いと嘯く夫・・・を手のひらで転がす妻.異性にモテると鼻息を荒くする夫・・・を手のひらで転がす妻.つくづく男はバカなのだ.一生,妻の手のひらから逃げ出すことは不可能だろう.まるで孫悟空だ.