絲山秋子のレビュー一覧

  • ばかもの

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    ネタバレ

    等身大の人が落ちていく様を生々しく書いていてとても怖かった。
    内容しては大学生の主人公と年上のパートの女性の恋愛物語。初めは歪ながらも付き合っていたが、女性の方が結婚して主人公は別れる。その後主人公別の彼女や就職といった普通の人生を進んでいくがふとした瞬間に躓いてしまう。躓いて周りに助けを出すが助からず最後にはパートの女性の親戚に頼りそこからまた彼女との関係が結びついていく物語。
    正直、主人公の方はかなり共感をさせられてしまい読んでいてかなりきつかった。

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    2025年04月29日
  • 御社のチャラ男

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    タイトルに惹かれて購入。とても読みやすい。絲山先生の本をもっと読んでみたいなと思った。ただ、うまくまとまっていることを感じられなかった。また時間をおいて読んでみたい。

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    2025年04月26日
  • 逃亡くそたわけ

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    メロンパンみたいな落石という表現がよかった。
    マルクスとかウィトゲンシュタインとかヘーゲルとか出てきた。解説が渡部直己だったが、美味かった。

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    2025年04月15日
  • 薄情

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    地方都市に住む神主見習い兼アルバイターの宇多川が楽しく過ごせる工房の主鹿谷や女後輩と関わっていくのだがそんなに薄情感はない。それよりも宇多川が付き合っていた女にラブホで行為後に新しく男ができた事め振られた事でアホらしくなり笑いが止まらず、帰りは「車でなくて勝手に帰ってくれ」というのは男女関係が切れた際のお互いの薄情さが出ていたと思う。
    本編には不倫とかはあるものの典型的悪党の様な存在はない。子どもを連れてきた親友に対する想いは独身男性としては頷けるがやはり大人気ないといえよう。その辺も薄情といえば薄情。

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    2025年03月03日
  • 神と黒蟹県

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    架空の『微妙に』『地味』な県、黒蟹県を舞台にした連作集。

    癖の強い市長がいて、地域同士の確執があり、めんどくさい地域もあればこれといった特徴もない地域もある。
    移住してくる人、生まれた時から住んでいる人、一度出て行ってまた戻ってきた人、様々な人がいてその中に神が交わる。

    架空の場所や物と実在の物が交わるように、人々の人生のリアルな部分と神のとぼけた部分が交わる。

    先の話に出てきた名前だけの登場人物の物語が後に出てきたり、脇役で出てきた人が後に主人公となって描かれたり、様々な視点で楽しめるのも連作集の楽しいところ。
    黒蟹県の様々な地域の様々な人たちの物語が多視点で楽しめた。
    時折出てくる神

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    2025年01月25日
  • 御社のチャラ男

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    私も会社員なので最初は分かるこういう人いるよねって共感しながら楽しく読んでたんだけど、読んで行くうちに自分の想像するチャラ男像とはなんか違ってきた。まずそこまでチャラくないのでチャラいってなんだっけ?となり、「世渡り上手い」って書かれてるわりに登場人物殆どから嫌われてるので、全然上手く渡れてなくない?ってなる。三芳部長はヘタレおじさんである種の女性からほっとけないと囲われてる感じがもはや太宰治を連想させ、自分の会社の世渡り上手なチャラ男たちに投影できなくなった…
    ただひとつ、無駄にとんがった靴を履いてるはあるある。

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    2025年04月02日
  • 袋小路の男

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     2004年第30回川端康成文学賞を受賞した表題作含む3編収録の短編集。
     他人が自分のことをどう思っているのか、またあまり大きな声で言えないが、自分が他人のことをどのように捉えているか。このあたりの心理描写が巧みに描かれている。

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    2024年11月30日
  • 沖で待つ

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    「いつか君に出会って欲しい本」で紹介されていたので読んでみる。短編が3作。
    2本目がタイトルの「沖で待つ」

    新卒で入った住宅関連会社の同期の男女、営業所は離れたり、片方は結婚するものの友情は続きどちらかが死んだら「パソコンのHDDを壊す」約束をする話。

    新卒で入った会社で同期とワイワイやっていた事は、私もとても楽しい記憶の1つで、その頃を思い出したりして楽しい。間違いなくそれも青春の欠片だと思う。この約束の話は聞いたことがあり、この本読んだことあったっけかな?とログを見直すも無い、なんだったかな。

    さんさくめは、ひらがなばかりでよみずらかったのでななぺーじめで、よむのをやめた。

    1作目

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    2024年10月06日
  • イッツ・オンリー・トーク

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     2003年第96回文學界新人賞を受賞した表題作に「第七障害」を併録した一冊。
     深すぎるわけでもなく、浅すぎるわけでもなく、自分にとってはちょうど心地のいい距離感にいる人達。初めは点のような存在だったのに、いつの間にか線で結ばれて、それでもその線はそれ以上太くなることはない。そうした関係はなかなか築けるものではないけれど、必要なんだと改めて気付かされる。

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    2024年10月06日
  • 離陸

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    ネタバレ

    人のゴールは死しかないもんなと、(悲観では無く)静かに受け入れられる本。
    結局、人の「真実」なんて確かめようが無い。
    あるのは、誰の目から見ても確かな死だけ。
    こう書くと、ものすごく暗くて陰惨な物語のようだけど、読み口は不思議なほど重たく無い。
    わりとボリュームのある本だけれど、他の方の感想にもある様に一気読みさせられる。

    面白くて面白くて辞められない!と言うより、
    淡々と無理のない速さで歩いているから、ついいつもより長く歩いて遠くまで来てしまった、という感じ。

    無性に空港に行きたくなったし、飛行機に乗りたくなった。
    空港と空の上の空間は、確かにあの世とこの世の中間みたいだなと感じていた。

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    2024年09月30日
  • 御社のチャラ男

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    タイトルからして少し笑えるようなストーリーをイメージしがちだけど、凄く重たい内容の連続だった。
    人が大なり小なり持つダークサイドを巧みな表現力で赤裸々に語る短編?の積み重ね。分からんでもないけど、もう少し楽観的に、楽しいことを考えてみようよ、そんな気持ちで読み進めた。

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    2024年09月21日
  • 御社のチャラ男

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    日常のちょっとしたモヤモヤ感を言葉として明確に描くのは上手だと思う。お話しとしてはモヤモヤしてしまうところがどうだろう?

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    2024年09月01日
  • 沖で待つ

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    忘れていた新人時代を思い出し、自分にとって大切な経験だったのだと思い至る。
    芥川賞受賞作の表題作の前に「勤労感謝の日」が置かれているが、この順番で読んだことで、それぞれの面白さがより味わえたような気がする。

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    2024年08月31日
  • 神と黒蟹県

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    タイトルに惹かれ、初めて絲山さんの作品を読みました。すごく不思議な内容でしたが、登場人物のセリフがとても心に刺さったり説得力があったりし、現実的な部分と架空の部分の線引きが絶妙でした。

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    2024年08月29日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    表紙がとても綺麗で手に取りました。

    二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?

    わたしも今回初めて知りました。
    雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
    どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。

    この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。

    思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま

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    2024年08月05日
  • 神と黒蟹県

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    ネタバレ

    地方に暮らすいろんな人と神のお話。
    地方(田舎の方)に暮らす人の感覚とかすごくわかるなぁと。
    黒蟹は、なんとなく北陸のイメージで読んでしまいました。

    赤い髪の彼の話が1番好きだったかな。

    割と長い時間軸で色んな人を見たので面白かったです。
    あと絲山さんの文章は、途中でメモしたいワードがたくさん。おばさん、おばあさんである時間の長さとか。『賑わいの創出』と『怒られの発生』とか。ヤンキーの世襲とか。面白かったなぁ。

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    2024年07月15日
  • 沖で待つ

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    芥川賞受賞作ということで手に取った。バブル、男女雇用機会均等法成立など、何十年も前の時代背景で共感しにくさが否めなかったのが正直なところ。後書きの解説含めて、当時はこうだったんだなあ、と思った。

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    2024年07月06日
  • 神と黒蟹県

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    ネタバレ

    旅する感があります。

    神さま…と。
    章末の黒蟹辞典が面白い。
    架と、実。

    キリ蕎麦と、テラ蕎麦。
    架の方言。
    落雁と、きんつば。
    所々登場の神。
    お弁当コンテスト。

    『なんだかわからん木』
    『赤い髪の男』
    が、よかった。

    そして、神は⁉︎

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    2024年07月02日
  • 神と黒蟹県

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    ネタバレ

    ほんとにありそう!と思える設定の細かさがすごい。出てくる人がちょっとずつ交わる(コーキと再会,とかはない)感じが絲山さんらしい。何ともほっこりした読後感。

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    2024年07月01日
  • 神と黒蟹県

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    地味で微妙な架空の県、黒蟹県。架空なのに、というか架空ゆえに、リアリティがありすぎる。誰もが「あの地域かな?」と自分の知っている地名を思い浮かべたくなるような、地味でありがちな日常。
    各章ごとにその回に出てきた言葉の辞典がついているが、それが架空のものと現実のものがないまぜになっていて面白い。
    「半知半能の神」がときどき出てきて、でもすごいことが起きるわけでもなくて、どこで暮らしても人間ってなんかみんな同じような感じで変だよな。。
    と混乱してくる。

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    2024年06月02日