絲山秋子のレビュー一覧
-
自由の不自由と自由の孤独が、ラジオ番組の進行と録音ブースの外でのぎこちない生活との対比で浮き彫りにされる。
表題作はこれまで読んだ絲山秋子の作品の中でベスト。Posted by ブクログ -
おもしろかったー!同じもの食べ続けたり、発明したり。雑誌の食べものページにここまで真摯に向き合ってる人がいるだろうか、と(笑)食べ物が好きで真面目なことがよくわかる。ヘナッポはぜひ作ってみたいです!Posted by ブクログ
-
もうこの絲山さんの作品って、文学の超最先端、って思った。
極限まで究極まで研ぎ澄ました、文学。
酸いも甘いも、喜怒哀楽も、個人も社会も、欲望も無碍も、生も死も、
全部感覚として分かっていて、最短でそれを表現している、気がする。
生まれて初めて、サイン会なるものに行ってしまった。。
今、世界で一番...続きを読むPosted by ブクログ -
評価が分かれる作品だろうなぁ。
文体が軽くて、すぐに読み終わってしまうので、何コレ?これで終わり?と呆気にとられる方もいるかもしれません。男性目線で書こうとしているので、多少無理があるかなと感じる個所もありましたが、そういうのを抜きにして、ストーリーの雰囲気がとてもおもしろい。雰囲気と軽妙な文章だ...続きを読むPosted by ブクログ -
私も、行き詰ったら、神父のコスプレでもしよう。
などと思ってみる。
この本読んでたら、生きることが最早ちっせー革命だと思えた。
気づいたら終わってる――日々と似てる。
でも、毎日何とか積み重ねてれば、そのうち大きくなるかも。
この題材に、この軽妙な文章センス、いったい何なの!(赤面で)
あーもー...続きを読むPosted by ブクログ -
主人公は左翼運動の元活動家。革命を夢見て、闘争と潜伏に明け暮れること20年の果て、テレビでアメリカの同時多発テロを目の当たりにしたことで挫折を味わい、運動から脱落。40歳になってやっと気づいたことといえば、とりあえずの敵は国家権力とかじゃなくて、ただの退屈だった・・・ってこと。
人生を棒に振ったと気...続きを読むPosted by ブクログ -
2作とも読んでようやく「なるほど」と思える。
個人的には一回読んだだけじゃちょっと内容を把握しきれんかった。それはわたしがそういう「活動」をしていたわけじゃないし、そういう世代からも少し遠いところにいるせいもあるとは思う。
でもこういう内容の話にしては取っ付きやすい作品だと思います。
絲山さんの「尖...続きを読むPosted by ブクログ -
絲山秋子氏のエッセイ。コレが迷走なのか瞑想なのかは別にして大変面白く読めた。特に面白いと思ったのはエッセイ全部が五七調で書かれている文章だ。よくよく読んでみると特別な意味も無く、内容もすかすかなのだが大変面白い試みだと思った。ここ最近読んだエッセイの中ではコレが一番面白いと思った。Posted by ブクログ
-
淡々と始まって、淡々と終わる。単に日常生活のある適当な一部を切り出したかのように。
何かの主題があって、それをストーリーにするのではなく、エピソードを積み重ねながら全体の雰囲気を作っていく。そんな作品です。
強いて言えば、主人公とその周りに集まる奇妙な男たちの、濃密でありながら、どこか淡々とした人間...続きを読むPosted by ブクログ